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 2011.4.6  「振り返れば、やっぱり格闘技」 第93回 by熊久保英幸
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「極真空手、思い出を挙げればキリがない」の第58回。今回も極真OBたちを取材していく中で聞いた、猛者たちの破天荒エピソードを思いつくままに書いていきたい。

 1971年から1977年まで週刊少年マガジンで連載された劇画『空手バカ一代』は、極真空手の存在を一躍世に知らしめた。『空手バカ一代』を読んで極真の門を叩いた人は数多く、それこそ連載当時は池袋にある総本部道場は大変なことになっていたらしい。

 入門者が増えすぎて道場に人が入りきらず、廊下から階段、さらには表玄関から総本部前の道にまで道場生が溢れ、道場の窓を開けて指導員の号令が聞こえるようにして稽古を行っていたほどだという。

 こうなると当然のように、いわゆる“間引き”が行われたそうだ。先輩指導員が道場生の数を見て「そろそろ間引きするか」と判断すると、わざと稽古を厳しくして辞めさせてしまうのである。今ではちょっと考えられないようなことだが、そうでもしないと対応できなかったのだと聞いた。逆に言えば、その厳しい環境の中で耐え、生き残ってきた道場生は根性があり、強くなったということだ。

 ある極真OBによれば、辞めていった道場生の中には全日本チャンピオンを狙えるような逸材がたくさんいたという。身長が190cmくらいあり、組手をやらせても強かった道場生がいたのだが、そういう目立つ道場生は特にしごかれるため(俗に言う愛のムチ)、耐えられなくなって辞めてしまったらしい。

 また、先輩同士でガチンコの組手を見せたり、黒帯が茶帯と組手して道場狭しと追い掛け回したりすると、その迫力に怖くなって辞めてしまう者も後を絶たなかったという。黒帯の間では「どうやって辞めさせるか」が話し合われていたというのだから、どれだけブームだったかが分かるというもの。それでも入門者は日々続々とやってきたのだ。

 そんな中、1人の強豪空手家が育つことになる…

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