9月18日（火）神奈川県内のホテルにて、TBS主催『OLYMPIA HERO’S 2007 ミドル級世界王者決定トーナメント決勝戦』の一夜明け会見が行われた。会見には前田日明HERO’Sスーパーバイザー（以下、SV）、HERO’S2007ミドル級王者のJ.Z.カルバン（ブラジル）、HERO’Sデビュー戦を勝利で飾ったセルゲイ・ハリトーノフ（ロシア）、ミノワマン（フリー）が出席した。

　昨夜のミドル級トーナメントを圧倒的な強さで制したカルバンは「こうして二本のベルトを持ってみなさんに会えることがうれしい。今回は幾つか心配の種があった。膝、肩、脛を怪我していて、万全の状態じゃなかったんだ。

　でも王者を目指して、問題点になるところを克服できるようにトレーニングを続けてきた。きっとその結果を神様が認めてくれたんだろう。そういった努力があって、改めて王者になれたんだと思う」と挨拶。バッドボーイのイメージが強かったカルバンだが、非常に謙虚な姿勢を見せていた。

　昨年は宇野とヤヒーラ、今年はシャオリンとジダに完勝してのトーナメント連覇。もはやHERO’Sにおいてカルバンは敵なし状態と言っても過言ではない。カルバンは「自分は連覇したという意識よりも新しいタイトルを手にしたという気持ちなんだ。これからも戦い続けて、HERO’Sが選んでくれた選手と試合をするだけさ。世界の70kgでトップ10に入るような選手たちに勝って、本当に世界でNO.1の選手になりたいね」と、王者として風格漂う言葉を残す。

　しかしその一方で「この階級の日本人選手は素晴らしい。ミノワが参戦したように、PRIDEで活躍した選手たちには、HERO’Sに挑戦してほしいね」とPRIDEファイターに向けて宣戦布告！ 具体名として五味隆典、青木真也の名前を挙げて、「そういう選手と試合をしたいね」とぶち明けた。

　特にPRIDEライト級王者の五味との一戦が実現するとなれば、まさにドリームマッチ、HERO’SとPRIDEの頂上決戦となる。

「五味はチームメイトのアウレリオと二回戦っていて、興味を持っていた選手。詳しくは知らないけれど、五味の試合は面白いし、一ファンとして見ていた部分もある。五味はこの階級でNO.1の選手だ」と五味に賞賛の声を送るカルバン。

　前田SVも「カルバンVS五味は見てみたいカード」と、このドリームマッチの実現に期待を寄せている。兼ねてからHERO’S参戦の噂がある五味だけに、今後の動向に注目が集まる。