GCM「CAND コンテンダーズ&デモリッション」
2004年10月24日(日)東京・お台場スタジオ・ドリーム・メーカー
開場16:00 開始17:00
<試合結果>
▼メインイベント CONTENDERSルール 5分3R -72kg契約
○宇野薫(和術慧舟會東京本部)
3R判定 59-56
●ハビエル・バスケス(ミレニア柔術)
<試合展開>
1R、宇野はバスケスのタックルを切ってすばやくバックを狙うが、バスケスは自らガードを取りすぐに三角絞めを狙う。ここから宇野は得意の膝で相手のガードを割っていくパスガードを仕掛けていくが、そこはバスケスも柔術黒帯の実力者、入ってくる宇野の足を掴んで足関節や潜り込んでのスイープなど簡単に足を越させない。しかしここで先に仕掛けたのは宇野。股下にもぐりこんでバランスを崩そうとするバスケスの動きに逆らうのではなく逆にバスケスの足首を取ってアンクルホールドを仕掛けていく。かなり極まり具合も深く「バキバキと音が鳴っていた」という宇野だったがバスケスはタップせず、2度のアンクルホールドから脱出する。さらに宇野はパスが難しいと見るやそれだけにこだわらずハーフガードからのアームロックなど果敢に関節技を仕掛けて状況を打破しようとする。
2R、宇野はバスケスの頭を落として足払いとスタンドレスリングでの揺さぶりをかけて、バスケスのタックルを潰すと再びグラウンドで上のポジションを取る。ハーフガードからのアームロックを仕掛けたところでバックを取られかけた宇野だったがすぐに体を反転させてインサイドガードに戻してピンチを回避する。さらに片足タックルに入ったバスケスにバックを取られかけるが、すぐに立ち上がって前に振り落とすとロープに詰めてバスケスの動きを制限してから上のポジションを奪い返した。試合が進むに連れて疲れの見え始めるバスケスは宇野の動きについていくのが精一杯。ハーフからのアームロックこそ極めさせなかったものの、ついにマウントを許してしまう。マウントを取った宇野は自分の足を枕にしての三角絞め。足のクラッチは完璧だったがバスケスの左手首が股の間から抜けきれず極めの形に入れないままラウンド終了のゴングを聞いた。
3R、バスケスのタックルに合わせて宇野はアームロック。そのままグラウンドで上を取る。バスケスの頭を跨いでバスケスの腕のクラッチを切ろうと渾身の力を入れるが、バスケスも自分の足を使って必死のディフェンス。なかなか極めることが出来ない。しかし確実に動きのペースが落ちたバスケス。宇野にバックを取られ、引き込むとアームロックを狙われ、反撃の糸口掴めない。結局3R通じて攻め続けた宇野が判定勝利を収めた。
▼セミファイナル CONTENDERSルール 5分2R
△戸井田カツヤ(和術慧舟會東京本部)
2R判定 40-40
△矢野卓見(烏合会)
<試合展開>
入場式からお互いのほっぺたをつねり合うなど独特の世界観を作り出していた二人。試合もこの二人ならではの展開となった。
1R、虚を突いていきなり飛び掛っていた戸井田に矢野は飛びつくようにフロントチョーク。戸井田が「危なかった」と言うように極まっていたかのように見えたが、戸井田は矢野の体を押しながら頭を抜いてディフェンスする。パスに成功した戸井田は下から絡み付いてくる矢野の足にややてこずっていたが、ガッチリと押さえ込むのではなく独特の柔らかいムーブでスペースを探って関節技のチャンスをうかがう。スタンドに戻ると思い切ってカニバサミや一本背負いを狙っていく。さらに矢野顔負けの半身の姿勢を取って会場を沸かせた。
2R、戸井田は自ら寝転がって相手に頭を向けるなどとトリッキーな動きはさらに加速する。これに応じて矢野もグラウンドに移るが戸井田の動きにスタミナが付いていかない様子で観客席に聞こえるようなおおきな声で「オエッ」と何度も餌付く。これに対して容赦なく拳を矢野のノド下に突き立てる戸井田。しかし試合を決めるほどのポイントを奪うまでには至らずドローに終わった。さらに試合後、抱擁する矢野を戸井田が払い腰で投げ飛ばせば、矢野は戸井田の顔面に水を吹きかけるなど最後まで会場を沸かせ続けた。
▼第5試合 CONTENDERSルール 5分2R -66kg契約
○門脇英基(和術慧舟會東京本部)
2R4分52秒 チョークスリーパー
●ダニエル・ロット(ドラクリーノチーム)
<試合展開>
1R、引き込むロットに対して門脇は担ぎパスガードで対抗。しかしなかなかロットのガードを崩す事ができず苦戦する。門脇は距離が出来ると半身に構えて自分の膝でガードを割っていこうとするが、ロットもその足を掴むと自らの足で門脇のバランスを崩そうとする。この展開が続いて1ラウンドは終了。
2Rに入っても上から攻める門脇、下から攻めるロットの構図は変わらない。門脇もロットの足を抱えて頭を付けながら外側に腰を切ってパスを狙うなどバリエーションを付けて攻めるがロットの守りを崩せない。しかしラウンド終盤、ロットの体をロープ際に詰めて担ぎパスからロットを亀の状態にするとカドワキスペシャル狙いながら両足をフックして完全なバックポジションに移行する。アゴを引いてチョークを凌ごうとするロットの首元に手を滑り込ませ、アゴが入ったままの状態でフェイスロックへ。さすがのロットもこれは予測していなかった様子で、首が完全に内側を向いてしまい、門脇の腕がロットの顔面に食い込んでいく。そして残り8秒でロットはタップした。未知の強豪ブラジリアンからしっかりと一本を奪い門脇が寝技師の面目を保った。
▼第4試合 DEMOLITTIONルール 5分2R -60kg契約
○廣野剛康(和術慧舟會GODS)
1R4分30秒 チョークスリーパー
●佐藤直登(ストライプル)
<試合展開>
1R、右のオーバーハンドから組み付いた廣野がテイクダンを奪うとインサイドからパンチ。立ち上がってクローズガードのクラッチを切ると足関節を狙う。ここからかなり長い間足関節の取り合いになり、互いに極めるチャンスがあったものの最終的に上のポジションを取ったのは廣野。これが勝負の分かれ目だった。足を抜いてパスガードした廣野はサイドポジションからの膝蹴りを連打。これを嫌って佐藤が亀になったところで待ってましたと言わんばかりにバックを取ると電光石火でチョークスリーパーを極めた。足関節にこだわった佐藤に対して、相手の先の先を読んで動いた廣野に軍配が上がった。
▼第3試合 DEMOLITTIONルール 5分2R -71.5kg契約
○滝田J太郎(和術慧舟會東京本部)
1R2分21秒 腕ひしぎ十字固め
●佐々木猛(ストライプル)
<試合展開>
久松勇二も加入し、今回は7人で登場したJボ―イズ。マツケンサンバ→テレフォンショッキングという入場曲でリングに上がった。キャリアで勝るJ太郎は佐藤のパンチの下をくぐるように両足タックルでテイクダンを奪うとすぐにサイドについてがっちりと押さえ込む。そして佐々木の奥腕の脇を差すと頭を跨ぐように腕十字へ。これは凌がれたものの、スタンドに戻るとすぐに片足タックルでテイクダウン。一瞬、バックを取られかけたものの、佐々木の体を上手く前に落として再びサイドポジションを取る。そして今度は上四方固めでガッチリと押さえ込み腕十字を極めた。試合後、Jボーイズだけでなくデモリッションガールまでリングに引き上げた滝田は「超気持ちいい!」と北島康介のモノマネで笑いを取ると、いつもの決めポーズ「1・2・3 J」でJ太郎劇場を締めくくった。
▼第2試合 DEMOLITTIONルール 5分2R 無差別級
○石野貴士(A-3)
1R26秒 KO ※右ストレート
●ジョー・バスコ(バトラーツB-CLUB) <試合展開>
デモリッション無差別級を引っ張る石野がセンセ―ショナルな秒殺勝利を飾った。パンチを振り回し突進するバスコにカウンタ―の右ストレ―ト!もろに顎をとらえた一発でバスコは前のめりに倒れ、ピクリとも動かず、担架が用意されるなど一時リング内は騒然となった。
▼第1試合 DEMOLITTIONルール 5分2R −56kg契約
△畑武彦(TIGER PLACE)
2R判定 0-0
△正城悠樹(クロスワンジム) <試合展開>
再三、片足タックルに合わせてア―ムロックを仕掛ける畑だったが、正城も動きを読まれてしまう。グラウンドで上になった正城もパンチを落とすが、有効打はなくドロ―に終わった。
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