DEAD OR ALIVE TOURNAMENT 04
R.I.S.E.プロモーション
2004年12月19日(日)東京・ディファ有明
開場15:00 開始16:00
▼第1試合 DoAトーナメントリザーブマッチ
○龍 二(リアルディール)
判定2−0 ※30−29、29−29、29−28
●TATSUJI(アイアンアックス)
1R、TATSUJIが激しい打ち合いを挑む。低くもぐりこみながら体を振って、左右のフック。龍二は持ち味のローがあまり出ず、パンチも正確性に欠ける。
2R、龍二はTATSUJIのフックをガードして打ち返す。TATSUJIはテンポを変えて、前へ出る勢いを利用しての左右ストレート。TATSUJIが再び攻勢に転じるが、右アッパー、左右フックを打ち込んでロープ際に追い詰めたところで、龍二が狙っていた右ハイがヒット。
3R、TATSUJIは前へ出て左右フック、龍二はローで応戦する。龍二の左フックから返しの右フックでTATSUJIを下がらせるが、すぐに打ち返していくTATSUJI。両者ともフラフラになりながらも打撃戦。TATSUJIの左フックに龍二がヒザを返すと、すかさずTATSUJIがアッパーを返していく。ラスト、TATSUJIが左フックで前へ出れば龍二もパンチで応戦し、最後まで打ち合いが展開された。
判定は龍二。オープニングにふさわしい、熱湯が繰り広げられた。
▼第2試合 DoAトーナメント1回戦
○CRAZY884(スクランブル渋谷)
判定2−1
●井出泰晴(リアルディール)
1R、884は下がってロープを背負い、井出がパンチを打ってくるのを待って左右フック。井手がローを打った直後にもフックを入れる。ジャブを打って機先を制し、井手が入り込んでくると片手を引っ掛けてのヒザ。井手は空回り気味で、884の戦法に翻弄されているかのようだ。
2R、低く潜り込んでのフックを狙う井出に対して、884は待ってのヒザ蹴り。ボディを蹴り、井手が頭を下げるとアゴを狙う。井手はやりにくそうだ。井手はボディからフック、そしてローへ繋げて行く。ローを効かせてはいるも、884のヒザの印象が強い。
3R、884は細かく連打してのヒザ、井手はそれを押し返してロー。左ローで884が大きくバランスを崩し、井手がパンチで追っていくが884はやはり片手を引っ掛けてのヒザで追随を許さない。徹底してヒザを狙う884、井手がローを蹴ってこの試合も最後まで打ち合いが展開され、判定となった。
難しい判定となったが、スプリットで884が勝利。しかし、ローのダメージは深そうだった。
▼第3試合 DoAトーナメント1回戦
○菊池浩一(寝屋川/シュートボクシング)
KO 2R1分44秒 ※左ローキック
●城戸康裕(谷山)
本命・白須に対して、対抗と目されている菊池。1R、城戸は下がって、菊池がパンチで来るところにヒザを合わせて行く。菊池は左右フックを振って、蹴り込みの深い左ロー。これが早くも効いた。城戸もヒザで応戦するが、ローでガクッと腰を落とす。
2R、菊池が左ローを三連発! これでダウンを奪う。城戸は飛びヒザを繰り出して逆転を狙うが、左ロー二連発を喰う。それでもパンチで猛反撃を繰り出し、城戸は最後まで諦めない。しかし、菊池は冷静にそれを回りこんでかわし、左・右ストレートからの左ロー。城戸は2度目のダウンを喫し、菊池がKOで勝利した。
▼第4試合 DoAトーナメント1回戦
○白須康仁(総武館/MA日本キックボクシング連盟ウェルター級王者)
判定3−0 ※30−28、30−29、30−28
●山内哲也(アクティブJ/J-NETWORKミドル級王者)
MAキックとJ-NETの王者の王者が1回戦で激突。1R、白須はサウスポーにチェンジしながら、山内のパンチに右ローを合わせていく。山内は右のボディへストレートを放ち、顔面に繋げていきたいが、白須のローに阻まれて単発に終わる。
2R、白須がパンチを使い始めた。レバーブローからロー、左フックからローとコンビネーションを繋げていく。途中、白須の左ミドルが山内の急所に当たり、試合が中断する場面もあったが、白須は強気でパンチを放って前へ出て行く。山内は空振りが多い。
3R、山内がパンチで詰めて行く。白須は下がりながら右ローを当てて、ロープに詰まると左ストレートで押し返す。山内は右フックを大きく振って突っ込むが、白須は右をカウンターで当ててパンチを打ち返してのロー。山内の前進に合わせて右バックブローを放つと、山内も負けじとバックブロー。最後は山内が打ち合いに行き、白須はそれを避けながら左ストレート。山内の攻撃を受けなかった白須が手堅く判定勝ちを収めた。
▼第5試合 DoAトーナメント1回戦
○裕 樹(リアルディール)
KO 3R1分55秒 ※左ローキック
●阿部 勝(クロスポイント)
前年の覇者・阿部を見下したような態度をとる裕樹。パンチからの右ローが非常に速く、阿部は前へ出るタイミングを逸する。裕樹はパンチとローのコンビネーションで揺さぶりをかけ、右ローを効かせる。阿部は得意の右ハイキックで裕樹をスリップダウンさせるも、ローをもらうと後退。左フックの相打ちがあっても、裕樹はすぐに右ローをフォローする。
2R、阿部はパンチで前へ出て行き、ストレートからテンカオのコンビネーションを連発。裕樹の手が止まる場面も。しかし、裕樹はパンチを振ってローを狙い撃ち。
3R、裕樹の右インローで阿部がガクッと膝を折る。裕樹は左ローとパンチからの右ローで揺さぶりをかけ、ノーガードで挑発。左右フックからの左ローでダウンを奪う。立ち上がった阿部はテンカオで逆転を狙うが、裕樹のワンツーからの左ローでダウン。KO負けとなった。
▼第6試合 ワンマッチ
○川端健司(チームドラゴン)
KO 1R2分39秒 ※右ストレート
●NIIZUMAX!!(クロスポイント)
1R、ワンツーからの鋭い左ミドルを放つ川端。左フックを効かせて、NIIZUMAX!!が右フックを打ち返してきたところへ右ストレート。これでダウンを奪った川端。NIIZUMAX!!が胴廻し回転蹴りを放ち、掴みに来ると左右フックの連打で突き放す。NIIZUMAX!!は左右フックで捨て身の攻撃、川端は右フックを返して、NIIZUMAX!!が再び掴みに来たところへ右ストレートを連打。何とかクリンチで逃れたいNIIZUMAX!!がやはり掴みに来たところへ、一瞬、下がった川端が右ハイキック! これで2度目のダウンを奪い、最後は右ハイからの右ストレート連打でKOした。
▼第7試合 DoAトーナメント準決勝
○菊池浩一(寝屋川/シュートボクシング)
KO 1R0分57秒 ※左ローキック
●CRAZY884(スクランブル渋谷)
すでに1回戦で右足に大きなダメージを負っている884は、左右フックでいきなり攻め込む奇襲。これで菊池がダウン気味に腰を落としたが、再開後は884の前進に合わせての蹴り込みの深い左ローで立て続けにダウンを奪い、圧勝で決勝へコマを進めた。
▼第8試合 DoAトーナメント準決勝
○裕 樹(リアルディール)
判定3-0 ※29-27、29-28、30-28
●白須康仁(総武館/MA日本キックボクシング連盟ウェルター級王者)
1R、裕樹がプレッシャーをかけてパンチを打ちに行くが、白須も下がりながらローを蹴っていく。裕樹も負けじとパンチからロー、白須が強い左ローを当てれば、裕樹も左フックをフェイントして強い右ロー。
2R、やはりプレッシャーをかけていくのは裕樹。パンチからのローで攻め込むと、白須もすぐにローで反撃するという展開が続く。白須の右ボディからの左フックがヒットすると、裕樹は手を広げて“効いてないよ”のポーズ。白須は右ストレートからの左フックで前へ出て、裕樹をロープに詰めての連打を決める。
3R、白須は首相撲で裕樹をコントロールして、ヒザとアッパーを入れる。パワーに優る白須がローで前へ出てくると、裕樹は細かい連打で押し返す。パンチからローのコンビネーションを交互に出し、一進一退の攻防が続く。終盤、白須はワンツー&右フックで裕樹を押し返すと、打ち合いに持っていく。そこで、裕樹は左フックから右ストレート、そしてまさかの右ハイキック! 崩れ落ちる白須。まさかの展開にドッと沸く場内。立ち上がった白須だが、すぐにゴング。
全体の印象としては白須が優っていたように見えたが、最後の最後でダウンを喫し、本命・白須がトーナメントから姿を消した。
▼第9試合 ワンマッチ
○末廣智明(大道塾)
KO 1R2分59秒 ※3ノックダウン
●藤井 徹(湘南格闘クラブ)
1R、両者ともステップを使いながら、パンチ応酬が繰り広げられる。藤井が右ストレートを当てれば、末廣もすぐにストレートの連打を打ち返す。末廣は左フックから右ストレートで藤井をロープへ追い詰め、右のボディストレート。小気味のいい動きから、速いパンチを繰り出していく両者。しかし、両者が打ち気になり、藤井が右ストレートを伸ばしたところへ、末廣の右ストレートがドンピシャのタイミングでカウンターヒット! これでダウンを奪った末廣は、空手の“キメ”のポーズだ。末廣は左右フックで一気に詰め、最後は右フックで藤井を仕留めた。
▼第10試合 セミファイナルワンマッチ
○FABIANO(TARGET)
2R TKO ※セコンドからタオル投入
●世良田孝徳(アイアンアックス)
1R、トリッキーなファイトが身上の世良田は、いきなり右の上段後ろ廻し蹴り。その後も後ろ蹴りを連打し、回り込みながら、また左右の動きを駆使してFABIANOに狙いを定めさせない。右ストレートから踏み込んでいくFABIANOだが、捕らえきれず「来いっ!」とカモンゼスチャー。すると、世良田は思い切った大振りの左右フックで襲い掛かり、FABIANOをコーナーへ詰める。
2R、FABIANOは前蹴りで入っていき、世良田のパンチを受けて右ロー。世良田はバックキックの連打からバックブローまで繰り出すが、FABIANOの圧力が優りだす。FABIANOの右ロー、世良田は股間を抑えたかに見えたが、試合は続行され、FABIANOがローとパンチで一気にラッシュ。世良田は下がり、自軍コーナーで左右フックを浴び続ける。ここでセコンドからタオルが投入された。
▼第11試合 DoAトーナメント決勝戦
○菊池浩一(寝屋川/シュートボクシング)
KO 1R1分26秒 ※3ノックダウン
●裕 樹(リアルディール)
決勝は新時代の到来を感じさせるような、ホープ対決となった。両者は以前、シュートボクシングでも対戦しており、この時は菊池がカウンターでダウンを奪い、その後、裕樹のローで大逆襲されるも判定で辛勝している。関係者の誰もが認めるフレッシュなライバル同士、しかし、その宿命の対決第二ラウンドは、あっさりと決着が着いてしまった。
裕樹は白須戦で、足に大きなダメージを負っていたのだ。蹴りを受けて蹴り返すという裕樹の戦法は、トーナメントでは不向き。逆に菊池はほとんどダメージを負わずに上がってきている。その差は歴然だった。
1R、菊池は左ロー、裕樹は左右フックを返すが、菊池に左インローを蹴られると下がってしまう。一気にローで詰めていく菊池。それでも、裕樹はパンチを打ち返す。しかし、菊池の左インローが再びヒットすると、裕樹ダウン。足をガクガクさせながらも、必死の形相で立ち上がる裕樹。そこへ菊池の左右ローから左ローが炸裂! 裕樹は2度目のダウンを喫し、それでも立ち上がったが、もう一度左ローをもらうと、バッタリとリングに横たわった。宿命の対決はまたしても菊池に凱歌が上がったが、敗れた裕樹も最後まで諦めないガッツを見せ、観客から大きな拍手が送られた。
●菊池のコメント
「今まで(練習を)やってきた甲斐がありました。嬉しいです。プレッシャーもありましたけど、自分のやってきた事を信じて、全部出そうと思ってました。1回戦は相手の手足が長いので、向こうのペースでやったらガンガン来られてまずいから、前へ行って。あと左ミドルが得意と聞いてたので、前へ行って距離を潰そうとしました。(準決勝と決勝は)足だけで行ったら倒れないので、パンチをやって、上下にいく作戦でした。シュートボクシングの代表という気持ちはありました。最後にベルトを巻けた事だし、今年1年は満足ですね。今後の目標は、テクニックがまだないので、それを完成させていく事です」
●吉鷹のコメント
「1回戦はちょっと固かったので、相手のシャドーを見てたらヒザ蹴りが得意そうだったから、冒険ですけど前へ出させました。今回、一番指導で力を入れたのは、多少もらっても効かない体つくり。足にもらうとトーナメントはキツイですから、その対策は充分にやりました。あとはスタミナ。勘違いして、全部5Rだと思っていたので、最初から全部やるつもりで15Rのミットをやらせました。正直、今回はくじ運がよかったのもありますね。でも、相手も痛めて上がってきたので、それはディフェンスに問題があるという事じゃないですか。ダメージがなければ、試合展開は変わってきたでしょうね。まだ左ローしかないので、それに頼っているといつか必ずしっぺ返しが来る。だからもっとパンチの回転力と、上・中・下のコンビネーションを鍛えたい。あと、今回も少しもらったのでディフェンスですね。今後に繋げたいです」
●裕樹のコメント
「とりあえず、チャンピオン(白須)を倒せた事は自信になった。トーナメントはどこで負けても一緒なので、悔しい。しかも、また菊池選手に。やっぱり白須選手との試合ですね。ローがカットできれば違った展開になるんでしょうけど、僕のはもらって返すのが武器なので。自分としては最高の試合をやったと思う。阿部選手は去年のチャンピオンって事で、気を張ってやったけど大した事はなかった。やっぱり白須選手がキーポイントになると思ってたけど、そうなった。悔しい。菊池選手にリベンジしたかったけど、次はまた僕が逆サイドから上がって、菊池選手を倒したい。(ダメージがなかったら)余裕で勝ってたでしょう。今日も負けたとは思っていないし、向こうも勝ったとは思ってないでしょう。次はトップレベルのK-1でやりたい。僕はそこまで上がります。(菊池はライバル?)とりあえず、そういう事にしといてください。次はKOで勝ちます。(戦前に今日はローしかやらないと言っていたが?)あれは戦術ですよ。ひっかかったでしょう(笑)」
|