「ONWARD OPERATION II 〜進攻〜」
新日本キック協会
2005年1月16日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼第14試合 メインイベント 70kg契約 3分3R
○武田幸三(治政館)
TKO 3R0分2秒 ※テーチャカリンの右足負傷によりドクターストップ
●テーチャカリン・チューワッタナ(タイ)
武田の2005年は不完全燃焼のほろ苦いスタートとなった。1R、いきなり右ストレートを放った武田だが、以後は右へ回りながら軽くステップを刻んでの右ロー。テーチャカリンは強い左ミドルを飛ばしてくる。武田は確実に右ローを返す。
2R、武田がテーチャカリンの右ミドルをキャッチして2度倒す。テーチャカリンが右ストレートで前へ出てくると、下がりながら左フックを合わせ、ロープを背負うと右ストレートを返す。高い蹴りを狙ってくるテーチャカリンの軸足を狙ってローを合わせ、終盤には左ミドルをキャッチしての右ロー三連発。この軸足蹴りで主導権を握った。
3R、ゴングが鳴るもコーナーで座ったままのテーチャカリンはドクターと何かのやり取り。その直後、「スネの緋骨骨折の疑いがある」とのドクターストップがかかった。テーチャカリンはドクターへしきりに抗議、終了のゴングが鳴らされると立ち上がり、両手を広げて「なんで?」とアピール。さらには両足をバタバタさせて、ステップまで踏むなど試合続行を訴えたが裁定が覆る事は無かった。
●武田のコメント
「お客さんのブーイングが一番応えます。ローをカットしなくなってきて、ちょっと…でもドクターが止める事ですから。お客さんの事を考えるとちょっと…。(蹴りをキャッチしたのは相手の様子がおかしいと思った上で?)そうです。調子が良かったので、あまりいいと相手の動きを見る余裕が出すぎてミドルをもらっちゃうんですよね。(相手は)僕に2回勝てばオイシイから、気迫に満ちていました。強い意識を感じた。タイ人が空いてだけど、僕が迎え撃つ立場でしたね。ちょっと狙ってしまいました。右が2回ぐらい入ったし。(相手の右ストレートは)見えてました。一発もらったけど、右クロスが当てられれば良かった。
(次回は)2月(のMAX)はどうなんでしょう。先生と話し合ってる最中です。12月のブアカーオ戦はそれなりにお客さんを沸かせられたけど、それ以外がよくない。やっぱりスッキリとお客さんを帰せないと。今年は自分の意思を通していただきたい。去年は全部受けたので、今年は少し自分の意思を言って、この試合をやりたいとか。やっぱり3ヵ月休むと身体がラクだし、キッチリと仕上がるんですよ。だから(ひとつの)試合に焦点を絞ってケアをしっかりやって、試合に集中したい。2月はKID出るんですか? やりたいですけどね。いい選手ですね。(宇野薫との総合ルールも)興味ありますけど、キックでやり残した事がいっぱいある。この歳になるとやり残した事がないはずなんですけど、いっぱいあるので。そっちに目を向けられるようになったら、ちゃんと準備をしてやりたい。やっぱり、違う強さがあると思うので」
▼第13試合 メインイベント 日本バンタム級タイトルマッチ 3分5R
○加村健一(伊原/王者)
判定2-0 ※50-49、50-50、50-49
●岡田武士(トーエル/1位)
※加村が王座防衛
1R、加村はローを蹴って抱きついてのヒザ。これに岡田も応じ、動きの少ない展開。2R、いきなり左ボディを放った加村は、岡田がパンチで入ってくると思い切り右ヒジを振りぬいて牽制する。その後は蹴ってはクリンチ、岡田がパンチを打ってきてもクリンチ。
3R、岡田がパンチで一気に詰めていこうとし、左右フック、アッパーを振り回す。それに対して組み付く加村。ボディを叩いてクリンチし、スタミナを奪っていく。4R、加村は右ハイを出してクリンチ、右ローを2度蹴ってすぐにクリンチと打っては組みつきを繰り返す。
5R、加村は足払いでコカした岡田の顔面に倒れこみながらヒジを入れるエグイ攻撃。岡田がパンチで入ってくるとヒジを振り、そしてクリンチ。岡田がバックキックを放つと加村もバックブローを繰り出し、最後は加村のハイキックを空振りさせて岡田がパンチで突っ込むもゴングとなった。打ってはクリンチで岡田に攻め手を与えなかった、加村がスッキリしない印象で判定勝利を収めた。
▼第12試合 セミファイナル 59kg契約 3分3R
○菊地剛介(伊原/日本フェザー級王者)
判定2-0 ※30-29、30-29、30-30
●ジャックリット・チューワッタナ(タイ)
1R、ジャックリットは菊地のローをカットして強いミドルを返す。菊地はワンツーからボディブロー、ジャブから入っていってジャックリットが組み付こうとするのを阻止してローを入れる。2R、ジャックリットはミドルを多用、菊地の左ローに対して左フック。菊地はワンツーで入っていって左ローに繋いだ。ジャックリットは組みヒザ。
3R、菊地がミドルをキャッチしての左ストレート。ジャックリットは菊地のローにミドルを合わせていく。菊地がワンツースリーでロープに詰めていくと、ジャックリットも左フックを返す気の強さを見せる。負けじと菊地も左フック。菊地がワンツーから左フックでどんどん打ちに行き、乱戦に持ち込むとジャックリットもこれを受けて立ちパンチで応戦。両者が右ストレートを共にヒットさせたところで試合終了。難しい判定だったが、2-0で菊地が勝利を収めた。
▼第11試合 セミファイナル 62.5kg契約 3分3R
○石井宏樹(藤本/日本ライト級王者)
TKO 1R1分22秒 ※カットによるドクターストップ
●星野 豹(横須賀太賀/同級6位)
1R、星野がパンチで前に出てくると、石井はローからアッパーのコンビネーション、ヒジ、ヒザ、さらにローと上下左右に揺さぶりをかけていく。出だしからスピーディーな展開で盛り上がりを期待させたが、星野が頭を低くして打ちに行ったところで、石井は右ヒジから左フック。これで星野がカットされ、あっという間に決着がついてしまった。
▼第10試合 ヘビー級 3分3R
○内田ノボル(ビクトリー/1位)
判定3-0 ※30-29、29-28、30-29
●リュウ(市原)
1R、お互いに右ローでバランスを崩す場面があったが、積極的に攻めるのはリョウ。内田はカウンター狙いで下がり気味。リョウがローとパンチのコンビネーションで詰めていき、内田はフックからロー。2R、ローの内田にパンチで押して行くリョウ。しかし、リョウが前へ出てくるところで内田は右ストレートで下がらせ、連打を見舞っていく。リョウは踵落としも繰り出すが、内田は右ストレートから左ミドル、右ローまで繋げて行った。
3R、内田がようやく右ストレートで前に出始めた。最終ラウンドを待っていたかのような展開で、右ストレートと組んでのヒザ蹴りで攻めまくる。判定はこのラウンドがカギとなり、内田が省エネ戦法で勝利を収めた。
▼第9試合 フェザー級王座次期挑戦者決定戦 3分3R(最大延長2R)
○大刀国秀(藤/2位)
3R判定3-0 ※30-28、30-28、30-28
●森田亮二郎(藤本/3位)
※大刀が3月大会で菊地剛介に挑戦決定
1R、ローを放っては足を使って離れる森田をパンチで追う太刀。太刀の右ハイが首に引っ掛かる場面も。接近戦ではお互いに相手のストレートにフックを合わせようとする。
2R、一転して森田がパンチで打ちに行く。森田のワンツーに左フックを合わせようとする太刀。両選手とも、相手が踏み込んでくるとそれにフックをカウンターしようと狙うが、クリーンヒットは無い。終盤、森田の踏み込み際に太刀の右ローが入り、森田がガクッとした。
3R、太刀は森田のパンチに左ミドルを合わせていく。さらに、森田がパンチで攻め込んでくると、離れ際に右フック! これでダウンを奪い、試合を決定的なものにした。森田は逆転を狙ってパンチを放つが大振り。右フックをなぎ払って太刀を倒すも、これはスリップだった。結果、太刀が菊地の保持する日本フェザー級王座への挑戦権を手にした。
▼第8試合 68kg契約 3分3R
○ホカ・トモヒロ(治政館/日本ウェルター級3位)
3R判定 3-0
●金 昌秀(韓国/金剛)
▼第7試合 ウェルター級 3分3R
○SHING(治政館/5位)
3R判定 2-0
●金狼正巳(尚武会/9位)
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