「D.O.G-demolittion of octagon gear-」
GCMコミュニケーション
2005年3月12日(土)東京・ディファ有明
開場16:00 開始17:00
<試合結果>
▼メインイベント -84kg契約 5分3R
○岡見勇信(和術慧舟會東京本部)
一本 3R ※肩固め
●ブライアン・フォレスター(チーム・クエスト)
<試合展開>
1R序盤から激しく打ち合う両者。足を使って距離を取ろうとする岡見だったが、フォレスターの前進を裁くことが出来ず、打ち合いに応じてしまう。岡見は何度も左ストレートをヒットさせるものの、フォレスターは全くひるまず左右のパンチを返す。岡見はフォレスターを金網に押し込んでテイクダウン。バックを狙うがフォレスターも腰が強く、岡見が足をフックした状態から立ち上がりスタンドに戻す。フォレスターはパンチだけでなく右のインロー。岡見はフォレスターを捕まえると身長差を生かし、首相撲からのヒザ蹴りで応戦する。そしてラウンド終盤、二度目のテイクダウンに成功。今度はしっかりとバックを奪いチュークスリーパーを狙うも、残り時間が少なく極める事が出来ない。
2R、フォレスターが打たれ強さとパンチ力を生かして形勢が逆転。1Rでは互角に打ち合っていた岡見が徐々に下がる場面が増え始める。フォレスターは右のパンチを軸に確実に岡見にダメージを蓄積させる。そしてフォレスターが岡見を横に投げ捨ててテイクダウン。岡見はハーフガードでフォレスターに抱きついたまま動きが止まってしまう。フォレスターは岡見の体を金網まで持っていくと、逃げ場を失くしてからパンチの連打。岡見は動きが止まったまま、頭部をガードするだけになってしまい、一方的にフォレスターの打撃を受け続ける。何度も「ギブアップ?」と岡見に声をかける和田レフェリー。しかしラウンド終了のブザーが先に鳴り響き、岡見は絶対絶命のピンチを切り抜ける。
3R、練習パートナーでもある曙が激を飛ばす中、岡見は最後の力を振り絞って渾身のタックル。気持ちでテイクダウンを奪い、一気にマウントポジションを奪う。ここで岡見はポジションをキープしながらコツコツとパンチ。そしてフォレスターがパンチを嫌がって腕を伸ばしたところで肩固めへ移行する。最後はサイドポジションからフォレスターの首を絞め上げ、岡見が大逆転の一本勝ちを収めた。
試合後、岡見は「打ち合うつもりじゃなかったのに、なぜか打ち合ってしまった。勝手に手が出ちゃいました。これまで負けた試合もあったけど、こんなにダメージあったのは初めて。こんな試合していたら世界なんて言えないです。唯一良かったとしたら負けなかったこと。自分の課題として試合中に心が折れて、そのまま挽回できずに負けるっていうのがあったんですけど、今回は3Rで逆転で勝てましたから。これからはまたイチから這い上がって世界を目指します」と語った。
▼セミファイナル -77kg契約 5分3R
○門馬秀貴(和術慧舟會A-3)
一本 1R ※三角絞め
●チャット・ラベンダー(アメリカ)
<試合展開>
1R、左のジャブを軽く出して門馬は飛びヒザ。これは不発に終わり、ラベンダーが金網に押し込む。ここで門馬は飛びつき三角を狙うがこれは失敗。ラベンダーは距離を取りスタンドを要求する。踏み込んで左のパンチを打つ門馬にラベンダーは右を合わせる。そして再びラベンダーが金網に押し込んでいく。金網を背にした門馬はラベンダーの足を払うように投げを打つが、ラベンダーがそれを潰して門馬がグラウンドで下になる。ガードポジションになった門馬はラベンダーの右手首を掴んで三角絞めへ。ラベンダーがバスターで逃げようとしたところで、門馬はラベンダーの足をすくいポジションをキープすると、足のクラッチを深くしてタップを奪った。
▼第6試合 -58kg契約 5分3R
○漆谷康宏(和術慧舟會RJW)
KO 1R ※左ストレート
●ロレソン・コカ(ジャクソンズ・ファイトチーム)
<試合展開>
1R、漆谷は右のアウトローを飛ばす。そして距離を詰めながら左ストレート一閃!コカはそのまま真後ろに倒れこみ、漆谷が追撃のパンチを落としたところで、レフェリーが試合を止めた。鮮やかな秒殺勝利を収めた漆谷は「井口、あんまり調子に乗ってんじゃねえぞ!」と因縁のある井口に噛み付く。マモルを含めたこの3人の今後の絡みに注目が集まる。
▼第5試合 -57kg契約 5分3R
○井口 摂(バトラーツB-CLUB)
TKO 2R終了時 ※ドクターストップ
●廣野剛康(和術慧舟會GODS)
<試合展開>
1R、右のロングフックを打つ廣野に対し、井口は左ストレートを中心にコンパクトにパンチをまとめる。金網に押し込まれた廣野だったが、うまく体位を入れ替えて先にテイクダウンを奪う。下になった井口はギロチン狙い。廣野はセコンドの指示通り、井口の顎を押して首を引っこ抜くとマウントポジションを奪う。しかしここで井口は「練習していた」という金網を蹴ってエスケープ。ブリッジしてインサイドガードで上になる。
2R、パンチだけでなく右のローを飛ばす廣野。ここで井口が左のジャンピングハイキック!このハイキックが廣野の顔をかすめる。打撃が単調の廣野に対し、ペースを上げていく井口。廣野は真っ直ぐ後ろに下がってしまうため、井口の左ストレートがどんどんヒットする。そして金網際に追い詰めると井口が左右の連打。思わず廣野は背中を見せて脱出。それを捕まえた井口は豪快に反り投げでテイクダウンを奪う。ここで井口の打撃により左目尻をカットした廣野にドクターチェック。続行がアナウンスされるも傷はかなり深い。再開後、一気呵成に攻め立てる井口は、廣野を金網に詰めてパンチの連打。井口優勢のままラウンドが終わる。そしてインターバル中のドクターチェックで、廣野が試合続行不可能となり、井口がTKO勝利を飾った。試合後、マイクを握った井口はヒールキャラ爆発。
「いやあ返り討ちにしちゃいました。最初あまりにも廣野のプレッシャーがなくて、緊張感がなさすぎでしたよ。そんでマウント取られたりして、ちょっと危なかったけど、まあ最後はボコボコにしたけどね」と毒を吐くと、今度は「そういえば修斗はいつになったらライセンスくれんの?早くライセンスをくれよ。そしてチャンピオンのカリフラワーみたいな頭したヤツ!俺と一発やらせてくれ。そしたらちゃんとイカせてやるから」と、修斗バンタム級王者のマモルへ宣戦布告。インタビュースペースでも「前哨戦なしでいきなりマモルとタイトルマッチやらせて欲しいね。まあマモルにやる気がないならそれでいいでけど、俺は言い続けますから。こんなちっぽけな俺が喧嘩売ってるのに、それに対応できない修斗はしょっぱい。(5月4日に後楽園でマモルが試合することを告げられると)だったら席を用意しとけって書いてください。直筆の挑戦状を書いて持っていきます」と、修斗参戦&マモルへの対戦を要求した。一方、会場に来ていたマモルは「面白いこと言う人ですね」と、井口の要求に対して明言は避けた。
▼第4試合 -70kg契約 5分3R
○石田光洋(Team-TOPS)
TKO 1R3分3秒 ※セコンドからタオル投入
●佐東伸哉(パンクラスP'sLAB東京)
<試合展開>
1R開始直後、石田の右ローがローブローとなり試合が一時中断。再開後、石田は右のミドルを飛ばして、両足タックルでテイクダウンを奪う。亀の状態になる佐東に対して石田はパンチとヒザ蹴り。さらに立ち上がった佐東にジャーマンスープレックスを決める。最後は佐東を金網に押し込んで、サイドからヒザ蹴りの連打でTKO勝利。修斗世界ランカーの石田が佐東を圧倒した。
▼第3試合 -70kg契約 5分3R
○山崎 剛(チームGRABAKA)
一本 2R3分52秒 ※チョークスリーパー
●飯田崇人(和術慧舟會A-3)
<試合展開>
1R、山崎が飯田のローを取ってテイクダウンを奪う。しかし飯田はヒップスローを狙いながら、すぐに金網を背にして立ち上がる。立った状態のままバックについた山崎は何度かテイクダウンを試みるが、飯田もバランスがよく倒れない。逆に飯田は山崎の足を踏みつけたり、腕のクラッチにヒジ打ちを落とす。ブレイク後、山崎がタックル。飯田がそれを切ると、山崎が自ら引き込み下から腕十字・足関節を狙う。
2R、右のパンチで前に出る飯田に対して山崎がタイミングよく片足タックル。そのまま飯田の腰に手を回してテイクダウンを奪う。一時はハーフガードを許した飯田だったが、山崎の足を跳ね上げてガードに戻すと、両脇を差して山崎の体を伸ばして立ち上がる。飯田は腕をクラッチしたまま山崎を金網に押し込んでテイクダウンを奪い返す。しかしこれが金網とリングの違い、山崎は金網を背にしながら立ち上がることに成功する。そして互いに投げを打ち合ったところで、山崎が飯田の体を前に押し潰して、そのままバックマウントへ。パンチを打ちながらチャンスを伺い、飯田の首元に手を入れてチョークスリーパーを極めた。
▼第2試合 -64kg契約 5分3R
△戸井田カツヤ(和術慧舟會トイカツ道場)
3R判定 0−0
△山本 篤(KILLER BEE)
<試合展開>
1R、右のロングフックを多用する山本に対して、戸井田は接近して首相撲からのヒザ蹴り、さらに右のミドルを飛ばす。徐々にエンジンがかかってきた戸井田は片手を前に突き出して、しゃがみこむなど変則的な動きで観客を沸かせる。特にスタンドの状態で山本がバックについた時に、金網を蹴ってバック転すると大歓声が起こった。山本のタックルに対しては背中を見せて、前転してからの足関節。さらに戸井田は自ら引き込んで巴投げのように後方に投げる。
2R、山本の右のロングフックが戸井田の顔面を捉えるも、戸井田は「効いてないよ」とアピール。山本は得意のタックルで戸井田をコーナーに押し込むという展開が続く。戸井田も下から三角絞めやアームロックで応戦するも、最終的には山本にテイクダウンを許してしまい、なかなかペースを掴めない。
3R、戸井田が山本にバックを取らせて前転してからの足関節を使ってスイープに成功すると、山本の足を跨いで一気にマウントを奪う。この試合最大のチャンスを掴んだ戸井田だったが、山本は押さえこまれる前に戸井田の足を掴んでタックルに切り返す。その後も山本がテイクダウン、戸井田が下から寝技で攻めるという展開が続き、両者にポイントが入らないままタイムアップとなった。
▼第1試合 -63kg契約 5分3R
○大沢ケンジ(和術慧舟會A-3)
TKO 3R23秒 ※膝蹴り→パウンド
●築城 実(P'sLAB東京)
<試合展開>
1R、右ストレートを当てた大沢がそのまま金網に押し込んでテイクダウンを奪う。大沢はクローズガードを取る築城を、金網に押し付けてパウンド。しかし下からでも殴り返す築城に対して、有効なパンチを落とす事が出来ない。2R、築城の蹴り足を取った大沢が早々にテイクダウン。1R同様金網に押し込んでパウンド。大沢は築城の腕を掴んでディフェンスさせないようにしてパンチを落としたり、ヒジ打ちを織り交ぜて攻撃するも、なかなか状況を打破できない。しかし3R、大沢は左のテンカオを築城のボディに突き刺すと、首相撲に捉えてヒザ蹴りの連打。そのまま築城は崩れ落ち、大沢がパンチを落としたところでレフェリーが試合を止めた。試合後マイクを握った大沢は「対戦予定だった志田選手の分も代弁して言います。あの試合を楽しみにしていたファンのみなさん申し訳ありませんでした」と謝罪。さらに「修斗の世界ランカーの勝村(周一郎)選手と大石(真丈)選手。リングはどこでもいいんで俺と試合してください」と修斗フェザー級の上位ランカーへの下克上をぶち明けた。
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