「D.O.G 〜demolition
of octagon gear〜」
GCMコミュニケーション
2005年6月11日(土)東京・ディファ有明
開場16:00 開始17:00
<試合結果>
▼第5試合 ウェルター級5分3R
パンクラス・ウェルター級5位
○門馬秀貴(和術慧舟會A-3)
KO 1R3分30秒 ※左フック
●デイブ・ストラッサー(ストラッサーズ・フリースタイル・アカデミー)
<試合展開>
1R、左のジャブを出しながら、ワンツーを打つ門馬。さらにストラッサーとの距離が出来ると、すかさず右のローを放っていく。ストラッサーはパンチを打ちながら門馬を金網まで押し込んでいくが、門馬もすぐに脇を差し返しテイクダウンを許さない。ストラッサーの首を捉えて、首相撲からのヒザ蹴りを打っていく門馬は、四つの状態から足をかけてストラッサーをテイクダウン。ストラッサーが門馬の体を蹴り離し、すぐにスタンドに戻したため、グラウンドの展開にはならなかったものの、門馬が試合のペースを掴む。そして金網際での差しあいから一転、距離を取って打撃の打ち合いになると、門馬の左フックがストラッサーの顎を綺麗に捉え、鮮やかなKO勝利を飾った。
試合後、マイクを握った門馬は「『HERO'S』が行われる7月6日はちゃんとスケジュールが空いています」と、試合前から語っていた『HERO'S』への参戦をアピールした。
▼メインイベント ミドル級5分3R
○岡見勇信(和術慧舟會東京本部/パンクラス・ミドル級3位)
TKO 1R29秒 ※トンプソンが右肘を脱臼
●ニック・トンプソン(フリー・スタイル・アカデミー)
<試合展開>
旗揚げ戦に続きメインを務めた岡見。前回同様、激しい熱戦を期待したのだが、試合はあっけない結末を迎えてしまった。開始直後、岡見がトンプソンのタックルを切ったところでアクシデントが発生。トンプソンが右肘を脱臼し、試合続行不可能となってしまい、わずか28秒で試合が終わってしまったのだ。
不完全燃焼に終わった岡見は「申し訳ないです」と一言。試合後のインタビュースペースでも「最近、格闘技一本で生活できる環境が整って、キックの練習や肉体強化に取り組んで、新しい自分を見せたかった。ここで良い勝ち方をして、『HERO'S』参戦をアピールしたかったんですけど、これじゃ何も言えないです」と悔しそうな表情を浮かべた。
▼セミファイナル -66s契約5分3R
○マイク・ブラウン(アメリカン・トップ・チーム)
一本 2R2分3秒 ※下からの肩固め
●中原太陽(和術慧舟會GODS/プロ修斗環太平洋ライト級10位)
<試合展開>
1R、中原は右フックを当てて左ハイキックを2発、復帰戦とは思えない軽やかな動きを見せる。しかしパンチの連打で前にくるブラウンに金網に押し込まれると、テイクダウンを許してしまう。ブラウンは中原の足を跨いでパスガードを狙うが、中原はそれにすぐに反応しガードポジションをキープする。そして距離が出来ると、得意の下から顔面への蹴り上げを見せる中原。その後もガードからアームロック、三角絞めを果敢に仕掛ける。ブレイク後、中原は再び左のハイキックを狙うが、ブラウンは蹴り足を取ってテイクダウン。徐々にブラウンがパンチを当て始める。
2R、パンチで前に出るブラウンに対して、金網を背にした中原は飛び付き三角!しかしこれはブラウンの体がすっぽ抜けてしまい、中原は1Rに続きグラウンドで下になるという展開になる。インサイドから的確に中原の顔面にパンチを落とすブラウンは、パスガードを狙いながら、亀になって立ち上がろうとする中原からバックを奪う。ピンチを迎えた中原はチョークを防ぎながら、金網を蹴って上手く体を反転させ、上のポジションを取り返したように見えたのだが…
何とブラウンは、ガードポジションから中原の腕を巻き込んで肩固めの体勢へ。そのままガッチリと腕を深くクラッチし、一気に中原の首を締め上げると、最後はネックロックのような形になり、中原からタップを奪った。
▼第6試合 -73kg契約5分3R
○ニック・アガラー(フリー・スタイル・アカデミー)
判定 3−0
●光岡映二(和術慧舟會RJW)
<試合展開>
1R、アガラーのローを取ってテイクダウンに成功した光岡は、アガラーを金網に押し込んでパウンド。立ち上がって足を振ってパスガードすると、サイドからアガラーの顔にヒザ蹴りを叩き込む。それを嫌ったアガラーが亀になって逃げようとすると、すかさずバックに回る光岡。しかしアガラーは腰を上げて光岡の体を前に振り落とし、逆にグラウンドで上のポジションを取り返す。ハーフガードになったアガラーは光岡の顔面に強烈なパウンド。光岡は必死にアガラーにしがみついて、それを防ぐ。
2R開始直後、光岡のタックルにアガラーの飛びヒザがヒット!しかし光岡はそのままアガラーの足を抱えてテイクダウン。インサイドからパンチを落としていくが、飛びヒザのダメージのせいか有効打はない。ブレイク後、再びテイクダウンを奪った光岡だが、先ほどと同じようにコツコツとパンチを落とすだけで、すぐにブレイクとなってしまう。スタンドに戻ると、急に失速した光岡はタックルに入るものの、アガラーをテイクダウンすることが出来ず、逆に光岡のタックルを切ったアガラーは強烈なパンチを光岡の顔面に叩き落す。さらに頭を下げて突っ込んでくる光岡に、アガラーはアッパーやフックを次々にヒットさせると、光岡はたまらず引き込んで、自らイノキ・アリ状態を取る。
3R、2R同様頭を下げて突っ込む光岡は、アガラーの打撃の集中砲火にあってしまいフラフラ。アガラーはグラウンド状態での顔面への蹴りで注意を受けるものの、この反則をものともせず光岡に打撃を当てていく。アガラーの右ハイキックを取って何とかテイクダウンを奪った光岡だが、逆にそのまま三角絞めに捕まるなど反撃の糸口を掴めない。そしてラウンド中盤、再び光岡の顔面にアガラーの飛びヒザがクリーンヒット。光岡は引き込むようにガードを取るが、アガラーのパウンドの餌食になってしまい試合終了。序盤こそ光岡のテイクダウンに苦しめられたアガラーだったが、最後は打撃で光岡を圧倒。試合後、光岡は控え室に戻る途中で倒れてしまうほどのダメージを負った。
▼第4試合 ウェルター級5分2R
△星野勇二(和術慧舟會GODS/パンクラス・ウェルター級7位)
判定 1−0
△和田拓也(SKアブソリュート/パンクラス・ウェルター級8位)
<試合展開>
1R、左フックで前に出る星野はワンツー、右ローと積極的に打撃で前に出て行くが、和田は距離を取って当てさせない。逆に星野のローをキャッチして先にテイクダウンを奪う。下になった星野は金網を背にしてグラウンドからの脱出を試みたり、下からのアームロックを仕掛けるも、和田は上手く星野の体を金網に押し付けてそれを阻止する。そして和田は足を一本抜いてハーフガードになると、ボディにヒジ打ちとhヒザ蹴り。一度は星野に立ち上がられた和田だったが、すぐにタックルで豪快なテイクダウン。1Rは和田が優勢に試合を進める。
しかし2Rに入ると和田のタックルを切った星野が、がぶりの体勢から和田の体を金網に押し込んで、グラウンドで上を取ると、パンチとヒザ蹴りのコンビネーション。これを凌いだ和田は何とか星野をテイクダウンを成功するが、星野は金網を背にすぐに立ち上がり、再びがぶりの体勢から和田の頭にヒザ蹴りを落とす。そして星野がインサイドからパンチを打ったところで試合が終了。2Rに星野が試合を盛り返し、ドローへと持ち込んだ。
▼第3試合 ライトヘビー級5分2R
○福田 力(KILLER BEE)
KO 1R28秒 ※右フック
●バザエフ・オレグ(ロシア/マルプロジム)
<試合展開>
1R、いきなりオレグの強烈な右のボディストレートをもらった福田だったが、右のパンチを振り回すオレグに左ミドルを合わせていく。そしてオレグのパンチに福田のカウンターの右フックがクリーンヒットし、福田が追撃のパンチを落としたところでレフェリーが試合を止めた。
▼第2試合 ヘビー級5分2R
○デゼボエフ・アスラン(ロシア/マルプロジム)
KO 1R4分49秒 ※右フック
●スチュワート・フルトン(スコットランド/XXX)
<試合展開>
1R、左フックで飛び込んだアスランは、四つの状態でフルトンを金網に押し込む。金網を背にしたフルトンだったが、身長差を活かし、ヒザ蹴りを打っていく。ブレイクによる再開後、フルトンは長いリーチからの右ストレート。前蹴りやヒザ蹴りで、距離を取ろうとするが、アスランのパワフルな突進を止められることが出来ず、アスランがフルトンを金網に押し込むという展開が続く。残り1分過ぎ、金網に押し込まれていたフルトンが、離れ際に左右のストレートから右のハイキックを放ち、打撃の打ち合いになると、アスランが強烈な右フックをフルトンの顔面に叩き込み、マットに沈めた。
▼第1試合 ライトヘビー級5分2R
○尾崎広紀(和術慧舟會東京本部)
判定 3−0
●安達明彦(パレストラ松戸/2003プロ修斗クルーザー級新人王)
<試合展開>
1R、尾崎はワンツーからのタックルで安達を金網を押し込んでいくが、テイクダウンは出来ずにブレイク。しかし再開後、再びタックルに入った尾崎はテイクダウンに成功し、安達の体を金網に押し付けてパンチを落としていく。下になった安達は尾崎の腕をかんぬきに捕らえて、ブレイクを待ち、試合はスタンドで再開となる。右ハイを飛ばす尾崎。安達は左ミドルでバランスを崩すものの、そのままタックルに移行し、テイクダウンを奪う。しかし下になった尾崎は安達の体を蹴ってすぐに立ち上がる。
2R、尾崎は右のジャブを当てて、タックルでテイクダウン。ガードから腕十字を狙う安達の体を、金網を使って押しつぶすと、立ち上がってイノキ・アリ状態からローキックを放っていく。ブレイクでスタンドのチャンスを得た安達だったが、尾崎のタックルを切ることが出来ず、安達がガードポジションという展開に。常にグラウンドで上を取り続けた尾崎が、前評判どおりの力を見せ、判定勝利をモノにした。
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