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【K-1MAX】サワーがブアカーオを下し優勝!魔裟斗は無念の負傷棄権

2005/05/04



TBS/FEG
「K-1 WORLD MAX2005〜世界一決定トーナメント決勝戦〜」
2005年7月20日(水)神奈川・横浜アリーナ
開場16:00 開始17:30
<試合結果>
▼第11試合 K-1 WORLD MAX2005 決勝 3分3R延長2R
アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング・オランダ)
再延長判定 2−1 ※10−9、9−10、10−9
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム)
<試合展開>
 なんとブアカーオはワイクーの音楽に合わせて、ワイクーを踊りながらの入場。弓矢を放つポーズをすると、元の入場曲に戻り、自信満々の表情でリングへ歩んでいく。

 1R、ブアカーノ前蹴りに左右のフックを放つサワーだが、ブアカーオはスウェーで軽くかわしてみせる。ブアカーオはミドルからハイの高速キック。組み付くとヒザ、首相撲で投げようとする。サワーの左右フックをガッチリとガード、ミドルを返す。サワーのアッパーはしっかりとアゴをひいてディフェンス、ヒザ蹴りを入れる。サワーは左右のストレートを返すも、ブアカーオはすぐに蹴り返す。

 2R、ブアカーオが左ミドル連打、サワーは左右フックを返そうとするが、すぐに捕まる。組んだらすぐにヒザを出すブアカーオ。何度か投げを見舞うが、さすがシュートボクシングだけあってサワーも腰が重い。ならばとブアカーオは思い切り反動をつけてのヒザ。左ミドル連打にロー連打を返すサワー。ブアカーオの左ミドル、サワーはワンツーを返すも空を切り、またも左ミドルをもらう。距離を詰めるサワーは右ストレートでブアカーオを吹っ飛ばすが、すぐにミドルを蹴り返されて追撃を許されない。

 3R、ブアカーは左ミドルを連打、サワーは左フックで突っ込む。ブアカーオは組まれるとすぐに首相撲で転がしてしまう。首相撲でバランスを崩し、すぐに蹴り込んで行くブアカーオ。サワーは組んでくるブアカーオを突き放して右フックを出すが、やはりすぐに組まれる。パンチを出すサワーに前蹴り、ブアカーオは組んですぐに首相撲で転がす。どんどんスタミナを奪われていくサワー。残り10秒でブアカーオがミドルを連打、突っ込んでいったサワーだったが、やはり首相撲に切り返された。

 若干、ブアカーオが押し気味に見えたが、判定は三者とも30−30でドロー。延長戦へ突入した。

 4R、サワーがショートパンチの連打。ブアカーオは組み付く。疲れの見えるブアカーオへ、サワーがパンチで攻める。ブアカーオは首相撲で投げ。サワーの右フック、ブアカーオが左ミドル、サワーがレバーブロー。ブアカーオが蹴ってくると、連打を決めるサワー。ブアカーオのヒザにはレバーブローで応戦。組む事が目立つブアカーオは、それでも左ミドルを放っていく。蹴るブアカーオ、ショートの連打を決めるサワー。一進一退の攻防の末、ゴングが鳴った。

 判定は…三者とも10−10でまたもドロー! 激しい疲労を見せるブアカーオにとっては厳しい。一方のサワーはまだ余力がありそうだ。

 5R、首相撲で転がしていくブアカーオ。サワーは左フックから右アッパー、組み付き際に左フックを当てる。ブアカーオは組み付くのがやっとだ。ショートのフックからレバーブローを放つサワーに、ブアカーオも組み付いてのヒザ。クリンチが多い。ブアカーオの前蹴りに左を出していくサワー。残り10秒、ブアカーオは左ミドルの三連打! パンチを出したサワーか、それとも手数は少なかったが、最後に気力を振り絞ったブアカーオか?

 判定は…2−1でサワー! “立ち技最強”シュートボクシングの王者が、ついにMAXの舞台でも頂点に立った!

「今日は大変厳しいトーナメントでした。でも、長年夢に見ていたMAXで優勝できて嬉しいです。この勝利を息子に捧げたい。そして、ありがとう、シュートボクシング! オスッ!」とサワーが挨拶。大波乱のトーナメントを制したサワーは、涼しい顔でファンの声援に笑顔で応えた。


▼第10試合 スーパーファイト 3分3R延長1R
ヴァージル・カラコダ(南アフリカ/スティーブズジム)
判定 2−0 ※30−29、30−29、30−30
佐藤嘉洋(日本/フルキャスト)
<試合展開>
 2R、パンチで突進してくるカラコダに佐藤はヒザからローキック。カラコダのパンチを完全にヒザで封じていく。テンカオ、そして組ヒザ。カラコダは組際にアッパーを合わせていくが、しつこいヒザに捕まってパンチを生かせない。ワンツーでいくと佐藤が右ロー、構わず突進しても組みヒザに捕まる。ヒザから右ロー、そして組ヒザ。カラコダはローからパンチに繋げていくも、やはりヒザに捕まる。佐藤はカラコダのパンチで鼻血を出す。

 3R、突っ込むカラコダに佐藤は右ロー、捕まえてヒザ。首相撲で転がしていく。とにかくパンチで前進するカラコダへ、前蹴りとテンカオ、そして組ヒザ、ブレイク。この展開が延々と続く。カラコダは左ストレートで佐藤のアゴをカチ上げるが、やはりすぐに捕まってしまう。ここで両者に「ホールディングが多い」との事で注意が与えられる。

 それでもカラコダが突っ込み、佐藤がヒザに捕らえる展開が続く。組際にカラコダが左ストレート、佐藤は組んでヒザ。最後まで展開は変わらなかった。
 
 判定勝ちが告げられると、カラコダは涙を流した。


▼第9試合 K-1 WORLD MAX2005 準決勝 3分3R延長1R
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム)
判定 3−0 ※30−28、30−28、30−28
アルバート・クラウス(オランダ/ブーリーズジム)
<試合展開>
 プミポン国王の肖像画を左に、タイの国旗を右に入場するブアカーオ。リング下で祈りを捧げ、ロープを登ってリングイン。クラウスはやはり、「アイ・オブ・ザ・タイガー」で入場。初対決のワンマッチではクラウスがダウンを奪って勝利を収めている。新旧王者同士の2度目の対決はどうなるか

 1R、ジャブを出し、前蹴りを顔面へ伸ばしていくブアカーオ。強い右ロー二連発! クラウスのパンチをかわし、ジャブと前蹴りを出していく。クラウスは右アッパーから左フック、ブアカーオはガッチリとガードして左ミドル。ジャブを出し、クラウスのパンチ・コンビーションをガードして左ミドルのブアカーオ。クラウスが下がると飛びヒザを繰り出す。クラウスはショートのフック、アッパーを出していくが、ブアカーオはヒザを返して「効いてない」とばかりに両手を広げる。

 2R、ブアカーオが左ミドルを出してクラウスの右腕を殺していく。クラウスが右クロスを合わして行くが、ブアカーオはローから左右フックをまとめて放つ。ストレートでロープ際まで追い詰めて、左ミドル。クラウスの右ストレートには左ミドルを合わせ、左ロー、ジャブ、ヒザ蹴りと多彩な攻撃。パンチを恐れてクラウスが両腕を閉じたガードになると、テンカオを突き刺す。パンチで前へ出て、ローキック。ゴングが鳴ると、ブアカーオは拳を突き上げて勝利をアピールする。

 3R、ジャブから強い右ローを放つブアカーオ。蹴りをフェイントして左フック、クラウスが近づくとヒザ蹴りだ。クラウスのパンチはスウェーで寸前のところでかわし、右ミドル、右ハイの二連打。たまらず組み付くクラウス。明らかにスピードが鈍っている。右の一発狙いのクラウスに対し、ブアカーオはパンチから蹴りとコンビネーションを繋げていく。完全に右の一発狙いとなってしまったクラウスへ、ブアカーオはワンツーを入れてロー。終了のゴングが鳴ると、ブアカーオは判定を待たずに国王の肖像画を掲げて勝利をアピールする。

 あまりにも鮮やかだったブアカーオのテクニック。判定はストレートで、ブアカーオが決勝進出を決めた。これにより、決勝はブアカーオVSサワーに決定。前人未到の二連覇へ、ブアカーオが大きく前進した。


▼第8試合 K-1 WORLD MAX2005 準決勝 3分3R延長1R
アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング・オランダ)
TKO 1R2分24秒 ※ドクターストップ
安廣一哉(日本/正道会館)
<試合展開>
 1R、ワンツーで突っ込む安廣。サワーを捕まえると飛びヒザだ。ステップを使って動き回り、サワーに標的を絞らせない。しかし、徐々に安廣のカットした右目尻から血が流れ落ちる。サワーはそこを狙うように、左のパンチを多用する。ドクターチェック。

 再開後、安廣は下がりながらもパンチ、飛びヒザ、後ろ蹴りと手数で勝負。距離を置くと胴廻し回転蹴りだ。サワーは詰め寄りながらパンチのコンビネーションを狙うが、安廣が手数を出してくるため、手が出せない。ここで2度目のドクターチェック、そして試合終了のゴング。ドクターストップがかかったのだ。シュートボクシングのエースに、決勝進出という大チャンスが巡ってきた。


●魔裟斗、左足足首の緋骨骨折によりトーナメント棄権

 準決勝に先立ち、角田・競技統括プロデューサーより説明が行われた。
「先ほどの1回戦で見事な勝利を収めた魔裟斗選手ですが、先ほどの試合で左足足首を複雑骨折(緋骨骨折)したため、ドクターからストップがかかりまして、準決勝を戦うことが出来ません。K-1ルール第14条に従い、リザーブマッチの結果を受けて安廣選手が準決勝に進出します」。

 悲鳴が沸き起こる場内。ここで、魔裟斗本人より挨拶があった。魔裟斗は左足を引きずり、ロープを掴んだまま挨拶。

「今日、僕を見に、応援に来てくれたファンもいっぱいいると思うんですけど、こういう不本意な結果で試合が出来なくなるのは残念です。見に来てくれたファンの皆さん、すいませんでした」と無念の表情で頭を下げた。


▼第7試合 スーパーファイト 3分3R
ラモン・デッカー(オランダ/リングス・オランダ)
判定 3−0 ※30−24、30−24、30−25
ドゥエイン・ラドウィック(アメリカ/3-Dマーシャルアーツ)
<試合展開>
 1R、伝説から蘇ったデッカーがプレッシャーをかけてラドウィックを後退させる。左ローキックでロープ際まで追い詰め強烈な左右フック。ラドウィックは接近するデッカーにワンツー。デッカーは左ローを飛ばしていくと、ラドウィックは後退。デッカーはコーナーへ詰めていくと左のダブル、ラドウィックのローに合わせた飛び込み際の左ジャブでダウンを奪う。

 一気に詰めていくデッカーだが、ラドウィックもヒザ蹴りで逆襲。前へ出るデッカーにもヒザを合わせる。かつてデッカーから教えを受けたこともあるというラドウィックが後手後手に回っている。

 2R、デッカーの左ローが走る。右に左にと構えを変え、ジリジリと前へ出るデッカー。ラドウィックもリーチと足の長さを生かして、1Rほどは簡単には入らせない。ラドウィックの右フックでグラつくデッカーだが、ラドウィックがコーナーへツメできたところでカウンターの左フック! 2度目のダウンを奪う。デッカーは左ロー。

 3R、デッカーは左ロー。構えを左右に変えて、幻惑する。ラドウィックはパンチを狙っていくが、デッカーは左右に回りながら左右のローだ。ジリジリと前へ出るデッカー、右ハイから左フックで3度目のダウンを奪う。デッカーの一発の桁外れの強さは健在だ。ラドウィックはワンツー、左フックを放っていくが、デッカーの鉄壁のガードを破る事は出来ない。3度のダウンを奪ったデッカーが、判定で圧勝。伝説の男が、これでMAX戦線に名乗りを挙げるか?


▼第6試合 K-1 WORLD MAX2005 準々決勝 3分3R延長1R
ブアカーオ・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム)
判定 2−0 ※30−28、30−30、30−27
ジャダンバ・ナラントンガラグ(モンゴル/モンゴルプロファイティング協会)
<試合展開>
 ブアカーオは国王の写真を掲げて入場。タイでは国王は絶対的な尊敬の対象。国を背負っての闘いというわけである。

 1R、ガードを固めるブアカーオにナラントンガラクは重い右ロー。ブアカーオは首相撲で軽々とナラントンガラクを転がす。ブアカーオは前蹴り、左ミドル、さらに首相撲で転がそうとすると、今度はナラントンガラクがタックルでブアカーオを転がす。ブアカーオの強い左ミドル、そして首ヒザ。ナラントンガラクはいつもの荒々しい戦い方をせず、静かな立ち上がりとなった。

 2R、ブアカーオは首相撲で転がし、左ミドル。ナラントンガラクは右の上段後ろ廻し蹴り。ブアカーオは左ローからの右ミドル、ナラントンガラクは右アッパーで突っ込むが、ブアカーオはナラントンガラクのミドルキックをキャッチしてすぐにヒザ。ブアカーオは首ヒザを連打。ナラントンガラクは入ってくると、テンカオを合わせてすぐに首ヒザ連打。徹底的なヒザ蹴りにさしものナラントンガラクも動きが鈍る。

 3R、ブアカーオはやはりヒザ、ヒザ、ヒザのヒザ地獄。ナラントンガラクがフックで入ってくると、テンカオを決めて首ヒザ、首相撲で体勢を崩してまたヒザ。ナラントンガラクは縦回転の胴廻し回転蹴り、ブアカーオは軽くかわして前蹴りからヒザ、ヒザ。それだけではない。ブアカーオはヒザをいれてからすぐに右フック、意表を突く攻撃にグラつくナラントンガラク。ブアカーオは首ヒザにつかまえ、もう一度離れ際に右フック。ブレイク後は、いきなり左フックを放ってヒザ蹴りと、ヒザを支点に様々なコンビネーションを繰り広げる。最後までヒザで圧倒し、巧みなテクニックでブアカーオが判定勝ちを収めた。


▼第5試合 K-1 WORLD MAX2005 準々決勝 3分3R延長1R
アルバート・クラウス(オランダ/ブーリーズジム)
判定 3−0 ※30−29、30−29、30−29
ジョン・ウェイン・パー(オーストラリア/ブンチュージム)
<試合展開>
 クラウスは3年前、王者になった時のテーマ曲である「アイ・オブ・ザ・タイガー」で入場。王座奪回への意気込みが感じられる。ジョンはコールを受けると、水しぶきを口から噴出し、鋭い視線をクラウスに浴びせる。

 1R、ジョンは右ローキック。鋭いワンツーを放つ。さらに前蹴りを連発してパンチのコンビネーション。クラウスは右のストレートを強振する。クラウスは右のクロスでジョンを追い詰める。ジョンはクラウスがパンチで来るとカメになってしまうため見栄えが悪い。クラウスのフィニッシュブローである右はガッチリとガードしているが、吹っ飛ばされてしまうためやはり見栄えが悪く、クラウスは接近戦になるとボディ攻め。パンチのテクニックはクラウスの方が上だ。

 2R、ジョンは蹴りからパンチへ繋げていく。クラウスもローだ。ジョンは左ミドル、右ローキック。クラウスのパンチには左ミドルを合わせていくなど、1Rとは戦法を変えてきた。クラウスの右クロスを受けながらも、左ミドルを連打。前蹴りで距離を取りながら、左ミドルを確実に当て、右ストレート封じの右ハイを織り交ぜていく。しかし、パンチで攻めていくとクラウスは軽くかわし、左フックを終了間際に2発当てる。

 3R、一進一退で迎えた最終ラウンド。ジョンが突如、ダッシュしてパンチの連打から左ハイ! ガードの上からだったが、クラウスの動きが止まる。一気に攻めるジョン。しかし、クラウスも右フックで逆襲。ジョンのパンチには右フックを合わせていく。パンチの攻防では相変わらずクラウスが上を行く。

 ジョンは左ミドル、そして前蹴り。クラウスはパンチで詰めていき、アッパー、ロープ際に詰めていって連打を決める。前半はジョン、後半はクラウスという、非常にハイレベルなシーソーゲームが展開された。


▼第4試合 K-1 WORLD MAX2005 準々決勝 3分3R延長1R
アンディ・サワー(オランダ/シュートボクシング・オランダ)
判定 2−0 ※30−28、30−29、30−30
小比類巻貴之(日本/チーム・ドラゴン)
<試合展開>
 1R、コヒは左手を下げた独特の構えから、ジャブを出していく。サワーはガードを固めてじわりじわりとプレッシャーを与えていく。コヒは前蹴り。サワーはロープ際まで追い詰めてのワンツースリーを放つが、組みついたコヒのヒザ蹴りがブレイクの後に入り、サワーはうずくまる。
 コヒは前蹴り、サワーは焦ってパンチで詰めてくる。得意のショートレンジに入っても、コヒがすぐに組み付いてくるため連打が打てない。サワーの距離をコヒが殺している。

 2R、組み付いてきたコヒをサワーが投げ飛ばす! コヒは前蹴り、サワーが接近してくるとすかさずクリンチ。サワーはジリジリ詰めていくも、すぐにコヒに組み付かれる。コヒはヒザ蹴り、そしてクリンチ。サワーが近づいてくるとテンカオ、飛びヒザを出してクリンチ。ブレイクが多い。

 しかし、何度目かの組み付き際へサワーの左フックが炸裂! また左フックからストレート、連打とアッパーを決めるとコヒはロープ際で背中を向けてしまう。そこへ後ろからサワーのアッパー!

 3R、サワーがストレートでコヒを吹っ飛ばす。左右フックで詰めてくるサワーにコヒはテンカオ、掴んでくるにも関わらずパンチを叩き込む。サワーのレバーブロー、コヒの右ローにも構わずフックで前へ出る。突っ込むサワーは左フック、必至で抱きつくコヒ。サワーの左右フックがコヒをぐらつかせる! どんどん詰めていくサワーは左右のストレートでコヒをコーナーへ追い詰める。コヒは組み付くが、時間切れ。

 サワーが「圧倒」し、2−0で準決勝へ駒を進めた。


▼第3試合 K-1 WORLD MAX2005 準々決勝 3分3R延長1R
魔裟斗(日本/シルバーウルフ)
判定 3−0 ※30−28、30−28、29−28
マイク・ザンビディス(ギリシャ/メガジム)
<試合展開>
 開幕戦と同じ「狼」を現すたて髪のついたフードガウンで入場する魔裟斗。ザンビディスは「魔裟斗戦の事しか考えてない」と、鍛え抜かれたボディに微笑を浮かべながらの入場。自信たっぷりの表情である。

 1R、大歓声の中、ゴングが鳴る。魔裟斗はローキックで先制、ザンビディスもローを返す。魔裟斗はロー2発、左フックから右ロー。ザンビディスもロー。徹底してローの魔裟斗。ザンビディスもそれにのったか、ローしか出さない。魔裟斗の左ミドル、ザンビディスはローを返す。ザンビディスは右フックからレバーブロー。ザンビディスがレバーブローを多用していく。残り10秒でザンビディスが飛びヒザ蹴り。ザンビディスの強烈なレバーブローが目立った。

 2R、ジャブを出していく魔裟斗にザンビディスはレバーブロー、魔裟斗のパンチをかわしてレバーブロー。場内から悲鳴に近い声が沸き起こる。左フックから右ローでザンビディスがコーナーに追い込む。魔裟斗の右アッパーには「効いてないよ」とばかりにアピール。魔裟斗は徹底して右ロー、ザンビディスのフックをかわしていく。魔裟斗のテンカオ、左ジャブを刺し、ザンビディスのパンチをウィービングでかわしていく。

 3R、攻めていくのはザンビディス。「魔裟斗コール」の大合唱。魔裟斗のローに左アッパーを合わせるザンビディス。魔裟斗の左ミドル、右ロー、ザンビディスはレバーブローで突っ込んでいく。そして、ザンビディスの右ローに魔裟斗が右ストレートのカウンター! 真正面からのパンチにザンビディスがダウン!

 ザンビディスは一気に左右フックで前へ出る。魔裟斗もパンチをかわし、ザンビディスのフックをヒョイヒョイとかわしていく。魔裟斗は右ストレートから左アッパー、足を使ってかわしながらパンチを当てていく。フック、アッパーを当てて、ザンビディスのパンチはスッとかわす。絶妙なディフェンステクニックで場内を沸かせ、最強の敵を振り切った。

 だが、魔裟斗はセコンドに両肩を支えられながら、左足を引きずりながら退場。時折、痛みに顔を歪める。バックステージでは、セコンドが魔裟斗をおんぶし、慌しい光景が繰り広げられる。準決勝に大きな不安を残した。


▼第2試合 K-1 WORLD MAX2005 リザーブファイト 3分3R延長1R
安廣一哉(日本/正道会館)
判定 3−0 ※20−19、20−19、20−19
ダリウス・スクリアウディス(リトアニア/リングス・リトアニア)
<試合展開>
 空手着に身を包んで入場した安廣。ダリウスは自信たっぷりの表情だ。

 1R、サウスポーのダリウスにローを放った安廣だったが、勢い余ってスリップ。ダリウスはリーチが長い上にステップインがするどく、ジャブが伸びる。強烈な破裂音がするローキックも。安廣がローを放つと右フックを合わせてくる。ダリウスは動く安廣に右ローキック。しかし、これが2度目のローブローになってしまう。場内からは「安廣コール」が沸き起こる。

 試合再開。ところが、すぐにダリウスのインローが3度目のローブローに。ダリウスに警告1が与えられ、安廣は悶絶。3分間のインターバルが与えられる事になった。ダリウスにはレッドカード(減点1)。

 2度面の再開。安廣は踵落とし、バックキックを放つも空振り、ダリウスはミドルキックに左フック、両者が交互に飛びヒザ蹴りを放つ。

 2R、安廣が攻めていく。ダリウスもこれに応えて前へ出て行くと、両者の頭が当たりバッティング。安廣は右の眉を切ってしまい、ドクターチェックの後、ドクターストップがかかってしまった。ルールによって2Rストップまでの判定で決着がつけられ、安廣が勝利を収めた。


▼第1試合 オープニングファイト 3分3R
新田明臣(バンゲリングベイ)
判定 3−0 ※29−28、29−28、30−28
朴光哲(KILLER BEE)
<試合展開>
 1R、朴は前蹴りで牽制。新田はローを蹴って組ヒザ。朴は前蹴りからのワンツーで新田を下がらせ、右フックをヒットさせる。徐々に距離感を掴んできた新田はワンツー、ローを放っては下がる。朴はワンツーとローで食い下がるが、やや後半は疲れが見えて手数が少なくなってきた。

 2R、朴がパンチで前へ出る。左右のフック、右ストレートで前へ出る。ロープを背負わされる新田。セコンドのニコラスの「前へ出ろ!」という言葉で、右ローを連打して前へ出る。朴はパンチを合わせていくが、新田もローを合わせて行く。新田のローのダメージが朴に感じられる。

 3R、朴は前蹴りからパンチで新田に襲い掛かる。新田もパンチで応戦して右ロー。パンチで前へ出る朴に新田は下がりながらローキック。パンチでコーナーに追い詰めていく朴、手数が足りない新田はパンチで押され気味だ。

 しかし、判定は新田のローのダメージをとり、3−0で新田が勝利した。新田は「くそっ!体が動かねぇじゃないか!」と絶叫した。

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