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【全日本キック】白鳥がウェルター級王座獲りへ、真弘は前哨戦制す

2005/11/05


第39回日体フェスティバル
「Rock’n Roll☆U5(ユーゴ) FIGHT☆Hill it!」
全日本キックボクシング連盟

2005年11月5日(土)神奈川・日本体育大学・横浜健志台キャンパス米本記念体育館
開場13:00 開始14:00
観衆=1,500人(主催者発表)

▼メインイベント モンゴルVS韓国 スーパーライト級3分5R
○白鳥 忍(モンゴル/高橋道場/全日本ライト級トーナメント2004王者)
KO 3R1分19秒
●キム・ヨンサン(韓国/大韓格闘技協会ライト級王者)

 1R、白鳥は様子見の軽いローキックから素早いハイキック、ローキックと緩急をつけた攻撃。プレッシャーをかけながらパンチも連打していく。機を見て回転系の技も繰り出し、キムに付け入る隙を全く与えない。

 2R、モンゴル応援団の掛け声に合わせてステップでリズムを刻む白鳥は、ハイキック、ミドルキックを連発。バックスピンキックなどの多彩な蹴り技、バックブローでキムを追い回す。蹴りの大技から強いパンチのコンビネーションで、キムは防戦一方に。組んだ刹那の左ヒジでカットも。

 3R、白鳥は猛攻を加えていく。ハイ、ミドル、ローと蹴りを連発し、ボディブロー、バックブロー、回転ヒジとやりたい放題。パンチで応戦しようとしたキムだが、白鳥の迫力ある攻撃の前に背中を見せて逃げ回る。最後は白鳥がコーナーに追い詰め、ボディブローとヒザ蹴り。キムは体を丸めてしまい、スタンディングダウンがとられたが、そのままレフェリーが試合をストップした。

●白鳥のコメント
「学園祭で試合が出来て楽しかったです。実は僕の学校(城西国際大学=白鳥は3年生)も今日が学園祭なんです。やっぱりいつもとは雰囲気が違いますね。学生さんが多いし、試合を見たことないと思いますから。キムは強かったです。危ないところがいくつかありました。カウンターも何発かもらいました。

 スーパーライト級は一番良いです。パワーもスピードもよかった。でも、自分ではウェルター級でもいけると思うし、気持ち的にはウェルター級でもやりたいと思います。フェザー、ライトでタイトルを獲ったから、次はウェルター級のベルトを獲りたい。(三階級制覇を狙う?)そうです。K-1もチャンスがあれば出たい。70kgは重いけど、自分の体重でやります。

 前よりもパワーアップしてます。筋トレもやってるし、練習メニューも変えて、シーザージムでも強い選手と練習してパワーを付けてます」




▼セミファイナル CROSS BOUT 58kg契約サドンデスマッチ3分3R(延長1R)
○山本真弘(藤原/IKUSAGP−U60王者/全日本フェザー級2位)
判定3−0 ※30−27、30−27、30−27
●大高一郎(山木/前MA日本フェザー級王者)

 1Rから激しく打ち合う両雄。山本はハイキック、バックスピンキックと空手仕込みの大技を繰り出し、場内を沸かせる。ロープ際に詰めると重いパンチのコンビネーションを放つが、大高も飛び込んでのパンチとローキックで応戦。

 2R、山本はアッパーを交えたパンチのコンビネーション。ロー、ハイ、前蹴りと多彩な蹴り技を仕掛けていく。大高も打ち合うが、山本の技の多彩さに付いていけず、攻撃が続かない。ハイキックももらってしまった。中盤には山本が右の打ち下ろすフックでダウンを奪う。

 3R、大高が前に出て反撃を開始。がむしゃらなパンチと組んでのヒザで山本の動きを止めにかかる。山本は横蹴りや顔面への前蹴りを放ちながらパンチを狙っていくが、後半は手数が減り大高のパンチが目立った。試合終了のゴングが鳴ると、山本は首を捻る。判定で勝利したものの、納得のいかない出来だった。

 それでも、前哨戦を制した山本に宮田興行部長は、「IKUSAGPを獲った実力を見せた。1月は山本元気と行きます」と、1月4日の大会で山本元気VS山本真弘による全日本フェザー級タイトルマッチが内定というコメントを出した。いよいよ、注目の大一番が実現する!

●山本のコメント
「普段どおりの動きをやったんですが、出来がよくなかったですね。楽しかったですよ。学園祭でやれるなんて、そんなにある事じゃないから。蹴りで翻弄してパンチで倒そうと思ってたんですけど、相手の顔を見たらパンチだけになってしまいました。藤原先生にも蹴れといわれたのに…。
 大高選手はガッツがあるし、ダウンを獲っても気持ちが折れずに、睨んできたくらい。今日は58kgだったので、久しぶりにフェザー級に違い体重で試してみました。体調は悪くなかったけど、緊張感が足りなかったですね。
 タイトルマッチ? 今日はちょっとダメだったので、緊張感を持って練習しないと。(山本元気には)特にないですけど、ベルトを綺麗に磨いておいて下さいってところかな」


▼第4試合 日本VSタイ 70kg契約サドンデスマッチ3R(延長1R)
○チャーンヴィット・ギャットトー.ボー.ウボン(タイ/元タイ国ラジャダムナンスタジアム・ウェルター級王者)
判定2−0 ※30−29、30−30、30−29
●江口真吾(AJ/全日本ミドル級2位)

“武田幸三を倒した男”チャーンヴィットが全日本キック初参戦。1R、江口が左ミドルを中心に蹴りで攻め、チャーンヴィットは重い左ボディストレートから右フックで江口をグラつかせる。ボディから顔面を襲うコンビネーションに、江口は蹴りで応戦するもパワーが感じられない。チャーンヴィットは早くもヒジを狙っていく。

 2R、パンチで攻めてくるチャーンヴィットを江口は待ち構えて右ストレートをカウンターをヒット。組みでも負けず、ヒザ蹴りを入れていく。左ミドルも当たるなど、江口のペースに。チャーンヴィットは組み付いてのヒジ。左ヒジをヒットさせ、左ハイキックも蹴っていくが、江口にかわされた。

 3R、ボディブローからヒザ蹴りと徹底的に江口のボディを攻めるチャーンヴィット。江口は手が出ず、組み付きを繰り返すが、最後は右ストレートのカウンターを決め、首相撲でも組み負けないところを発揮した。しかし、ボディへのダメージは一目瞭然でチャーンヴィットが2−0で勝利。










▼第3試合 日本VSロシア ヘビー級サドンデスマッチ3R(延長1R)
○ウィル・リーバ(イタリア/ザ・スピリット)
KO 3R2分0秒
●桜木裕司(掣圏会館掣圏武芸トーナメント王者全日本ヘビー級1位)

 パンクラスでも活躍する全日本ヘビー級1位の桜木が、初参戦のリーバに敗れる波乱が起きた。

 1R、桜木はロー、ミドル、ハイを当てて好調なスタート。前半は蹴りで完全に押さえ込んでいたが、後半になってリーバがパンチで猛反撃。強いフックからローへとつなげて、前へ出て圧力をかけていく。

 2R、パワフルなフックからロー、桜木の頭を抱え込んでのヒザ蹴りと攻めるリーバ。桜木は前半の飛ばしっぷりで疲れたか、精彩に欠ける。桜木も右フックをヒットさせたが、リーバの勢いは止まらずガンガンと前へ出て行く。

 3R、リーバがパンチ、ヒザ、ローキックで追い回し、全く手が出ない桜木。リーバが前へ出て、重いパンチからロー、接近してのヒザ蹴りと攻撃の手を休めない。最後はリーバの右ハイキックをかわして倒れこんだ桜木が、そのまま立てずにKO負けとなった。









▼第2試合 日本VS韓国 女子バンタム級サドンデスマッチ3R(延長1R)
○WINDY智美(AJ/WPKL世界女子スーパー・バンタム級7位)
TKO 3R1分44秒
ルウ・ウンギョン(韓国/大韓格闘技協会女子バンタム級王者)

 1R、ウィンディがいきなりのパンチラッシュでコーナーへ詰め、場内にはどよめきが起こる。2度、3度とコーナーへ詰めてのパンチラッシュを決めるウィンディ。ルウもローキックを蹴り返すが、ウィンデイはローキックとハイキックを次々と放ち、前蹴りでルウを吹き飛ばす。

 2R、ウィンディはプレッシャーを与えて回り込もうとするルウを追い詰めていく。パンチの連打にハイキックや前蹴りを織り交ぜ、首相撲で回しながらのヒザ蹴りも有効打。ラウンド終了間際にもラッシュして、スタンディングダウンを奪った。

 3R、プレッシャーをかけてロープ際からルウを逃がさないウィンディ。連打を決めてヒザ、圧力をかけて追い詰めていき、右ハイキックからパンチ連打を決めたところで再度のスタンディングダウン。試合再開になると、またもやパンチでラッシュを決め、ついにルウ側のコーナーからタオルが投げ入れられた。


▼第1試合 フェザー級3分3R
○倉田光敏(AJ/K-2新空手交流大会軽量級優勝)
KO 2R2分2秒
●井上裕一(超越塾)

 井上がパンチと前蹴りで突進するも、倉田が左ミドルを中心にしてヒザ蹴りも的確に当てていく。2Rも倉田がボディへのヒザ蹴り2連打でダウンを奪い、井上が立ち上がるとヒザ蹴りの連打で仕留めた。

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