全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2005
「Fight Must Go On」
2005年11月12日(土)東京・後楽園ホール
開場17:00 本戦開始18:30
▼メインイベント 全日本ライト級王座決定トーナメント準決勝 サドンデスマッチ3分3R(延長1R)
○サトルヴァシコバ(勇心館/同級1位)
判定3−0 ※30−28、30−28、29−28
●山田健博(同級4位/高橋道場)
※サトルヴァシコバが1・4決勝戦へ進出
1R、サウスポーのサトルに対して、山田は右のインロー。サトルはジャブから左ロー。サトルは上体を揺らして挑発、ジャブからロー、左ストレートからのローを繰り出す。警戒にリズムを刻むサトル。左インローと左ストレートを交互に出して山田を下がらせる。山田も右ストレートを狙うが、空を切る。右フックで突っ込む山田にサトルが左ローと左ストレートの連打で押し返していくが、逆に右ストレートを浴びてしまったところで初回終了。
2R、ローの蹴り合いから思い切った左ストレートで突っ込むサトル。山田が打ち気になったところで放った左ストレートでダウンを奪う。サトルが前へ出て左アッパーから左ストレート、左ローでも大きくグラつかせる。山田は右ストレートで応戦、ガードを高く上げてサトルのパンチを防ぎ、ローを返していく。サトルは突っ込んでの左ロー、さらに左ロー三連打。山田の右ストレート、左フックに下がるサトルは大きく回って左ストレートを返すも、山田も左フックでサトルをグラつかせる。
3R、プレッシャーをかける山田がパンチで前へ出る。サトルも左ローを放ち、前蹴りで突き放す。思い切ってストレートを伸ばしてくる山田。サトルの左ローにバランスを崩す山田だが、パンチでの突進はやめない。山田の左フックがヒット、サトルも左ストレートを打ち返す。山田の左フックを、ステップとヘッドスリップを使いながらサトルは逃げる。山田はサトルのローに合わせてフックを振るっていくが、倒し返す事はできなかった。
●サトルヴァシコバのコメント
「クソー、ダメだなこりゃ。全然ダメだ。(山田は)前見たときに気持ちが強いのが分かってたのに、ダメですね。巧くて強かったです。自分がやってて焦ってるのが分かった。もっと回って徐々に攻めていく予定だったけど、パンチが当たらなくて焦って…。ローが効いたのは分かったけど、パンチが当たらなかったから行けなかった。
(決勝は吉本との再戦)あの時は噛み合って、凄く気持ちよく出来た。でも今日だったら、負けてましたね。あの時の事を思い出してやりたい。1回勝ったけど、それを忘れて挑戦するつもりで勝ちます。
(髪の毛を染めなかったのは)初心に戻ってやるつもりだったんですけど、デビュー戦みたいでした。ガチガチで。戻りすぎました(笑)。(全日本のメインは)こんな試合じゃダメ。一生懸命やったけど、今日の僕じゃダメです」
▼セミファイナル 全日本ライト級王座決定トーナメント準決勝 サドンデスマッチ3分3R(延長1R)
○吉本光志(AJ/同級2位)
判定3−0 ※29−28、29−28、30−28
●増田博正(スクランブル渋谷/同級3位)
※吉本が1・4決勝戦へ進出
1R、サウスポースタイルから左のインローを蹴る増田。吉本もすぐに右ロー、右ミドルを蹴り返す。増田はジャブから左ロー、吉本はワンツーで入っていこうとするも当たらない。吉本が打ってくると、増田の右フックがタイミングよく入る。吉本の右ストレートにテンカオを合わせ、すぐに組みヒザ。増田の左ローに吉本がワンツー、吉本の右ミドルと増田の左ローが何度も相打ちになる。吉本は細かいパンチをコンビネーションで放っていくも、増田の持ち味である腰を落とした重い左ローをもらってしまった。
2R、増田の左ローを警戒する吉本。だが、増田が攻めていったところへ吉本が左ハイキック! これで増田がダウン。一気に仕留めようと打ちにいく吉本。増田もパンチで応戦するが、右ストレートをもらう。増田は左ヒジを連打、吉本が飛びヒザ蹴り、増田は組み付いてヒジを狙う。押し返そうとする吉本だが、増田のパンチをもらって後退。しかし、すぐにパンチで前に出て逆襲。右ストレートをクリーンヒットさせると、増田は組み付く。吉本は離れて左右の連打、右ハイ、右アッパー。増田の左ストレートにグラついたかに見えた吉本だったが、すぐに前へ出て右飛びヒザ蹴りを増田のアゴにぶち込んだ。
3R、パンチを打ち合う両雄。増田の左ローには、吉本が右ミドル。増田はパンチで出て行くと、吉本は下がりながらもジャブとアッパーからのフック。増田がパンチでどんどん前へ出て行くも、当たっているのは吉本の右ストレートとヒジ、右ミドルだ。組み付く増田はヒザ蹴りを連打、吉本も苦しそうな表情。それでも吉本が左右のストレートからアッパーを放つと、増田は必死に組み付く。両者がパンチの打ち合い、増田は組み付いてのヒザ蹴り、離れると吉本のパンチがヒットする。吉本の左右ストレートに、増田も左ハイを繰り出し、なおもパンチで前に出て行く。場内、騒然とする中、ゴングが静かに鳴った。
猛反撃を展開した増田だったが、ダウンのポイントを奪い返すには至らず、吉本が来年1月4日の決勝戦へ駒を進めた。
▼第6試合 全日本スーパーフェザー級王座決定トーナメント準決勝 サドンデスマッチ3分3R(延長1R)
○石川直生(青春塾/フェザー級3位)
TKO 2R0分57秒 ※ヒジによるカット
●ラスカル・タカ(月心会/フェザー級4位)
※石川が1・4決勝戦へ進出
石川はリングインすると、いつもの霧吹きパフォーマンスを披露。リングサイドからの声援に、ニッコリ笑って拳を上げる余裕っぷりを見せる。
1R、ラスカルが左ミドルから突っ込むも、石川がすぐに右ミドル連打。バチッという快音を発して、石川の右ミドルが炸裂する。前に出てくるラスカルに右ストレートがヒット、すぐに組み付いてヒザ。それでもラスカルはパンチで前に出る。石川は下がりながら右ロー、ラスカルが入ってくると組みヒザ。石川は前蹴り、サウスポーのラスカルの左をかわし、ボディへのヒザ蹴りへと繋いでいく。顔面が空くとヒジだ。両手、または片手の首相撲で崩していく石川のヒザが、ラスカルのボディを面白いように捕らえる。
2R、パンチで突っ込むラスカル。石川は回りながらの右ミドル、前蹴りで突き放してヒジを振るっていく。左ストレートで入ってくるラスカルを右ミドルで吹き飛ばし、組み付いていってヒザ蹴りから右のヒジを思いっきり振るっていく。さらにロープへ詰めて左ヒジを一閃すると、ラスカルが左目のまぶたをカット。ドクターチェック後、ストップがかかった。
快勝した石川はマイクを持ち、「思ったよりもラスカル選手が頑張ったので、スッキリKO出来ませんでした。同じ5000円を払ってラブホテルで一発やるよりもスッキリさせるので、スッキリしたい人は1月4日、俺がチャンピオンになるところを見に来てください」と、ちょっとアダルトな決勝戦での王座獲り宣言を行った。
▼第5試合 全日本ウェルター級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R(延長1R)
○湟川満正(AJ/同級3位)
判定3−0 ※29−28、29−27、29−27
●箱崎浩康(TEAM-1/同級5位)
打ち合いを好むラッシュマン同士の対戦、期待通りの激しい打ち合いを見る事が出来るか。
1R、両者がローを飛ばす中、湟川は右ハイキックを混ぜていく。箱崎のパンチに対し、湟川がハイ&ロー。どんどん蹴りを出していく湟川だが、箱崎をコーナーへ追い詰めると左右のフックからレバーブロー。湟川の右ストレートから左フック、そして右ロー。箱崎もローとパンチを返していくが、湟川が抜群のタイミングで返していく。上下に散らす湟川の攻撃に、箱崎は翻弄され気味。湟川は右フックのカウンターも入れた。
2R、湟川がインローから左フック。ジャブから右ロー、箱崎が前へ出ようとするとパンチで出鼻を捉える。箱崎は左フックからの右アッパーを突破口に、パンチで前へ出て行く。湟川はやや押されたが、すぐにボディで反撃。箱崎のパンチに合わせてタイミングよく右ローを蹴る湟川、箱崎は足を引きずりだす。しかし、ラウンド終了間際、転倒した箱崎を蹴ってしまったため湟川にイエローカード。
3R、タイミングのいい右ローで箱崎が大きくバランスを崩す。湟川が一気に攻めていくも、勢いあまってトップロープから落ちそうになってしまった。さらに攻めの手を休めない湟川だったが、ローからヒザに行って箱崎がコーナーへ倒れこみ、そこへヒザ蹴りを顔面に放ってしまう。これで箱崎が鼻血を出し、湟川にレッドカード(減点1)が掲示されてしまった。
再会直後、湟川の左顔面前蹴りがヒット。パンチで倒しに来る箱崎に湟川の左フック、右ローが的中する。さらに箱崎が打ち合いに来たところ、湟川が左フックでダウンを奪った。箱崎は左右フックを放って逆転を狙うも、湟川に打ち返され、左ハイ、右ローで大きくバランスを崩す。湟川のヒザに組み付いて凌ぐ箱崎。終了のゴングと同時に右の飛びヒザ蹴りを放った湟川だったが、勝敗は判定に持ち込まれた。
▼第4試合 全日本バンタム級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R(延長1R)
○真後和彦(AJ/同級3位)
判定2−0 ※29−28、29−29、30−29
●那須儀治(大誠塾/2004新空手全日本軽量級王者)
1R、那須が強いローを出した直後、真後は首ヒザで抱きつき、前蹴りで離して、それまでのゆったりとしたムエタイスタイルのリズムから一転、素早い右フックを放っていく。やや那須が翻弄された形で初回終了。
2R、那須が右ローと右フックを当てるも、組まれると嫌がるためボディへヒザをもらってしまう。組みヒザだけかと思いきや、いきなりスピーディーな右ストレートと左フックを放ってくる真後。さらには首ヒザからヒジへと繋いでいき、那須は手が止まってしまった。
3R、パンチで倒しにいった那須だったが、すぐに捕まり首ヒザ地獄。逃げようと腰を引いてしまうため、よけいにグサリとヒザが入る。真後はヒザから左右フックでグラつかせてヒジ、そしてまた組んでヒザと技術で圧倒した。
▼第3試合 全日本ミドル級ランキング戦 サドンデスマッチ3分3R(延長1R)
○吉武龍太郎(アイアンアックス/同級5位)
判定3−0 ※30−28、30−28、30−28
●中園貴宏(SVG/新極真会ワールドカップ軽量級王者)
1R、吉武がパンチ連打で前へ出て行く。中園は組み付いてそれを止め、離れてローキック。後半は両者ローの蹴り合い、パンチの交換を行う。
2R、吉武が右ストレートからの左フックのコンビネーションをヒットさせるも、中園がすぐに組み付いてくるため連打が効かない。中園のローに吉武もローを返す。
3R、中園がパンチの打ち合いに行くが、吉武の右フックがヒット。中園はさらに打ち合いに行くも、空振りが多く逆に吉武の右ストレート、左フックをもらう。そして、吉武の右ストレートで中園はダウン。その後も両者はパンチの打ち合いを展開するが、的確なのは吉武で判定勝利を収めた。
▼第2試合 フェザー級 3分3R
△水落洋祐(はまっこムエタイジム)
ドロー 判定1−0 ※30−29、29−29、29−29
△橋本城典(DEION GYM)
▼第1試合 ウェルター級 3分3R
○荒井崇志(TSOUL GARAGE)
KO 2R2分35秒
●小磯哲史(山木ジム)
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