DEEP事務局「DEEP 22 IMPACT」
2005年12月2日(金)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:30
▼メインイベント フェザー級初代チャンピオン決定トーナメント決勝
○今成正和(Team-ROKEN)
一本 3R1分31秒 ※アンクルホールド
●前田吉朗(パンクラス稲垣組)
<試合展開>
1R、前田の前蹴りで下になった今成は、前田の腕を取ってオモプラッタから足関節。前田がそれをケンケンするように引き抜くと、客席からは大声援が巻き起こる。半身に構える今成は再び反転して足元へ滑り込み、足関節と腕十字の連携技。スタンドに戻ると、右ミドルを飛ばして引き込んでギロチンチョークを仕掛ける。
頭を取られながらも、足を抜いてサイドに回った前田は鉄槌を落としながら、中腰になってサッカーボールキック。今成が足を入れてガードに戻すも、前田は今成の関節技を恐れることなく強烈な右ストレートを叩き込む。今成はパンチを打った前田の腕を取ってオモプラッタ。前田は鉄槌を落として、今成の足を振りほどくと立ち上がってスタンドを要求する。
スタンドの再開後、今成は強烈な右のミドル。しかし前田は自分の脇腹を突き出し「効いてないよ。もっと打って来いよ」と言わんばかりに挑発する。
2R、いきなりワンツーとパンチで飛び込んでいった前田。今成は蹴りの攻防から距離が詰まるとガードポジションで引き込む。前田は今成の体を抱えてバスター、しかし逆に今成がガードポジションから腰を抜いて下から腕十字を仕掛ける。レフェリーからキャッチが宣告されるほど極まっていたが、前田は今成の体を持ち上げてマットに叩きつけ、顔面への踏み付けで何とか脱出する。
その後も前田がパンチで前に出てくるところに、足元への滑り込んで関節技を狙う今成。しかし今成はなかなか前田をグラウンドに引き込めず、グラウンドの展開になっても数発パンチを打ち込み、すぐに離れる前田を捕まえる事が出来ない。前田が寝転がる今成に付き合い、インサイドガードに入るものの逆に前田が強烈なパンチを落とす。
迎えた最終ラウンド。右ミドルから二段蹴りのフェイントを見せた今成は、その後もバックブローや飛び膝蹴りと大技を連発する。そして足元への滑り込みで、今成がオモプラッタからのスイープに成功。遂に今成がグラウンドで上のポジションを取ったかに見えたのだが、何と逆に前田が下から三角絞め。かなり深く入っていたものの、今成は腕を一本入れてディフェンス。そして中腰の態勢で前田の足のクラッチを解くと、すかさず前田の右足を捉えてアンクルホールドへ!これがガッチリと極まり前田がタップ。
一夜にしてマイク・ブラウン、前田吉朗という強豪選手から一本勝ちを収め、初代DEEPフェザー級のベルトを巻いた今成。普段はほとんど表情を表に出さない今成だが、リング上で仲間達に囲まれると歓喜の涙を見せた。
一方、決勝で今成に敗れた前田は試合前に左膝を負傷していたことが判明。準決勝のムアンファーレック戦でさらに左膝を痛めた上に、決勝では今成に右足首を極められたため、大会終了後すぐに病院へ直行した。
▼セミファイナル ワンマッチ 5分3R
○帯谷信弘(木口道場レスリング教室)
判定 3−0
●ミルトン・ヴィエイラ(ブラジリアン・トップチーム)
<試合展開>
1R、いきなり組み付いて四つ組からテイクダウンを奪った帯谷は、ギロチンを仕掛けるミルトンに対し、足を一本跨いでハーフガードになると頭を抜いてパンチを落とす。帯谷がマウントを取ろうとしたところで、ミルトンは足を入れてガードに戻しすかさずタックル。帯谷はそれをしっかり切ると、ミルトンをハーフネルソンで押さえつけ、パンチを落とす。
ミルトンは帯谷の足をすくい、横に転がすようにスイープしてグラウンドで上のポジションを奪い返す。クローズガードでパウンドを阻止していた帯谷は、ミルトンが腰を上げるとすぐに下から蹴り離して、グラウンドから脱出する。帯谷の立ち際にすかさずタックルを仕掛けたミルトンだったが、帯谷はそれを切って膝蹴り。そこから左アッパー、右ストレートとパンチを叩き込む。タックルでテイクダウンできないと見たミルトンは自らガードへ。帯谷はそれには付き合わず、スタンドを要求する。
ワンツーで前に出る帯谷は左のボディフック。顔へのパンチのフェイントを入れて、すかさず右のボディストレートを打ち込む。帯谷の右ストレートにタックルを合わせたミルトンだったが、帯谷はテイクダウンを許さない。ブレイク後、帯谷の踏み込んでからの左フックがミルトンの顔面を捉えるなど、帯谷有利のままラウンドが終了。
ところが2Rに入ると状況が一転、開始直後にミルトンが放った飛び膝蹴りがクリーンヒット!動きの止まった帯谷に対し、ミルトンはすかさずバックに回ると一気にチョークスリーパーで絞り上げる。絶体絶命のピンチを迎えた帯谷だったが、体を反転させて半身になり、何とかチョークスリーパーから脱出する。
しかし帯谷のピンチは続く。マウントを取られた状態からブリッジでポジションを変えようとした際に、ミルトンの腕十字に捕まってしまう。足をロックして肘を伸ばそうとするミルトン。帯谷は腕をクラッチして、肘を引き抜いて何とかディフェンスする。2度のピンチから生還した帯谷は、ここから息を吹き返し、イノキ・アリ状態からミルトンの足を捌いて右ストレート。顔面への踏み付け、さらにハーフガードから奥の脇を差して腕十字と、積極的に攻め続ける。
3R、右のショートアッパーから組み付く帯谷に対し、ミルトンは首相撲からの膝蹴り。一旦、距離が離れると、ミルトンの前蹴りを流した帯谷が再び踏み込んでからの左フック。これを皮切りに帯谷は右ストレートから左フックを打ち込み、ミルトンのタックルを切るとイノキ・アリ状態からミルトンの足を前に押さえつけて右のパンチを落とす。
何度もタックルを仕掛けるミルトンだったが、帯谷の腰が強くテイクダウンすることが出来ず、引き込んで下から狙う関節技も潰されてしまう。2R以降は常にグラウンドで上を取る帯谷は、ミルトンの足を捌いて強烈なパンチ。試合が進むに連れて、ミルトンの足も利かなくなり、帯谷のパウンドがミルトンの顔面を捕らえる時間が増える。
最後はミルトンのタックルを切った帯谷が、がぶった状態のままパンチを落として試合終了。2R序盤に一本負けのピンチを迎えた帯谷だったが、そこを乗り切り判定でミルトンを下した。
試合後、リング上でマイクを持った帯谷は涙ながらに「色々な事があって、今こうしてリングに立っています。一人では限界があって、色々な仲間に支えてもらってリングに立つ事が出来ました。フューチャーファイトから飛び級なしでここまでやってきて、もう僕が戦う相手は一人しかいません。2月の大会でチャンピオンとやらせてもらいます」と、王者・三島☆ド根性ノ助への挑戦をアピール。
さらにセコンドについていた帯谷の兄貴分でもある五味もリングに上がり、「帯谷、よくやった。自分も年末にタイトル取るんで、来年帯谷にタイトルを挑戦させます」と後輩にエールを送った。
▼第9試合 ワンマッチ 5分2R
△滑川康仁(TeamM.A.D.)
判定 1−0
△リー・ジョンホ(韓国/CMA KOREA
正進ジム)
<試合展開>
1R、パンチで前に出るリーを四つで組んだ滑川。横捨て身で投げようとするが、それを潰したリーがグラウンドで上を取る。ガードから腕十字を狙った滑川だったが、リーが腕を上のポジションをキープすると、体を起こしてパンチを落とす。滑川がリーの体を蹴り離し、立ち上がり試合はスタンドへ。
パンチで前に来るリーに右ローを合わせる滑川。タックルで組み付き四つでテイクダウンを狙うも倒すことが出来ない。逆にリーがテイクダウンに成功し、滑川がガードポジションでラウンドが終わる。
2R、何度も組み付いてテイクダウンを狙う滑川だったが、腰の重いリーをテイクダウンできず。ロープ際での差し合い→ブレイクという展開が続く。滑川の右ローでバランスを崩す場面があったリーだが、パンチからの突進は止まらず。試合終盤にようやくグラウンドで上を取った滑川がパウンドで攻めるもクリーンヒットはなく、両者決め手に欠きドローに終わった。
▼第8試合 ワンマッチ 5分2R
○長谷川秀彦(SKアブソリュート)
判定 3−0
●中村大介(U-FILE CAMP.com)
<試合展開>
1R、中村はいきなり前蹴り。組み付こうとする長谷川にパンチを当てて、立った状態のままバックを狙う。正対して四つで組んだ長谷川は外掛けでテイクダウンを狙うも、中村は体を反転させてグラウンドで上を取る。
長谷川は後転ように足関節へ。そのまま立ち上がって上のポジションを取ろうとするが、長谷川の後ろについた中村はバックドロップ! しかしそのまま下になってしまい、長谷川にパスを許すと、バックポジションを奪われる。コツコツとパンチを顔面に落とす長谷川。残り1分過ぎ、4の字ロックからの腕十字へ移行するが、中村は自分の足を入れてディフェンス、反転して上を取るとパンチを落とす。最後は互いに足関節の取り合いになる。
2R、すぐに距離を詰めて組みついた長谷川。中村は長谷川の体を突き放し、ジャブを当てて、右の飛び膝蹴り。しかし長谷川がそれをキャッチしてテイクダウンすると、再びバックからチョークを狙う。一度は前に振り落とされ、下になった長谷川だったが、すぐに足関節、アームロック、三角絞めと次々と関節技を仕掛けていく。
ブレイク後、すぐに突進し組み付いて長谷川。中村は背中見せてアームロックを狙うが、長谷川はそれを潰してバックへ。このポジションをキープしながら、コツコツとパンチを顔面に集中させる。残り30秒、反転してインサイドガードになった中村は足関節を仕掛け、アンクルホールドを狙うも、極まらず。
終始ポジショニングで圧倒し、関節技・パウンドで攻め続けた長谷川が中村のリベンジを退けた。
▼第7試合 ワンマッチ 5分2R
○佐々木有生(GRABAKA)
TKO 1R2分20秒 ※レフェリーストップ
●タカ・クノウ(チーム太田章)
<試合展開>
1R、左のジャブをつくタカに、佐々木は左ミドル。そこから左ハイ、左ローと蹴りで攻撃を組み立てる。対するタカは佐々木の左ローを取ってテイクダウン。イノキ・アリ状態から佐々木の足を押さえて、左右に動いてパスガード。タックルに切り替えした佐々木をがぶって膝蹴りを打つも、佐々木が頭を上げて距離を取る。
再び打撃の展開になると、佐々木がパンチのフェイントでタカをロープに追い詰めてワンツー。最後は佐々木が右ストレートを綺麗に打ち抜き、亀になったタカにパンチを落としたところでレフェリーが試合を止めた。
▼第6試合 フェザー級初代チャンピオン決定トーナメント リザーブマッチ
○山崎剛(GRABAKA)
一本 2R4分44秒 ※腕ひしぎ十字固め
●松下剛士(MB3z)
<試合展開>
1R、サウスポーに構えて、左の蹴りを中心に攻める山崎に対し、松下は山崎の蹴り終りにパンチを合わせる。ペースを掴んだ松下は山崎の左ストレートに右フックを合わせ、飛び膝を右アッパーで迎撃。その後も松下は山崎のタックルを切り続け、山崎をロープに詰めてワンツー。なかなかテイクダウン出来ない山崎は飛びつくようにギロチンを狙うも、残り時間が少なく極まらない。
2Rになってもパンチで攻め込む松下の優勢は続く。何度もタックルでテイクダウンを試みる山崎だが、顔を背けて下がりながらのタックルのため、松下に簡単に切られてしまう。さらにタックルを切られた山崎は亀になってしまい、松下がルールで許されるサッカーボールキックを連発。
しかしこの攻防が勝敗を分けた。蹴るために距離を作ってしまった松下を、山崎がすかさずタックルでテイクダウン。この試合初めてグラウンドで上を取った山崎は中腰になって松下の足を裁いてパスガードに成功すると、一気にアームロック。これはしのがれたものの、残り20秒、腕十字に移行し逆転の一本勝ちを収めた。
▼第5試合 フェザー級初代チャンピオン決定トーナメント準決勝
○前田吉朗(パンクラス稲垣組)
KO 1R2分26秒 ※パウンド
●ムアンファーレック・ギャットヴィチアン(チュワタナジム)
<試合展開>
1R、前田はいきなり左の飛び膝蹴り、そこからすかさずタックルでテイクダウンを奪う。と、すぐに足を一本抜いた前田は、体を起こしてパンチを落とす。ムアンファーレックは足で前だの体を蹴り離し、ガードに戻すものの、前田はインサイドから強烈なパウンド。
ムアンファーレックの蹴り上げをすかして、再びサイドを奪うとニーオンザベリーの常態からパンチの連打。何とかガードして、耐えていたムアンファーレックだったが、前田が右ストレートで顔面を打ち抜き、ムアンファーレックをマットに沈めた。これにより決勝は2月の再戦、今成×前田となった。
▼第4試合 フェザー級初代チャンピオン決定トーナメント準決勝
○今成正和(Team-ROKEN)
一本 2R3分38秒 ※アンクルホールド
●マイク・ブラウン(アメリカン・トップチーム)
<試合展開>
1R、いきなり飛び膝蹴りを見せた今成。ブラウンのパンチにタックルを合わせてテイクダウンを狙う。しかしブランはそれをガブッて押し倒すようにサイドポジションを奪う。下になった今成はブラウンがニーオンザベリーからマウントを狙ったところで、ガードに戻して下から顔面蹴り。イノキ・アリ状態になったところでブレイクとなる。
いつもの両手ブラリではなく、しっかりとガードを上げて構える今成。パンチのフェイントを見せると、強烈な左ミドル。今成が打撃でもアグレッシブな攻めを見せる。
タックルから引き込んでクローズガードで捕まえた今成は、ブラウンの頭を持って三角絞め狙い。ブラウンは時折、体を起こしてパンチを落とすも、動きがなくブレイク。再開後、今成がすぐに飛び膝蹴りを放ち、イノキ・アリ状態となりブレイク。
いつも以上に蹴りが冴える今成は、距離が出来るとすかさず左ミドル。ブラウンがパンチで前に来たところを引き込んで、下から耳に掌底を叩き込む。
2R、このラウンドも打撃で攻める今成は左ミドル、右ストレート。来る所に引き込んでハーフガード。一旦はブラウンにパスされるものの、今成はブラウンの体を突き離し、一気に足を伸ばして腕十字を狙う。これを警戒してか、ブラウンはインサイドガードに収まり動きが止まりブレイクとなる。
今成の左ミドルにブラウンが右ストレート。今成は距離が詰まると、すぐに引き込んでラバーガードから関節技を狙うがブレイク。しかし再開後、右の二段蹴りを見せた今成は、この試合初めての足元へのスライディング!完全に虚を突かれたブラウンの足を今成がガッチリと捕獲。そこから電光石火の足関節を極めて、影の優勝候補ブラウンから見事一本勝ちを収め、決勝への切符を手にした。
▼第3試合 ワンマッチ 5分2R
○藤沼弘秀(荒武者総合格闘術)
KO 2R1分40秒 ※右フック
●関直喜(フリー)
▼第2試合 ワンマッチ 5分2R
△梅田恒介(R-GYM)
判定 1−0
△ジェイソン・チェンバーズ(10th Planet Jiu-Jitsu)
▼第1試合 ワンマッチ 5分2R
○ゲガール・ムサシ(Jurojinジム)
KO 1R10秒 ※左膝蹴り
●栗原強(Team-ROKEN)
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