パンクラス『PANCRASE 2005 SPIRAL TOUR』
2005年12月4日(日)東京・ディファ有明
開場15:00 開始16:00
<全対戦カード>
▼メインイベント ウェルター級 5分3R
○伊藤崇文(パンクラスism/同級6位)
判定 2-1 ※30-28、29-30、30-29
●アンディ・ウォン(アジアン・インベイジョン)
<試合展開>
1R、ウォンがパンチから組み付いて伊藤をコーナーに押し込む。両脇を差してテイクダウンを奪う。距離を取って立ち上がった伊藤だったが、ウォンはすぐに胴タックル。しかしここは伊藤がウォンをコーナーに押し込む。
再開後、伊藤はウォンの右ミドルを取って右ハイ。パンチのフェイントから右ローを飛ばし、首相撲で膝蹴りを仕掛ける。ウオンは首相撲の離れ際にパンチ。ラウンド終了間際、伊藤がウォンのパンチに合わせて左ハイ。そのまま飛び膝蹴りで距離を詰めてテイクダウンを奪う。
2R、ウォンのタックルを切った伊藤は、右ボディストレート。しかしウォンの左フックをもらってしまい、一瞬伊藤がバランスを崩す。これまでスタンドを中心に攻撃を組み立てていた伊藤だったが、片足タックルでテイクダウンを奪う。
インサイドからパンチを落とす伊藤だったが、ウォンのガードに手こずり有効打がないまま、再びスタンドへ。
左ミドルを当てたウォンが右フックを当て、再びバランスを崩す伊藤。すかさずタックルに入ったウォン。しかし伊藤もテイクダウンを許さない。
3R、右ロー、左ミドルを飛ばす伊藤は、ウォンの左フックに組み付いてテイクダウン狙うが、ウォンにタックルを潰され、グラウンドで上のポジションを許す。
立ち上がり際に右ハイキックを蹴られた伊藤は、その蹴り足をキャッチしてグラウンドでポジションを入れ替える。しかしクローズガードでガッチリとディフェンスるウォンに対し、伊藤なかなか強いパンチを落とせない。終了間際、何とか足関節で一本勝ちへの執念を見せた伊藤だったが、極める事が出来ない。
判定はスプリットとなり、伊藤がかろうじてism主催興行のメインを締めくくる形となった。
▼セミファイナル キャッチレスリングルール 無差別級戦 5分2R
△近藤有己(パンクラスism)
判定 1-1 ※30-29、29-30、30-30
△矢野卓見(烏合会)
<試合展開>
近藤がいきなりタックルでテイクダウン、サイドポジションで押さえ込む。近藤がそこから上四方に移行すると、矢野がすかさず足を入れてイノキ・アリ状態に戻す。
スタンドレスリングでは近藤が矢野の頭と手を持ってコントロール、矢野をロープに詰めるとサバ折りでテイクダウンを奪う。フックガードの矢野に対し、脇を差してパスを狙う近藤。矢野はサイドを取らせて、下からキーロックを仕掛ける。
立ち上がってスタンドレスリングの攻防になると、近藤が再び矢野をコーナーに押し込み、足を引っ掛けてテイクダウン。しかし矢野のガードワークを崩すことが出来ず、近藤は一旦立ち上がる。
ラウンド終了間際、近藤が矢野のタックルを潰して、グラウンドで上を取ると、肩脇を差し腰を切ってパスガード。しかし矢野もすかさず下から足を入れて腕十字を狙う。
2R、テイクダウンを奪われた矢野がクローズガードからすかさず三角絞め。近藤は胸を張って頭を抜いてディフェンス。スタンドに戻ると、矢野が今成正和ばりに後転しながら足関節!
近藤の足をキャッチすると、近藤がグルグルと回って必死にディフェンス。何とか膝を抜いたものの、矢野は足のクラッチを外さずにバックへ。近藤は立ち上がってケンケンしながら足を引っこ抜く。
タックルでテイクダウンした近藤。サイドから足を跨いでマウントを取ると、半身になってアームロック、矢野の首の後ろから手を回し、拳を入れてチョーク。さらに三角絞めを狙うも極めることが出来ず。
最後はスタンドの展開に戻り、矢野が近藤の足元に滑り込んだところで試合終了。ジャッジは3者3様となり、ドローに終わった。
試合後、マイクを握った近藤は「大晦日のPRIDE頑張ってきます。応援よろしくお願いします」と、らしいコメントで意気込みを語った。
▼第7試合 パンクラス旗揚げルール10分一本勝負
△佐藤光留(パンクラスism)
判定 0-0 ※30-30、30-30、30-30
△佐々木恭介(U-FILE CAMP)
<試合展開>
左ミドルを飛ばす佐々木を、佐藤が片足タックルでテイクダウン、サイドポジションを奪う。そこからマウントに移行した佐藤に対し、佐々木はTKシザーズのように足を入れて足関節。立ち上がって上のポジションを取ると、そのまま後ろに回る。バックを奪われた佐藤だったが、立ち上がってバスターで佐々木をマットに叩きつける。
ローを飛ばす佐々木。佐藤は左ミドルを取って組み付くが、佐々木は距離を取ってすかさずタックル。佐々木がインサイドガードになると、「来い、オラ」と言いながら互いに掌底を打ち合い。会場が一気に湧き上がる。
佐藤がギロチンにとらえるも、佐々木は足を越えてバックへ。佐藤はすかさず反転してインサイドガードになると、足を一本抜いて袈裟固めで押さえ込む。体を抜いてバックを奪った佐々木はすぐに腕十字。佐藤が腕を抜いてバックを取ると、佐々木が前転してアンクルホールドを狙う。
それを潰してグラウンドで上を取った佐藤。再び「来い、オラ」と言いながら互い掌底を打ち合う。試合終盤になると、それぞれバックを奪い腕十字を狙うものの極まらず。最後はバックからチョークを狙ったところで試合終了、共にロストポイントがなく、判定でもドローに終わった。
▼第6試合 空手エキジビション
大石幸史(パンクラスism)
▼第5試合 ミドル級戦 5分2R
○金井一朗(パンクラスism)
TKO 2R4分32秒 ※ドクターストップ
●秋元駿一(和術慧舟會岩手)
<試合展開>
1R、序盤は互いにパンチの攻防が続く。金井のパンチをもらいながらも、常に前に出てプレシャーをかける秋本が優勢に試合を進めていたものの、金井がカウンターの左ジャブを当てると、返しの右フックが秋本のアゴをとらえ、秋本の腰がガクッと落ちる。何とか持ちこたえた秋本だったが、終盤は金井が盛り返す。
2R、再びパンチの打撃戦。互いに顔を晴らすような試合。パンチだけでなくミドル、膝蹴りを出す秋本だったが、金井が的確にジャブを当てて、右ストレート・右フックを叩きこむ。これで秋本が顔面から大流血、ドクターストップとなり金井が念願の本戦初勝利を手にした。
▼第4試合 パンクラスアテナ −54kg契約戦 3分5R※パウンドあり
○WINDY智美(パンクラスism)
TKO 1R2分14秒 ※レフェリーストップ
●SAYAKA(ガールファイトAACC)
<試合展開>
1R、一度は組み付かれたウィンディだが、しっかりと腰を落としてブレイクを待つ。再開後、サウスポーのSAYAKAの前足に右左のローを当てるウィンディ。下に意識を持っていて右ストレートを当てると、後退するSAYAKAに右ハイキックをクリーンヒット。ウィンディがそのままパンチの連打を叩き込み、顔を背けたSAYAKAを見てレフェリーが試合を止めた。
▼第3試合 ライトヘビー級戦 5分2R
○川村 亮(パンクラスism)=パンクラス・デビュー戦
判定 3-0 ※20-19、20-19、20-19
●小谷野澄雄(烏合会)
<試合展開>
ismとして久しぶりのパンクラスデビューを果たした川村は、レイザーラモンHG顔負けの黒のエナメルショートスパッツ。
1R、小谷野のローにパンチを合わせる川村。ガードを固める小谷野に左フック、右ストレート、右アッパーと的確にパンチを当てる。特に川村の右アッパーが小谷野のガードの間を何度も打ち抜く。
2R、小谷野がしつこくタックルを仕掛け、スタンドの状態で後ろについてグラウンドに持ち込みバックポジションを奪う。しかし川村は関節技や有効なパンチを許さない。ブレイクでスタンドに戻ると激しい打撃戦。そのまま試合が終わり、判定はスタンドのパンチで主導権を握った川村に軍配が上がった。
▼第2試合 フェザー級戦 5分2R
○裕希斗(U-FILE CAMP)
一本 1R15秒 ※腕ひしぎ十字固め
●築城実(パンクラスP'sLAB東京)
<試合展開>
1Rいきなり組んでテイクダウンを奪った築城だったが、裕希斗が下から電光石火の腕十字!本戦デビュー戦の裕希斗がわずか15秒で秒殺勝利を収めた。なお築城は試合前の言葉通り、この試合を最後に現役を引退することとなった。
▼第1試合 フェザー級戦 5分2R
○島田賢二(パンクラスP'sLAB東京)
KO 2R2分42秒 ※右ストレート
●柳澤雅樹(PPT)
<試合展開>
距離を取って戦う島田をなかなかとらえきれない柳澤だったが、2Rに島田の足元へ後転しながら滑り込み、そのまま三角絞めへ。しかし島田は腰を上げて頭を抜いてディフェンスする。スタンドに戻るとペースを掴んだのは島田。的確にパンチを当て、右ストレートで柳澤に尻餅を付かせると、再び右ストレートを叩き込み、柳澤からKO勝利を奪った。
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