「K-1 PREMIUM 2005 Dynamite!!」
TBS/MBS/FEG
2005年12月31日(土)大阪ドーム
開場14:00 開始16:00
▼第11試合 HERO'Sミドル級世界最強決定トーナメント決勝戦 5分3R/70キロ契約
○山本“KID”徳郁(日本/KILLER
BEE)
KO 1R4分39秒
●須藤元気(日本/ビバリーヒルズ柔術クラブ)
1R、運命のゴングが打ち鳴らされると、須藤は背中を見せながら、トリッキーな動きを見せる。KIDもそれに合わせ、体を揺らしながらリラックスした動きを見せた。
須藤の蹴りに対し、KIDがカウンターでパンチを出す。蹴った際に足を掴まれた須藤はKIDに組み付くも、すぐに離れた。KIDは右ロー、左インローを連続して決める。
須藤が蹴りを放ち、またも足をキャッチされた。その勢いで須藤は引き込みながら下になり、三角絞め狙いへ。極めきれずブレイクがかかる。
スタンドから再開された。KIDは右ロー。そして須藤の右ミドルに合わせるように、KIDは右フックで優勢に試合を運ぶ。須藤の右ストレートに合わせて、KIDはかぶせる右フック。
あごにもらった須藤は後方に倒れ、意識が飛んでいる模様。追い討ちをかけるように、KIDは須藤の顔面にパウンド6連発!レフェリーがストップし、KIDがKO勝利を収めた。
KIDの勝利で沸き返る会場。そして「まだ始まったばかり。これからHERO’Sは盛り上がるから。須藤選手もこれから盛り上げてくれる。そしてみんなも盛り上げるから。明けまして、じゃなかった(笑)来年もよろしくお願いします」とKIDはマイクで締めくくり、王者になった喜びを子供と分かち合った。
▼第10試合 HERO'S特別ルール 10分2R
△ホイス・グレイシー(ブラジル/ホイス・グレイシー柔術アカデミー)
ドロー
△所英男(日本/リバーサルジム)
1R、ゴングと同時に所の放った右ストレートに合わせ、ホイスは低空タックル。テイクダウンに成功したホイスは上から所をしっかりと押さえ込み、小刻みにパンチを落とす。所も負けじとガードポジションを取りながら、ホイスの胴を叩いた。
距離をとったホイスに対し、所は足を絡ませ、足関節狙いへ。足を取られ尻餅ついたホイスに、起き上がった所はサッカーボールキックから右ストレート。そして強烈なパウンドをホイスの顔面に打ち落とす。その攻撃でホイスは鼻血を出しながら何とかガードポジションへ。
そしてホイスは下から、所の顔面にこつこつと平手打ち。所はその状況を打破しようと、ホイスの体をしっかりと抱きかかえバスター。しっかりと足をクロスさせ、ホイスはクロスガードを離さない。膠着したためブレイク。
スタンドから、ホイスは左ハイ。所はホイスに組み付き、払い腰でテイクダウンに成功。ホイスの上をとった所はこつこつとパンチを当てていく。ホイスはガードしながらパンチ。所はホイスの攻撃を狭めようと、コーナーにズリズリと押し込んでいく。ホイスは下からフロントチョークを極めにいくも、外されてゴング。
2R、グレイシー独特の構えから、ホイスは前蹴りで距離をとる。それに合わせ、所はカウンターで右ストレート。
そして胴回し回転蹴り!これをうまく潰したホイスはサイドポジションをとる。戦況を立て直そうとホイスは立ち上がる。
立ち上がったホイスは所の足をキャッチ。一瞬の隙をついて、所は腕ひしぎのへ。それが極まりかかるも、ホイスは腕を抜く。
チャンスと見たホイスは所のバックマウントをとり、スリーパー狙いへ。何度も極まりかかったが、所は意地を見せ極めさせない。
残り一分半、スタンドの状態から所は起死回生の飛び膝蹴り。ホイスは落ち着いて前蹴りで突き放す。勢いで倒れる両者。そのまま上を取った所はパウンドの雨を降らせたが、試合終了のゴング。
特別ルールにより、決着つかずで引き分け。リングサイドで観戦していた前田は「よくやった」と健闘した所を褒め称えた。
▼第9試合 HERO'Sルール 5分3R
○ボビー・オロゴン(ナイジェリア/フリー)
判定3−0 ※30−29 30−29 30−29
●曙(日本/チーム・ヨコヅナ)
1R、先制の攻撃を仕掛けたのはボビー。左ロー、右ローで曙の足を狙いにいく。それに対して曙は突進し、巨体でボビーをコーナーに追い詰めた。体格差があるため、何も出来ないボビーはもがくように、曙の顔面にパンチを当てていくのがやっと。
曙はそのままテイクダウン。ボビー上に乗っかかった曙はマウントパンチ。そして全体重をかけ、ボビーを圧迫させる。攻撃がストップしたためブレイク。
ボビーのローキックに合わせ、曙はタックル。その勢いで曙がロープに押し込んだところで、ゴングが鳴る。
2R、ボビーはダッシュしながら右ローキック。仁王立ちの曙は突進し、押しつぶすような形でボビーを倒した。
しかし、そこから曙は攻めあぐねる。ガードポジションをとるボビーがパンチ。
ブレイク後、完全にスタミナの切れた両者は動きが止まってしまった。レフェリーから「モア アグレッシブファイト!」と注意を受ける。
曙は突進したが、バランスを崩し転倒。チャンスと見たボビーはサッカーボールキックから、うつ伏せの状態の曙の顔面にパンチの連打を落としたところでゴング。
3R、ボビーは左インロー、右ロー。突進した曙はボビーをコーナーに追い込む。ボビーの右フックがクリーンヒット。そして棒立ちの曙にボビーのフック連打が襲う。スタミナを切らしてしまい、見合う時間が多くなった両者。曙がプレッシャーをかける中、ボビーがローキックで距離を取ったところでゴング。
手数で曙を上回ったボビーは判定勝ちを収め、笑顔でマイクを握った。「コンニチワ。キョネン ハ ナキマシタガ コトシハ ナキマセン。オウエンシテクレテ アリガトウ。ハヤク カエリタイノデ ナンダッケ??アリガトウゴザイマシタ」と喜びいっぱいでのボビーは、仲間から勝利を祝福された。
▼第8試合 K-1ルール 3分3R延長1R
○セーム・シュルト(オランダ/正道会館/2005K-1WORLDGP王者)
TKO 2R0分41秒 ※ドクターストップ
●アーネスト・ホースト(オランダ/ボスジム)
1R、上背のシュルトは圧力をかける。ホーストは後退しながらパンチ。そして飛び込みんではストレート、下がってはローをホーストは当てていく。
シュルトは左ハイ、ストレート、膝蹴り。クリンチを仕掛けるホーストに対し、シュルトは前蹴りと飛び膝。
2R、ゴングと同時にホーストが右フックで飛び込んだところ、シュルトがカウンターで強烈な膝蹴り。
クリーンヒットで顔面にもらったホーストは後方に倒れこむようにダウン。そしてホーストの額からは大量の出血。
ドクターストップがかかり、シュルトが勝利を収めた。
▼第7試合 K-1ルール 72kg契約 3分3R延長1R
○魔裟斗(日本/シルバーウルフ)
TKO 2R1分58秒 ※右ローキック
●大東旭(日本/チーム・クラウド)
1R、開始早々に魔裟斗は左ローキック。大東はワン・ツーを返す。魔裟斗はパンチラッシュで追い込む。そして大東を中心にお回り込みながら、魔裟斗は右ロー。大東はガードを下げて挑発する。
魔裟斗のローキックで、なかなか前に行けない大東。動きの止まった大東に、魔裟斗は右ローキックを見舞い、ダウン奪取した。
2R、大東は前蹴りからワン・ツー。魔裟斗は左ハイを返していく。ロングフックでプレッシャーを与える大東。
魔裟斗は寸前でかわし、右ローキック。たまらず大東は2度目のダウンだ。
ロー連打に出た魔裟斗。完全にダメージが蓄積された大東は足を引きずりながら、パンチを出すのが精一杯。
最後に魔裟斗が右ローキックを叩き込み、TKO勝ちした。
試合後、魔裟斗マイクアピール。「骨折して、今回のDynamite!!には出る予定はなかったんです。
でも急きょ参戦することになりましたが、お客さんに喜んでもらえれば幸いです。
来年2月4日のさいたまスーパーアリーナには出場します。来年は働くんで、スーパーアリーナに足を運んでください」
▼第6試合 K-1ルール 3分3R延長1R
○武蔵(日本/正道会館)
判定3−0 ※28−26 28−26 28−26
●ボブ・サップ(USA/チーム・ビースト)
1R、サップは左ジャブを放ちながら、プレッシャーをかける。武蔵はクリンチで逃げようとするも、体で上回るサップは怒涛のパンチラッシュで武蔵を防戦一方に追い込んだ。
しかし足の止まったサップに、武蔵は左ミドル。サップは左ハイキックを返す。様子を見るサップに、武蔵が右ロー、左ジャブと追い込んだところでゴング。
2R、パンチでプレッシャーを与えるサップに対し、ロープ際で背を向けてしまった武蔵。
サップの勢いは止まらず、武蔵の後頭部に反則のパンチが当たってしまった。武蔵にダメージはありで、回復のために5分のインターバルが与えられた。
これにより、サップに原点2。
再開後、リズムを崩したのか、足の止まった武蔵に、サップはパンチラッシュで追い込む。
右フックがクリーンヒットし、武蔵はダウン!立ち上がった武蔵に、サップは左ジャブから左ミドル。そしてサップがコーナーに追い詰めたところでゴング。
3R、スタミナが切れたのか、棒立ちのサップ。チャンスと見た武蔵は左ハイ、前蹴り。決定打はなかったが、終始攻め続けた武蔵が判定勝ちした。
▼第5試合 K-1ルール 3分3R延長1R
○レミー・ボンヤスキー(オランダ/メジロジム)
判定2−1 ※30−29 28−29 30−29
●ザ・プレデター(米国/UPW)
1R、まずレミーは前蹴りから左ハイ。プレデターはローキックでレミーに尻もちをつかせ、パンチ連打で防戦一方に追い込む。
レミーも王者の意地で距離を取りながら左ハイキック、右ローを繰り出す。
距離を一気につめたプレデターはパンチラッシュ。レミーが左ミドルを返したところでゴング。
2R、プレデターは左ローキックからパンチラッシュ。レミーは右ロー、右フック。
プレデターのパンチの連打でレミーはダウン気味。何とか耐えたレミーは左右のローキックからパンチラッシュ。
3R、パンチで圧力をかけるプレデターに対し、レミーは飛び膝蹴り。そこからレミーはパンチラッシュでプレデターを棒立ちにさせ、追い込みをかけた。打ち返すプレデター。
決定打がないまま試合終了。僅差の判定でレミーが勝利を収めた。
▼第4試合 HERO'Sルール・75キロ契約 5分2R延長1R
○永田克彦(日本/新日本プロレス)
判定3−0 ※20−18 20−18 20−18
●レミギウス・モリカビュチス(リトアニア/リングスリトアニア)
1R、永田は高速の片足タックルで簡単にレミギウスをテイクダウンする。そして袈裟固めでレミギウスを捕らえた永田は、鉄槌連打。
ガードポジションに戻したレミギウスに永田は容赦ないパンチの連打。 これがロープ際の攻防だったのでリング中央から再開した。
上からバランスよく押さえつけられたレミギウスは、パンチを食らい続け防戦一方。スタンドの展開では永田のタックルに合わせて、うまく膝蹴りをあわせるレミギウス。しかし、永田はレミギウスに組み付き、首投げでテイクダウンに成功。
下から足で突き放し距離を取ろうとするレミギウスに対し、永田は上からパンチを落とし続けた。永田有利のまま、2Rへ。
2R、アッパーで突き放すレミギウス。永田は意地でもレミギウスの胴に組み付き抱え上げ、テイクダウン。
永田はすぐにパウンドを落としていく。下のレミギウスは突き上げる蹴りで永田を突き放し、左フック!
それでぐらついた永田だったが、レミギウスにしがみつくことで何とかダウンを回避。
一瞬の隙をついて、レミギウスは腕ひしぎにいくも、永田がうまく腕を引っこ抜き脱出。永田が終始グラウンドの状態では上からパンチを落とす展開が続き判定へ。
永田は勝利を収め、マイクを握った。「おかげさまで勝利を収めることが出来ました。オリンピックでずっと戦ってきたんですけど、K―1で試合してみて、同じぐらい素晴らしい舞台だと思いました」
▼第3試合 HERO'Sルール 5分3R
○中尾芳広(日本/フリー)
反則勝ち
●ヒース・ヒーリング(USA/ゴールデングローリージム)
事故は突然に起こった。名前をコールされ、リング中央でにらみ合う両者。
二人の距離が縮まった瞬間…中尾がヒースの頬にキス!その行為にぶち切れたヒースは中尾のあごに強烈な右フック!
不意打ちを喰らった中尾は大の字に倒れ、白目をむいて、ピクリとも動かない。
ヒースは「ホモセクシャルだ!」と怒鳴り、怒りがおさまらない様子。
中尾の回復状況を見て試合を再開することになった。
しかし、第8試合終了後も中尾のコンディションはよくならず。よって、中尾の反則勝ちとなった。
▼第2試合 HERO'Sルール 5分3R
○ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner
X tream Team)
KO 2R1分41秒 ※左ミドル
●アラン・カラエフ(ロシア/リングスロシア)
1R、バンナはワン・ツーのパンチのコンビネーションで圧力をかけていく。負けじと、アランも打撃でプレッシャーを与えにいった。
タックルを仕掛けたバンナの首をキャッチしたアランは、ネックロックの体勢でがぶる。
倒れたバンナからマウントポジションを簡単に取ったアランは、マウントパンチを落とす。バンナは両手を突き放し抵抗。そしてうつ伏せになりながら、あっさりとバンナはポジションを逆転。
上を取ったバンナはお返しとばかりにマウントパンチ。たまらずパンチを嫌がるアランはうつ伏せに。すかさずバンナはチョーク狙いにいったが逃げられ、スタンドの展開へ。
バンナはパンチラッシュでアランを後一歩まで追い込んだのだが、なぜだか胴タックルへ。それを潰したアランがマウントポジションをとる。全体重を乗せながらアランはじわりじわりとアームロックを極めにいくも、攻めあぐねてしまった。
2R、バンナのワン・ツーのコンビネーションがヒット。戦意喪失したのか、防戦一方のアランはサンドバック状態と化した。バンナは左ミドル、左フックと強烈な打撃をアランに叩き込み、KOにつないだ。
▼第1試合 HERO'Sルール 5分3R
○大山峻護(日本/フリー)
一本 1R0分30秒 ※ヒールホールド
●ピーター・アーツ(オランダ/チーム・アーツ)
開始早々、大山はサプライズ・アタック!
胴回し回転蹴りでアーツに組み付きにいく。それをうまく透かしたアーツは寝技に付き合わず。
スタンドの展開からアーツは、パンチで大山を突き放す。
大山はアーツの腕をキャッチし、引き込みにいく。腕が取れないと見た大山は足にシフトチェンジ。
アーツをうまく倒すと、大山があっさりとヒールホールドでギブアップ勝ちを収めた。
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