
MA日本キックボクシング連盟/士道館新春正月興行
「SURPRISING-1」
2006年1月22日(日)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始18:30
▼メインイベント ラジャダムナンスタジアム公認特別試合 3分5R
○ブーヌン・サックホームシン(タイ/ラジャダムナンスタジアム・スーパーライト級王者・WMC同級王者)64.7kg
TKO 1R0分44秒 ※ヒジによるカット
●武藤孝行(士道館・本部/UKF世界スーパーライト級王者)65.9kg
ラジャダムナンスタジアムのスーパーバイザーがリングに上がり、この試合を「ラジャダムナンスタジアム公認特別試合」に認定する事を宣言。武藤が勝利すれば、3月20日にラジャダムナンスタジアム・スーパーライト級王座&WMC同級王座に挑戦させる事を約束した。
レフェリーも本場タイのレフェリーが務める(ジャッジは3名とも日本人)。ワイクーの最後、武藤は刀を持ち出して相手コーナーを切るパフォーマンスを見せた。
王者ブーヌンは新日本キック協会のリングで、武田幸三や米田克盛と闘った経験を持ち、最近は膝の故障で試合から遠ざかっていたが、12月29日のタイトルマッチで復帰戦、いきなり王座を獲得した。
そのため、武藤の相手は当初のジョームタップからブーヌンに突然変更になったといういきさつがある。
1R、武藤はゴングと同時に突っ込んでパンチ、ブーヌンはヒジで迎え撃つ。ブーヌンの縦ヒジ、武藤もヒジを返す。
その直後、ブーヌンの右ヒジ! 武藤の目尻から鮮血が吹き出る! かなりの出血でドクターチェックが入り、レフェリーが試合をストップした。
●ブーヌンのコメント
「とても嬉しい。ヒジは向こうがやってきたからやった。武藤? 何も分からなかった。彼の事は何も知りませんでした。ヒジは得意です。今日は90%くらい満足。早く終わりすぎてしまったので、いろんな技を見せられなかったのが残念です。今日はタイのレフェリーだったので、自信がありました」
森田も“切り裂き魔”の餌食となる
▼セミファイナル 54kg契約 3分5R
○ワンロップ・ウィラサクレック(WSR/タイ)53.8kg
TKO 1R1分32秒 ※右ヒジによるカット
●森田晃允(橋本/MA日本フライ級王者)54kg
大応援団の声援で踊りながら入場してきたワンロップ、それに対して森田の応援団からも「あきまさコール」が沸き起こり、いかにも対抗戦という雰囲気で盛り上がる。
ワンロップはこれまで国崇、歌川暁文、アトム山田、藤原あらしと各団体の軽量級王者&トップクラスをことごとくKOで葬っている日本人キラー。
日本で敗れたのは現NJKFライト級王者の桜井洋平戦だけだ。森田の豪腕がワンロップの壁を打ち砕く事が出来るか?
1R、サウスポーに構えたワンロップはいきなりのハイキック狙い、続いてヒジの乱れ打ち! 森田はパンチを返し、フックとヒジが素早く交差する。森田のパンチにヒジを合わせるワンロップ。
森田はジャブを出しながら近づいて、パンチからロー。ロープ際へ詰めてローから近づいてフックを出そうとした森田へ、ワンロップが右へ飛びながらの右ヒジ一閃! 森田の左目上がバックリと深く口を開け、ドクターチェック後、ストップが告げられた。
●森田のコメント
ワンロップには必ず借りを返す、次でもいい
今年はバンタムで勝負!MACH55にも出たい
「左のヒジ、ストレートは警戒してたんですが、右で打ってくるとは…予想外でした。ガードは固めているつもりだったんですけど…悔しいっすね。かなり研究して左の攻撃は意識してました。左ミドルにストレート合わせたり、左ストレートに合わせたりと。
でも、やってみて手応えがなかったわけじゃない。パンチは当たってたし、ローも当たってたからイケルんじゃないかと思ったとたんに切られたから悔しかった。あそこまでヒジ一本でくるとは思わなかったので、いい勉強になりました。相手は最初から切りにきてましたね。
(坊主にしたのは)ワンロップを喰ってやろうと思ってました。チャンピオンになったし、気を引き締める意味で、やってやるぞと思ってました。この借りは絶対に返す。ワンロップとはもう1回やりたいです。手応えはあったから悔しい…あっさり切られて言うのもなんですけど、3月に代わりにやってくれるなら3月に再戦したいくらいです。
(3月にバンタム級王者との試合が決定しているが)出るつもりで頑張ります。バンタム級チャンピオンとの試合なので、ブッ倒して復活をアピールしたい。今年はバンタムで勝負を賭けます。『MACH55』には出たいですね、優勝したい。(J-NETフライ級王者の)魂叶獅はもう何かスカされた感じなので、興味ないですね。バンタムの方が強いのがいっぱいいるので、そっちの強いヤツとガンガンやっていきたい」
噛み合わない一戦…アトム不完全燃焼ドロー
▼第4試合 日・タイ交流戦 58kg契約 3分5R
△アトム山田(武勇会/WMAF世界フェザー級王者)57.65kg
引き分け 判定0-1 ※49-50、50―50、50―50
△マキ・デントラニー(真樹ジムAICHI/元ルンピニーフェザー級王者)
1R、サウスポーのデントラニーにミドルを蹴っていったアトムだが、デントラニーはいきなり組み付いてのヒザ。
独特の半身になっての構えからパンチを狙っていくアトム。しかし、デントラニーのガードは堅い。デントラニーは前蹴り、ジャブでアトムを近寄らせず、アトムがパンチで入ってこようとするとミドルを合わせる。
2R、デントラニーはアトムが入ってこようとすると左ミドル、ジャブ。デントラニーは出鼻を挫くのが巧い。何とか一発のパンチを当てたいアトムだが、デントラニーのミドル、さらに組み付いてからの力に押さえつけられてしまう。
3R、やはりジャブ、前蹴り、ミドルでアトムを入らせないデントラニー。しかし、次第にアトムも入り際にフックを当て始める。すぐに組み付かれるため連打は出来ない。アトムはデントラニーのミドルを掴んでのパンチを出すが、やはり組み付かれて追撃は不可能。デントラニーは倒れ際にヒザを顔面に入れる。アトムは組み付き際に左のショートアッパーを入れるが、やはり組み付かれた。
4R、いきなりハイキックを放ち、ローへ繋げていくアトム。しかし、逆に左ストレートからの右ミドルをもらう。ローをかわしてテンカオを入れるデントラニー。
アトムはしきりにバックキックで牽制して行くも、次の攻撃へつなげる事が出来ない。アトムは左右に体を振るフェイントから右で飛び込んでいくも、デントラニーを捉えられず。
「来いよ」と挑発するアトムだが、タイ人は待ちのスタイルを崩さず、アトムのパンチは空を切る。
5R、左ハイから組み付くデントラニー。アトムは左右のフックを出すも組み付かれて転倒。右フックをヒットさせるも追撃は前蹴りで止められて、単発に終わる。
ミドル、ジャブでアトムを入らせないデントラニー。アトムは左右のフックで何とか突破口を開こうとするも、やはり組み付かれてしまう。注目の一戦は全く噛み合わないまま、試合は終了した。デントラニーの巧さ、といえばそれまでだが…。
笹谷がダウンを奪い返して逆転勝利
▼第3試合 68kg契約 ショーダウンマッチ 3分3R延長1R
○笹谷 淳(橋本/MA日本ウェルター級2位)67.55kg
判定3-0 ※28-27、28―27、28―27
●アジズ・アライバ(士道館ベルギー/ベルギー空手道選手権大会王者)68.0kg
1R、サウスポーの笹谷はよく伸びる左ロー。もローを返すがパワーがない。いけると思ったか、笹谷はローから左フックで一気に詰める。
が、アジズが思い切った左フックを振っていったところで逆に左フックをカウンターでもらって笹谷がまさかのダウン。立ち上がると左ローで崩していく笹谷。アジズは鼻血を出す。
2R、左右のローでアジズのバランスを崩していく笹谷。アジズは全力の右ストレートを返していくが、笹谷のローを浴びてコーナーへ詰まってしまう。
ローから左右フックを浴びせ、組み付いてはヒザにいく笹谷。前へ詰めていく笹谷だが、空振りが多く仕留める事が出来ない。ならばと笹谷は首相撲に捕まえてヒザ、ボディを叩いていく。アジズは一方的に打たれながらも、よく耐える。
3R、ハイキックの応酬からローを飛ばす笹谷。コーナーへ詰めて左右フックを連打、さらに強烈なレバーを叩き込むがアジズはタフだ。よろよろとしながらもパンチを打ち返し、機を見てハイキックも飛ばす。
笹谷の左ストレートがヒット、続いてのヒザ蹴り連打でダウンを奪い返した。バックキックを出すアジズだが、笹谷は左ストレートをヒットさせると左ハイキック、そしてコーナーへ詰めて連打。倒す事ができず、ガッカリとした表情の笹谷だった。
市川がルーマニアの拳法王者を一蹴
▼第2試合 67kg契約 ショーダウンマッチ 3分3R延長1R
○市川光大(橋本/MA日本ウェルター級10位)67.0
判定2-0 ※30-29、30―30、30―28
●カタリン・パウン(士道館ルーマニア/拳法ルーマニア選手権大会王者)64.3kg
1R、軽快にローを飛ばしていく市川の蹴り足を掬って倒すカタリン。なんと、倒れ際にヒジを落とす。市川がローを放つと、思い切った左右フックを振り回し、右ストレートを強打。
カタリンのパワフルな左右フックに場内がどよめく。市川はしっかりとガードしてローを返す。市川の蹴り足を掬っては倒すカタリン。後半、失速したカタリンに市川はローキックで畳み掛ける。
2R、いきなりのバックキックで市川を転倒させるカタリン。パワフルな左右を放ってハイキック、しかし市川はこれを楽々とかわしてローを返す。再びバックキックを放つカタリンの軸足へ、ローを入れる市川。
カタリンは足を止めて左右の重いフックを振り回し、首投げの反則だ。さらには蹴り足を受け止めて、投げ飛ばす。ルール無視の喧嘩殺法に市川はローキック2連発、カタリンも強いパンチを返していく。
3R、市川のローに右フックを返すカタリン。さらにバックキック! 市川は構わず前へ出てローを連発、カタリンはバックブローだ。
左右に構えを変えてバックブローを放つカタリンは、すでにローが効いている。市川もローとヒジで攻めていくが、カタリンも強いパンチを返してくるため攻め込む事が出来ない。カタリンが市川のミドルをキャッチして、投げ倒したところで試合終了のゴング。
山宮がキック・デビュー戦で勝利
▼第1試合 ヘビー級交流戦 ショーダウンマッチ 3分3R延長1R(ヒジなし)
○山宮恵一郎(GRABAKA)
判定3-0 ※30-29、30―29、30―28
●昇 竜(士魂村上)
1R、山宮は左を当ててアッパーへと繋げていくが、これは当たらない。昇龍はローキックで攻めるも単発。山宮が積極的にパンチを出しながら前へ出て、組み付いてはヒザ蹴り。
2Rも同様の展開。山宮がよく見て右ストレートを当てて、アッパーへと繋げていく。パンチをもらうと下を向いてしまう昇龍にヒザ蹴りを突き上げる。
3R、山宮はパンチを当ててヒザ蹴りを巧みに当てる。昇龍はパンチを振るっていくも頭を下げてしまうため、ヒザ蹴りをもらう。
山宮が遠距離からのパンチをコツコツと当て、打ち合いにはならず判定勝利を収めた。
▼ヤングファイト第4試合 バンタム級 2分3R
○平本 悠(士道館橋本)
判定2-0
●エリー隆司(武勇会)
▼ヤングファイト第3試合 70kg契約 2分3R
○ホーネット茂木(士道館飯島)
判定2-0
●武藤大亮(マイウェイ)
▼ヤングファイト第2試合 総合格闘技ルール
○小池秀信(GRABAKAジム)
一本 1R ※腕ひしぎ十字固め
●ビクトル・アポストル(士道館ルーマニア)
▼ヤングファイト第1試合 ライト級 2分3R
○希(習志野)
TKO 2R ※ドクターストップ
●義竜(士道館村上)
|