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【【MARS】門馬が惜しくもドロー、光岡はシャオリンに判定負け

2006/02/04

GCMコミュニケーション
「MARS」

2006年2月4日(土)東京・有明コロシアム
開場16:00 開始18:00
観衆=4,300人(主催者発表)

▼第12試合 80kg契約 5分3R
△門馬秀貴(和術慧舟會A-3)
判定 0−1
△ホドリゴ・グレイシー(チーム・ホイス・グレイシー)

<試合展開>

 セコンド全員と抱き合い入場した門馬。ホドリゴのセコンドにはホイスの姿も。

 1R、低く構えた門馬はいきなり右のヒザ蹴り。ホドリゴはそれをキャッチしてコーナーに押し込むも、門馬は上手くコーナーを使いテイクダウンを許さない。

 ブレイク後、再びヒザ蹴りを放った門馬だが、今度はホドリゴにキャッチされテイクダウンを許す。しかしガードの門馬はクローズガードでガッチリとディフェンスし、ホドリゴの体を蹴り離すと、すぐに立ち上がる。

 それでもしつこくコーナーに押し込んでくるホドリゴ。門馬はコーナーを使い、テイクダウンを許さずにブレイク。

 再開後、門馬は左フックから右のヒザ蹴り。再びテイクダウンされるも、すぐにホドリゴを蹴って立ち上がり、右ボディを打ち込む。

 2R、これまでパンチ主体だった門馬は右のインロー。下に意識を持っていって右ストレート、そして右ヒザ蹴り。ホドリゴはそれをもらいながらも、コーナーに押し込む。しかしまたしても門馬をテイクダウン出来ずにブレイク。

 ブレイク後のファーストコンタクトで打撃を合わせようとする門馬は、徹底して右のヒザ蹴り。バックブローを放つなど、飛び道具を見せるものの、結果的にホドリゴにコーナーに押し込まれるという展開が続く。

 3Rに入ると門馬がパンチのプレッシャーをかけて、ホドリゴを後退させると、右ストレート。ホドリゴが打った右ストレートに右のヒザ蹴りを合わせる。ホドリゴは何とか組み付いてコーナーに押し込んで、それ以上の追撃を許さない。

 時間が進むにつれてパンチが当たり始めた門馬は左フックから左ボディ。組み付こうとするホドリゴに左アッパーから右ストレートを返すなど、一気に打撃で攻め込む。 しかしここでもやはりホドリゴの突進力を跳ね返せず。ホドリゴにコーナーまで押し込まれ、門馬がテイクダウンを阻止するという展開が試合終了まで続き、勝敗は判定に委ねられることになった。

 ジャッジは1名がホドリゴを支持し、残り2名はドロー。格上のホドリゴに挑み、門馬がドローに持ち込む形となった。



▼第11試合 70kg契約 5分3R
○ヴィトー・”シャオリン”・ヒベイロ(ノヴァウニオン)
判定 3−0
●光岡映二(和術慧舟會RJW)

<試合展開>

 元修斗世界王者のシャオリン。久しぶりの日本での試合でどんな動きを見せるか? 一方、ビッグチャンスを掴んだ光岡はこのチャンスを生かせるか?

 1R、シャオリンはタックルで光岡に組み付くと、投げでテイクダウン。ハーフからアームロックを狙う光岡に対し、上手く体重を預けながら腕を引き抜いて、パスを狙う。しかし光岡も取った腕を軸に体を回転して、立ち上がりそれを許さない。

 シャオリンは光岡のパンチに合わせてタックルでテイクダウン。光岡のフックガードを超えて、マウントポジションを奪う。不利なポジションに追いやられた光岡だったが、すぐに足を入れてガードに戻す。テイクダウンこそ奪われるものの、光岡がシャオリンの寝技を凌ぐという展開が続く。

 この構図は2Rに入っても変わらず。パンチを当てたい光岡をシャオリンがテイクダウンし、ポジショニングで圧倒する。マウントから三角絞め、マウントがダメならサイドと、手を変え品を変え攻めるシャオリンだが、光岡のガードは固い。

 3R、タックルでテイクダウンを奪ったシャオリンはマウントを奪うと、ポジションをキープしながらコツコツとパンチ。しかし手数は多いものの、大きなダメージにつながるようなものはない。マウントからの三角絞めも逃げられてしまい、この試合初めて光岡にグラウンドで上のポジションを許す場面も。

 ガードからすぐに起き上がり最後はバック、マウントとポジションを奪ったシャオリンだったが、結局一本は奪えず。グラウンドでの光岡の健闘が光る一戦だった。



▼第10試合 76kg契約 5分3R
○弘中邦佳(アカデミアAz)
一本 2R1分40秒 ※腕ひしぎ十字固め
●ライアン・シュルツ(チーム・クエスト)

<試合展開>

 1R、シュルツが左右のパンチの連打からテイクダウンを奪う。しかし弘中もすぐにスイープ。上四方に回りながら、横三角でシュルツの首を締め上げ、もう片方の腕をアームロックで捉える。

 苦しそうな表情を浮かべるシュルツだったが、何とかブリッジして頭を抜いて脱出。イノキ・アリ状態からスタンドを要求する。

 組み付こうとする弘中に右ストレートを合わせるシュルツ。弘中も果敢にパンチで打ち合い、観客席から声援が起こる。

 2R、グラウンドで勝機を見出した弘中は、シュルツのヒザ蹴りをもらいながらもタックルでテイクダウン。そのままサイドポジションを奪うと、ブリッジして逃げようとするシュルツの動きに合わせて腕十字へ。

 ロープ際に詰まったものの、裏十字の態勢から、最後はシュルツの体を引っ繰り返し、綺麗に腕十字を極めた。



▼第9試合 68kg契約 5分3R
○ハニ・ヤヒーラ(アタイジジュニア柔術)
一本 3R2分14秒 ※三角絞め
●矢野卓見(烏合会)

<試合展開>

 1R、矢野のパンチにタックルを合わせたヤヒーラ。しかし矢野はすかさずアームロック、フットチョークと攻め立てる。それを凌いだヤヒーラはサイドポジションにつくと、中原太陽戦でも極めた上四方スリーパー、アナコンダ!

 かなり深く入っているように見えたものの、矢野はスペースを作って脱出すると、すかさずキーロックを仕掛ける。そしてヤヒーラが上四方を取ったところで、矢野は後転するようにヤヒーラの股の間に足を入れて、バックを奪う。

 有利なポジションとなった矢野はチョーク、マウントを狙うも、ヤヒーラがタックルで上のポジションを取り返す。マウントを奪ったヤヒーラは、パンチを打ちながら、矢野が背中を見せると、すかさずバックに回る。

 目まぐるしくポジションが変わり、動きの激しい試合に会場からは歓声が起こる。しかしスタミナのない矢野が、2Rも1Rと同じように動くことが出来るか…

 2R、ヤヒーラのタックルで下になった矢野。ヤヒーラは再びアナコンダ、これを凌がれると肩固めへ移行する。これは極まらずブレイクとなるものの、やはり矢野のスタミナ切れは明らか。ラウンド終了時には、セコンドに引きずられてコーナーに戻る。

 3R、フラフラの矢野は右アッパーを放つも、ヤヒーラにテイクダウンを許す。最後の力を振り絞るようにフロントチョークを仕掛けるも、逆にヤヒーラにマウントポジションを許してしまう。

 バック、マウントとポジションを変えて、肩固めで抑え込むヤヒーラは、マウントから矢野の腕を股の間に入れて三角絞め。矢野は体をずらして逃げようとするも、ヤヒーラの足のクラッチが深く逃げられない。最後はヤヒーラが腕ひしぎ三角固めのような形で矢野を絞め落とした。


▼第8試合 85kg契約 5分3R
○ターレス・レイチ(ノヴァウニオン)
判定 3−0
●渋谷修身(Ingram)

<試合展開>

 総合戦績7戦7勝、そのすべてがKOか一本勝ちという未知の強豪ターレス・レイチ。果たしてその実力はいかに!?

 1R、左フックからのタックルで組み付いたレイチは、そのまま渋谷をコーナーまで押し込む。渋谷は背中を見せてアームロック狙い。そのままグラウンドに引きずり込み、上のポジションを奪うが距離を取ってスタンドを要求する。

 スタンドでの再開後、渋谷のパンチにタックルを合わせたレイチ。テイクダウンを奪われた渋谷だったが、ここでも背中を見せてのアームロックで立ち上がる。

 その後もしつこく組み付いてテイクダウンを狙うレイチに対し、渋谷はバックを取らせてのアームロックでそれを許さない。

 2R、レイチの投げを潰した渋谷はインサイドからパウンド。レイチが足を上らせると、すぐに立ち上がりイノキ・アリ状態からローを飛ばす。

 何とかハーフで潜り込んだレイチは、渋谷の体を浮かし片足→両足タックルへ移行し、遂にテイクダウンを奪う。

 ハーフガードで上になったレイチは、渋谷の上半身を固めてマウントへ。渋谷が背中を見せたところで、バックを奪うも、足のフックが甘く、渋谷に立ち上がられてしまう。

 スタンドに戻ると試合はコーナーでの差し合いが続き、レフェリーからはアクションの声がかかる。

 3R、レイチの片足タックルをアームロックで切り替えした渋谷だったが、レイチはしつこく片足タックルを続け、スタンドのままバックに付く。渋谷はここでもアームロックを使い、テイクダウンを阻止する。

 コーナーでの差し合いがブレイクとなり再開後、渋谷が豪快にテイクダウン。しかしレイチにすぐにリバースされ、上のポジションを許してしまう。ここでレイチはマウントを取りながら肩固めへ。

 残り1分、レフェリーからキャッチが宣告され、何度も「ギブアップ?」の声がかかるが、渋谷は脱出。最後はレイチがバックマウントを奪ったところで試合終了となった。

 試合はフルマークの判定勝ちを収めたレイチだったが、グラウンドでのディフェンスの堅い渋谷を極められず、インパクトを残すことが出来なかった。


▼イーオンフラックス スペシャルマッチ スマックガール公式戦 5分2R
○辻 結花(総合格闘技闇愚羅)
一本 2R1分44秒 ※ヒールホールド
●有賀美由紀(禅道会)

<試合展開>

 1R、得意のタックルでテイクダウンを奪い続ける辻。スタンドでもバックブローやローで攻め込むものの、グラウンド30秒ルールでなかなか極めに形に持ち込むことができない。

 2Rも辻がテイクダウン→30秒ブレイクという展開が続いたが、辻が足に照準を定めるとヒールホールド一閃! 結果的には貫禄の一本勝ちとなった。








▼第7試合 無差別級戦 5分2R
○アラン・カラエフ(マルプロジム)
一本 1R3分9秒 ※アームロック
●金親幸嗣(フリー)

 かつてDEEPのリングで石井淳と対戦したこともある鋼侍が金親幸嗣としてMARSのリングに復活。巨漢ファイターのアラン・カラエフと対戦する。

 1R、パンチで突っ込んでいった金親は、カラエフに投げ飛ばされるも、その勢いでカラエフの体を浮かしてグラウンドで上のポジションになる。

 マウントを奪った金親だったが、やはりパワーの差は歴然。カラエフに力でポジションを返されると、逆にマウントを奪われてしまう。

 完全に金親を押さえ込んだカラエフはパンチを落として、最後はV1アームロックを極めた。


▼第6試合 70kg契約 5分2R
○アライケンジ(パンクラス)
KO 2R0分4秒 ※右アッパー
●タクミ(パラエストラ大阪)

<試合展開>

 1R、左右のストレートから組み付いたタクミは、四つの状態からテイクダウンを奪う。中腰になったタクミは、アライの足を振ってパスするとすぐにバックへ。

 しかしアライのディフェンスが固く、タクミはコツコツとパンチを当てるだけになってしまう。逆にアライが体を反転させ、上のポジションを奪うと、イノキ・アリ状態からパンチを落とす。

 そして2R。ここまで劣勢だったアライだが、開始直後に放った右アッパーがタクミのアゴを捉える!

 タクミはそのまま後方に崩れ落ち、アライが豪快なKO勝利を挙げた。


▼第5試合 83kg契約 5分2R
○竹内 出(SKアブソリュート)
TKO 1R3分46秒 ※レフェリーストップ
●ベ・ミョンホ(闘神塾M.A.D)

<試合展開>

 1R、小刻みにジャブを突いて前に出るミョンホ。まずは竹内がそれを見て、パンチを返すという展開が続く。そして竹内がミョンホのパンチに合わせて両足タックルでテイクダウンを奪う。

 担ぎパスから上四方で押さえ込んだ竹内は、マウントに移行し、しがみつくミョンホにパンチを打つ。最後は顔面のガードを固めるミョンホを滅多打ちにして、TKO勝利を飾った。


▼第4試合 77kg契約 5分2R
△星野勇二(和術慧舟會GODS)
判定 1−0
△金原泰義(チーム・クラウド)

 柔道世界選手権にも出場経験のある金原のセコンドには、同門の秋山成勲がつく。

 1R、鋭いパンチを飛ばす金原。組み付いてテイクダウンを狙ったものの、逆に星野がグラウンドで上を取る。その後もテイクダウンを奪われる金原だったが、その都度立ち上がり、グラウンドの展開を許さない。

 そしてスタンドに戻ると金原が右フックを当て、星野をぐらつかせると、豪快に星野を投げ飛ばし、バックマウントを奪う。

 2R、今度はお返しとばかりに星野の左フックがヒット。その後はスタンドの展開が続くが、星野がテイクダウンし、ハーフガードで上になる。そこから鉄槌を落とす星野だったが有効打がなくブレイク。

 再開後、星野が左アッパーから右ストレート、ヒザ蹴りまでつなげる。2R終盤に猛攻を仕掛けた星野だったが、試合を決めるまでには至らず、ドローに終わった。


▼第3試合 65kg契約 5分2R
○田村彰敏(総合格闘技津田沼道場)
一本 1R3分40秒 ※三角絞め
●イアン・ラブランド(チーム・クエスト)

<試合展開>

 1R、先にテイクダウンを奪ったラブランドは、中腰から鋭いパンチを落とす。長い手足を使って下からスイープやオモプラッタを狙う田村。イブランドはバランスよく、上のポジションをキープする。

 しかし田村がオモプラッタからの腕十字でキャッチを奪うと、最後は三度仕掛けたオモプラッタから三角絞めに移行し、鮮やかに一本勝ちを収めた。


▼第2試合 70kg契約 5分2R
○遠藤雄介(GOKITA GYM)
判定 3−0
●ファン・ジュウドン(闘神塾Dragon)

<試合展開>

 1R、遠藤が右フックから飛び込んで、四つの状態からテイクダウンを狙う。ファンは巧くロープに体を預けそれを阻止。一度はテイクダウンを許すも、すぐに立ち上がる。

 ブレイク後、再び組み付いた遠藤。両足タックルでテイクダウンを奪うと、ファンの下からの攻めを冷静に捌いて、パンチを落とす。

 2R、このラウンドもパンチで飛び込んで組み付く遠藤。その後もしつこいタックルでテイクダウンを奪いパウンド。しかしファンの下からの仕掛けに、思うようなパンチが打てず。


▼第1試合 65kg契約 5分2R
○碓氷早矢手(和術慧舟會RJW)
判定 3−0
●浅野倫久(KILLER BEE)

<試合展開>

 1R、浅野が右フックからタックル。碓氷は浅野の腕を取ってアームロックを狙うも、浅野はすぐに立ち上がる。距離を測って打撃のチャンスをうかがう両者。浅野がタックルを仕掛けるが、碓氷は倒れない。

 碓氷はパンチのフェイントから右ハイキック。浅野に蹴り足を取られるも、浅野の体を潰して鉄槌を打ち込む。立ち上がった浅野はすかさずパンチの連打。再びタックルに入り、碓氷の体を高々と持ち上げて強烈なバスターを見せる。しかし碓氷のダメージは少ない。

 2R、浅野がタックルから組み付き、四つの展開に。ここで碓氷の膝蹴りがローブローとなり、碓氷に口頭注意が与えられる。再開後、右フックで飛び込む碓氷は右ミドル。対する浅野も左のローを返す。

 ここでパンチで攻勢に出るのは碓氷。浅野をロープに詰めると左右の連打を当てる。そして浅野の左ローを取った碓氷が足を払ってテイクダウン。バックからチョークを仕掛ける。しかし浅野も体を反転させてスタンドへ戻す。碓氷は四つの展開からサバ折りでテイクダウン、サイドポジションから横三角を狙う。2Rに入り有利に試合を進めた碓氷が判定をモノにした。

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