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【DOG】遠藤×吉田戦で事件発生! 前代未聞、3Rを仕切り直し

2006/04/01


GCMコミュニケーション「D.O.G-V」
2006年4月1日(土)東京・ディファ有明
開場16:00 開始17:00

▼第6試合 70kg契約5分3R
遠藤雄介(GOKITA GYM)
判定 3-0
吉田幸治(フリー)

<試合展開>

 昨年HERO'Sのホイラー戦でプロデビューを果たした吉田が、総合のキャリアで勝る04年度修斗新人王の遠藤と激突する注目の一戦で、予想だにしない事件が起こった。

 1R、タックルでテイクダウンを奪った遠藤は、イノキ・アリ状態からパンチで飛び込んでパスガードに成功。一度は立ち上がられた遠藤だったが、四つの状態から豪快な投げで吉田をテイクダウンすると、すぐにサイドポジションを奪う。

 吉田は遠藤の首を抱えて袈裟固めのような態勢でポジションを返そうとするが、逆に遠藤が後ろから足を絡めてバックポジションへ移行する。バックマウントからパンチを落とす遠藤。吉田もラウンド終盤、体を反転させてインサイドからパンチを打つが、遠藤の下からの三角絞めに捕まってしまう。

 2R開始直後、遠藤の左フックが吉田の顔面にヒット。蹴り足を取られて吉田にテイクダウンを許すも、遠藤はすぐに下から腕十字。立ち上がると組んだ状態からヒザ蹴りを飛ばす。吉田は首投げで遠藤を投げることに成功するが、その後のポジション取りが悪く、結局、グラウンドでは遠藤が常にポジションをキープ。

 ここでもバックマウントを奪った遠藤はチョークスリーパーへ。これは何とか凌いだ吉田だったが、遠藤は吉田の顔面にパンチと鉄槌を叩き込み、レフェリーは吉田に「大丈夫か? 止めるぞ」と声をかける。しかし吉田はタップせずにラウンド終了のゴングを聞く。

 そして迎えた最終ラウンド。ここで事件は起こった。先の2R同様、テイクダウンを奪い、パウンドやアームロックで攻め立てる遠藤だったが、終盤タックルを潰されて、バックポジションを許すと、吉田がすかさず腕十字へ! 右腕が伸びても何とかディフェンスする遠藤と、一発逆転を賭けて必死にその腕を絞り上げようとする吉田。まさに勝敗を分ける山場だというその時…

 なぜか場内には試合終了のブザーが鳴り響き、試合を裁いていた梅木レフェリーが試合をストップしたのだ。遠藤はまだタップしておらず、試合時間がまだ30秒以上も残っている。不可解なストップに両選手・陣営、そして客席からは困惑の色が見られる。

 どうしてこのような状況が起こったのか? 結論はこうだ。タイムキーパーは吉田が遠藤の腕を伸ばした際のレフェリーの動きを見て、試合をストップしたと勘違いし、試合終了のブザーを鳴らした。一方の梅木レフェリーはブザーが鳴ったため、試合終了時間だと勘違いし、試合をストップしたのだ。

 もちろん両陣営は試合続行を主張。その意志を受けた審判団は協議の結果、ブザー直前の態勢からの試合再開すると判断。しかし関節技の形に入りかけていて、しかも両者が動いているという状況だっただけに、VTRで何度も巻き戻してその状況を再現しようと試みるも、細かい部分で両陣営が譲らず、ポジションの再現は困難を極める。

 結局、ポジションの再現は不可能と判断され、両陣営の同意の下、1R・2Rまでを判定の対象とし、途中まで試合が行われた3Rはなかったもののとして考え、改めて3Rを戦うという結論に至った。

 仕切り直しとなった3Rは、遠藤がすぐにテイクダウンを奪い、吉田からバックポジションを奪うという展開に。最後はインサイドガードに戻した吉田に対し、遠藤が下から三角絞めを仕掛けたところで試合終了となった。結果は終始試合を有利に推し進めた遠藤がフルマークで勝利を収めた。


▼第7試合 70kg契約5分3R
福本よう一(和術慧舟會RJW)
一本 1R3分1秒 ※チョークスリーパー
メルカ・マナブッセン(アメリカ/1999ADCC世界選手権ベスト4)

<試合展開>

 昨年4月の冨樫健一郎戦以来、約1年ぶりの試合となった福本。入場時、謎のダンサー3人に迎えられるという派手なパフォーマンスで金網へと向かった。

 1R、マナブッセンはパンチを打ちながら豪快なタックル。しかし福本は片足を取られながらも、マナブッセンの首に手を回しチョークスリーパーを狙う。かなり深く腕が入っていたものの、マナブッセンはその腕を外してディフェンスする。

 チョークは極まらなかった福本だが、流れの中でグラウンドで上のポジションに。クローズガードからギロチンチョークを狙うマナブッセンに対し、福本は体を起こしてパンチを打つが有効打はなくブレイクとなる。再開後、マナブッセンはタックルから福本の体を高々と持ち上げるものの、上手くバランスを取ってテイクダウンを許さず。1Rの序盤と同じように、チョークを狙いながらバックへ周ると、今度はガッチリとチョークを極めてタップを奪った。試合後のインタビュースペースで福本は伊藤崇文(パンクラスism)やアライケンジ(パンクラス)との対戦をアピール。


▼第5試合 67kg契約5分2R
田村彰敏(総合格闘技津田沼道場)
TKO 1R1分2秒 ※レフェリーストップ
斉藤正臣(フリー)

<試合展開>

 1R、両足タックルでテイクダウンを狙った斉藤。田村は一度尻餅をついたものの、すぐに体を起こしで、がぶりの態勢に。そこからルールで許される4点ポジションのヒザ蹴りを連発し、斉藤の動きが止まったところでレフェリーが試合を止めた。


▼第4試合 無差別級5分2R
内藤征弥(和術慧舟會A-3)
一本 2R1分32秒 ※三角絞め
金親幸嗣(フリー)

<試合展開>

 1R、金親は体格差を生かし、内藤を金網まで押し込んでいく。しかし内藤は四つの状態から外掛けでテイクダウン。内藤はマウントからバックへ移行し、チョークを狙うも金親の守りが堅くブレイクとなる。しかし再開後、内藤は外掛けから二度目のテイクダウンを奪うと、バックマウントからパンチを落とす。

 2R、金親が投げでようやくテイクダウンに成功するも、内藤はガードからすかさず得意の三角絞めへ。腕を外に出してディフェンスする金親に対し、足を三角の状態でクラッチしたまま顔面へ鉄槌。これを嫌がった金親が腕を内側に曲げると、内藤は一気に金親の首を締め上げて、タップを奪った。


▼第3試合 65kg契約5分2R
碓氷早矢手 (和術慧舟會RJW)
判定 2-0
井上 学(UWFスネークピットジャパン)

<試合展開>

 打撃に自信のある両者はスタンドでのローの蹴り合い。碓氷がタックルでグラウンドに持ち込むが、ガードワークが冴える井上をパスする事が出来ない。ブレイクとなり、スタンドに戻ると井上がミドルキックをクリーンヒットさせる。ローはしっかりとカットする碓氷だが、井上がハイキックも狙ってくるためミドルキックをもらう場面が多い。

 碓氷も左ストレートで応戦し、タックルからテイクダウン。しかし、井上のガードをパスする事が出来ず、井上も下からの腕十字を狙っていく。一進一退の攻防となったが、テイクダウンを奪い常に有利なポジションで闘った碓氷が2-0で判定勝ちした。


▼第2試合 89kg契約5分2R
福田 力(KILLER BEE)
TKO 1R4分40秒 ※レフェリーストップ
圭太郎(手塚道場)

<試合展開>

 キックボクシングをベースに持つ圭太郎と、レスリングをベースに持つ福田。序盤、パンチを出して打ち合うかに見えた福田だったが、遠距離からタックルを仕掛けて圭太郎をテイクダウン。細かくパンチを入れながらマウントを奪い、これを嫌がってうつ伏せになった圭太郎からバックマウントを奪う。

 福田のパウンドがさらに激しさを増し、一方的に殴り続けられる圭太郎。最後は福田が両足で圭太郎の両足を伸ばし、エビ反り状態にさせてのパウンドの嵐。残り時間僅かとなったところで、レフェリーが試合をストップした。


▼第1試合 83kg契約5分2R
瀬戸哲男(極真会館)
TKO 1R終了時 ※レフェリーストップ
花田和弘(XXX)

<試合展開>

 極真会館浅草支部に所属しながら和術慧舟會A-3で総合の練習にも励む瀬戸。プロでの試合は昨年の『一撃』に続いて今回が2戦目となる。サウスポーの花田の右前足をインローで蹴って距離を置く瀬戸に対し、花田はタックルを仕掛けてテイクダウンを狙っていくという両者の持ち味を活かした展開に。

 瀬戸のローにタックルを合わせた花田は、四つに組んでテイクダウンしようとするが、瀬戸は空手仕込みの腰の強さと、金網に花田を押し付けてテイクダウンを防ぐ。

 飛びついたり引き込んだりと、グラウンドに持ち込もうとする花田。終盤、逆に瀬戸がタックル。バックを取られた花田はアームロックを狙うが、やはり金網に押し込まれてしまう。ならばと金網を蹴ってグラウンドに行こうとしたところで、その反動を利用して瀬戸がバックドロップ気味に後方へ投げ捨てた。

 ここで1Rが終了したが、花田は右足の膝を投げられた際に捻ったかインターバル中に立ち上がることが出来ず。瀬戸のKO勝ちとなった。

【関連リンク】
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