パンクラス
「PANCRASE 2006 BLOW TOUR」
2006年4月9日(日)東京・ディファ有明
開場15:00 開始16:00
<全対戦カード>
▼メインイベント 第2代ヘビー級王者決定トーナメントBブロック第2試合 5分2R
○野地竜太(パンクラスGARO)
KO 1R3分25秒 ※パウンド
●杉浦 貴(プロレスリングノア)
野地は白い空手着で登場。杉浦のセコンドには高橋義生が着いた。
1R、ジリジリ間合いをつめる杉浦に野地は右はハイキック。そしてヒザ蹴りを狙うが、杉浦はそのままテイクダウン。立ち上がろうとする野地にパンチの連打。野地はパンチをもらいながらも背中を見せて立ち上がる。
野地の体を引っこ抜こうとする杉浦。野地はコーナーを背にテイクダウンを阻止し、ヒザ蹴りをボディに突き刺す。杉浦が距離を取れば左フックから右ストレート、組み付いてくればヒザ蹴りを放つ。
そして野地のボディへのヒザ蹴りで思わず杉浦が後退。野地はすかさず右ミドルを杉浦のボディに飛ばす。明らかに失速した杉浦に、野地は右ミドルからパンチとハイキックの連打。ダウン気味にグラウンドに引き込む杉浦に、野地はパウンドの連打と踏み付け。動きの止まった杉浦を見てレフェリーが試合を止めた。
野地がトーナメント準決勝に進出し、セミで勝利したアルボーシャス・タイガーと対決することが決まった。
▼セミファイナル 第2代ヘビー級王者決定トーナメントBブロック第1試合 5分2R
○アルボーシャス・タイガー(ラトビア士道館)
判定 3−0 ※20−18、20‐18、20‐17
●金原弘光(U.K.R.)
1R、インローから右フックを当てた金原。組み付いてくるアルボーシャスからグラウンドで上のポジションを取ると、ハーフガードから上半身を押さえてサイドポジションで押さえ込む。そしてアルボーシャスの手首をとってアームロックへ。しかしアルボーシャスはその腕を支点に立ち上がりスタンドへ戻す。
アルボーシャスのパンチで亀になる金原。金原が前に来るところに首相撲からヒザ蹴りを見舞うアルボーシャス。そしてバックキックも放つが、ボディをかすめた。残り30秒、右ストレートで飛び込んだ金原にアルボーシャスの右ストレートがクリーンヒット。
アルボーシャスの足にしがみつく金原はダメージは明らか。打ち合いになるとアルボーシャスがショートの連打を当てて、金原は尻餅をついてしまう。KOと勘違いしたアルボーシャスが背中を見せたため、試合は止められなかったものの、ラウンド後半は完全にアルボーシャスが試合を支配した。
2R、アルボーシャスは左ミドル。金原は片足タックルでテイクダウン。そしてインサイドからパンチを打っていく。イノキ・アリ状態からパンチを落とし、足を担いでパスを狙う金原。しかしアルボーシャスが金原の体を突き放し立ち上がる。スタンドの展開となると、やはりアルボーシャスが有利か。アルボーシャスは振り下ろしの右フック、そして左フックから右ストレート、最後は胴回し回転蹴りも繰り出した。
グラウンドでこそ守勢に回ったアルボーシャスだったが、寝技を凌いで打撃でダメージを与えるという戦い方を確立し、トーナメント準決勝まで駒を進めた。
▼第6試合 ミドル級 5分3R
○久松勇二(和術慧舟會TIGER PLACE)
判定 3−0 ※30−27、30‐28、30‐29
●渡辺大介(パンクラスism)
ピンク軍団を引き連れてピンクの道衣で入場した久松に対し、渡辺は上半身裸で黒いスパッツ姿でリングに上がった。
1R、ジャブを突いてインローを蹴る久松。渡辺は飛び込んで左フックを打つ。完全にボクシングスタイルの渡辺に対し、久松は渡辺の前足に左右のローを蹴る。渡辺もローを返すが、久松はそれをしっかりカット。渡辺は右アッパーから左フック、そして飛びヒザ。久松は慌てることなく、コツコツと右ローを返し、右ハイキックも飛ばす。
2R、左フックを中心にパンチを繰り出す渡辺に対し、久松は右ミドルと右ロー。渡辺の飛び込んでのワンツーで久松の顎が跳ね上がるが、久松は渡辺の体を突き放し連打を許さない。すると渡辺の左ミドルに久松が右ストレート。そのままコーナーに押し込んでテイクダウンを奪う。
久松はオープンガードの渡辺の足を跨いでパスガードを狙うが、渡辺は久松の首を抱えて立ち上がる。しかし手数の減った渡辺に対し、右ミドル、右ストレートを打つのは久松。渡辺の鼻からは出血が見られた。
3R、がむしゃらにパンチで前に出る渡辺。ワンツースリーフォーと連打を出すもクリーンヒットはない。逆に飛びヒザ蹴りでバランスを崩したところに、久松が右ストレートを当ててテイクダウンを奪う。パスガードを狙う久松に対し、渡辺が下からアームロックから腕十字。しかし久松はそれをディフェンスすると、落ち着いてパスガード。サイドから立ち上がった久松はサッカーボールキックを放つ。
ブレイク後、右フックを打つ渡辺。久松は右ミドルからパンチを返す。蹴りとパンチでバランスよく攻めた久松が勝利を手にした。ピンク軍団結成後、初勝利を挙げた久松はリング上でピンク軍団と記念撮影で勝利の味に浸った。
▼第5試合 フェザー級 5分3R
○志田 幹(パンクラスP'sLAB東京)
判定 3−0 ※30−28、30‐26、30−28
●ダマシオ・ペイジ(アメリカ/ジャクソンズ・サブミッション・ファイティング)
1R、いきなりパンチで前に出るペイジは、志田にギロチンをかけられながらも豪快なバスター2発で頭を引っこ抜く。そしてイノキ・アリ状態から体ごと飛び込むようなパンチを落とす。志田はペイジの腰を蹴ってコントロール。そしてペイジのかかと落としを取って足関節、フックガードからスイープを決めるとサイドからアームロックを狙う。
志田はペイジの腕をかなりエグイ角度で絞り上げるも、ペイジはタップしない。逆に志田の体を持ち上げるようにして腕を引っこ抜こうとする。志田もその動きに合わせて腕十字を狙うが、ペイジはこれもパワーで強引に腕を引っこ抜く。スタンドを要求するペイジだが、パンチを強振してしまいバランスを崩す。志田はすかさずサッカーボールキックを飛ばす。
2R、パンチで前に出るペイジに右フックを当てた志田はすぐにギロチン。しかし1R同様にペイジは頭を強引に引っこ抜き、志田を前に振り落とす。ペイジはラリアットのような左フックからヒザ蹴り。しかしパンチの勢いが強すぎて自ら転んでしまう。すかさずサイドポジションを奪った志田は奥の腕を狙いながらバックへ移行。完全に体が伸びきったペイジにパンチを落とし、チョークを狙うも極めることが出来ない。
3R、パンチで前に出て来るペイジに志田がパンチのカウンター。腰から崩れるペイジだったが、粘る強くタックルに入りテイクダウンを奪う。志田はペイジの腕を抱えて下から三角絞めを狙うも極まらない。ブレイク後、右フックを当てた志田が、この試合再三狙っていたギロチンを狙うが極まらない。大差の判定勝利を収めた志田だったが、ペイジの荒々しいファイトに苦戦するという内容となった。
▼第4試合 ミドル級 5分2R
△中西裕一(フリー)
判定 1−0 ※20−19、20‐20、19‐19
△瓜田幸造(掣圏会館)
1R、瓜田のパンチに合わせてタックルに入った中西。コーナーまで押し込むと離れ際に左フックを放つ。再び瓜田のフックに合わせて組み付いた中西はテイクダウンを奪う。
イノキ・アリ状態から担ぎパスを仕掛けた中西に対しタックルで切り返す瓜田。体を起こして中西の頭を押さえてサッカーボールキックを飛ばす。
しかし中西はすぐにタックルでテイクダウン。再び担ぎパスを狙うと、瓜田が下から三角絞めと腕十字のコンビネーションで攻める。グラウンドで下になる時間の長い瓜田だが、ガードワークの向上をうかがわせた。
2R、瓜田のローにワンツーを合わせる中西。細かくジャブを突く瓜田に、中西は左フックから右ストレートを打つ。
そして瓜田の右フックに合わせて組み付いた中西が、そのまま後ろについてテイクダウン。バックからチョークを狙うが、瓜田は必死に首をディフェンスする。
結局この態勢のまま試合が終了。両者決め手に欠きドローに終わった。
▼第3試合 ウェルター級 5分2R
△和田拓也(SKアブソリュート)
判定 1−0 ※20−19、20‐20、20‐20
△小路伸亮(KILLER BEE)
1R、眉毛まで金髪に染めて迫力十分の小路はガードを下げていきなりの左フック、タックルを仕掛ける。しかし和田は小路のタックルを切って、テイクダウンを許さない。右ハイキックから右ストレートを当てる和田。
コーナーに押し込まれるも四つの状態からヒザ蹴りを当て、そのまま首相撲にとらえる。小路はヒザ蹴りをもらいながらも、前に出てテイクダウン。
和田は小路の体を蹴り離し、立ち上がるとタックルで小路をコーナーに押し込む。
2R、足を使って距離を取る和田は小路が前に来るところに右アッパー。左右のストレートを当てるなど、打撃で小路を攻め込む。しつこくタックルでテイクダウンを狙う小路だが、和田はそれをしっかりと受け止めてテイクダウンを許さない。
ここでバックを取らせてアームロックを仕掛けた和田がロープの外に落ちるというアクシデント。再開後、組み合った状態から和田が右アッパー、ヒザ蹴りを当てる。
小路のタックルに対し、下になりながらもアームロックを狙う和田。そして下から足を利かせて小路のパウンドを阻止しながら和田は攻撃の糸口を探っていたのだが、終了のゴングとなった。
打撃で有効打を当てた和田だったが、試合を決めるまでには至らなかった。
▼第2試合 フェザー級 5分2R
○山本篤(KILLER BEE)
TKO 2R1分37秒 ※レフェリーストップ
●村田卓実(和術慧舟會A-3)
1R序盤は互いにローとジャブを付く展開が続く。右ローを飛ばす山本に対し、村田も右ストレートを当てる。山本はパンチで前に出てテイクダウンを狙うも、村田はうまく体をロープに預けてそれを阻止する。
残り30秒、スタンドでアームロック狙う村田は、一旦距離を作ると足を止めて打ち合う。しかし山本の左右のストレートで村田はガードを固める。2R、村田がスタンドの状態からアームロックを狙うも極まらず。村田が亀になったところで山本がバックを奪うと、一気にチョークスリーパーを極めた。
▼第1試合 ミドル級 5分2R
○金井一朗(パンクラスism)
KO 1R2分11秒 ※チョークスリーパー
●山田護之(チームPOD)
前回の試合でパンクラス初勝利を挙げた金井。試合序盤から落ち着いた表情で試合を進め、離れた位置からの右フックで山田からダウンを奪うと、立ち上がろうとする山田をテイクダウンし、ハーフの状態から肩固めを極めて山田を絞め落とした。
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