R.I.S.E.プロモーション
「R.I.S.E. XXVI」
2006年5月28日(日)東京・ゴールドジムサウス東京アネックス
開場16:30 開始17:00
▼メインイベント ヘビー級3分3R
○ファビアーノ・サイクロン(TARGET)
判定3-0 ※30-28、30-28、30-27
●内田洋一(リアルディール)
1R、いきなり飛びヒザ蹴りを仕掛けたファビアーノ。内田もワンツーからローを出して行く。ファビアーノが左アッパーから左右ストレート。内田はジャブを多用し、アッパーからフック。右ローキックを放つ内田へファビアーノが左右フックを叩きつけ、ハイキック。内田はプッシュしてのローキック、ファビアーノは前蹴り。
内田のジャブからローに下がり気味のファビアーノ。左フックから右ローを出すが、内田も同じ攻撃を返す。内田の右ストレートに、ファビアーノが飛びヒザ蹴りを返したところで初回終了。
2R、ローを蹴り合う両雄。ファビアーノが左フックをヒットさせ、前蹴りから踏み込んでのテンカオ。内田はグローブを合わせるようにして押し、ローキックに行くもこれが読まれて先にフックをもらう。右ストレートから右ローを連発していく内田に、ファビアーノが怯んだかに見えたが、ヒザ蹴りのラッシュで一気に逆襲、右ローキックを返す。
ファビアーノは飛びヒザ蹴りから左右の連打で内田を釘付けにし、コーナーに詰めて左右のストレート連打。ここでスタンディングダウンが宣告される。内田が左目の上をカットしたためドクターチェック。再開後、ファビアーノはフックを叩きつけて左右の連打。
3R、ファビアーノがローキックから飛びヒザ蹴り、そしてもう一度ローキック。内田も右ストレート、左アッパーをヒットさせる。右ローで前に出る内田へ、左フックを入れるファビアーノ。
左フックから飛びヒザ蹴り、左右の連打で内田をロープに釘付けにしたファビアーノだったが、内田もパンチを打ち返していく。ファビアーノが攻め、内田が殴り返していくという意地の張り合い。両者共に足を止めてパンチのラッシュを仕掛け、試合終了のゴングが鳴った。
昨年のG-BAZOOKAトーナメント1回戦以来、約1年3ヵ月ぶりの勝利となったファビアーノはマイクを掴み、流暢な日本語で「みんな、サイコーだった? 自分のお母さんがここへ来てるんで頑張りました」と挨拶。そして、「総合デビューしたいんで、今日は頑張りました」と突然、総合格闘技への転向を表明した。最後には家族をリングに上げ、自分の入場曲に合わせてリング上でサンバのステップを披露。最後まで盛り上げた。
●ファビアーノのコメント
「総合格闘技は流行りなので、僕もやろうかなって(笑)。せっかくスパッツ履いてるし。いま弟がブラジリアン・トップチームに入って総合をやっているので、負けじとやりたい。前に試合を見て、面白いなと思っていたから。HERO'Sを目標にやっていきます。いつかあそこのリングに立ちたいと思っていたので。出来れば今年中に総合でデビューしたい。練習は中尾さんの所にちょこちょこ遊びに行ってます。
R.I.S.E.も続けていって、打撃でも寝技でも両方出来るようになりたい。K-1かR.I.S.E.のチャンピオンにもなりたいから。今日は伊藤(隆)会長が“次の試合で勝たないと総合デビューさせない”と言っていたので、首が痛くても出ました。さっき“OK”と言ってくれたので、嬉しいですよ。
首は3月のG-BAZOOKAトーナメントでKO負けしたダメージが残っていて、3ヵ月間スパーリングが出来ず、ミットだけやって今日出た感じで。今は首が回らない状態です。
内田選手は強かった。ローキックが強いと聞いてたけど、ホントに強かった。効いたけどポーカーフェイスでいかなくちゃと思って。飛びヒザ蹴りはいつか使おうと思っていて、ガードが開いた時にチャンスと思ってラッシュをかけた。今日はヒザで行きたかったんです」
▼セミファイナル 70.0kg以下契約3分3R
○ASH-RA(TARGET/TEAM X FORCE)赤
判定2-0 ※30-30、29-28、30-29
●剣(team BLADE)青
1R、剣のパンチをしっかりとガードして、ASH-RAは強い右ロー。ローからのワンツーで快調に攻めて行くも、剣の右アッパーを喰らう。パンチをガードしながら、右ローキックを蹴っていくASH-RA。ローからパンチへ行くが、命中率がイマイチ。剣はパンチに対してローキック。ASH-RAが圧力を掛けて前に出て、ローキックからパンチだ。
2R、パンチで迫るASH-RAにローキックを入れる剣。ASH-RAは顔面にパンチを集めて、ブロックさせてローキックを狙う。下がり続ける剣は前に出て来るASH-RAへローキック、パンチで入ってこようとするとアッパーを合わせる。
追い続けていくASH-RAは右ローキックを連打、しかし、剣が一気にパンチで追い込んでいき、両者足を止めての激しい打ち合い! ASH-RAがヘッドスリップとダッキングを駆使してパンチを避け、逆にフックを当てていく。剣も右ストレートを豪快に返し、これは空振りに終わったものの気の強さを見せた。
3R、ワンツーで突っ込むASH-RA。剣は下がりながら左ジャブを合わせていく。パワフルなパンチで前に出て行くASH-RAは、右ローキックを的確に当ててパンチへ繋いでいくが、剣も右アッパーを当てる。
ASH-RAのローに左足を上げ始める剣。追い回すASH-RAはボディストレートを入れ、左右のストレートから右ローキック。最後まで前に出てローを蹴っていったASH-RAだったが、決定打がなくKOは逃した。
▼第5試合 73.0kg以下契約3分3R
○竹本壽晴(龍生塾)赤
KO 1R2分36秒 ※左アッパー
●田島直樹(S-KEEP)青
竹本のセコンドはマグナム酒井、スネーク加藤、シュートボクシングで大活躍した懐かしの“キングコング”岩下伸樹と豪華な布陣。
竹本は某有名企業に勤務し、営業で好成績を挙げながらリングに上がる脅威の男。
今から11年前に行われた新空手全日本大会決勝では、あの武田幸三と延長に次ぐ延長の死闘を演じたという逸話を持っている。
一方の田島も、プロレスラー高岩竜一と総合格闘技の練習をしているという変り種だ。竹本39歳、田島21歳と年齢差18歳という異色のカード。
1R、サウスポー同士の両者は静かなる立ち上がり。竹本はパンチをよく見てかわし、左右のローキック。田島は思い切ったフックを振り回し、圧力を掛けて前に出て行くが、竹本が左ローを当てていく。
そして、ロープ際で左フックを空振りした田島へ、竹本がカウンターの左フック! モロに喰った田島はダウン。立ち上がって逆転しようとフックで前へ出るも竹本の左ストレートがクリーンヒット、続く左アッパーで竹本がKO!
▼第4試合 68.0kg以下契約3分3R
○日菜太(湘南格闘クラブ)赤
TKO 3R2分17秒 ※レフェリーストップ
●健太(ESG)青
1R、サウスポーの左ハイからワンツー、右ハイキックと攻める日菜太。健太が頭を低くして左右のフックで入っていくと、日菜太はミドルキックやハイキックで侵入を防ぎ、首相撲からのヒザ。左ストレートをもらって怯んだ日菜太だったが、下がりながらのハイキック、左ローキック。日菜太はパンチからローキックのコンビネーションをバランスよく何度も決め、健太がローを蹴るとワンツーを合わせる。
2R、ロープに詰めて左右を連打する日菜太。ワンツー・ローで追い込んでいくが、健太もローで応戦する。日菜太は左ハイキックを連発し、パンチへと繋げていく。いいコンビネーションを出すが、倒すには至らない日菜太。健太は低く潜り込んでの細かいパンチ連打、日菜太の足が揃うところへ右ローを狙い撃ち。乱戦となる中、日菜太のローが2度健太の下腹部に入ってしまいイエローカード。試合再開後、健太が前に押していって右ローを連打。日菜太も左ローを連打と痛めつけあい、コーナーで激しく揉み合う。
3R、右のジャブと左ハイ&ミドルで前に出る日菜太。激しく追い込んでいくが、健太もよく打ち返す。しかし、日菜太のワンツー・ローを立て続けにもらい、足が止まり始める健太。左ローキックに体が泳ぐ。健太はロープを背負っての左右フックで抵抗、日菜太は左右のストレートで追い込んでいき、コーナーでストレート連打と右ロー。健太を釘付けにし、日菜太がスタンディングダウンを奪う。そのままカウントが入ったが、レフェリーが試合続行は不可能と見なし、日菜太のTKO勝利となった。
▼第3試合 70.0kg以下契約3分3R
○MIKOTO(アイアンアックス)赤
KO 2R3分0秒 ※右フック
●二十観勝利(クロスポイント古河)青※初見克利より改名
1R、サウスポーに構えた二十観へMIKOTOはローキック、二十観を何度も転倒させる。ローに集中させ、ワンツーを突き刺すMIKOTO。再びローで転倒させ、立ち上がってくるとローから左右フック。右インローでバランスを崩させ、パンチで畳み込む。右フック、左フックでリング上を彷徨う二十観。
しかし、MIKOTOもフックで詰めるとクリンチされてしまうため、連打が出来ない。MIKOTOの右ストレートで大きくグラつく二十観。初回終了のゴングが鳴ると、フラフラとロープを伝って自軍コーナーへ帰って行った。
2R、前へ出た二十観を左右フック、ローキックで転倒させるMIKOTO。右フックをヒットさせた二十観だが、すぐにMIKOTOの右フックを返される。突っ込んでくる二十観に左フックを合わせるMIKOTO。
疲れが見えるMIKOTOに、ハイキックと左右フック、アッパーを叩きつけて有利に立つ二見だったが、さらに攻め込もうとしたところへMIKOTOが右のロングフック! モロに喰らった二十観は横倒しになり、そのまま自力で立ち上がる事は出来なかった。
▼第2試合 ヘビー級3分3R
○MITONO(大誠塾)赤
KO 1R2分5秒 ※3ノックダウン
●小坂井寛(フリー)青
1R、飛び蹴りを連発していく小坂井にローキックを叩き込んでいくMITONO。総合格闘技戦績1勝1敗の小坂井はタックルを繰り出したり、投げを打とうとしたりする。
MITONOはローキック、ヒザ蹴り。右ローでコーナーへ押していき、右ストレートでダウンを奪う。MITONOが右ローからボディへヒザ蹴り、続いて顔面へヒザを入れると子酒井は2度目のダウン。
MITONOは飛びヒザ蹴りを仕掛け、メチャクチャにパンチを振り回す小坂井の首を掴んでアゴへのヒザ蹴り! これに小坂井が吹っ飛び、MITONOがアッサリとKO勝利を収めた。
▼第1試合 67.0kg以下契約3分3R
○板倉直人(スクランブル渋谷)赤
KO 3R1分0秒 ※3ノックダウン
●飛本 裁(y-park)青
1R、サウスポーの飛本は横に構えてのサイドキックをジャブ代わりに繰り出す変則スタイル。板倉はハイキックを飛ばし、飛本がパンチで来るとワンツーを返す。オーソドックスに戻った飛本へミドルキック、捕まえてボディへのヒザ蹴りを連打する板倉。飛本がパンチで前に出て来るとテンカオだ。パンチで攻め入る飛本だが、板倉のヒザに捕まり、テンカオをカウンターで入れられる。前に出て攻めているのは飛本。
2R、再び横構えからサイドキックを放っていく飛本、板倉は右ストレートを合わせていく。オーソドックスに戻った飛本はフックを振り回して板倉を追い回す。火元が左フックからの右アッパーで板倉の頭を大きく動かすが、その直後、板倉の顔面ヒザがヒット!
左右フックで荒れ狂う飛本に、テンカオを突き刺していく板倉。後半、やや攻め疲れの見える飛本はボディへのヒザを嫌がるが、バックスピンキックやハイキックを繰り出して応戦する。
3R、板倉の左右フックでグラついた飛本、板倉はすかさず首相撲に捕らえてヒザ蹴りの猛連打! 一方的にボディへヒザを突き刺される飛本は立て続けに2度のスタンディングダウンを奪われる。2度目のダウン直後、板倉は右ハイキックをクリーンヒットさせ、右ストレートをフォロー。防戦一方となったところでレフェリーが試合を止めた。
写真提供=R.I.S.E.プロモーション/山本千代
|