マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟
「SURPRISING 6〜戦場の狼・2〜東金ジム28周年記念」
2006年8月6日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼ダブルメインイベント第二試合 62kg契約王者対決 ショーダウンマッチ3分3R延長2R
○木村 允(土浦/MA日本ライト級王者)
延長判定 3-0 ※10-8、10-8、10-8
本戦判定 1-0 ※29-29、30-29、30-30
●小石原勝(習志野/MA日本スーパーフェザー級王者)
過去2度対戦(木村の2勝)している両者が、ライト級チャンピオン(木村)とスーパーフェザー級チャンピオン(小石原)という立場で3度目の対戦。
1R、サウスポーの木村は右ローを軽く蹴って重い左ロー、軽い左ローを蹴って重い右ローと揺さぶりをかけていく。小石原はミドルキックからのパンチで前に出るが、木村が左のストレートを顔とボディに打ち分けて押し返す。
2R、やはり左ローと左ストレートを狙っていく木村に、小石原は左アッパーをクリーンヒットさせ、左ミドルで追撃。終盤には右ストレートもクリーンヒットするなどパンチ主体の攻撃が木村を脅かす。
3R、前のラウンドを取られたと見たか、木村が左ロー&ミドルで一気にラッシュを仕掛ける。小石原をロープに追い込んでの左ロー&ミドル、さらに左ストレートを顔とボディに打ち分けていった。最初は小石原もミドルとパンチで応戦していったが、中盤を過ぎると組み付いて木村の攻撃を凌ぐ。バックに回るようにして組み付いてのヒザ蹴り。木村は両手を広げてブレイクをアピールする。
本戦の判定は30−29で木村に1ポイント入ったが、あとの2名のジャッジは30−30、29−29でドロー。延長戦へと突入した。
小石原は左アッパーや右ストレートを当てては組み付き、木村の攻撃を封じる。木村は圧力をかけて小石原をロープに詰め、左ミドルをもらいながらも左ローと左ボディストレート。小石原はスリップして倒れ、起きてくるのに時間がかかる。ラスト数秒、ロープ際に追い詰めた木村がヒジから左ローを蹴ると、小石原が転倒。それまでも立ち上がるのが遅かった小石原にダウンが宣告された。
「ヘナチョコな試合でヤバかった。これで3回目ですが、向こうは今までで一番気合いが入っていましたね。自分は…3回目かと思って、やるしかないなと。
向こうはパンチでアグレッシブに来たけれど、あんなに来るタイプじゃないと分析してたので面食らいました。最後のはダウンじゃないですね。でも、起きるのが遅かったし、足も効いていたのは分かっていたので。今日はギリギリでした」と反省の言葉しか出てこない木村。
11月のチャンピオンカーニバルでは、この日の挑戦者決定戦で勝った“スーパーツインズの弟”山本佑機の挑戦を受ける。
「俺も昔は若い挑戦者と言われていたけど(笑)。若手の挑戦を受けるのも一つの試練ですね。いい選手だから気持ちで負けない試合がしたい。上手い選手だと思う。相手は若くてカッコいいから、こりゃ負けられないですよ(笑)」と、27歳のエースはベルトは譲らないと宣言した。
▼ダブルメインイベント第一試合 70kg交流戦 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○土井広之(シーザー/SB前世界ウェルター級王者)
判定 3-0 ※30-27、30-27、30-27
●バダムガラブ・バルジンニャム(モンゴル/新東金)
モンゴルVS日本3対3マッチの最後を飾るのは、シュートボクシングのエース土井が04・05モンゴル全国キック大会70kg級王者のバダムガラブを迎え撃つ一戦。バダムガラブは土井と同じく極真空手出身で、昨年にはSBのリングに上がり宍戸と対戦、敗れはしたものの宍戸からダウンを奪った。先輩の意地として、土井は宍戸以上の勝利を飾りたいところだ。
1R、他のモンゴリアン・ファイターと同じように、左右のフックをブンブンと振り回して前に出るバダムガラブ。土井は左ローを軸に左ミドルを当て、バダムガラブがコーナーに押し込んでくるとヒジを見せる。
土井のテンカオがカウンターで入ると、バダムガラブは突進を止めて下がり始める。ここぞとばかりに土井が強烈な左ミドルを叩き込むと、バダムガラブはダウン! 土井はバックキックでレバーを攻めようとしたが、これはローブローに。
2Rも土井は左ミドルと左ローを使い分けて攻める。バダムガラブは左右のフックと右ストレートを狙っていく。途中、土井のアゴが跳ね上がる場面もあり、一発の強さを持つだけに油断は出来ない。土井はヒジを狙い、テンカオも入れていく。
3R、土井の左ローが内股に入るとローブローを主張するバダムガラブ。トランクスが長いため微妙な位置であり、レフェリーは注意するだけに留まる。
土井は構わず左ローと左ミドルを叩き込んでいき、ローをフェイントしての左ストレートも当てる。バダムガラブのパンチを時たま受けながらも終始自分のペースを貫いて勝利した。
「今日はKO出来なくてすいませんでした。リングに上がって闘う以上は、KOを狙って頑張ります」と、土井はマイクでアピールした。
▼第16試合 ウェルター級ランキング戦 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○水町 浩(士魂村上塾/MA日本ウェルター級1位)
KO 1R2分10秒 ※ヒザ蹴り
●笹谷 淳(橋本道場/同級2位)
共にタイトルマッチで現チャンピオンの白須康仁に敗れた二人は、同じ士道館門下生でもある。所属道場が違うため、今回の初対決が実現した。
1R、ローを蹴っていく水町を笹谷が押していき、ロープ際で左のヒジ! これで水町が鼻血を出す。
笹谷はパンチとローでアグレッシブに攻め、水町が後退する場面もあったが、首相撲に捕まえるとヒザ蹴りで笹谷にダメージを与える。そして、左ストレート一発で逆襲のダウン! 笹谷が立ち上がると、水町は首相撲からのヒザ蹴りでトドメを刺した。
快勝した水町は「笹谷選手は本当に強かった。自分は何回転んでも応援してくれる仲間たちがいてくれるので、何回転んでも立ち上がります!」と、ウェルター級チャンピオン白須へのリベンジを誓った。
▼第15試合 エキシビションマッチ
―“SHINOBU”ツグト・アマラ(hard-core)
勝敗なし
―HAYATO(FUTURE_TRIBE)
▼第14試合 59kg契約交流戦 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○ウルジーバト・エンフバヤル(モンゴル/新東金)
テクニカル判定 1-1 ※30-27、28-30、29-29
●赤羽秀一(WSR/元J-NETWORKフェザー級2位)
※偶発的なバッティングによるドクターストップのため試合途中までの判定
※ショーダウンマッチのためポイントの高いウルジーバトが勝利
モンゴル新東金ジムの“秘密兵器”であり、“狼”と呼ばれる05・06アマチュアキック世界王者のウルジーバトが初登場。弱冠19歳である。対するは様々な団体に出場している赤羽。
1R、ウルジーバトはモンゴリアンフックで赤羽を襲うが、前の試合に出たウルジーホドグほどの勢いはない。どちらかというとボクシングで勝負するタイプのようである。足を使いながらパンチを狙うウルジーバト。しかし、赤羽の首相撲に捕まると対応できず、ヒザ蹴りをもらいまくる。
2Rも同様の展開で、ステップで下がりながら赤羽が入ってくるところをフックで狙い、左右のモンゴリアンフックで畳み掛けるウルジーバト。赤羽はローで迫り、ミドルを叩きつけると首相撲に持ち込んでのヒザ蹴り。ウルジーバトは動きこそ衰えないが、パンチ以外にこれといった技がない。
ところが3R、赤羽が組み付いたところでバッティングとなり、赤羽が左まぶたをカットしてしまった。セコンドと本人は“大丈夫!”と続行を主張したが、ドクターはストップを宣告。
アクシデントによる試合続行不可能のため、3R1分35秒までのテクニカル判定で勝敗を決めることになった。30−27でウルジーバト、30−28で赤羽、29−29でドローと三者三様となったが、ショーダウンマッチのルール規定に基づき1ポイントでも多い方が勝者扱いとなるため、ウルジーバトが勝利した。赤羽は「なんだ、それ。もういいや」とさっさとリングを後にした。
▼第13試合 63kg契約 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○ウルジーホトグ・ガンバート(モンゴル/新東金)
TKO 2R1分34秒 ※ドクターストップ
●KING(土浦/MA日本ライト6位)
体の強さと振り回すような左右のフックで前に出て来るウルジーホトグ。KINGは上手く右ローを当てていたが、1Rも終盤に差し掛かったところでウルジーホトグの左フックをもらいダウンを喫してしまう。
2Rに入るとウルジーホトグはさらにパンチを振り回し、ガードを固めて亀になるKINGにパンチを集める。そしてKINGが組み付くと、豪快な首投げ! 結局、この攻防でKINGが目尻をカットし、ドクターはストップを宣告。ウルジーホトグがモンゴル人選手らしいパワフルな技で勝利を手にした。
▼第12試合 スーパーライト級王座決定戦・準決勝第二試合 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○壮 泰(橋本道場/MA日本ライト級1位)
判定 3-0 ※30-29、30-28、30-28
●ナックル・ユウジ(契明/MA日本ウェルター級3位)
1Rから壮泰は右ローを中心に、ミドル、ハイと上手く蹴り分け、的確に蹴りを当てていく。ナックルも壮泰の蹴り足を取ってパンチやミドルを出すものの、クリーンヒットはない。
2R以降になると壮泰の右ローが効き始め、ナックルがバランスを崩す場面も。組み付くナックルに対して、壮泰は首相撲でもボディにヒザ蹴りを突き刺す。3R、攻撃を受けると真っ直ぐに下がってしまう壮泰だったが、ナックルに追撃を許さず、徹底してローを蹴り続け、ナックルを下した。
▼第11試合 スーパーライト級王座決定戦・準決勝第一試合 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○山崎通明(新東金/MA日本ウェルター級4位)
延長判定 3-0 ※10-9、10-9、10-9
本戦判定 1-0 ※29-28、28-28、28-28
●TAKI(士道館/MA日本ライト級4位)
1R、左右に細かく動いてステップを使う山崎は、TAKIが前に出てきたところでカウンターの右フック! 幸先良く先制のダウンを奪う。しかし2Rに入るとTAKIが足を使う山崎を追いかけ、奥足への右ローを連打。
3Rに入っても山崎にパンチを当てさせず、右ハイキック、ローで攻め続ける。本戦ではダウンを奪った山崎に一票を入れるジャッジがいたものの、残り二人は後半のTAKIの追い上げを評価しドローに。試合は延長ラウンドへ突入する。
40歳のベテラン山崎にとっては苦しい展開に思えたのだが、ここから山崎が脅威のタフネスぶりを発揮。先に疲れを見せ始めたTAKIに左ボディと左ストレートを当てると、終了間際にはバックスピンキック! アグレッシブに攻め続けた山崎がトーナメント決勝へ駒を進めた。
▼第10試合 ライト級次期王座挑戦者決定戦 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○山本佑樹(橋本道場/MA日本ライト級3位)
KO 2R37秒 ※右ロー
●渡辺大介(ダイケン/MA日本ライト級2位)
1Rは互いにミドルとローを蹴り合う展開。この蹴り合いの中で、山本が右ローを当て始めていくが、渡辺が山本の右ローに左アッパーを合わせてダウンを奪う。先にダウンを奪われた山本だったが、慌てることなく右ローを蹴り続け、渡辺の左足にダメージを蓄積させていく。そして2R開始直後、山本の右ローで渡辺がダウン。そのまま渡辺は立ち上がることが出来なかった。
▼第9試合 ヘビー級交流戦 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○天昇山(キング/NJKFヘビー級3位)
判定 2-1 ※29-30、30-29、30-29
●高山博光(DABGER/MA日本ヘビー級7位)
▼第8試合 ミドル級72kg契約交流戦 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○城戸康裕(谷山/MA日本ミドル級7位)
KO 3R13秒 ※左ハイキック
●赤嶺松男(TARGET)
▼第7試合 フェザー級58.5kg契約交流戦 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○田中秀和(橋本道場/MA日本フェザー級4位)
TKO 2R2分2秒 ※ドクターストップ
●Ryu(上州松井/NJKFフェザー級6位)
▼第6試合 55kg契約交流戦 ショーダウンマッチ3分3R延長1R
○えなりのりゆき(シーザー/SB Sバンタム級4位)
判定 3-0 ※30-27、30-28、30-26
●佐藤英二(マイウェイ/MA日本フライ級4位)
▼第5試合 52.5kg契約 3分3R
○リヨン樺島(谷山)
判定 3-0 ※30-26、30-28、30-26
●森岡タカシ(武勇会/元MA日本フライ級王者)
▼第4試合 バンタム級54kg契約
○平本 悠(橋本道場/同級9位)
磯辺の負傷欠場により不戦勝 ※10月大会で再戦
●磯部 大(明和心塊/MA日本バンタム級8位)
▼第3試合 52.5kg契約交流戦 2分3R
○小林優起(クロスポイント吉祥寺)
KO 3R1分42秒 ※右ミドル
●神垣太輔(谷山)
▼第2試合 新人王トーナメント2006 ウエルター級3分2R
○一貴(masters.pit)
判定 3-0 ※30-27、29-28、39-27
●根本正文(習志野)
▼第1試合 新人王トーナメント2006 ライト級3分2R
○内藤知宏(習志野)
判定 3-0 ※30-29、30-29、30-28
●石井 保(菅原道場)
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