GCMコミュニケーション
「D.O.G. VII」
2006年9月9日(土)東京・ディファ有明
開場16:00 開始17:00
▼第8試合 78kg以下契約5分2R
○ルイジ・フィオラバンティ(ATT orlando)
TKO 1R2分31秒 ※レフェリーストップ
●門馬秀貴(和術慧舟會A-3)
ルイジは前日計量で6kgオーバー、当日になっても体重を落とせず3・7kgオーバーというありえない事態に。それでも、主催者と門馬が承諾したため何とか試合が成立した。
1R、門馬は左フックからバックハンドブロー、左ミドルと連続攻撃を放ち、右ローキックを決める。組み付いたところでルイジのヒザが下腹部に当たり、一時試合は中断。
再開後も門馬は軽やかな動きで攻めて行き、左フックからの右フックで倒れたルイジの上に乗る。すぐにサイドへのパスも成功したが、マウントを取りに行ったところでルイジに立たれてしまった。
立ち上がった門馬は左フックを狙って飛び込んだが、そこへルイジの左フックをもらって門馬がダウン! すかさずパウンドを浴びせるルイジ! 門馬は得意の三角絞めを仕掛けたが、ルイジのパウンドは止まらず、最後は左のパウンドをもらって門馬の体から力が抜けたところでレフェリーが試合をストップした。
●門馬のコメント
「正直、ガッカリしてます。左フックを狙ったんですが、気がついたらバンバンやられてたんで…覚えてないです。三角に一回行きかけたことは覚えてるんですが、気がついたらレフェリーに止められていて。カルバン戦と一緒。ポジションを取った時に、あそこから極め急いでしまった。あそこからもうひとつ、極めを増やさないと駄目ですね。
相手は減量の影響で早い時間の決着を考えていたと思う。まさか、そのとおりになるとは…。映像を見て課題があると思うので、早く試合がしたいです。負けたけど、ずっと敗者のままなので早く試合がしたい。なかなか厳しいですね。
相手の体重は関係ないです。自分がいかに動けるかがポイントでした。嫌なら試合を受けてないですから。僕の試合を楽しみにしているファンもいるし、僕も闘いたかったし、やるからには体重差とか関係なく、一人の僕のことを倒しに来るファイターをDOGに迎え入れたということです。
これから先、こういうこともあるかもしれないし、今日の経験でーーあって欲しくないですがーー精神的にも今日は強くなれたんじゃないかなって思います。とにかく早く試合がしたいですね。今日、たくさんの仲間が見に来てくれたし、初めて僕の試合を見る仲間も来てくれたのに、カッコ悪いところを見せてしまいました」
●ルイジのコメント
「門馬は凄く強い、タフな相手だった。彼は日本でも最もタフで強い選手の一人だと思う。きっと自分はアンダードック(かませ犬)だと思われていただろうから、勝てて嬉しいよ。門馬のことは尊敬している。病気のため体重が落とせなかったことは悪かった。
何を食べても吐いてしまう胃の風邪になってしまい、実は今もしんどいんだ。最初に殴られて、何とか回復できたけど最初の攻撃はヤバかった。
ダウンは左フックで取った? いや、右フックじゃないかな。右のスレッジハンマーだよ。パンチを使うのが好きで、門馬は自分よりも背か高いから下から潜り込んでのフックを狙っていたんだ。体重を落とせなかったのは僕のミス。次は必ず78kgに落として再戦を受けるよ」
▼第7試合 70kg以下契約5分2R
○光岡映二(和術慧舟會 RJW)
一本 2R0分40秒 ※フロントネックロック
●ポール・ロドリゲス(ATT orlando)
ロドリゲスが400グラムオーバーで計量をパスすることが出来なかったが、主催者と両選手が承諾したため試合が行われることになった。
1R、サウスポーからジャブを出す光岡に、パンチを出しながら距離を詰めていくロドリゲス。組み付いたロドリゲスを光岡が受け止めてテイクダウン。パスガードを仕掛けていき、ロドリゲスが起き上がろうとすると光岡はすぐにヒザ蹴りを入れて抑え込み直す。
光岡が腕を取りにくるとバックへ回ろうとするロドリゲス。光岡は金網を蹴って元の状態へ戻ろうとするが、ロドリゲスがスリーパーを仕掛けてくる。が、光岡はすぐに立ち上がり、両足タックルに来たロドリゲスの腕を立ったまま取る。金網に押し付けるロドリゲス。光岡は体勢を入れ替えてヒザ蹴り。そして、首を下げたロドリゲスをフロントチョークに捕らえると、そのままロドリゲスの体を高々と持ち上げた! ロドリゲスは空中でタップ! 光岡が強豪を相手に快勝を収めた。
▼第6試合 76kg以下契約5分2R
○中村K太郎(和術慧舟會 東京本部)
一本 1R3分19秒 ※チョークスリーパー
●サルマノフ・ジャリイ(ロシア/SKアブソリュートロシア)
コールを受けた中村が左手と左足を上げて「K」の字を作ると、応援団から「ケー!」という掛け声が起こる。
1R、サルマノフが左フック、サウスポーの中村が左ストレートを放つ。しばらくは離れた距離からパンチを狙う展開が続き、中村が飛びヒザ蹴りのフェイントでジャンプしたところ、サルマノフが両足へタックル。しかし、テイクダウンされた中村が素早く下からの腕十字、これを持ち上げて強引に引き抜いたサルマノフは猪木×アリ状態からパウンドを狙うも、中村が巧みに足を使って防ぐ。
ブレイク後、サルマノフの右フックにワンツーを返し、タックルに来たところで右ヒザを突き上げた中村。サルマノフはダウン気味に倒れ、それでもタックルを狙う。押し潰して上になった中村はバックマウントを奪い、そのまま十八番のスリーパー! またしてもスリーパーで一本を奪い、ケージに飛び乗って喜ぶ中村。
引き上げるサルマノフを指差し、「相手はヒジを痛がっています。十字が効いてたみたいで、僕の極めの強さを見てもらうためにやってきました」と勝ち誇る中村は、「これで日本記録を更新しました。デビュー以来15戦無敗の新記録達成です」と、パンクラスの前田吉朗が保持していたデビュー以来14戦無敗の記録を打ち破り、日本新記録を達成したことを報告。
「これからも要注目ですよ! 金網の本場UFCとかに出てみたいんで、応援して下さい」とアピールし、最後には「1、2、3、ケー!」の掛け声と共に“K(太郎)”ポーズを決めた。
休憩明け、フィンランドのケージ大会『ザ・ケージ』を主催するノルディック・ファイトスポーツ・プロモーションのトーマス・マードック代表が挨拶を行い、昨日設立が発表された『World
Wide Cage Network(ワールドワイド・ケージネットワーク/以下WWCN)』に加盟したことを発表した。今後、ザ・ケージのファイターのDOG参戦が期待される。
▼第5試合 70kg以下契約5分2R
○鹿又智成(パラエストラ八王子)
判定 2-0
●金原泰義(チーム・クラウド)
1R、打撃を交錯させる中、鹿又がテイクダウンするも腰の強い金原は上のポジションを取り返しパウンド。鹿又はポジションを入れ替えながらスリーパー、三角絞め狙いへ。
逃れた金原の腕をキャッチした鹿又はアームロックを決めたが逃げられた。いったん立ち上がる両者。金原が鹿又に投げを見舞い、上を取る。しかし、攻めあぐねたところで1R終了。
2R、打撃で前に出る鹿又に対し、金原が足をキャッチしグラウンドへ持ち込んだ。うまくバックマウントを取った鹿又はチョーク狙いへ。これをうまく逃れた金原が攻撃するも、鹿又は優位なポジションを支配する。両者決め手のないまま試合終了。僅差で鹿又が勝利した。
▼第4試合 70kg以下契約5分2R
△美木 航(和術慧舟會RJW)
判定 1-0
△吉田幸治(フリー/元プロボクシング東日本スーパーライト級新人王)
1R、ボクシングで新人王の肩書きを持つ吉田が踏み込みの早いパンチで圧力をかけていく。組み付いた美木はテイクダウンし、上のポジションを取ると、コツコツと鉄槌を落としていった。
ガードポジションを取る吉田の胸板に美木が頭突きを落としたが、目立った展開につながらなかった。
2R、得意のパンチで攻める吉田にテイクダウンを決めた美木。下からフロントチョークを吉田は決めるも、美木は何とか首を引っこ抜いた。
そのまま立ち上がった両者は差し合いへ。投げ合いでもつれ合いながら上を取った吉田はパウンド。美木がリバースで上を取り返すと、吉田はオモプラッタで反撃した。両者はグラウンドでもつれたまま試合は終了した。美木に一票入ったが、両者ドローの結果に終わった。
▼第3試合 72kg以下契約5分2R
○ウマハノフ・アルトゥール(ロシア/SKアブソリュートロシア)
TKO 1R終了時 ※ドクターストップ
●飯田崇人(和術慧舟會 A-3)
1R 強烈な打撃を見舞ってくるウマハノフをフロントチョークで捕らえた飯田だったが、いとも簡単に持ち上げられ投げを食らってしまった。そのままマウントポジションを奪われた飯田は腰を跳ね上げ、下からアームロックを決めにいく。
上手く逃れたウマハノフが立ち上がったところ、飯田は足関節狙いへ。これを外したウマハノフはバックマウントから強烈なパウンドを見舞っていく。
防戦一方の飯田に、ウマハノフはチョーウスリーパー。これが完全にきまっていたのだが、飯田は耐えラウンド終了のゴング。自分のコーナーで次のラウンドを待つ飯田は左目が腫れ上がった状態。眼下底骨折の疑いがあるとして、レフェリーが試合をストップ。ウマハノフに勝利が告げられた。
▼第2試合 79kg以下契約5分2R
○吉田善行(東京イエローマンズ)
一本 2R3分36秒 ※腕ひしぎ十字固め
●ホセイン・オジャギ(イラン/男組)※2005散打世界王者
1R、散打の世界王者だけにホセインは打撃で圧力をかけていく。吉田はタックルで組み付こうとするも、ホセインに拒まれてしまう。猪木・アリ状態となり、ホセインは蹴り。
スタンドから再開し、ホセインの強烈な右ハイキック、右ストレートの前に吉田は成す術なし。吉田は起死回生の飛びヒザ蹴りで活路を見出そうとするが、ホセインにキャッチされてしまう。
2R、変わらず打撃でプレッシャーをかけてくるホセインに対し、吉田はタックルでテイクダウンを狙うも失敗。差し合いに持ち込んだ吉田はすかさずフロントチョーク狙いへ。首を引っこ抜いたホセインが上から攻撃を仕掛けようとしたところ、吉田はすかさず腕ひしぎ十字固めへ。ホセインの腕は完全に伸びきり、吉田が逆転勝ちを収めた。
▼第1試合 70kg以下契約5分2R
○高橋 渉(フリー)
一本 1R4分37秒 ※腕ひしぎ十字固め
●平山貴一(和術慧舟會RJW)
1R開始後、高橋がタックルでテイクダウンするも、平山は腕を取り関節を狙っていく。冷静に腕を放した高橋はスタンドへ。両者リング中央で打ち合う中、平山がタックル。
それをがぶった高橋は上のポジションを取り、サイドポジションへ。そして高橋は腕ひしぎ十字固め。足をばたつかせ防御する平山だったが、腕は伸びきってしまった。
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