KGS
「INNER WARP presents R.I.S.E. FIREBALL 1」
2007年4月12日(木)東京・後楽園ホール
開場17:30 開始18:30
※オープニングファイトは17:40から開始
▼メインイベント FB-VII BOUT 70kg以下契約 3分3R
○HAYATO(FUTURE_TRIBE/UKF世界スーパーウェルター級王者)
判定 3−0 ※30−29、30−29、30−28
●キム・ソンウク(シンファ/M-1ミドル級王者&ムエタイ国家代表選抜トーナメント70kg級優勝)
R.I.S.E.2戦目、しかも初の後楽園大会でメインイベントを任されるという大抜擢を受けたHAYATO。対戦相手のキム・ソンウクは韓国のM-1ミドル級王者&ムエタイ国家代表選抜トーナメント70kg級優勝という実績を持つ選手だが、HAYATOにとってはすっきり勝っておきたいところだったが…
1R、サウスポーのソンウクは左ミドルとインローを連打。これでHAYATOにパンチの距離を作らせない。そして飛び込むような左ストレートを当てて、先制攻撃で主導権を握る。決してテクニカルではないものの、荒々しいソンウクの攻撃にHAYATOは手数が出ない。
2Rに入ると、得意の右ストレートを当てて試合のペースを掴み、首相撲を狙うソンウクに右アッパーや左フックで攻勢に出るHAYATO。しかし韓国人選手特有の体の強さと突進力で、ひたすらクリンチを繰り返すソンウクに有効打を当てることができない。
何とかKO勝利をもぎとりたいHAYATOは、3Rに入るとパンチで強引なラッシュ! ソンウクを力でねじ伏せようとするが、タフなソンウクを倒しきれず。フルマークでの判定勝利となったものの、どこか消化不良の試合となってしまった。
試合後、HAYATOは「エンジンがかかるのがメチャクチャ遅くて…もっとガンガン行く予定だったんですけど。ダメですね。次の目標は自分らしい試合をすることに逆戻りしてしまいました(苦笑)」と反省の弁。このHAYATOの言葉が、この試合のすべてを物語っていた。
▼セミファイナル FB-VI BOUT 76kg以下契約 3分3R
△マグナム酒井(士魂村上塾/R.I.S.E.
MIGHTY EIGHTY '06王者)
ドロー 判定 1−0 ※30−30、30−29、30−30
△寒川直喜(バンゲリングベイ/J-NETWORKミドル級王者)
昨年のMIGHTY EIGHTY’06王者のマグナム酒井とDEAD or ALIVE’06準優勝者の寒川の激突。80kgから体重を落としているはずのマグナムよりも、70kgで試合をしていた寒川の方が体が一回り大きい。
1R、細かくジャブを突きながら試合を組み立てていくマグナム。そこから左ボディや右ローにつなげていく。寒川もコツコツ左右のローを返していくものの、手数の多いマグナムをなかなか捕まえきれない。
2Rに入ると寒川も左ストレートに近い強烈なジャブを返し、さらにそこから奥足へのローキック。ジャブだけでなく右ストレートまでつなげて、パンチの回転力を上げていく。
しかしボクシングのテクニックだけでは、マグナムの方が一枚上手。寒川のブロックの隙間を狙って、フック、アッパー、ストレートを打ち込み、寒川のガードをこじ開けようとする。
ほぼ互角の展開が続いて迎えた最終ラウンド。マグナムと寒川は、試合の山を作ろうと距離を詰めて打ち合う。寒川は左ジャブから右ロー、マグナムはそれを回転の速いパンチで迎え撃つ。終盤、マグナムは寒川のパンチを受けても、効いてないよとばかりにガードを下げて挑発。1Rから狙い撃ちし続けた寒川のボディに強烈なヒザ蹴りを突き刺すが、寒川は倒れない。試合はノンストップの打撃戦となり、フルラウンド終了。ジャッジ1名がマグナムを指示したものの、ドローに終わった。
▼第5試合 FB-V
BOUT ヘビー級 3分3R
○アレックス・ロバーツ(空柔券会館/G-BAZOOKA’06王者)
KO 1R2分10秒
●百瀬竜徳(TARGET/G-BAZOOKA’05王者)
過去の対戦戦績が1勝1分け(1勝は百瀬)で迎えたG-BAZOOKA王者対決。1R、百瀬はロバーツに対して右に周りながら、右ストレートで飛び込み、そこから左フックを返していく。
百瀬のこの攻撃にやや戸惑ったロバーツだったが、打ち下ろすような右ストレート。そして右ミドルを蹴っていくと、百瀬の動きに合わせて右ハイキック! この一撃で百瀬はマットに大の字。ロバーツが豪快なKO勝利を収めて、百瀬へのリベンジを達成した。
▼第4試合 FB-IV
BOUT 70kg以下契約 3分3R
○大野 崇(UNIT-K/ISKA世界ミドル級王者)
判定 2−0 ※29−28、29−29、30−29
●裕樹(リアルディール/DEAD OR ALIVE'04準優勝)
入場曲に合わせて体を揺らし、ファンに手を振るなど、ふてぶてしさ爆発の“博多の悪童”裕樹。対する大野はうっすら髭を生やし、精悍さを増した顔つきをしている。
1Rはサウスポーの大野が、リーチを生かした左の前蹴りと左ミドルで裕樹に距離を詰めさせず、得意のローキックを出せない。
しかし2Rに入ると左フックを当てた裕樹が、大野の踏み込みに左右のローキックを合わせる。徐々にこのローが効き始めたか、大野は裕樹のインローをもらうと大きくバランスを崩す。さらに裕樹は大野のヒザ蹴りに左フックを合わせるなど、一気に大野を攻め込んだ。
このまま裕樹ペースになるかと思われた3Rだったが、大野はパンチでラッシュを仕掛ける。そして裕樹の左フックにカウンターの左ハイキック! これが裕樹の顔面を捉えて、裕樹は足元がふらつく。一気に追い討ちをかける大野。
すると裕樹もポイントを挽回しようと、足を止めての打ち合い。客席から両選手に大声援が起こる中、二人は最後まで激しく打ち合った。判定は2-0で大野! 名勝負製造機の大野が、面目躍如の熱戦を繰り広げて、ベテランの意地を見せつけた。
▼第3試合 FB-III BOUT 70kg以下契約 3分3R
○菊地浩一(寝屋川/DEAD OR ALIVE'04王者)
判定 3−0 ※30−29、30−29、30−28
●川端健司(チームドラゴン/DEAD OR
ALIVE'06第3位)
1R、川端はサウスポーの菊地に対して左へ左へと回り、パンチを狙っていく。菊地は左ロー。足を止めての打ち合いになると菊地が固いブロックから左のパンチを当てていき、川端を後退させる。
2R、左へ回りながらパンチを狙う川端と、左ローキックを狙う菊地。川端は左フックを打って右フックをフェイントにして右ハイキックを飛ばし、菊地をヒヤリとさせる。積極的に打ちに行く川端だが、菊地はブロックが固くクリーンヒットを奪わせない。
3R、川端が左へ回るのをやめて一気に打ち合いにいく。菊地もこれに応戦し、気迫溢れる打ち合いに。しかし、菊地の左フックをもらってしまい頭を弾き飛ばされる川端と、川端のパンチを微妙に避けて芯にはもらわずカウンターを返していく菊地という差が現れる。
闘志を剥き出しにした川端のファイトは好感が持てたが、ヒット数で上回った菊地が判定で勝利。DoA王者の実力を見せ付けた。
▼第2試合 B-II BOUT 65kg以下契約 3分3R
○水谷秀樹(スクランブル渋谷/FLASH
to CRUSH’06王者)
判定 2−0 ※30−30、30−29、30−29
●村浜武洋(大阪ファイティングファクトリー/K-1ジャパンフェザー級GP'97王者)
1R、水谷はこれまでの手数でどんどん前に出るスタイルから一変、足を使って回り込みながらローを放つ。それを負う村浜。両者とも手数が少ない。終盤には村浜がインファイトからフックを飛ばすが、水谷を捉えきれない。
2R、距離を詰めてパンチを連打したい村浜だが、水谷はやはり足を使って回り込む。ジャブとローでほとんど攻撃の目立たなかった水谷だったが、終盤には得意の乱戦に持ち込んでパンチから至近距離でのハイキックを狙う。村浜はガードしてフックを狙うも、水谷に組み付かれて連打が利かない。
3R、村浜が思い切って飛び込んでインファイトを仕掛けるが、水谷は前腕を村浜の喉元に押し込むようにしてパンチを防ぎ、すぐに上段への蹴り。首相撲の要領で村浜を押さえ込みながら回りこみ、ヒザ蹴り。連打を防いでは自分の攻撃を入れるという展開に持ち込む。が、両者とも決定打は奪えず。判定はドローかと思われたが、手数が支持されて水谷が判定勝利を奪い取った。
▼第1試合 FB-I BOUT 71kg以下契約 3分3R
○龍二(リアルディール/REALDEALミドル級王者)
KO 2R1分58秒
●磨裟留(フリー/初代DEAD OR ALIVE王者)
一時はK-1 WORLD MAXの出場候補とも呼ばれていたが、病気と怪我によって1年5ヵ月もの長期戦線離脱を余儀なくされた龍二。初代DoAチャンピオンながら、その後は勝ち星に恵まれない磨裟留。共に勝って再スタートを切りたい者同士がR.I.S.E.初の後楽園ホール大会第一試合で激突した。
1Rから多彩なパンチのコンビネーションで前に出るのは龍二。フックで磨裟留にガードさせておいて、アッパーやボディを打つ。磨裟留は防戦一方となり、龍二にコーナーへと追い込まれていく。
龍二は連打で磨裟留をコーナーへ釘付けにすると、虚を突いた右ハイキック! 磨裟留は前のめりにダウン! 一気に詰める龍二はヒザ蹴りからの右フックで2度目のダウンを追加。これで終わりかと思われたが、磨裟留は立ち上がりラウンド終了。
2R、仕留めに行く龍二に磨裟留の右ストレートが度々ヒットするが、龍二は怯まず前に出る。パンチだけになってしまう磨裟留に龍二はパンチのコンビネーションに蹴り技を加え、右ストレートからの右ハイキックでまたもダウンを奪う。
龍二はヒザ蹴りの連打で2度目のダウンを奪うと、最後は連打を浴びせて磨裟留を滅多打ち。レフェリーが割って入り、龍二がKO勝ちで復帰戦を飾った。勝った龍二は南海キャンディーズのしずちゃん似のスマイルで勝利を喜んだ。
▼オープニングマッチ第4試合 R.I.S.E.ルール 72kg契約 3分3R
○初見克利(クロスポイント古河)
判定 3−0
●東玖(脩己會/TARGET)
両者ともサウスポー。東玖が強烈な左ローキックで初見を何度も転倒させるが、気迫溢れる初見はパンチで突っ込んでいく。東玖のローにストレートを合わせ、連打へつなげていく初見。
顔面ガードの甘い東玖はパンチをもらいすぎ、立ってはいるものの手数が少ない。3Rになると東玖のローキックが目に見えてダメージを与えるが、初見は一歩も引かずにパンチで勝負し、初見がホープに土をつけた。
▼オープニングマッチ第3試合 R.I.S.E.ルール 70kg契約 3分3R
○小宮山大介(北斗会館)
KO 1R2分13秒
●亀井虎牛(アクティブJ)
昨年12月のデビュー戦ではまさかの秒殺KO負けを喫した小宮山が、仕切りなおしでオープニングマッチでの2戦目に挑む。対する亀井はJ-NETWORK主催のアマチュアトーナメントで優勝し、同じく2戦目だがデビュー戦では勝利を収めている。
亀井はパンチを狙いながらローキック、小宮山はガードが低くなる場面もあったが決定打はもらわず、蹴りを当てていく。亀井が前に出ようとしたところを速いワンツーで打ち抜き、小宮山が最初のダウンを奪う。続いて左フックで2度目のダウン。
最後は狙い済ました左の飛びヒザ蹴りで嬉しいKO勝ちを収めた。
▼オープニングマッチ第2試合 R.I.S.E.ルール 60kg契約 3分3R
○小野隆介(クロスポイント吉祥寺)
判定 3−0
●岩永卓弥(アイアンアックス)
1Rはお互いの距離が合わずクリンチの多い展開となったが、2Rからは小野が距離を取って蹴りを当てていく。その後に続くパンチは大振りで空を切り、岩永はパンチをまとめるも威力が感じられず小野の圧力に下がりっぱなし。3Rにはボディブローを効かせた小野が前蹴りからの右ストレートをヒットさせてダウンを奪い、パンチで粘る岩永から判定勝ちを収めた。
▼オープニングマッチ第1試合 R.I.S.E.ルール 57kg契約 3分3R
△五味幸平(レフティー)
ドロー 判定 1−0
△長田康助(スクランブル渋谷)
3・25KAMINARIMONの55kg級トーナメントで優勝した長田と、60kg級トーナメントで3位になった五味が共にデビュー戦を迎えた。長田はバックボーンであるテコンドーの道衣を着ての入場。
1Rから前に出て攻めたのは長田。得意の蹴り技を繰り出し、ラッシュを掛けて五味をコーナーへ詰める。五味はパンチ一辺倒で長田の手数に押され気味。
しかし2R、見合った状態から五味のワンツーが鮮やかにヒット、ダウンを奪う。3Rは長田がボディへのヒザ蹴りを連発して五味を追い回すが、五味もフックで応戦。判定はドローとなった。
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