全日本キックボクシング連盟
ALL JAPAN KICKBOXING 2007
「New Deal」
2007年4月15日（金）東京・後楽園ホール
開場17：00 本戦開始18：30
オープニングファイト開始17：30
観衆1,850人（満員＝主催者発表）
▼トリプルメインイベント第3試合 60kg契約 3分5R
△石川直生（青春塾/全日本スーパーフェザー級王者）59.80kg
判定0−1 ※49−50、50−50、49−49
△梶原龍児（チームドラゴン/J-NETWORKライト級王者）59.80kg
 1R、石川が前に出て右ローキックを多用。前蹴りで突き放してローを蹴る、梶原にパンチを出させない動きだ。梶原はローを受けっぱなし、時折パンチを振るう石川にパンチを合わせようとするが、組み付かれてしまう。
チームドラゴンセコンドの前田代表は「ヒジ狙ってるよ！ 気をつけろ」としつこいくらいに声を出す。
 2R、石川は右ローを蹴りながらパンチを狙っていくが、梶原のローに合わせての速いワンツーも入り始める。ステップを使って回り込む梶原、圧力を掛けて追って行く石川だが、捕らえきれてない。
3R、梶原の左右フックがヒット！ 石川も前蹴り、ローからヒジ！ 左ヒジをヒットさせた石川は梶原の顔を覗き見るような素振り、梶原の額がみるみるたんこぶとなって腫れ上がっていく。梶原の左右フックで石川の足がもつれてバランスを崩す場面も見られる。
 4R、パンチを狙う梶原とヒジを狙う石川の息詰まるような攻防が続く。梶原のフックで石川が尻餅をつく場面もあり、梶原のパンチが優勢になってきたと思えば、ラウンド終了間際には石川の左ヒジで梶原の左目上から鮮血が流れ落ちる！
5R、猛然とパンチで倒しに行く梶原。石川もローキックを連打して、顔面前蹴りも叩き込んで行く。どんどん圧力を掛けてパンチを放ってくる梶原に、石川もローからパンチを狙う。
全ラウンドを通して、石川が組み付くと梶原は腹を密着させた上にガッチリと腕をロック、石川の得意技であるヒザを完全に封じた。それでも、両者共に決定的なポイントになるような攻撃がなかったため、判定はドローとなった。
▼トリプルメインイベント第2試合 全日本スーパーウェルター級ランキング戦 3分5R
○望月竜介（UWFスネークピットジャパン/全日本スーパーウェルター級1位）69.85kg
判定3−0 ※49−47、49−47、50−46
●大輝（JMC横浜/前全日本ウェルター級王者＆ラジャダムナンスタジアムウェルター級9位）69.60kg
 1R、パンチで攻めるかに思われた大輝は、望月が前蹴りを多用してのローキックという距離をとった戦法に出てきたため作戦変更。大輝もロー＆ミドルを蹴っていく。
望月陣営のセコンドからは、前蹴りの指示が多く出る。パンチ系の望月としては意外な闘い方に、大輝も戸惑い気味だ。後半には望月が前蹴りからの右ロングフックをヒットさせる。
2R、大輝がローを連発したところへ望月がカウンターの右！ 大輝がダウン！ まさかの展開に場内にはどよめきが起こる。
 立ち上がった大輝は守りに入るのではなく、ショートのアッパーを多用してパンチで攻めていく。望月もパンチを返して前蹴り、大輝の追い上げにも冷静さを失わない。
3R、パンチで反撃に出た大輝へ望月の右のカウンターがヒット、大輝は丸まって後退。望月はローをフェイントして右フックを当て、パンチを集めながら右ローを効かせる！ 下がる大輝！ 望月が圧力を掛けて前に出る。
 4R、望月が右フックを皮切りに攻め続け、大輝はグラつく場面がありながらもロープを背にして必死の反撃！ フック、ショートアッパーで望月を下がらせ、叩きつけるようなボディフック＆ボディストレート！ 望月も打ち返して一進一退の攻防に場内は大興奮！
5R、逆転への勝負をかける大輝のフック、アッパー、ストレートが望月を襲う！ 望月もひたすら右ローを蹴り続け、カウンターのチャンスを狙う。大輝はパンチで追い続けたが、最後までダウンを奪い返すことは出来なかった。
無敗のスーパーホープに勝利した望月は大喜び！ 場内には「UWFのメインテーマ」が勝利の凱歌として鳴り響いた。
▼トリプルメインイベント第1試合 日本VSタイ 55kg契約 3分5R
○コムパヤック・ウィラサクレック（タイ/元ルンピニースタジアムバンタム級4位）55kg
KO 3R2分19秒
●藤原あらし（S.V.G./全日本バンタム級王者）54.90kg
 山本元気にダウンを奪われるもヒジで逆転KO勝ちしたコムパヤックが、日本のウィラサクレックジムに移籍しての第一戦。同じく元気と対戦したカノンスックも移籍しており、ワンロップと合わせて軽量級最強軍団を結成する勢いだ。
1Rからコムパヤックはその強さを存分に見せ付けた。最初はあらしの左ミドルとコムパヤックの右ミドルの応酬で、静かな立ち上がりだった。
 しかし、しっかりカットしているコムパヤックに対し、あらしは右ミドルを左腕でブロック。一発、二発…コムパヤックの右ミドルが入り、次の瞬間には右ハイキック！ あらしがダウン！ 足元がフラつくも何とか試合続行。
コムパヤックは組んでのヒジ、強い右ロー。あらしのフックにフックを合わせてグラつかせ、今度は組み際に左ヒジでカット。あらしを流血に追い込む。
2R、コムパヤックの右ハイキックであらし2度目のダウン！ コムパヤックはハイキック、ミドルと蹴りで攻めたかと思うと、あらしがパンチを出してくると強い左フックを返す。バンバン蹴ってくるコムパヤックにあらしは防戦一方！ コムパヤックの強さばかりが目立つ。
3R、あらしは左フックで倒しに行ったが、コムパヤックもフックを合わせてくる。最後は右ローであらしが倒れたところでストップ、あらしのコーナーからもタオルが投げられた。あらしは「ローを効かされてKO負けしたのは初めて」だという。
▼セミファイナル 全日本フェザー級ランキング戦 サドンデスマッチ3R
○前田尚紀（藤原/全日本フェザー級2位）57.1kg
TKO 2R3分0秒
●赤羽秀一（ウィラサクレック・フェアテックス）57.15kg
 1R、前田は初っ端から強いローとパンチの連打！ ところが、赤羽は怯まずにどんどん前へ出て来る。パンチを当てていくのは前田だが、詰めていくのは打たれている赤羽の方。前田は捕まれる場面が多い。
2R、前田の激しいパンチで赤羽は左目尻から出血、さらに右フックでダウンを奪われる。それでもどんどん前に出て行く赤羽に、場内はどよめく。前田は負傷しているのか、組み付かれるのを極端に嫌がり、組んでも自分から攻めず守りに徹していた。回り込んでのローとフックを前田がまとめたところでゴング。
インターバル中にドクターが赤羽をチェックしたが、出血が酷くドクターストップとなった。
▼第4試合 スーパーバンタム級 サドンデスマッチ3R
○寺戸伸近（BOOCH BEAT/全日本バンタム級1位）55.1kg
判定2−1 ※29−30、30−29、30−29
●長崎秀哉（ウィラサクレック・フェアテックス）54.7kg
 右ローキック主体で順調にスタートしたかに思えた寺戸だったが、長崎の粘りに大苦戦する。
パンチを得意とする寺戸に対して、真っ向から打ち合いを挑んでいく長崎。どんどん前に出て来る長崎に寺戸はやりづらそうだったが、組み付いての顔面ヒザ蹴りも繰り出して行った寺戸がスプリットデシジョンのきわどい判定で勝利した。
▼第3試合 スーパーフライ級 サドンデスマッチ 3分3R
○割澤 誠（AJ/全日本バンタム級2位）52kg
判定3−0 ※30−27、30−27、30−26
●魂叶獅（はまっこムエタイ/J-NETWORKフライ級王者）52kg
 1R終了間際、魂叶獅の右ローに割澤が右ストレートを合わせてダウンを奪う。さらにバッティングによる流血で減点1と魂叶獅にとって厳しい状況が続く。
割澤は足を使ってよく動き、手数を出して前に出る魂叶獅が近付くと前蹴りで突き放す。大振りの魂叶獅に割澤の右ストレートが何度も決まり、最終ラウンドに魂叶獅は逆転を狙って回転ヒジを連発したが、一階級上の割澤に苦杯を舐めさせられる結果に。
▼第2試合 全日本ミドル級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
○白川裕規（S.V.G./全日本スーパーウェルター級6位）72.4kg
判定2−1 ※28−27、27−28、28−27
●佐藤皓彦（JMC横浜/全日本スーパーウェルター級4位）72.3kg
 1Rに右ミドルからの右ハイキックで佐藤が先制のダウンを奪う。倒された白川は猛然とパンチで反撃を開始、2R残り30秒のところで今度はパンチで追っていた白川が右アッパーからの右ストレートでダウンを奪い返す！
パンチで猛攻撃を加える白川に、佐藤は組み付いていく場面が多くなる。しかし、防戦一方にはならずローから組み付いてヒジ、ヒザ。3Rには右ヒジでのカットに成功した。白川も右を叩きつけて猛然とラッシュをかけ、判定2−1のスプリットデシジョンで白川が勝利した。
▼第1試合 全日本フェザー級ランキング戦 サドンデスマッチ 3分3R
○水落洋祐（はまっこムエタイ/全日本フェザー級6位）57kg
KO 1R0分56秒
●上松大輔（チームドラゴン/J-NETWORKフェザー級5位）56.9kg
 軽くローとジャブを交換した直後、ステップを使って回っていた上松が足を止めて打ち合いに。
上松の右フックにやや遅れて水落が左フックを繰り出し、ほぼ同時に当たってなんと両者ダブルノックダウン！ 場内が騒然とする中、サッと先に立ち上がったのは水落の方。カウンターでもらう形となった上松は立つことが出来ず、全日本キック初参戦は黒星発進となってしまった。
▼オープニングファイト第3試合 ライト級3分3R
△鈴木真治（藤原）61kg
ドロー ※29−29、30−30、30−30
△翔太（SVG）61.1kg
▼オープニングファイト第2試合 ミドル級3分3R
△ドラゴン司（勇心館）72.4kg
ドロー 判定0−1 ※29−29、29−29、29−30
△入月健一（SVG）72.3kg
▼オープニングファイト第1試合 フェザー級3分3R
△藤井基文（月心会）56.9kg
ドロー ※29−29、30−30、30−30
△甲野裕也（SVG）57kg
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