新日本キックボクシング協会/TITANS事務局
「TITANS NEOS」
2007年4月22日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼第9試合 メインイベント ヒジあり 3分5R
○石井宏樹(藤本/日本ライト級王者)
TKO 5R2分17秒 ※ヒジによるカット
●小宮由紀博(J-NETWORK/フォルティス渋谷/MA日本キックボクシング連盟ライトニングトーナメント2007優勝)
前回のTITANSに引き続き、交流戦としてJ-NETWORKのトップランカーを迎え撃つ石井。当時チャンピオンだった西山に勝っているだけに、ここは実力の差を見せたいところだ。対する小宮としては、このビッグチャンスは是非ともモノにしたい。
1R、右ローを蹴る石井。すると小宮がそれをすくって右ストレート! 何とこの一発が石井の顔を打ち抜き、石井にダウンが宣告される。出鼻をくじかれた石井だったが、右ローとジャブで攻撃を組み立て仕切り直し。石井と同じようにジャブと右ローを返す小宮。すると小宮の右ボディストレート、左アッパーが当たり、石井が後退!
一気に距離を詰めて前に出た小宮が、再び右ストレートを叩き込み二度目のダウンを奪う! 誰も予想だにしなかった展開に後楽園ホールは沸き返る。右ストレートを連打して一気に攻め込む小宮。石井はジャブで距離を取り、接近戦になればヒジ打ち。必死のディフェンスでこのラウンドを何とか凌ぎ切った。
2R、左右のローを蹴る石井。細かくジャブを付き、そこから右ローと左フックを返す。小宮は前蹴りとジャブで、一旦距離を取る。右ローと左フックのコンビネーションで攻める石井。しかし小宮は石井のジャブにカウンターの右ストレート! 足元がふらつく石井に跳びヒザ蹴りで追い討ちをかける。
ここはクリンチでブレイクを待った石井は、ジャブとローでコツコツとダメージを与えていく。終盤、小宮もボディストレートから左フック、右ストレートとコンパクトにパンチをまとめる。
3R、このラウンドもジャブとローで攻撃を組み立てる石井。小宮のパンチに対して左ミドルを蹴っていく。対する小宮はスピード溢れるパンチで対抗。石井がクリンチで凌ぐという場面が続く。しかしここまではポイントで差をつけられている石井は右ストレートから左フック、左フックから右ローと手数を増やす。石井のローに右ストレートを狙う小宮。前に出てくる石井に対して、小宮は的確にジャブとワンツー。石井の攻撃をしっかりディフェンスする。
4R、いきなり小宮のジャブ、右アッパーがヒット! 再び石井の右ローに右ストレートを合わせて、あわやの場面を作る。石井は右ロー、左フック、さらに右ローをフェイントにしての右ハイキックを飛ばす。
その後も石井は右ローから左フック、右ストレートなど手数を出し続け、カットを狙った右ヒジ! 小宮の攻撃を手数で上回る石井だが、小宮のディフェンスを崩すまでには至らない。
5R、小宮は右ストレートを基点に前に出て行く。左フックから右ストレートを返す石井。距離が詰まると小宮はボディからアッパーを突き上げる。さらにヒジの打ち合いから小宮が右フック。さらに石井の右ローに右ストレートを合わせる! ポイントでは逆転できないと判断したという石井は、ひたすら距離を詰めてヒジ狙い。しかし小宮はそれをブロックして、逆に右ストレートと右アッパー! これが石井の顔面を捉える!
しかし試合終了まで残り40秒、石井のフルスイングした右ヒジが小宮の左頭部を切り裂いた! この一撃で小宮の額はザックリと割れて、小宮の顔面が血で真っ赤に染まる。
そして傷口を見たドクターは試合続行不可能のジェスチャー、これを見たレフェリーが試合ストップを宣告! 5R残り40秒、ヒジ打ちによるTKO勝利という、まさにキックボクシングの醍醐味が詰まった大逆転劇で、石井が新日本キックの牙城を守った。
●試合後の石井のコメント
「最初にダウンをとられて、2,3Rでポイントを挽回しようと思っていました。ただポイントでは負けているので、セコンドからは『4,5Rは倒しに行け』と言われたんです。右ローが入っていて、途中から失速したのが分かったんですが、さすがに5Rに入ってからはやばいと思いました。
それで5Rはヒジ一本で行けと言われて、その通りに戦いました。少しだけ下に散らして、後はほとんどヒジ狙い。いいタイミングで入ったと思うし、バッチリ切れたなと思いました。過去に一番ヒジの感触がありましたから。ただ小宮選手にしたら悔しいでしょうね。僕も倒されているわけですから、再戦はありだと思います。試合を振り返ると、最後のラウンドだけ見れば良い試合でしたけど、それ以外は反省点がかなり多かった(苦笑)。
(K-1については)あんまり頭に入っていません。客観的に見ている感じです。日本人の選手にダウンを取られていてこう言うのもなんですが、やはり僕はタイの頂点を目指していきたい。(鴇トレーナーから「年内にはラジャのタイトルに挑戦させたい」という言葉を受けて)自分もそのつもりでいます。試合が終わってもダメージが残らない方なので」
●試合後の小宮のコメント
「もっと距離が深いと思っていたんですが、意外に入りやすいなと思いましたね。それに想像よりもスピードがなかったというか、それで自分のパンチが当たったんだと思います。もちろん(石井選手は)他の選手よりも全然スピードはあるんですけど。2回もダウンを取っていて、決めきれない甘さがモロに出た試合だと思います。5Rのヒジ打ちは見切っていたつもり。最後に切られたんで何とも言えないですけど…もっと強くならないとダメですね。(再戦は?)すぐにでもお願いしたいくらいです」※小宮は7針を縫った
▼第8試合 メインイベント 58kg契約 ヒジあり 3分5R
△菊地剛介(伊原道場/日本フェザー級王者)
判定0-1 ※49-50、50-50、50-50
△ノッパチャイ・ラッタナヲン(タイ)
セミファイナルに続き再戦となった一戦。この時はドローに終わっているだけに、今回が決着戦となった。
1R、ジリジリと前に出てプレッシャーをかける菊地は、サウスポーのノッパチャイに対して右ミドルを蹴る。ノッパチャイは右手で距離を測って左ストレートを打つ。
ノッパチャイの左ミドルをキャッチして、豪快にマットに叩きつける菊地。ノッパチャイのお返しとばかりに菊地の右ミドルをキャッチして菊地のバランスを崩していく。菊地はノッパチャイの奥足に右ロー。ノッパチャイは左ストレートで飛び込み、ヒジを振るう。
2R、このラウンドも先に前に出て行くのは菊地。ノッパチャイの左ミドルをブロックしてワンツーで飛び込む。さらに右ローを蹴る菊池。
ノッパチャイが左ストレートで距離を詰めてきても、しっかりディフェンスし攻撃らしい攻撃を許さない。中盤以降は、動きが少なくやや膠着状態が続いたが、ノッパチャイが左ストレートを当てて、菊地をマットに転がすと、客席からは「オッー!」と声が上がった。
3R、菊地はなかなか手が出せず、お見合いの状態が続く。右ストレートを当てる菊地。ノッパチャイは左ストレートから距離を詰めて、左ヒジを打つ。菊地は左ローでノッパチャイをこかし、右ミドルをブロックさせて、強烈な右ロー!
これが効いたのか、ノッパチャイは組み付いてブレイク後もヒジを出し、口頭注意が与えられた。完全に待ちの姿勢のノッパチャイは、菊地が前に出て来るところに左ストレートと左のヒザ蹴りを合わせる。
4R、ノッパチャイは菊地が前に出て来れば左ストレート、そして首相撲に捉えて菊池の動きを封じ込める。菊地はしっかりガードを上げてヒジをディフェンスし、首相撲でも有効打を許さないものの、攻めに転じられず、ノッパチャイペースのまま時間が過ぎていく。
5Rに入り、左フックから右ストレートで前に出る菊地! ノッパチャイは強烈な左ミドルを蹴り返す。右ヒジで飛び込む菊地に、負けじと左ヒジを返すノッパチャイ。菊地はノッパチャイを下がらせて右ローを蹴るが、単発に終わってしまい、ノッパチャイにダメージはない。残り1分、ノッパチャイは再び菊地が前に出てくるところに左ミドルを蹴る戦法にシフトチェンジ。最終ラウンドでも、互いに明確なポイントが入らずに試合終了となった。
▼第7試合 セミファイナル ミドル級 ヒジなし 3分3R
○ファブリジオ・ベルガミーニ(イタリア/Team
M/WAKO2000世界王者)
KO 2R2分22秒
●松本哉朗(藤本/日本ミドル級王者)
1年前の『TITANS
3rd』で対戦している松本とベルガミーニ。この時は松本が判定で勝利を収めている。
1R、まずはローとミドルを蹴っていく両者。松本は奥足への左ロー、左ミドルを蹴っていく。ベルガミーニは細かくパンチを出して距離を詰めて、ワンツーから右のヒザ蹴りを出す。
松本とベルガミーニの左フックが交錯。松本は右ローから、すぐに右ミドルを蹴る。右フックで飛び込むベルガミー二。左右のフックで飛び込むベルガミーニに対し、松本は両腕ブロックでそれをディフェンスして、右ローを返す。
2R、奥足への左ロー、左ミドルを蹴っていく松本。しかしそこにベルガミーニが狙い済ました右ストレート! フラッシュダウン気味ながらも松本にダウンが宣告される。
さらに再開後、すぐにベルガミーニの右ストレートが松本を打ち抜き、松本が立て続けに二度のダウンを喫してしまう。ベルガミーニはここで一気に試合を決めようと、左フックから飛び込んで、肩で松本の体をかち上げるようにして、フックとアッパーを打ち込む。
それを突き放し、パンチから右ローのコンビネーションで攻める松本。しかしベルガミーニにローの蹴り終わりを狙われてしまい、ベルガミー二の右フックが松本のアゴを打ち抜き、松本がダウン! 松本がベルガミーニにリベンジを許す結果となってしまった。
▼第6試合 セミファイナル ウェルター級 ヒジなし 3分3R
○正木和也(藤本/日本ウェルター級王者)
判定3-0 ※30-27、30-28、30-27
●ダニロ・ザノリニ(ブラジル)
ダニロは昨年11月に総合格闘技『CAGE
FORCE』で光岡映二とも対戦した、総合とキックを並行して闘っている選手。TITANSには初参戦だ。
1R、ダニロは先制のハイキックからフックを振り回し、ローからハイキック、また左右のフックと前に出る。正木は前蹴りで距離を取りつつ、右ストレートを狙うが圧力に押され気味。
ダニロは踵落としを見せながら左ローキック、右から左のフック。飛びヒザ蹴りをフェイントして、着地と同時にバックスピンキックを上段に放つダニロ。さらにハイキックからそのまま一回転してのジャンピングキックで場内を沸かせる。
2R、足技を駆使して前に出るダニロ。正木は右ローキック、ダニエルのワンツーに右のクロスを合わせてダウンを奪う! 正木は右ローを蹴り込み、右ストレートを狙う。
ダニロは右クロスを警戒して右を打つのをやめ、左だけ使う。正木がワンツーから右ロー、ジャブから右ストレートを打ち抜く! 1Rの元気がなくなったダニロへ正木の右ボディストレートがヒット。
3R、右ローを連打する正木にフックで突っ込むダニロ。正木は飛びヒザ蹴りの奇襲! ダニロも飛びヒザ蹴りを返す。左フックで前に出るダニロは正木を捕まえるとヒザで頭部を狙い、踵落としを繰り出す。
正木の右ローに大きくヒザを折るダニロ、しかし、次の瞬間、ダニロのフックと飛びヒザ蹴りがヒット! 今度は正木が大きくバランスを崩す。右ストレートをヒットさせた正木が飛びヒザ蹴り、ダニロも最後まで手を出し続けて熱戦は終了した。
▼第5試合 ヘビー級 ヒジなし 3分3R
○天田ヒロミ(フリー/K-1 JAPAN
GP2004優勝)
判定3-0 ※30-27、30-27、30-27
●ウイル・リーバ(イタリア/チーム・バンビナチョオ)
極真カラテのイギリス大会で二連覇を達成、日本ではR.I.S.E.のリングを中心に活躍し、全日本キックでは桜木裕司もKOしているリーバ。K-1の日本人トップファイターである天田を相手にどこまで食い下がれるか?
1R、リーバが左右ローで先制。天田はボディから崩してくる。天田がガードを固めさせてのボディ、リーバも押してロー。天田はパンチで追い回す。ローを出すリーバのバランスをフックで崩し、ボディへつなげる天田。
リーバのフックに左ボディフックのダブルと、徹底してボディを狙う天田。左フックで後退させてコーナーへボディの連打で釘付けだ。ワンツーから右ストレート、左右のボディ。右フックで後退したリーバは右ローで押し返すが、すぐに天田がフックを叩きつけて後退させる。
2R、ブロックを固めてローを打ち続けるリーバ。天田もローを返し、右フックで大きくよろめかせる。ローから左右のフック、そしてまたローと繋げる天田。リーバはそれでもなおローをコツコツと蹴り続ける。
やや出足が遅くなった天田はパンチをガードさせての左ロー。強いワンツーを叩きつけてガードさせ、強烈な左ロー! リーバがバランスを崩す場面が目立つ。リーバは左インローで前に出るが、天田の右フックでリーバがグラつく! ロープに押し付けて連打する天田!
3R、リーバのローに右ストレートを合わせ、すぐに左ローを叩き込む天田。一発逆転を狙って突っ込むリーバに天田はヒザを突き刺し、パンチを叩きつけての左ロー、そして左ボディフック。疲労が激しい天田だが、フックとロー。一発一発にはまだ重みがある。お互いに右ローを蹴り合い、リーバは首ヒザでボディを狙う。リーバの左フックを空振りさせて天田が右フックを連打! ボディへの飛びヒザからクリンチ。パンチを当てるのが上手い天田がまとめて当ててダメ押しした。
終わってみれば天田がレベルの違いを見せつけた。勝った天田は「子供たちのためにも頑張ります!」とマイクでアピール。
▼第4試合 ミドル級 ヒジなし 3分3R
○新田明臣(バンゲリング・ベイ/UKF世界ミドル級王者)
判定2-0 ※29-29、30-29、29-28
●後藤龍治(伊原道場/IMFスーパーウェルター級王者)
他団体ならメインイベント級のこのカードが第4試合に組まれた。
1R、新田はジャブを伸ばしながら距離を作る、後藤は肩を揺らしながらパンチを狙い、左ローを蹴っていく。新田が後ろに下がりながら左ミドル、ジャブ。追って行く後藤はワンツー、フックからアッパー。
新田は右ローをしつこく蹴り、後藤は左右フックとアッパーを叩きつけていく。新田はワンツーをガードしつつ右ロー、後藤も顔面にパンチを集めて右ローにつなぐ。後藤の左フックから右ロー! 新田はすぐにミドルを蹴ってワンツーだ。
2R、新田のローに左右のパンチを叩きつける後藤。回り込んでのローを放つ新田に、後藤は炉日ヒザ、右ロー、フックからのアッパー。新田の左ミドルにのけぞる後藤だが、ワンツーを叩いて右ローキック、右アッパーであごを突き上げる。
新田も右ローに左インロー、さらに左ミドル。ワンツーを叩き込んで右ローにつなげる後藤は新田がパンチで打ってくるとアッパーを狙う。新田も左ミドルから左右のパンチ、両者、足を止めてパンチからローの激しい応酬! ゴングが鳴ると、場内は大きな拍手に包まれた。
3R、右ローを蹴り合い、相手のローにパンチを合わせる両者。新田は左ミドルを織り交ぜ、ヒザ蹴りで前進する。あくまでもフックとローで応戦する後藤。フック&ローで圧力を掛けていくのは後藤の得意パターンだ。しかし、新田はその圧力に屈せず下がらずにミドル、ロー、パンチ。動きの止まった後藤に新田の連打! 後藤も左フック、アッパーを放つが、新田の手数と技の回転が上回る。新田の左ミドルに左右のフックを返そうとする後藤、足を止めての打ち合いに場内は大熱狂! 新田の左フックが後藤を揺るがせる! 新田の大応援団が新田を盛り上げ、最後まで新田はペースを崩すことなく打ち合った。
▼第3試合 ライト級 ヒジあり 3分3R
○イソラサック・シッセックサン(タイ/元ルンピニースタジアム・フェザー級王者)
KO 2R2分5秒
●中尾 満(伊原道場/日本ライト級8位)
石井宏樹から2度のダウンを奪って勝利、一躍注目を集めることになったイソラサックは、元ルンピニースタジアムのフェザー級チャンピオン。
1R、サウスポーのイソラサックは顔面への高い前蹴り、片手を着いて倒立してのハイキックと遊び心が満点。イナバウアー級のスウェーで中尾のハイキックを避けてからの回転ヒジで、場内を大いに沸かせる。
向かい合うと腰を振って挑発するイソラサック。中尾のローには矢のようなストレートを合わせる。イソラサックの見事なスウェーに場内はどよめき、お互いにミドルからハイに軌道が変わる蹴りを空振りさせる。表情を作って挑発するイソラサック。
2R、左のインローを徹底して狙うイソラサック。中尾もインローを蹴り返す。左ミドルから速い左ストレートを狙い撃ちするイソラサックは、左右フック連打でガードを固めさせてからの右アッパーで鮮やかにダウンを奪う。
立ち上がった中尾が不用意に右を伸ばしたところで、イソラサックの右フックがカウンターで炸裂! バッタリと倒れた中尾は起き上がることが出来なかった。
▼第2試合 ウェルター級 ヒジなし 3分3R
○タカオサミツ(伊原道場/日本ウェルター級1位)
判定3-0 ※30-28、30-29、30-27
●アルテム・シャロシュキン(ロシア/Team
M)
アメリカを主戦場とするロシア人アルテムのセコンドには、かつて魔裟斗と東京ドームで対戦したメルチョー・メノーの姿があった。
1R、タカはグローブを合わせるのを拒否してフックからロー、パンチをフェイントして右ローを当てていく。タカの右ストレートに吹っ飛ぶアルテム。タカはワンツーをブロックして右ロー、アルテムがミドルを蹴るとキャッチして転倒させた。
パンチを出して前に出るアルテム、タカは右ローから右ハイキック。頭を下げての左フック。アルテムも右ローを蹴ってパンチにつなげるが、タカのワンツーでアルテム下がる! 前に出るタカが右ロー。アルテムは組み付いてヒザ蹴り。
2R、右ローの蹴り合いで両者共に体が揺らぐ。右ストレートで入って右ローにつなぐタカ、アルテムもワンツーを叩いて右ロー。ワンツーと右ローで前に出るアルテム、徐々にプレッシャーがきつくなる。
タカは顔面への前蹴りを放って前進を止めようとするが、アルテムも前蹴りを放ってパンチで前に出る。タカが下がると右ローだ。タカが右ローから右ストレート、アルテムは掴んでのヒザ、右ロー。足を止めてパンチとローを打ち合う両者。
3R、アルテムが前に出てパンチの打ち合いが始まる。両者の右ストレートがお互いの顔面を捉え、打っては退かされ、退いては打つ。アルテムは前に出てワンツーを放つが、タカのヒザが2度下腹部に入ってしまった。ワンツーで前に出るアルテム、タカも右フックを返し、右ローを蹴る。鼻血を出したアルテムにタカの右ストレート、右アッパー! アルテムも右ローから右フック、タカも右ローから右フック、そしてアルテムが右ローと最後まで打ち合いを展開して行った。
▼第1試合 ヘビー級 ヒジあり 3分3R
○國吉(治政館/日本ヘビー級3位)
判定2-1 ※30-29、29-30、30-29
●松本勇三(勇三道場)
空手界のトップファイター松本は空手衣で入場、リングに登場すると腕で十字を切る。
1R、國吉がワンツー、松本はガードしつつ左ミドルを返すが、飛び込んできた國吉に右フックをもらう。松本は後ろ足重心のアップライトのムエタイスタイルから、國吉のワンツーに合わせて右ローを蹴る。
國吉がワンツーから右ミドル、松本はすぐに右フックをヒットさせる。松本は國吉の攻撃に右ローを合わせようとし、國吉はフックを狙う。
2R、松本の右ローに國吉の身体が揺らぐ。國吉のフックに右ローから右フック。パンチをもらいながらもフックで前に出る松本。右が当たるとすぐにクリンチしてしまう。國吉は左フックからの右ボディフック。
3R、お互いノーガードで打ち合いを展開、國吉の右ボディストレート、右アッパーが二発。松本はクリンチで逃れる。國吉はボディから確実に顔面へ当てていく。
ノーガードで打ち合う松本だが、すぐにクリンチ。右ローからクリンチした松本を國吉は投げつけ、アッパーとフックを見舞う。完全にスタミナが切れた松本はタックルするように抱きつき、試合終了。松本は7戦目にしてプロ初敗北を喫した。
▼オープニングファイト ウェルター級 ヒジあり 3分2R
△渡辺健治(伊原稲城)
ドロー ※三者とも20-20
△後藤貴志(トーエル)
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