KGS主催
「R.I.S.E.XXXV」(サーティファイブ)
2007年4月29日(日)東京・ゴールドジムサウス東京アネックス
開場17:00 開始17:30
▼メインイベント FtC’07セレクションマッチ 60kg契約 3分3R
○菅原勇介(山木)
判定3-0 ※29-27、28-27、30-27
●末広智明(大道塾吉祥寺支部)
FtC’07の優勝候補と目される末広の前哨戦ということで注目が集まったのだが…
1R序盤、軽くローとミドルを蹴り合う展開が続く中、末広がストレートに近い左ジャブで徐々に前に出て行く。そして菅原の蹴り足をすくって豪快にマットに転がす。
そしてパンチの距離になると必殺の右ストレートを打っていく末広。しかし菅原もそこに右のクロスを合わせ、2度目の右クロスが末広の顔面を捉えて、先制のダウンを奪う。再開後、一気にパンチでラッシュをかける菅原。末広はクリンチでこのピンチを凌ぐ。
2R、コツコツとローを蹴る菅原に対し、末広はジャブをボディと顔面に打ち分け、ボディへの強烈なテンカオ。さらに前蹴りを突き刺して、菅原のボディに攻撃の照準を定める。
さらに末広は菅原の蹴りを掴んで、何度も菅原をこかすのだが、菅原が倒れた際にボディにヒザ蹴り! 明らかにタイミングの遅い一発だったため、レフェリーはレッドカードを提示し末広に減点1が与えられてしまう。
1Rのダウンと2Rの減点1を考えると、末広の判定勝利は難しい状況に。もちろんそれを理解している末広は、3Rに入ると猛然とラッシュを仕掛けた。
ボディにジャブとストレートを打ち込み、離れ間合いから飛び込むようにテンカオ! そこから顔面への右フックにつなげるなど、一気呵成に攻め立てる。末広の猛攻に完全に後手に回ってしまう菅原。しかしダウンなどの明確なポイントは与えず、序盤のポイントを守りきる形で末広を下した。
FtC’07セレクションマッチがマッチメイクされた今大会だったが、末広やKAWASAKIという昨年のベスト4ファイターたちが揃って敗戦。
大会後、R.I.S.E.内田プロデューサーは「板橋選手は良かったですね。私たちが押していた末広選手はダウンを取られての負けということで、FtC’07出場は微妙です。これからR.I.S.E.首脳陣で出場メンバーを考えますが、混沌した状態だと思います」と、今大会の結果を受けての当確者はなしと話した。
なおNJKFから真王杯60kg準優勝の中須賀芳徳の参戦が決まっているFtC’07だが、内田Pによれば現段階では中須賀以外の他団体選手の参戦は未定。前回王者の水谷秀樹は70kgへ階級を上げるため欠場する方向となっている。
▼セミファイナル FtC’07セレクションマッチ 60kg契約 3分3R
○板橋 寛(スクランブル渋谷)
判定3-0 ※30-29、30-29、30-29
●KAWASAKI(リアルディール)
1R、右ミドルから得意のグチャグチャ殺法に持ち込むKAWASAKI。決して見栄えはよくないものの、前に出る圧力と細かいパンチの連打で板橋を後退させる。
サウスポーの板橋は前に出てくるKAWASAKIに対してコツコツとジャブを当て、右に周りながら右フック。このパンチが何度かKAWASAKIの顔面にヒットする。
しかし2Rに入るとKAWASAKIのグチャグチャ殺法が徐々に板橋を苦しめる。右ミドルと右ストレートを当てて、組み付くとすぐにヒザ蹴り。
終了間際には胴廻し回転蹴りを当てて、会場を沸かせる。対する板橋はグチャグチャ殺法に苦しみながらも、前述の右フックとボディへのパンチ。そして首相撲からのヒザ蹴りで反撃を試みる。
3R、KAWASAKIの前蹴りで板橋の顔面が跳ね上がる! KAWASAKIは左アッパーや右フックで前に出て、パンチの回転力を上げていくが、板橋の右フックがヒット! パンチの正確性で上回る板橋が的確にパンチを当てて、逆に攻勢に出る。さらに板橋は右フックで動きを止めてから、KAWASAKIのボディに強烈なヒザ蹴り。最終ラウンドに山場を作った板橋が勝利を手にした。
▼第5試合 DoA’07シリーズマッチ 70kg契約 3分3R
○日菜太(湘南格闘クラブ)
判定3-0 ※30-27、30-27、30-27
●田中秀弥(POWER−X)
R.I.S.E.内田プロデューサーが今大会の裏メインと期待を寄せた一戦。1R、サウスポーの日菜太は強烈な左ミドルとローを飛ばしていく。
田中は日菜太の左ミドルをブロックしてすぐに右ロー、また左ミドルをブロックして右に周りこみながら左フックを合わせていく。
ラウンド終盤は日菜太の左ミドルと田中の左フックが交錯する場面が続く。
2Rに入っても左ミドルで攻める日菜太。距離が詰まれば田中を首相撲にとらえてヒザ蹴りを打ち込んでいく。
対する田中も左フックや右ストレートを返していくのだが、日菜太の左ミドルの威力は衰えない。日菜太は左ミドルを空振りした後、そのまま右のバックブローを放っていく。
3R、日菜太が2R終盤に見せた動きで見事にバックブローを当てて田中がダウン! 田中にダメージはないものの、この一発で完全にポイントを失ってしまい、パンチとヒザ蹴りで逆転を狙う。
しかし日菜太も田中のパンチには左ミドルを当て、首相撲でも互角の攻防を見せて、譲らない。残り30秒、イチかバチかの打ち合いを仕掛けた田中だったが、日菜太の顔面を捉えることができない。
判定はダウンのポイントもありフルマークで日菜太。持ち前の左ミドルを軸とした攻撃で、次世代ファイター対決を
制した。
▼第4試合 70kg契約 3分3R
○大渡博之(正道会館)
KO 2R2分28秒 ※ヒザ蹴り
●剣(team BLADE)
正道会館の全日本空手道選手権軽量級で4度の優勝、そして電通のエリートサラリーマンでもある大渡が、代打出場の剣を圧倒した。
1R序盤から空手家らしい強烈な右ローと右ミドルを飛ばしていく大渡。それだけでなくバックキックを剣のボディに突き刺す。剣は蹴りに合わせてパンチで前に出て行くのだが、大渡はクリーンヒットを許さない。
大振りのパンチが目立つ剣に対して、コンパクトにパンチを返していった大渡は、2Rに入ると強烈な右ストレート! そのまま剣をコーナーに押し込むと顔面へのヒザ蹴りでダウンを奪う。再開後も大渡りはすぐにヒザ蹴りでダウンを奪い、R.I.S.E.の常連ファイター剣をマットに沈めた。
▼第3試合 FtC’07セレクションマッチ 60kg契約 3分3R
○小野隆介(クロスポイント・ムサシノクニ)
KO 2R1分53秒 ※パンチ連打
●TOMOHIKO(WK-RANGER品川GYM)
1R、TOMOHIKOがバックブローを皮切りに左右のフックで前に出て行く。一気にラッシュを仕掛け、そのまま押し切ろうとするのだが、右フックが相打ちになった際にTOMOHIKOが先にダウン!
この一発で小野が試合のペースを取り戻し、TOMOHIKOのパンチをブロックしてヒザ蹴り、何発かTOMOHIKOのパンチをもらうものの、終盤、小野がヒザ蹴りから右ストレートを当てて、TOMOHIKOをぐらつかせる。
2R、左フックから前に出て乱打戦に持ち込もうとするTOMOHIKO。小野はこれを捌ききれずに、バッティングで目尻をカット、さらに倒れた際にTOMOHIKOのヒザ蹴りがローブローに入るアクシデントで、試合が1分間中断する。クロスポイント山口元気会長が「大丈夫か?」と声をかける中、「やります!」と試合続行を意思表示する小野。
すると再開後、パンチの打ち合いの中で小野の右フックがクリーンヒット! TOMOHIKOにダウンが告げられる。応援団の声援をバックに一気呵成に攻め立てる小野はパンチの連打で2度目のダウンを奪うと、レフェリーが試合をストップ。一ヵ月半で3試合という強行日程の小野が、見事に3連勝を成し遂げた。
▼第2試合 FtC’07セレクションマッチ 60kg契約 3分3R
○KOICHI(レフティージム)
判定3-0 ※30-27、29-28、29-28
●田村俊之(TARGET)
1R、左右のミドルを蹴る田村だったが、KOICHIがそこに右ストレートを合わせて、立て続けに2度のダウンを奪う。
このままKOICHIのKO勝利かと思われたが、田村が首相撲からのヒザ蹴りで挽回。鋭いヒザ蹴りが何度もKOICHIのボディに突き刺さる。
しかし2Rに入ると、田村が不用意にKOICHIを首相撲に捉えようとしてしまい、KOICHIのパンチを被弾。田村に有効打はなく、KOICHIのパンチによる攻勢が目立つ。
3Rこそ蹴りと首相撲を混ぜて攻め立てた田村だったが、時すでに遅し。KOICHIが勝利を掴んだ。
▼第1試合 FtC’07セレクションマッチ 60kg契約 3分3R
○MASAHIRO(POWER−X)
判定3-0 ※30-28、30-29、30-28
●小道洋輔(ドージョーチャクリキジャパン)
1R、サウスポーの小道に対して、右のインローを蹴っていくMASAHIRO。序盤はそこにパンチをもらう場面があったものの、2Rに入ると右ローと左フックのコンビネーションで小道を攻め込んでいく。
試合が進むに連れて、手数が出るようになったMASAHIROはローだけでなく、左アッパーや右ストレートを当てるなど、完全にペースを掴む。
3RもMASAHIROは左フックと右ローを軸に攻撃を組み立て、そこから左ボディや右ボディストレートでパンチを上下に散らし、小道を圧倒。R.I.S.E.デビュー2連勝を飾ると共に、FtC’07セレクションマッチをクリアした。
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