TBS
「OLYMPIA HERO’S2007
ミドル級世界王者決定トーナメント開幕戦」
2007年7月16日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ
開場15:00 開始16:00
観衆=11,310人(主催者発表)
▼メインイベント 第8試合 スーパーファイト HERO'Sルール1R10分・2R5分 85kg契約
○金 泰泳(正道会館)
延長判定 3−0 ※10−9、10−9、10−9
●田村潔司(U-FILE
CAMP)
「PRIDEからの刺客」として紹介された田村。対するはあのホーストが「今までの日本人で最強」と評するK-1戦士の金。“PRIDE対K-1”闘いの幕が開く!
1R、サウスポーの田村へ右インロー、右ハイキックを放つ金。田村はさっそくタックルでテイクダウンを奪うが、金はロープを背にして立ち上がる。スタンドに戻るとローを蹴る金、田村はすぐにタックルに入ってテイクダウン。
金は田村の足を蹴りながら立ち上がり、田村は立ち上がり際に左フック。金の右インローが何度も入る。田村の左インローに金が右ストレートのカウンター! 田村はすぐに組みに行くが金はコーナーを背にして耐える。足を取りに行く田村だが、ブレイク。
田村の右ローに金が左フック、その直後に狙いすました右ハイキック! しかし、これを読んでいた田村はブロックしてテイクダウン。金はガードになって下からコツコツとパンチを当てて行く。中腰になる田村、上腕で金の首を絞めていくがブレイク。
金がワンツーからヒザ、田村は左ミドル。金の右インローが強烈に決まる。そして田村がタックルに入って金を持ち上げテイクダウン。金がインサイドガードに戻して下からコツコツと殴る。田村は上腕で絞めていくが、金は足を利かせているため体重が乗っていない。そのままの体勢でゴング。
2R、金の右インローに田村が左ミドル。田村の右足はもう真っ赤だ。金の右インローに左ストレートを合わせる田村。左を出しながらタックルに入り、金をテイクダウンする。田村は鉄槌、パンチ。金はクロスガード。そしてブレイク。
残り時間は2分。金が右インロー、そして右アッパー! 組み付いていく田村だが金はコーナーを背にして耐える。ブレイク。金の右ミドルを体で受けて田村がそのまま金をテイクダウン。田村はパスガードすることなく金の口を掌で塞ぐ。そのままの体勢でゴングを聞いた。
長い得点集計の時間があり、判定は金に一票入ったがドロー! 決着は延長戦へもつれこんだ。
田村が左ミドル、左フックで前に出ると金は右ハイキック、右ストレート。田村はタックルに入るも金のクロスガードに捕まったまま、パスガードに行く気配も関節技を取りに行く様子も無い。スタンドに戻ると金がワンツーからヒザ蹴り! 田村はタックルで突っ込む。鉄槌を打ち込んでいく田村。金も下から打ち返す。ブレイク。
金の右ハイに田村が左フック、金のヒザに腰を折る田村。飛び付き腕十字を仕掛けた田村だったが失敗し、金のパウンドをもらう。金は鼻血を出しながらもパンチを出し、田村も下から打ち返す。そして終了のゴング。判定は3-0で金! 伝説の空手家が総合の大ベテランを下した。
▼セミファイナル 第7試合 スーパーファイト HERO'Sルール 1R10分・2R5分 87kg契約
○メルヴィン・マヌーフ(オランダ/ショータイム)
KO 1R2分13秒
●ベルナール・アッカ(コートジボアール/フリー)
1R、アッカがワンツーから右ハイキック、そのまま組み付く。マヌーフは激しく揺さぶりをかけていくも、アッカは倒れない。マヌーフはヒザ蹴り、組んだままフック。
アッカを持ち上げて倒すが、アッカはすぐに立ち上がる。勇敢にも打ち合いに持っていくアッカ。マヌーフの左右フックにバランスを崩したアッカへ野獣が襲い掛かる。
しかし、アッカも打ち合う! マヌーフのフックが何度も唸りを上げ、ヒヤヒヤする場面が続く。
一発で終わってしまうアッカに対し、左右フックの回転で攻めるマヌーフ。ついにアッカの右ストレートに対し、マヌーフの右フックからの左フックが爆発! アッカが仰向けに倒れたところで、レフェリーが割って入りストップとなった。
▼第6試合 HERO'S2007 ミドル級世界王者決定トーナメント1回戦 5分3R
○宇野 薫(日本/和術慧舟會東京本部)
判定 3−0 ※30−28、30−29、30−28
●永田克彦(新日本プロレス)
1R、共にサウスポースタイルからローキックを放つ。ジャブを出す永田に左フックを狙う宇野、永田の右フックにはローキックだ。宇野の右ローキックがバシバシ決まる。
永田の右ストレートも宇野を捉えるが、宇野はすぐにバックして体勢を整える。宇野のワンツーから右ロー。圧力をかけて前に出る宇野、コンビネーションブローで永田を下がらせたところでゴング。
2R、いきなりタックルに行く永田。宇野はショートアッパーで突き放す。永田の右をガードしてカウンターの右アッパーを狙う宇野。永田が組み付くと宇野は永田の足にヒザ蹴り、永田を振りほどく。
宇野は右インローを2発、永田がパンチで出ようとすると右のパンチを合わせる。組み付く永田だが、ヒザ蹴りで突き放されてしまった。宇野はバックキック、圧力をかけて左フックで飛び込む。抱きつく永田は宇野をコーナーへ押し込んでいくが、やはりテイクダウンは奪えない。
3R、パンチで前に出た宇野に組み付く永田。左右に揺さぶりをかけてテイクダウンを狙っていくが、宇野は倒れない。永田のヒザ蹴りが宇野の下腹部に入ってしまい一時中断。
再開後、宇野のワンツーに永田が片足タックル、今度はテイクダウンに成功! と思いきや、宇野はすぐに立ち上がる。ここで永田にドクターチェック。永田の顔は宇野のパンチで腫れ、左目尻からは出血が見られる。
再開するとやはり組みに行く永田、宇野は右ストレートで突き放す。すぐに組み付いた永田がテイクダウンするも、宇野は立ち上がりながらリバーサル、マウントを奪う。
ここで再び永田の傷をチェック。宇野のマウントから再開、永田は宇野の胴に抱きつき、上体を起き上がらせようとするが宇野はしっかり抑え込む。
宇野は永田を立たせると打撃戦に持って行く。永田は組み付くがすぐに離れる。距離を保ったままゴング、宇野は首を捻りながらコーナーへ戻った。判定は3-0で宇野。3年連続のベスト4進出を決めた。
「今日は台風が逸れていい天気になったので、勝つことが出来ました。勝ち方には納得してませんが、練習して9月に繋げたいと思います」(宇野)
▼第5試合 HERO'S2007 ミドル級世界王者決定トーナメント1回戦 5分3R
○ブラックマンバ(インド/フリー)
TKO 1R4分47秒
●所 英男(チームゼスト/ZST GT-F王者)
所の登場に横浜アリーナがドッと沸く。黄色い声援に包まれる。マンバはサーベルを抜き、舌を出して憎々しい表情での入場。
1R、勢いよくコーナーを飛び出したマンバ。圧力を掛けて行くが、所はスライディングから足関節を奪いに行く! アキレス腱固めの体勢、マンバは上からパンチを叩き込む。
それでもしつこく足を絡めて足関節を狙う所、マンバはバックに回り四の字クラッチ。背後から所にパンチを叩き込んでいく。
立ち上がってマンバを落とそうとする所だが、マンバは長い手を利してバランスを保つ。5分近くマンバがバックをキープして殴り続けた。
所は一度は上になって向き合うことに成功するも、マンバはすぐに上を奪い返す。ボディ、顔面を殴り続けるマンバ。ボディへはヒジも入れる。一方的に打たれ続ける所! マンバの右アッパーが炸裂し、所のアゴが跳ね上がる! そして再び連打、連打。ようやくストップがかかり、マンバが所のリベンジを退けた。
▼第4試合 HERO'S2007 ミドル級世界王者決定トーナメント1回戦 5分3R
○ビトー“シャオリン”ヒベイロ(ブラジル/ノヴァウニオン)
一本 2R1分54秒
●宮田和幸(フリー)
トーナメント優勝候補No.1の呼び声も高い柔術のシャオリンが登場、対するは五輪にも出場したレスラーの宮田。柔術VSレスリングの実力者対決だ。
1R、宮田はジャブを出しつつ右ローキック、シャオリンの左フックはかわしていく。宮田が右ハイキック! シャオリンが前に出てくるとステップバックし、宮田は自分の距離を保つ。
しかし、シャオリンはジリジリと宮田をコーナー際へ追い込んでいき、コーナーを背負った宮田はワンツーから右ハイキック、ここでシャオリンがついに組み付く! それを投げようとする宮田。投げることは出来なかったがバックを奪いに行く宮田、足を掬いに行くシャオリンと力の入ったテイクダウンの攻防に場内が沸く! ここは両者離れる。
シャオリンのパンチを外し、ステップを踏みながら回り込んでいく宮田。ジャブを出すシャオリンに右ロー、右ハイキック、さらにバックブロー宮田が打撃で攻勢に出る。
2R、タックルに行くシャオリンだが宮田は半身で受けて立ち上がる。しかし、シャオリンはすぐに胴タックルでテイクダウンに成功!
ハイガードの宮田にパンチを入れながらパスガードを狙っていくシャオリン。必死に足を利かす宮田だったが、シャオリンは宮田の顔に体重をかけながら肩固めの体勢を作り、宮田の足を飛び越えて一気に極めた。
▼第3試合 スーパーファイト HERO'Sルール 1R10分・2R5分 90kg契約
○ハレック・グレイシー(ブラジル/グレイシー柔術アカデミー)
一本 1R3分05秒 ※腕ひしぎ十字固め
●柴田勝頼(ARMS)
1R、ハレックは柴田の膝へ前蹴り。柴田は右フックで強引に前に出る。柴田の右のパンチでバランスを崩したハレックだが、すぐに柴田へ胴タックル。
テイクダウンに成功し、そのままマウントポジションに。左右のフックを落とすハレックに柴田はブリッジ、シザースと返し技を狙っていくが、ハレックのバランスを崩すには至らない。
シザースのため脇が空いてしまった柴田の両脇に膝を入れ、パンチを入れながら腕十字の体勢を整えていくハレック。
柴田が両腕を伸ばしたところで腕十字、柴田は回転して逃れようとしたがハレックはそのまま付いていき、最後は仰向けでタップを奪った。
総合格闘技デビュー戦を秒殺勝利で飾ったハレックだが、谷川EPは「ハレックはホリオン・グレイシーの三人息子の中で一番弱いらしい。ヒーロンとヘナーという強い長男と次男がいるそうです。プロレスラーとグレイシーの抗争は果てしなく続きますね」と、さらに強い兄弟の投入を匂わせた。
▼第2試合 スーパーファイト HERO'Sルール 5分3R 70kg契約
○アンドレ・ジダ(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)
TKO 1R1分20秒
●アルトゥール・ウマハノフ(ロシア/SKアブソリュート・ロシア)
ブラジルの強豪軍団シュートボクセの超新星ジダと、元ロシア特殊部隊出身のウマハノフ。ジダは額に「CB」と書かれた桜庭と同じデザインのマスクを被っての入場、セコンドにはその桜庭の姿も見える。
1R、ジダの飛びヒザ蹴りに右フックを合わせようとするウマハノフ。ジダは飛び込むような右ストレートを繰り出し、離れるとローキック。ウマハノフは前手を下げた独特の構えから強打を放っていくが、ジダを捕らえることは出来ない。
ジダは再び飛び込み様の右フック、これでウマハノフがグラッとすると飛びヒザ蹴りから一気にラッシュ! グラウンドに逃げたいウマハノフは体を沈めて足を取りに行くも、ジダはウマハノフの頭を抑えながらフック&アッパーで滅多打ち!
それでも何とか体勢を立て直そうとするウマハノフ。ジダのパンチをもらってグラグラとするが、立ち上がろうとし、闘い続けようとする。だが、タフなウマハノフの踏ん張りもそこまで。ジダのフック&アッパーの連打でコーナーに詰まり、最後は右フックからの右アッパーを喰らってマットに沈んだ。
▼第1試合 スーパーファイト HERO'Sルール 5分3R 70kg契約
○アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ(ブラジル/ワールド・ファイト・センター)
KO 2R1分55秒
●勝村周一朗(勝村道場)
黒いパーカのフードを被り、うつむき加減に登場した勝村。いい表情だ。リング下で祈りを捧げ、気合いを発してリングイン。セコンドには新日本キックボクシング協会バンタム級チャンピオン深津飛成の姿が。一方のペケーニョ(ノゲイラの愛称)は赤いTシャツに微笑を浮かべながら、入場曲を歌いながらの入場。
1R、サウスポーの勝村は左右の腕を交互に突き出し、前蹴りを放って牽制する。するとペケーニョはローキックから左右の連打で一気に勝村をロープ際へ追い込んでいく。勝村は右ローキック、左右のストレートは常に出して牽制。飛び込んでくるペケーニョをステップでかわしながらパンチを入れる。
ペケーニョが飛び込みながらの右フックをヒットさせ、一気に打ち合いへ持って行く。勝村が引き込み、ラバーガード。ペケーニョは勝村のパンチで鼻から出血している。ブレイクとなり、ラウンド終了。
2R、勝村はやはり左右のストレートと蹴り上げるような前蹴りを繰り出し、ペケーニョのテイクダウンを牽制する。ローの蹴り合い、ペケーニョはローから踏み込もうとするが、勝村はサッと距離をとる。
しかしペケーニョは、右フックを出しながら下がろうとした勝村を追いかけての右フック! 勝村はロープを気にしつつ回り込もうとしたため、ステップのスピードが若干鈍ったところで距離を詰められてしまった。勝村は直立したまま倒れ、ペケーニョがKOで勝利した。
▼オープニングファイト第2試合 HERO'Sルール 5分2R延長1R 88kg契約
○RYO(ウェストジャパン)
判定 3−0 ※20−18、20−19、20−19
●尾崎宏紀(和術慧舟会東京本部)
1R、サウスポーの尾崎はジャブから組み付いて行き、RYOをコーナーに押し込んでヒザ蹴り。RYOはテイクダウンを奪い、上からパウンドを狙う。尾崎はガッチリとクロスガード&リストロック。
立とうとした尾崎のバックを奪ったRYO、背後から殴っていくが、尾崎はRYOの腕を脇に抱えてアームロック。RYOは殴り続ける。尾崎が腕を離し、今度は足関節を取りに行きアンクルロック。しかし、RYOはバックマウントからフェイスロックで尾崎の顔を起こしてスリーパーの体勢に! 尾崎はゴングに救われた。
2R、タックルに行く尾崎へRYOが左フック、すぐに体を沈めて片足タックルに行った尾崎だったが、RYOはすぐにバックを奪い再びバックマウント。
スタンドに戻ると尾崎はすぐに両足タックルに行くが、上になったのはRYO。尾崎はクロスガード&リストロック、腕を引き抜こうとするRYOは立ち上がる。
すぐにタックルへ行った尾崎のバックを奪うRYO。三度目のバックマウント、尾崎はRYOの足首を取りに行く。殴り続けるRYOは前転する尾崎についていき、やはり殴り続ける。ラスト、尾崎は膝十字固めで起死回生を狙ったが、時間内に極めることは出来なかった。
▼オープニングファイト第1試合 HERO'Sルール 5分2R延長1R 70kg契約
○毛利昭彦(毛利道場)
判定 3−0 ※20−19、20−19、20−19
●有村修也(U-FILE CAMP登戸)
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