J-NETWORK
「Championship Tour of J 1st」
2007年8月3日(金)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始17:30
▼メインイベント J-NETWORKフェザー級王座決定戦 3分5R
○AKIRA(チームドラゴン/同級2位)
判定 2−0 ※50−49、49−49、50−48
●木村敬明(レグルス池袋/同級1位)
※AKIRAがJ-NETWORKフェザー級王者に就く
3度目の激突はフェザー級王座決定戦として行われる。初対決は2005年10月で木村が1Rに先制のダウンを奪ったものの2Rに逆転KO負け。
2度目の対戦は今年1月でAKIRAが1Rに2度ダウンを奪い、今度は木村が3Rに逆転KO勝ちするという常にシーソーゲームを行っている“噛み合う”二人である。1勝1敗で迎えた決着戦、勝ち越すのはどっちか?
1Rと2Rはサウスポーの二人が共に左ローを蹴り合う。木村は左ストレートを時折放ち、AKIRAがミドルを蹴ってくると蹴り足を掴んで転倒させる場面が目立った。AKIRAは木村が組み付いてくると左右のヒジ。今回は5Rということもあり、二人とも過去2戦と違い慎重さが目立つ。
3RになるとAKIRAが「作戦通り」オーソドックスに構えをチェンジ、構えは変わっても左ローは蹴り続ける。木村は左ローを出しながら左のボディストレート、左ストレートから左ハイキックを狙う。AKIRAのミドルはやはりキャッチして転倒させる。
4Rもお互いにジャブを出しながらの左ロー狙い、AKIRAのローに木村は左ストレートを合わせようとし、AKIRAは左ローに加えて右のインローで木村の左足に攻撃を絞る。
5R、セコンドの前田憲作チームドラゴン代表に「行くなら行ってもいいぞ」と言われたというAKIRAは勝負を賭けた。組んでのヒジ、ヒザで勝負に来た木村をヒジで迎え撃ち、体を入れ替えてロープを背にした木村へ左ストレート! この一撃で木村は腰を落とし、痛いダウンが宣告される。
木村はヒザ、ヒジ、左ストレートでダウンを挽回しようと猛反撃。逃げの体勢に入ったAKIRAをリング狭しと追い回していく! 木村の左ボディストレートと飛びヒザ蹴り、さらに左ハイキック! AKIRAも必死の防御。ガードを固めるAKIRAへ左右のフックを叩きつけた木村だったが、最終回のゴングが鳴り失ったポイントを奪い返すには到らなかった。
チームドラゴンに新たなベルトをもたらしたAKIRAは、木村の左ローで大きく腫れ上がった右太腿を冷やしながら勝利者インタビュー。「凄くプレッシャーがありました。プロだから結果を出さないといけないのに、いつも簡単にダウンしたり…。やっとひとつ前田先生、チーム、家族に恩返しが出来ました。みんなに感謝します」。
今回は打ち合わずにひたすら我慢する作戦だったという。「チャンスがあれば攻めようと思っていたんですが、セコンドからなかなかGOサインが出なくて、最終Rにようやく先生から行くなら行って来いと言われてダウンが取れました。これで負けたらドラゴンにいられなくなっちゃうと思ったから、逆転されないように逃げるが勝ちじゃないけどベルトへの執念で耐えました」。
今後の目標として「世界と名の付くベルトを獲ること」を掲げたAKIRAだが、「その前にタイ人にこの前なにもせずに負けたので(6・3カノンスック戦=1RKO負け)リベンジしたい。今回もリベンジのチャンスが来たので、またチャンスがくると信じて練習します」とムエタイとの闘いを希望。「強くなっていずれカノンスックと再戦したい」とした。
▼J-NETWORKヘビー級王座決定トーナメント一回戦第4試合 サバイバルマッチ1
○馬場伸孝(侍塾/同級1位)
判定 3−0 ※30−26、29−26、29−26
●富樫龍一(梁山泊空手)
※馬場がトーナメント準決勝に進出
王者だった澤屋敷純一がK-1に専念すべく王座を返上、空位となったJ-NETヘビー級王座を巡り重量級ファイター8名が争うことになった今回のトーナメント。昨年5月に澤屋敷に破れ、無念の王座陥落となった馬場は「これがラストチャンス」と悲壮な覚悟でベルト奪還に燃える!
1R、巨漢の富樫がロー、パンチで前に出ると、馬場は勢いよくパンチを放つ。空手出身の富樫はブラジリアンキックを見せる器用さを発揮。馬場は首相撲に捕らえヒザ蹴りを叩き込む。富樫は後ろ回し、バックブローとトリッキーな技も披露した。
2R、ローで攻める富樫に対し、馬場はカウンターでパンチを合わせる。馬場は前蹴りで突き放し、富樫のパンチをもらわない。パンチの連打から一気にコーナーに詰めた馬場はヒジ打ちの連打! これで富樫はダウンを宣告される。再開すると馬場がペースを握り、パンチを当てていく。終了間際にヒザを食らった富樫は足元がふらつき今にも倒れんばかり。
3R、鼻血を出しフラフラの富樫に対し、チャンスと見た馬場は一気にパンチのラッシュでダウンを奪う。そのままコーナーに追い込むと、首相撲からヒザ蹴り連打! 攻め疲れか手数の減った馬場に、富樫は起死回生のハイを見舞うも決定打はない。お互いに休むことなくパンチを出し合い、馬場が判定勝利した。この結果を受けて9月の準決勝では馬場とファビアーノが闘う。
▼J-NETWORKヘビー級王座決定トーナメント一回戦第3試合 サバイバルマッチ1
○ファビアーノ・サイクロン(TARGET)
判定 3−0 ※30−29、30−29、30−29
●天昇山(NJKF/キング/同級2位)
※ファビアーノがトーナメント準決勝に進出
1R、プレッシャーをかけるファビアーノはじりじりと天昇山をコーナーに詰める。そしてローキック連打。巧みに防御した天昇山はお返しするようにローを一発一発返していく。
2R、ファビアーノの圧力に負けるように天昇山は後退する。しかし天昇山はこつこつとローを当てていく。コーナーに詰めたファビアーノはパンチ連打を放っていくが決定打はなし。
3R、手数は天昇山の方が上だが詰め切れない。接近戦でファビアーノのバッティングが入り、天昇山は額をカット。ここでドクターチェックが入る。再開後、天昇山はファビアーノが出てきたところにヒジを合わせていく。
負けじとファビアーノはロープ際につめると、ヒジ攻撃を連打する。そのまま決め手がなく判定へ。試合を優位に進めたファビアーノがトーナメント準決勝に進出した。マイクを握ったファビアーノは「タイトルまであと2つです!」と悲願のタイトル奪取をアピールした。
▼J-NETWORKヘビー級王座決定トーナメント一回戦第2試合 サバイバルマッチ1
○コウイチ・ペタス(ザ・スピリット)
判定 3−0 ※30−28、30−28、30−29
●長谷川康也(アクティブJ/同級4位)
※コウイチがトーナメント準決勝に進出
1R、元J-NETヘビー級王者の長谷川に対し、コウイチが上下に散らすキックのコンビネーション。長谷川は下がりながらもパンチを返していく。コウイチの重い左ローが連発でヒットし、長谷川の右足は真っ赤の染め上がる。
2R、ダメージが蓄積され足の止まった長谷川。そこを見逃さずロープに詰めたコウイチはパンチ連打で追い込む。連打を浴びるも長谷川はタフネスぶりを発揮し倒れない。
3R、両者共に疲れが見え始め肩で大きく息をしている。ガードの下がった長谷川に対し、コウイチはハイキックを織り交ぜていくがクリーンヒットはなし。30−28、30−28、30−29でコウイチがフルマークで判定勝利。9・16のトーナメント準決勝では、コウイチと悠羽輝の対戦が決定した。
▼J-NETWORKヘビー級王座決定トーナメント一回戦第1試合 サバイバルマッチ1
○悠羽輝(和術慧舟會/DURO)
KO 2R1分39秒
●瀧川リョウ(フリー)
※悠羽輝がトーナメント準決勝に進出
瀧川はK-1JAPAN GP3位の実績を誇る元ヘビー級プロボクサー。一方の悠羽輝は、あのバンナを下した澤屋敷純一を昨年のライズでKOしている実力者だ。
1R、悠羽輝がプレッシャーをかけながら距離を詰めると、瀧川はクリンチで翻弄する。
一発の破壊力を持っている両者だが、クリンチが目立ち決定打を生み出せない。
2R開始と同時に悠羽輝はパンチラッシュ! そのまま圧力をかける悠羽輝はコーナーに詰める。防戦一方となった瀧川はモロにフックをもらってしまいそのままダウン! 悠羽輝がKO勝利でトーナメント準決勝に駒を進めた。
▼62.5kg契約 サバイバルマッチ1
○西山誠人(アクティブJ/元J-NETWORKライト級王者)
KO 1R2分24秒 ※ヒザ蹴り
●パク・キジョン(韓国/韓国格闘技ミドル級王者)
1月の山本佑機戦、6月の梶原龍児でプロ初の連敗を喫した西山。虎の子のWFCA世界ライト級王座も奪われ、今回の一戦で出直しを図る。対戦相手は韓国ミドル級王者の肩書きを持つパク。
1R、お互いにローの蹴り合いから西山が前に出ると、パクはワンツーで迎え撃つ。何度か同じような展開があった後、最初は相手の出方を伺っていた西山はパクがワンツーを出した後で下がるのを見ると、圧力をかけてパクを追い詰めていく。
下がるパクに西山は飛びヒザ蹴り気味にボディへ左ヒザを突き刺し、あっさりとダウンを奪う。何とか立ち上がったパクを西山は首相撲からのヒザ蹴りで一方的に攻め、復帰戦をKO勝ちで飾った。
リング上のインタビューで、リングに上がる前の祈りの時間が長かったことを聞かれた西山は「曲のサビまで時間があったので余裕を見せました」と答えて笑いをとる。
「最近、自分のスタイルが確立できずに試合で負けてしまい、プロとしてどうなのかなという試合を見せてしまった。スタイルを進化させようと思って練習しています。完成へはまだ遠いんですが、もっと進化させてまたトップ戦線に返り咲きたいです」と、30歳の西山はまだまだ進化して捲土重来することをファンに約束した。
▼ライト級 サバイバルマッチ1
○安東辰也(SFK)
判定 3−0 ※30−29、30−29、30−29
●黒田アキヒロ(フォルティス渋谷)
▼ライト級 サバイバルマッチ1
○菅原勇介(侍塾)
判定 2−1 ※10−9、9−10、10−9
●田中信二(大村道場)
▼バンタム級 サバイバルマッチ1
○割澤 誠(全日本/AJ)
判定 3−0 ※30−29、30−29、30−29
●大原清和(レグルス池袋)
▼59kg契約 サバイバルマッチ1
○大高一郎(侍塾)
延長判定 2−1 ※10−9、9−10、10−9
●ファイヤー仭士(SFK)
▼バンタム級 サバイバルマッチ1
○炎出丸(クロスポイントムサシノクニ)
判定 3−0 ※30−29、30−29、30−28
●荻野隆一(チームドラゴン)
▼52kg契約 3分3R
○三好 純(y-park)
判定 2−0 ※30−30、30−29、30−29
●しゅん(MA/HIMI−GYM)
▼ウェルター級 3分3R
△一貴(MA/マスターズピット)
ドロー 判定 0−0 ※29−29、29−29、29−29
△堤 大輔(チームドラゴン)
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