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 J-NETWORK
 「J-FIGHT in SHINJUKU〜vol.2〜」
 2007年9月9日(日)東京・新宿FACE
 開場12:00 開始12:30
 
 ▼メインイベント ミドル級 3分3R
 ○千春“桃白白”(ボスジム/J-NETWORKミドル級3位)
 KO 2R ※右フック
 ●藤本治男(誠輪館)
 
 
  1R、長身の藤本に対して、千春は左右前後に動きながら右のローを飛ばす。そして一気に踏み込んで右ストレート。この一発で藤本のバランスを崩す。 
 千春のパンチを警戒して、千春が距離を詰めてくるところを首相撲に捉えてヒザ蹴りを打つ藤本。
 
 しかし千春はその組み際に右フックを打ち込み、さらに右ロー。確実に藤本にダメージを蓄積させていく。完全にジリ貧になった藤本に右フックを連打する千春。藤本はややゴングに救われる形で2Rに持ち込む。
  2R、組み付こうとする藤本の体を突き放してパンチを打つ千春。左右のストレートで前に出て、藤本がロープを背負ったところで左フックから右ロー。さらに藤本が苦し紛れに出したヒザ蹴りに右フックのカウンター、そこから左右の連打を叩き込む。 
 そして藤本のヒザ蹴りに右ストレートを合わせて、遂に千春がダウンを奪う。再開後、一気にラッシュを仕掛ける千春は藤本がコーナーを背負ったところで強烈な右フック! これで藤本をマットに沈めた。
 
    ▼セミファイナル 52.5kg契約 サバイバルマッチ1 ○山野寛之(チームドラゴン/J-NETWORKフライ級8位)
 判定 3-0 ※30−29、30−29、30−29
 ●鈴木将之(アクティブJ/J-NETWORKフライ級4位)
 
 1R、互いに距離を取ってローを蹴る両者。間合いがかなり離れているため、激しい攻防はないまま時間が過ぎる。ラウンド終盤、山野がパンチで距離を詰めたところで、鈴木がバックブロー。山野はそのまま鈴木を押し込み、倒れ際にヒザ蹴りを突き立てる。
  2Rもまずは距離を取って様子見の展開。細かくジャブを突いて右ローを蹴る両者だが、攻防が少ないため、レフェリーから二人に口頭注意が与えられる。
 
  再開後、大きな右フックを繰り出す鈴木に山野が右ロー。その後も単発ながら、山野が鈴木のパンチに右ローを合わせる。  3R、コツコツと右ローを蹴り続ける山野。鈴木もパンチを返していくのだが、大振りのため山野のブロックの上を叩く。そして鈴木のバックブローをブロックした山野が右ヒジ。ここから山野は鈴木のパンチを空振りさせて左右のヒジを繰り出す。
 さらに右ローを蹴って攻勢に出るのだが、鈴木を仕留められず。全体的に動きの少ない試合ではあったが、3Rに一気に攻め込んだ山野が判定で勝利した。
 
   ▼第10試合 59kg契約 3分3R△龍馬(y-park/J-NETWORKライト級7位)
 判定 0−0 ※28-28、28-28、28-28
 △リョウ・ペタス(ザ・スピリットジム)
 
 
  1R、ジャブを突く龍馬に対して、リョウが鋭い右ローを返す。龍馬の回転の速いパンチを受け、リョウが何度かクリンチで逃げる。左ミドルを蹴るリョウにパンチで飛び込む龍馬。 
 右ストレートから左フックを打つ龍馬に、リョウはカウンターの左フックを狙う。そしてラウンド終盤、リョウの前蹴りを流して右ストレートで飛び込んだ龍馬が、そこから返しの左フック! これがリョウの顔面を捉え、龍馬が先制のダウンを奪う。
 
 2R、軽量級らしくスピード感溢れる激しい打ち合いを展開する両者。1Rは試合を有利に進めていた龍馬だったが、このラウンドになると、離れた間合いから一気に距離を詰めて連打をまとめるリョウのパンチを被弾する。
 
 飛び込んでくるリョウに右アッパーや左フックを打ち込む龍馬。リョウはバックキックなど大技を織り交ぜつつ、右ローを返す。そして龍馬が左ミドルを蹴ったところにカウンターの右ストレート! この一撃でリョウがダウンを奪い返し、ポイントでは五分五分の展開に。
  3R、至近距離での打ち合いになると右フックを打ち下ろすリョウ。龍馬は下から右アッパーを突き上げ、さらに左フックを返す。龍馬のパンチに右ローを合わせるリョウ。龍馬はパンチでリョウを下がらせて左ミドルを蹴り返す。 
 合わせ鏡のようにワンツーと右ローを打つ両者。リョウが左ミドルを連打すれば、龍馬はそれをブロックして右ローを蹴る。さらに龍馬は自らの左手を前に突き出す独特の構えから右ストレート。しかしクリーンヒットはない。残り30秒を切ると、互いに足を止めて激しく打ち合う二人。そのままの状態で試合終了のゴングとなった。
 
 ▼第9試合 フェザー級 3分3R
 ○武田晃一(アクティブJ)
 KO 2R1分0秒 ※3ノックダウン
 ●歌舞斗弘治(TYGER GYM JAPAN)
 
 
  1R、手足が長くリーチのある武田は左ミドルと右ロー。歌舞斗のパンチをしっかりディフェンスして、右ローを蹴っていく。歌舞斗に距離を詰めさせず、右ローと右ハイキックを飛ばす武田。残り1分を過ぎた辺りから、自ら前に出て右ローを連打。歌舞斗がバランスを崩す。 
 2R、歌舞斗は左フックから前に出て行くが、武田はそれを落ち着いて捌き、ジャブを当ててから右ストレート。ローとパンチのコンビネーションで攻め込み、3度のダウンを奪った。
 
 
 
 ▼第8試合 70kg契約 3分3R○岡田憲幸(チームドラゴン)
 KO 2R1分47秒 ※3ノックダウン
 ●小川孔久(空柔拳会館)
 
 
  1R、身長で大きく上回る岡田。距離を取りながら一気に踏み込んでワンツー。小川もそれを左右のフックで迎え撃つ。岡田の右ハイキックをブロックして、小川が右ストレートを返す。頭を低くして左右のフックを振り回す小川。何度か小川の頭が岡田に当たりバッティングになる場面も。  2R、右ローを蹴っていく岡田。これが小川の下腹部に入り試合が一時中断。さらにこの攻撃で小川のファールカップが切れてしまい、小川が一旦リングを降りてファールカップを最装着するため、時間が与えられた。
 これで集中力が切れてしまったのか、小川は再開後に岡田のパンチで立て続けにもらってしまい、3度のダウンを喫してしまい、KO負けとなった。
 
 
  ▼第7試合 フェザー級 3分3R △原島佑次(チームバカボン)
 判定 1−0 ※30−29、29−29、29−29
 △カルヴェロ(ソーチタラダ渋谷)
 
 1R、サウスポーのカルヴェロとオーソドックスの原島。互いにパンチのフェイントを入れながらローを飛ばす。カルヴェロが前に来るところに原島が右ミドルと右ストレート。
 
 カルヴェロはそれをくらいながらも右フックから左ストレートで前に出る。原島が距離を詰めるカルヴェロに右アッパーを当てる。
 
 
  2R、直線的に前に出るカルヴェロに対して、原島は右ミドルや右のインロー。サイドステップしながら左フックを引っ掛ける。カルヴェロの左ストレートが当たる場面があったものの、原島にダメージはない。 
 3Rに入っても前に出るカルヴェロ、下がりながら攻撃を当てる原島という展開は変わらず。残り30秒、カルヴェロが怒涛のラッシュを仕掛けるが、ダウンなど明確なポイントには至らなかった。
 
  
 ▼第6試合 ミドル級 3分3R
 ○康平ZLS(チームゼロス)
 TKO 1R2分37秒 ※レフェリーストップ
 ●町野智志(彰光館)
 
 
  1R、右ローを狙いの町野に対して、康平はそれを受けながら右ストレートや左フックを返す。セコンドから「ローから入れ!」という指示が出ると、康平はジャブと右ローのコンビネーションで攻める。 
 すると町野はこのローに反応できず、康平が右ローを連打。足元がおぼつかない町野に康平がパンチを浴びせかけたところで、レフェリーが試合を止めた。
 
 
 
 
  康平は新潟に本拠地を置くチームゼロスの所属選手。7月の新潟中越地震を乗り越えての勝利ということで、リングアナウンサーからマイクを渡されるが、予想していなかったマイクに完全に固まってしまう康平。 
 一旦息を整えた後に「地震で練習に行くのも大変だったんですが、それを理由に負けたくなかったです。義援金でもお世話になったりして、本当にありがとうございました」と初々しい挨拶で、ファンと関係者に感謝の言葉を述べた。
 
 ▼第5試合 63kg契約 3分3R○芳野亮太(侍塾)
 判定3−0 ※30−26、30−25、30−25
 ●森重 真(KFG)
 
 
  1R、芳野は左のインローから前蹴り。さらに強烈な右ローで森重のバランスを崩す。ガードの上から強烈な左ミドルを蹴る芳野。その後も蹴りで森重を翻弄する。2Rに入ってもこの展開は変わらず、芳野がパンチからのローで森重を何度もぐらつかせ、左フックでダウンを奪う。  3R、その左フックで森重をダウン寸前にまで追い込む芳野。ローキックを連打して、森重の動きが止まったところで、レフェリーがダウンを宣告する。フラフラの森重に左フック、右アッパーを当てる芳野。しかし根性で立ち続ける森重を倒しきれず。 
  ▼第4試合 ライト級 3分3R ○塚原光斗(クロスポイント古河)
 KO 2R0分27秒 ※左ストレート
 ●小道洋輔(ドージョーチャクリキ)
 
 1R、サウスポーの小道に対して、塚原は左のインローとミドル。小道は塚原の蹴りに対してカウンターの右を狙う。じりじりと前に出る小道だったが、塚原は前蹴りを上手く使って距離を取る。
 
 そして2Rに入ると下がりながらも塚原がカウンターの右フック。さらに左ストレートを当てて、最後は右フックから強烈な左ストレート! ダウンを喫した小道はカウント内に立ち上がれず、塚原のKO勝利となった。
 
   ▼第3試合 65kg契約 3分3R
 ○坂本洸己(チームドラゴン)
 判定 3−0 ※30−25、30−25、30−26
 ●高橋祐太(ポゴナクラブ)
 
 
  坂本は今年のK-1 
                          WORLD MAX日本代表決定トーナメントで大活躍した尾崎圭司の後輩にあたる選手。尾崎と同じくテコンドーのバックボーンを持っており、第17回全日本フルコンタクトテコンドー選手権大会3位の実績を持つ実力者だ。デビュー戦ではキックパンツを着用して試合に挑んだ坂本だったが、この日はテコンドー衣をモチーフとした白いロングパンツを履いてリングに上がった。   1R、いきなり高橋がパンチのラッシュ! 坂本は組み付いてこれを凌ぐ。やや面食らった感のある坂本だったが、時間が経つに連れて落ち着きを取り戻すと、距離を取って左ミドルと左ハイキックを蹴る。高橋が前に出てくるところにインローを合わせ、それをフェイントに左ストレート! そして左ハイキックで鮮やかにダウンを奪う。
 
  その後も強烈な左ミドルとハイキックを連打する坂本。ミドルをフェイントにしての左ストレート、バックキックを叩き込み、最後は強烈な左ストレートで2度目のダウンを奪う。このままKO勝ちも期待できたが、時間がなくラウンド終了。  2R、完全に距離感を掴んだ坂本は、前に出てくる高橋に的確に左ミドルを当てる。そしてガードが下がると見るや、すかさず左ハイキック。ラウンド中盤からはパンチのフェイントから左のテンカオ、そして首相撲からのヒザ蹴りを連打。左ストレートでぐらつかせて、左ハイキックやバックキック。さらには踵落しまで繰り出して会場を沸かせる。
 
  3R、パンチから左のヒザ蹴りを突き刺す坂本。その後も左の蹴りを上中下に蹴り分けて、攻撃を組み立てる。スタミナ切れからか、ラウンド中盤はやや膠着気味の展開となったが、残り30秒を過ぎると足を止めて高橋と激しく打ち合う坂本! タフな高橋の前にKO勝ちこそ逃したものの、会場を沸かせた上で大差の判定勝利を収めた。  試合後、坂本は「蹴った自分の足を痛めてしまいました。左ハイキックや左ストレートは手応えがあったんですけど、倒しきれなかったですね」と反省の弁。今後の目標として先輩である尾崎の名前を挙げると共に「一戦一戦勝っていって、いつかはJ-NETWORKでチャンピオンになりたい」と語る。
 現在、坂本はチームドラゴンでキックを学びながら、テコンドーの指導も続けており、今年の全日本選手権への出場も考えているとのこと。「全日本が終わってからは、プロに100%専念したい」と、本格的にキックボクサーとして活動するのは来年以降になりそうだが、“もう一人のテコンドードラゴン”としての活躍が期待される。
 
 
 
 ▼第2試合 55kg契約 3分3R○出貝泰佑(バンゲリングベイ)
 KO 3R0分59秒 ※右バックキック
 ●JET清光(clubEDO)
 
 
  1R、いきなりパンチでラッシュをかけるJETは豪快なバックキック! その後もパワフルな攻撃で出貝を後退させる。ローを蹴る出貝に対して左右のフックで前に出るJET。しかしJETが右ローを蹴ったところで、出貝が狙い済ましたカウンターの右ストレート! 
 この一発で鮮やかにダウンを奪う。これでペースを取り戻した出貝はジャブとローで確実にJETにダメージを与える。終盤には出貝が細かいパンチでJETにガードを固めさせて左ミドルや右ローを蹴り込む。
  2Rに入ると完全に試合は出貝のペース。パンチから右ローにつなげる攻撃を徹底し、JETをふらつかせる。しかしここからJETが意地を見せ、出貝のローに右フックを合わせ、さらにそこから返しの左フック! 攻め疲れとダメージからか出貝の手数がガクンと落ちる。 
 やや攻め込まれた感のあった出貝だったが、3Rに入ると、右ストレートを当てて、JETをコーナーに釘付けにすると、強烈な右ミドル。そして最後はボディに右のバックキックを突き刺して、JETをマットに沈めた。
 
 ▼第1試合 ライト級 3分3R○大原幸雄(クロスポイント古河)
 判定 3−0 ※29−28、30−28、30−28
 ●八神健太(ブライト横浜)
 
 
  1R、パンチとローで前に出る大原に対して、八神は首相撲からのヒザ蹴り。しかし八神の組み際に大原の右ストレートが何度も当たる。八神も右ローを返すが、大原のローの方が威力は上。ラウンド終盤には大原がパンチをまとめてダウンを奪う。  2Rに入ると徹底的に首相撲狙いの八神。大原はそれを突き放して、右ストレートや左フックを打ち込むものの、1Rほどのヒットはない。3Rに入ると大原の右ローに八神の右ストレートがヒット。棒立ちになる大原に左右のパンチを浴びせて、マウスピースを吹っ飛ばすが、大原はダウンを許さず。
  
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