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【HERO’S】カルバン、宇野を下したジダを倒し二連覇!KID辛勝、桜庭&ミノワマンは順当勝ち

2007/09/17


TBS
「OLYMPIA HERO’S 2007 
ミドル級世界王者決定トーナメント決勝戦」

2007年9月17日(月・祝)神奈川・横浜アリーナ
開場15:00 開始16:00


▼メインイベント ミドル級世界王者決定トーナメント決勝戦 HERO’Sルール 5分3R 70kg契約
J.Z.カルバン(ブラジル/アメリカントップチーム)
一本 1R4分48秒 ※腕ひしぎ十字固め
アンドレ・ジダ(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)
※カルバンがミドル級世界王者に輝く

 いよいよミドル級世界王者決定トーナメント決勝戦。その舞台に立つのは昨年王者のカルバン、そしてブラックマンバの代打として出場したジダ。

 カルバンは花道に姿を現すと、左腕の“家族愛”のタトゥーをさすり、ステージを左右に動き回って場内の声援を煽る。リングで向かい合うとジダとフェイス・トゥ・フェイス。カルバンはニヤニヤと笑う。

 1R、ジダが伸びのある右ストレート、カルバンは左のボディ。至近距離でパンチを交錯させる二人。ジダのロングの右フック、カルバンはダッキングしてタックルでテイクダウンを奪う。

 ジダはカルバンの右腕を脇に挟んでディフェンス、カルバンは中腰になってパウンドを繰り出す。ジダはローリングを試みるが失敗。

 カルバンはハーフの足を抜きながら肩固めを狙い、極まらないと見るやマウントポジションに。ローリングで体勢を変えようとしたジダをカルバンは腕十字! ジダがタップ、圧倒的な強さを発揮したカルバンが二連覇を達成した。

「今回、HERO'S世界王者になったことを嬉しく思います。ここまでの道のりを振り返ると家族やその他の人たちの力添えがありました。それを考えると喜びはひとしおです。私は日本のファンを愛しています。皆さん、喜んでいただけましたか? これからもよろしくお願いします」カルバンは高らかに勝利の雄叫びを挙げた。カルバンには優勝賞金1千万円が贈られた。




▼セミファイナル スーパーファイト HERO’Sルール 5分3R 63Kg契約
山本“KID”徳郁(日本/KILLER BEE)
判定 3−0 ※30−29、30−29、30−29
ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル/グレイシー・バッハ)

 1年4ヵ月ぶりのHERO'S登場となるKID。1R、KIDは右ロー、左右に動きながら再びローに行くが、ビビアーノのパンチをもらう。そのまま組み付くビビアーノが下から腕十字、KIDは腕を引き抜くもビビアーノはスイープして上になる。ドントムーブ。

 KIDは立ち上がり、ビビアーノはバックを取り損ねた。ビビアーノは右ハイキック、KIDの右ロー。距離をとるKIDは前に来るビビアーノに前蹴りを放ったが、ビビアーノがタックルでテイクダウン、ビビアーノが腕十字! あわやの場面となり、KIDが立ち上がるとビビアーノは三角絞め。それでもKIDは殴りながら立ち上がる。

 ドントムーブになり、その再現に時間がかかる。場内は大ブーイング。スタンドに戻っての試合再開。KIDはジャブから前蹴り、ビビアーノはパンチを出しながらKIDに飛びつき、足を掬ってグラウンドに行こうとしたが、KIDが防御。

 上になったKIDにビビアーノは蹴り上げを見せるが、KIDは立ち上がる。
 寝たままのビビアーノを立たせるKID。左のインローを放ち、パンチで突っ込むKID。スリリングな1Rが終わった。

 2R、左ストレートで前に出るKID。ビビアーノは右のパンチを放つと、右フックを出したKIDに胴タックルを決める。立ち上がったKIDを引き込むビビアーノ。KIDはパウンドするが、ビビアーノは下からの腕十字。それを引き抜くと立ち上がってパンチを落とすKID。ブレイク。

 左で飛び込むKID、ビビアーノは飛び付くも失敗。スタンドに戻り、パンチを放っていくKID。やや攻めあぐねている雰囲気。KIDが左のボディ、見合う両雄。パンチで飛び込むKIDにミドルキックを入れて組み付くビビアーノ。しかし、上になったのはKIDだ。ビビアーノはKIDの体をひきつける。

 3R、KIDは左インロー、ジャブを出してカモンゼスチャー。ビビアーノがパンチから片足タックルに行くもKIDはすぐに立ち上がる。ジャブから左インローのKID、次の右ローでビビアーノの足が流れる。

 ビビアーノが左フックから組み付き、KIDをコーナーへ押し込む。ここでビビアーノが右目上をカットして流血。ドクターチェックとなる。KIDの右ローキック、向かい合う両者の間に緊張感が走っている。

 残り時間1分、KIDは左インロー。KIDは右へ回りつつ、パンチを狙うがビビアーノは抱きつく。飛びついたビビアーノ、上になったKIDが右のパンチを三発。寝ているビビアーノの足をKIDが蹴る。

 ビビアーノは右ミドルからタックル、KIDはサイドにかわす。残り数秒、両者は見合ったまま試合終了のゴングを聞いた。判定は3−0でKID。苦しい内容ながら、総合復帰戦を勝利で飾った。

「豪快なKOじゃなくて判定ですいません。ま、でも寝技にも自信がついたので今度は寝技でもパウンド出来るように……すいません。次はKO出来るように、寝技でも」とマイクで何度もお客さんに謝った。


▼第8試合 スーパーファイト HERO’Sルール 1R10分、2R5分、延長1R5分 85Kg契約
桜庭和志(日本/チーム桜畑)
一本 1R6分20秒 ※腕ひしぎ十字固め
柴田勝頼(日本/ARMS)

 尊敬するプロレスラーである桜庭を殴るためにリングに上がる柴田。桜庭も「僕は殴られたら絶対に殴り返す」と宣言した。柴田はものすごい勢いで花道を走ってリングイン、ロープワークを駆使して場内を沸かせる。桜庭は入場前にプロモーションビデオが流れ、マスクを被っての入場。

 両者にヒクソンから花束が手渡されるが、柴田は受け取るとヒクソンの目の前ですぐに観客席へ投げ捨てる。ヒクソンはムッとした表情。

 1R、サウスポー同士の両者は共にパンチに行く構え。桜庭が左ロー、柴田が右のパンチを出して突っ込んで行くところ、桜庭が片足タックルでテイクダウン。抑え込む桜庭をなりふり構わず殴りつける下になった柴田。

 桜庭は足を担ぎ上げてのパス、サイドポジションへ。桜庭はパンチ、平手打ち。柴田の顔面へ思い切りパンチを落とす。あまりの強烈さに場内からどよめきが起こる。

 殴りながら腕十字の体勢を整えていく桜庭、いったんマウントになってから腕十字! 柴田は両足で桜庭の頭を挟んで耐えるが、ついに力尽きて腕を伸ばされてタップした。

 桜庭はマイクを持つと、「次、船木さん試合よろしくお願いします。それとお兄さん、僕らもトシなのでそろそろ試合をやりましょう」と、大晦日の船木戦、そしてリングサイドで観戦していたヒクソンに挑戦状を叩き付けた。


▼第7試合 スーパーファイト HERO’Sルール 5分3R
セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア/CLUB VOLK HAN)
TKO 1R4分21秒 ※レフェリーストップ
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデングローリー)

 1R、アリスターはインローからフック、ハリトーノフも左フックを当てる。すぐに右ストレートを返すアリスター。ローキックの足を奪ってタックルに入ったハリトーノフだが、アリスターはクラッチから足を抜く。打撃から組み付くアリスターを投げるハリトーノフだが、すぐに離れる。

 再び組み付くアリスターはバックにつき、揺さぶりをかけてテイクダウンを狙うがハリトーノフはアームロック。離れるアリスターは右ハイキック、ハリトーノフは右ストレート、ヒザに来るアリスターに右フックを見舞う。

 以前よりも体が大きくなった分、スピードが明らかに衰えたアリスターはヒザ蹴りの連打で逆襲、ハリトーノフは右アッパーの連打。背中を見せて逃げるアリスターにハリトーノフが右フックで殴りつける!

 アリスターは力尽きるように倒れてハリトーノフはPRIDEでのリベンジをHERO’Sのリングで果たした。


▼第6試合 スーパーファイト HERO’Sルール 1R10分、2R5分、延長1R5分 88Kg契約
メルヴィン・マヌーフ(オランダ/ショータイム)
TKO 1R4分21秒 ※レフェリーストップ
ファビオ・シウバ(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)

 パンクラスのリングで超新星・川村亮に初黒星をつけたファビオ・シウバ。以前からHERO’S登場を熱望しており、今回が初参戦。マヌーフを倒してブラジリアンドリームを掴み取ることが出来るか? 

1R、ワンツーを繰り出すマヌーフに組み付くシウバだが、得意のヒザ蹴りが急所に入ったためブレイク。

 その直後、マヌーフに左フックでテンプルを、右フックでアゴを打ち抜かれて前のめりにダウンするシウバ。マヌーフはすかさず上からパウンドの猛攻! レフェリーが慌ててストップした。


▼第5試合 スーパーファイト HERO’Sルール 1R10分、2R5分、延長1R5分 85Kg契約
ユン・ドンシク(韓国/フリー)
一本 1R1分29秒 ※腕ひしぎ十字固め
ゼレグ“弁慶”ガレシック(クロアチア/チーム・トロージャン)

 1R、弁慶は左ハイキック、その直後にユンがタックルに入る。サイドに倒してそのままサイドポジションにつくユン、マウントに移行する。弁慶がブリッジで返したところで、ユンは待ってましたとばかりに片足を掬いながらの腕十字! 

 あまりにも鮮やかなテクニックに場内から驚きの声が沸き起こる! 当然、弁慶は為す術なくタップ。ユンが素晴らしいテクニックで魅せた。


▼第4試合 スーパーファイト HERO’Sルール 1R10分、2R5分、延長1R5分
ミノワマン(日本/フリー)
TKO 2R0分42秒 ※レフェリーストップ
ケビン・ケーシー(USA/ヒクソン・グレイシー柔術アカデミー/北米ブラジリアン柔術トーナメント2006ヘビー級王者)

 大歓声に迎えられてミノワマンがついにHERO'Sのリングに登場!

 1R、サウスポーのケビンはヒクソンを髣髴させる膝への前蹴りから胴タックル、そのままテイクダウンする。抑え込みに入るケビン、ミノワマンは立ち上がることに成功するもケビンは離れない。

 ブレイクとなり、ケビンは左右の拳を前に出しながら組み付き、ミノワマンをコーナーへ。ヒザ蹴りを打ち合った二人だがブレイク。すぐに組み付くケビン、再びミノワマンをコーナーへ。ミノワマンのヒザ蹴りをキャッチしたケビンはテイクダウン、ハーフのまま脇を差して抑え込む。

 立ち上がったミノワマンはパンチを放つが、ケビンは徹底して組み付く。ブレイク。組み付くケビンは片足をとってテイクダウン、マウントを奪う。

 うつ伏せになるミノワマンのバックにつくケビン、ミノワマンは胴に巻きついたケビンの足首を極めに行くが、ケビンはスリーパーを狙う。ブレイク。あくまでも組み付くケビン、ミノワマンをコーナーへ追い込んだがブレイク。

 2R、ジャブを出すミノワマンは右ストレートを繰り出すも、ケビンが組み付いて1Rと同じ展開に。ところが、ミノワマンがパンチを出したところでケビンが打ち合いに応じ、思わぬ展開に。

 パンチというよりは左右の拳を前に突き出すだけのケビンに対し、ミノワマンは体重の乗った左フック、そして右フック!

 この一発が見事に決まり、倒れこむケビン。ミノワマンが一気にパウンドでラッシュをかけ、レフェリーがストップ! 超人ミノワマンが逆転勝ちに成功した。

 ミノワマンは四方のリングへ向かってSRF8回(スタンディング・リアル・フィスト・はちかい)を決め、場内は「オイ! オイ! オイ!」と大盛り上がり! HERO'Sにニューヒーローが誕生した。


▼第3試合 ミドル級世界王者決定トーナメント準決勝 HERO’Sルール 5分2R延長1R 70kg契約 
J.Z.カルバン(ブラジル/アメリカントップチーム)
TKO 1R0分35秒 ※レフェリーストップ
ビトー“シャリオン”ヒベイロ(ブラジル/ノヴァウニオン)

 組み付いたシャオリンに足払いを見舞い、テイクダウンに成功したカルバンは息もつかせぬパウンドの嵐! 

 足に絡みつこうとしたシャオリンに構わずパウンドを見舞い、一方的に殴り続ける! 危険と見たレフェリーがストップに入り、カルバンがまさかの秒殺勝利でシャオリンを下した。


▼第2試合 ミドル級世界王者決定トーナメント準決勝 HERO’Sルール 5分2R延長1R 70kg契約
アンドレ・ジダ(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)
判定 3−0 ※20−18、20−19、20−18
宇野 薫(日本/和術慧舟會東京本部)

 日本人で唯一人決勝戦に進出した宇野が出陣、日の丸と大きな期待を背負ってリングイン。佐藤ルミナ第2戦を髣髴させるような厳しい表情だ。

 リングサイドには一緒に合宿を行った内藤の姿も。ジダはSAKUマスクと同じモデルのDIDAマスクを被っての入場。自らのテーマ曲にのって軽快なダンスを見せながら、観客席にTシャツを投げ入れる。

 1R、オーソドックスのジダに対し、サウスポーの宇野は左へ回る。左のパンチをもらい、飛びヒザ蹴りをもらう。一気にパンチ路ヒザでラッシュするジダ。

 宇野は難ぢもタックルに行くがつかまらない。グラウンドポジションで必死に抵抗する宇野が立ったところでドクターチェックが入る。宇野は鼻から流血。

 再開後、ジダは右ハイキック、宇野はジャブからタックルに入るもガブられる。離れるジダは右フック、宇野に右へ回らせないように自分から左へ回っていく。ジャブから接近する宇野だが、ジダはサッと横へ回っていく。

 2R、ジャブを突き、左へ回って宇野を誘うジダ。しかし、パンチを繰り出したところで宇野がタックルで組み付くことに成功! ロープに押し込んでテイクダウンを狙うが、ジダはなかなか倒れない。

 横に倒したところでジダがマウントの体勢になるが、宇野は股から脱出してバックへ回る! 宇野はハーフからマウントを奪ったが、ジダはすぐにハーフへ戻す。パスしようとしたところでジダが立ち上がってしまう。

 スタンドに戻ったジダは宇野をロープ際に追い詰めて右フック&右アッパーの連打! 右フックがクリーンヒット! 宇野が右眉から流血したためドクターチェック。

 再開後、タックルで組み付いた宇野はテイクダウンに成功! パウンドに行こうとするもジダが暴れて優勢な見せ場を作ることが出来ず、日本最後の夢はリングに散った。




▼第1試合 ミドル級世界王者決定トーナメントリザーブマッチ HERO’Sルール 5分2R延長1R 70kg契約
宮田和幸(日本/フリー)
一本 1R1分13秒 ※腕ひしぎ十字固め
ハービー・ハラ(イギリス/シュプリーム マーシャルアーツ)

 今回の試合に備えてタイのポー.プラムックジム(ブアカーオが所属するジム)に2週間のムエタイ特訓に赴いた宮田。

 対するはイギリスの現職警察官という肩書きを持つにも関わらず、右腕などに大きなタトゥーを入れているハラ。

 1R、いきなり右ミドルで突っ込んでいったハラ、宮田はジャブから両足タックルを決めてテイクダウンし、まずは抑え込む。ハーフをパスしてサイドにつき、じっくりと腕十字へ! 宮田が鮮やかな一本勝ちを収めた。


▼オープニングファイト チーム桜畑 VS U-FILE対抗戦2 HERO’Sルール 5分2R延長1R 85Kg契約
佐藤豪則(日本/チーム桜畑)
TKO 1R2分46秒 ※レフェリーストップ
長井憲治(日本/U-FILE CAMP)

▼オープニングファイト チーム桜畑 VS U-FILE対抗戦1 HERO’Sルール 5分2R延長1R 70Kg契約
西内太志朗(日本/U-FILE CAMP)
延長判定 3−0 
高橋 渉(日本/チーム桜畑)

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