サステイン 「プロフェッショナル修斗公式戦 BACK
TO OUR ROOTS 05」 2007年9月22日(土)東京・後楽園ホール 開場17:00 開始17:30
▼メインイベント バンタム級 5分3R ○漆谷康宏(和術慧舟會RJW/同級世界2位) 判定3−0 ※30−28、30−28、30−27 ●マモル(シューティングジム横浜/同級世界1位) ※1R、マモルにローブローによる減点1
1R、サウスポーの漆谷に対し、オーソドックスのマモルは左にステップ。そこに漆谷は軸足を返さずに、近い距離の左ミドルを蹴る。またノーモーションで左ストレートを打つ漆谷。右フックを使って、マモルの外側に回るなどして、距離を詰めさせない。ラウンド中盤、マモルのインローがローブローとナリ、試合が一時中断。 再開後、マモルはパンチで距離を潰して右ミドル。漆谷はそれをブロックして右フック。さらに機を見て得意の左ハイキック、左ストレートから右フックなど、やや漆谷が優勢に試合を進める。さらにマモルのインローが再びローブローになってしまい、マモルに減点1が宣告される。また漆谷の右のパンチで左目を腫らしてしまうマモル。1Rは確実に漆谷のラウンドとなった。 2Rに入っても漆谷はアウトボクシングを展開。下がりながらサイドステップし、マモルが入ってくるところに左の飛びヒザ蹴りや左ストレート。さらに周りながらの右フック、そしてコツコツと右ジャブを突いて、マモルに距離を詰めさせない。 マモルも漆谷をロープに詰めて右ミドルを放ち、右ボディストレートから左フックを返すなど、何とか漆谷を捕まえようとするが、漆谷は距離を取り続ける。ラウンド中盤にはマモルの右ミドルをブロックをした漆谷の右フックがヒット! ダメージこそないものの、マモルが片方の膝を付いてしまう。その後も漆谷は1Rと同じように近距離の左ミドルを蹴り続け、さらには前蹴りも多用しながら、ペースを掴む。 3R、減点の影響もあり、このラウンドをとらなければ判定が厳しくなったマモルが一気にラッシュ! パンチで距離を詰めて右ミドル、さらにワンツーを放っていく。これまで以上に圧力をかけて前に出て行くマモル。漆谷はバックブローや飛びヒザ蹴りの奇襲技で対抗する。 マモルの前進を時には背中を向けながらも、かわし続ける漆谷。右ミドルこそ当たるものの、スタンドではポイントが取れないと判断してか、マモル陣営からは「パウンドで行け!」と指示が出る。その声を聞いて片足タックルに入るマモル。しかし漆谷はそれを切ると、逆にマモルのミドルをブロックして、足をすくってマモルをマットにこかす。 ここはすぐに立ち上がったマモルは何とかポイントを挽回しようと、パンチでラッシュ! 右ミドルから左フック! ボディにパンチを散らしながら必死に前に出る。しかし漆谷はそれをかわし続け、試合終了のゴング。まさに“ウルシ流”とも言えるアウトボクシングで、漆谷が判定3-0で勝利した。 試合後、リング上でマイクを握った漆谷は「マモル選手は強くて、これが僕に出せる精一杯の強さです。これからも与えられた試合を頑張るだけ。もっと練習していい試合をするんで、もうちょっとだけ僕に付き合って下さい。応援よろしくお願いします」と言葉少なめにファンに挨拶した。
▼セミファイナル フェザー級 5分3R ○ダニエル・リマ(オーストラリア/ファイブ・リングス・ドージョー/同級世界8位) 判定2−1 ※29−28、28−29、29−28 ●大沢ケンジ(和術慧舟會A-3/同級世界4位)
試合前のVTRで大沢がバチバチの正面衝突になると予想した一戦は、まさにその通りの試合となった。 1R開始直後にリマのインローがローブローになるという波乱の幕開けとなった一戦。再開後、細かくジャブを突く大沢に対して、リマは左フックから飛び込んでいく。そこに右アッパーや左フックを打ち込む大沢。リマはそれをものともせず、左右のフックで前に出て、大沢をロープ際まで押し込んでいく。 しかし大沢はリマのテイクダウンを凌ぐと、頭を下げて突っ込んでくるリマに左のテンカオ! これがリマの顔面を捉えて、リマの動きが止まる。ここからはリマの左右のフックと大沢の左のテンカオが何度も交錯! それぞれ互いの攻撃をもらう場面があり、場内は盛り上がる。 ゴツンと衝撃音が聞こえるようなヒザ蹴りを出す大沢。それをお構いなしでパンチを振るうリマ。ラウンド終盤はリマが大沢のガードを吹き飛ばすようなワンツーで前に出て、スタンドのままバックからチョークへ。ここはリマがロープを利用してしまい、ブレイクとなる。再開後、大沢とリマの右ストレートが交錯したところで、ラウンド終了となった。 2R、大沢がリマのガードの間を狙って右アッパーから左フック。リマは右フックで踏み込んで大沢をロープまで押し込む。そのリマを首相撲にとらえて何発もヒザ蹴りを叩き込んでいく大沢。しかしタフなリマは倒れない。ロープに押し込むリマ、そこにヒザ蹴りを打つ大沢という展開が続く。 残り1分、大沢の首相撲に対してリマが左ボディから右フック! すると大沢も合わせ鏡のように左ボディからボディに連打をまとめる。大沢の攻撃で明らかに嫌な素振りを見せたリマ! 大沢はここぞとばかりにヒザ蹴りで猛追するが、リマがヒザ蹴りをとってテイクダウンを奪う。 一進一退の攻防が続く中、迎えた最終ラウンド。リマが左フックから一気に距離を詰める。大沢は左ボディを当てて、そこから右ストレート。さらに組みの攻防になると、ここでもヒザ蹴りを多用する。しかしここで遂にリマが大沢をロープに押し込んでテイクダウンに成功! ここまではこかされながらも、上手くスタンドをキープしていた大沢だったが、リマに頭を押さえつけられ、グラウンドで下になってしまう。フックガードからリマの体を蹴り離そうとする大沢。しかしリマは大沢の上半身を押さえ込み、肩パンチで嫌がらせ。さらに大沢のフックガードを飛び越えて、パスガードにも成功する。 サイドポジションからボディにヒザ蹴り、そして顔面にパンチを落とすリマ。大沢はあえて背中を見せながら立ち上がろうとするが、リマがしつこくバックをキープ。何とか片足タックルの態勢にまで持ち込んだ大沢だったが、逆にリマに腕を足殺されたまま、バックサイドの状態で鉄槌を浴びてしまう。そしてこの態勢のまま試合終了。ほぼ互角の試合内容だったが、判定はスプリットでリマに軍配が上がった。
▼第7試合 ライト級 5分3R ○門脇英基(和術慧舟會東京本部/同級環太平洋8位) 一本 1R4分9秒 ※スリーパーホールド ●佐藤ルミナ(roots/同級世界2位)
2,180人(主催者発表)が集まった超満員の後楽園ホール。ルミナとしては世界タイトル挑戦へ向けた前哨戦で勝利し、ファンに大きくアピールしたかったところだったが、まさかの結果に終わった。 1R、左右のローキックを飛ばすルミナ。門脇はジャブを突いて距離を測ると、いきなり飛びヒザ蹴り! これはクリーンヒットしなかったものの、ルミナファンからは悲鳴が上がる。得意の右フックを見せるルミナだったが、これは当たらない。逆に門脇がパンチで前に出て、ルミナのタックルを押しつぶすと、グラウンドで上になる。 ガードポジションから腕十字や足関節を狙うルミナ。門脇はそれを丁寧にディフェンスすると担ぎパスガードを狙いながら、ルミナの足を捌いてパスガード。上四方固めでルミナを押さえ込む。下から自分の足を入れて三角絞めや足関節を仕掛けるルミナ。何とかガードポジションまで戻すものの、門脇は再びルミナの体を担いでパスガードを狙う。 ポジションを取られることを嫌ったルミナが亀になるようにタックルへ。しかし門脇はその動きに合わせて必殺のカドワキスペシャル(=腹固め+スリーパー)! ロープ際だったものの、門脇のスリーパーがガッチリ入り、1R4分9秒、門脇が一本勝ちを奪った。 日本修斗協会広報誌SHOOTO
NEWSには、11月のビッグイベント代々木第2体育館大会で「王座挑戦というパターンもありうる」という記述もあったルミナ。今後のタイトル戦線を考えても非常に手痛い敗戦となった。一方の門脇はリングを降りると慧舟會のメンバーたちと熱い抱擁をかわし、控え室への戻っていった。
▼第6試合 フェザー級 5分3R ○山本
篤(KILLER BEE/同級世界6位) 判定3−0 ※30−28、29−28、30−27 ●徹肌ィ朗(/同級環太平洋8位) ▼第5試合 バンタム級 5分3R ○井口 攝(TEAM
BAD ASS13/同級世界10位) 判定2−0 ※29−29、30−29、30−28 ●秋本じん(秋本道場JUNGLE
JUNCTION) ▼第4試合 フライ級 5分2R ○室伏シンヤ(SUBMIT静岡) 判定2−1 ※20−19、20−19、19−20 ●ATCHアナーキー(パラエストラ東京) ▼第3試合 ライト級 5分2R ○太田拓己(SHOOTO
JAM WATER) TKO 0分59秒 ※レフェリーストップ ●粕谷さかえ(SHOOTO
GYM K’zFACTORY) ▼第2試合 2007年度新人王決定トーナメント準決勝 フェザー級 5分2R ○扇久保博正(パラエストラ松戸) 一本 1R3分3秒 ※スリーパーホールド ●田村和也(マッハ道場) ▼第1試合 2007年度新人王決定トーナメント準決勝 ミドル級 5分2R ○山崎昭博(SUBMIT静岡) 判定3−0 ※20−19、20−17、20−17 ●屋宮ハント(パラエストラ博多)
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