<日タイ修好120周年記念イベント>
『120th ANIVERSARY OF JAPAN-THAILAND』
2007年9月24日(祝)東京・ディファ有明
開催時間10:00〜21:00
日タイ修好120周年記念イベント
120th ANIVERSARY OF JAPAN-THAILAND
「MUAY THAI HEARTY SMILES」
THAI-WORLD FRIENDSHIP ASSOCIATION/株式会社ウィラサクレック・フェアテックス/M-1MC株式会社主催
2007年9月24日(祝)東京・ディファ有明
開場15:00 試合開始15:30
▼第9試合 70kg契約3分5R M-1ムエタイルール
○クンタップ・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックス/M-1スーパーウェルター級王者)
KO 1R1分42秒 ※左ミドルキック
●白虎(レンジャー品川/元NKBウェルター級王者)
アンディ・サワー、白須康仁、山内裕太郎といった各団体のエースには敗れたが、金沢久幸、新田明臣、大輝らを破ってVS日本人6連勝を飾っているクンタップに白虎が挑む。
1R、クンタップの前蹴りで試合開始。右に左にと構えを変えるクンタップが放った左前蹴りに、白虎が左フックで突っ込む。しかし、その直後、クンタップの左ミドルに白虎は悶絶! あっさりと決着がつき、クンタップが7連勝目を飾ることになった。
▼エキシビジョンマッチ
サムランサック・ムアンスリン(タイ/元ルンピニー2冠王)
※エキジビションのため勝敗なし
チャモアペット・ハーパラン(タイ/元ムエタイ9冠王)
▼キッズムエタイ M-1アマチュアルール 2分2R
○山本風雅(尚武会)
判定
●名倉拓海(堀切KMC桜)
▼第8試合 ライト級 3分5R M-1ムエタイルール
○アタチャイ・フェアテックス(タイ/フェアテックス/元ルンピニーJr.フェザー級王者&現同スタジアムSフェザー級5位)
TKO 4R1分14秒 ※タオル投入
●鈴木 敦(GAREX/元日本ライト級6位)
アンディ・サワー、白須康仁、山内裕太郎といった各団体のエースには敗れたが、金沢久幸、新田明臣、大輝らを破ってVS日本人6連勝を飾っているクンタップに白虎が挑む。
1R、クンタップの前蹴りで試合開始。右に左にと構えを変えるクンタップが放った左前蹴りに、白虎が左フックで突っ込む。しかし、その直後、クンタップの左ミドルに白虎は悶絶! あっさりと決着がつき、クンタップが7連勝目を飾ることになった。
“天才”アタチャイが再びM-1に来襲! 前回の大宮司戦では4度ものダウンを奪い、セコンドにタオルを投入させるという圧倒的な強さを見せ付けている。ムエタイ選手としては異例の27歳という高齢ながら、トップ戦線で活躍している実力は佐藤嘉洋をして「神かと思った」と言わしめた。
対するは新日本キックボクシング協会のランカーとして長く活躍、あの小野寺力とも対戦経験のあるベテラン選手・鈴木。尚武会(今回よりGAREXに改名)の協会脱会に伴い、M-1に参戦を果たした。
1Rからアタチャイはその“神技”を見せ付ける。オーソドックス構えから鈴木に近づき、鈴木がロープを背にして回ろうとしたところでサウスポー構えにチェンジ、右足を引っ掛けて転倒させた。この技は客席からはよく見えなかったらしく、アタチャイが触れずに倒したように見えたため場内にどよめきが起こる。
サウスポーに構えなおしたアタチャイは変則左ハイキック、ジャンプしての二段前蹴り、右をフェイントしての左のパンチ、右のフックをフェイントしての左ボディストレートと鈴木を翻弄する。まるでマススパーのように軽くゆっくりと蹴りを出すアタチャイ。そしてふわっと飛び上がっての飛びヒザ蹴りかと思いきや、かわそうとしてスウェーした鈴木へいきなり膝下が伸びてのジャンピングハイキック! これで最初のダウンを奪う。
2R、アタチャイは左ミドルの軌道からハイキックへと変化する変則キックを連発。前蹴りで鈴木のパンチを止めたかと思うと、両足を全く動かさずに上体のムーブだけで、しかも至近距離で鈴木のパンチをひょいひょいとかわしていく神技的ディフェンスを披露。
たっぷりとディフェンスを見せ付けた後は、前足を残してスウェーでパンチをかわし、そこから矢のような左ストレート! 続いて左のハイキックをフェイントして、下がった鈴木へ左フックを決めて2度目のダウンを奪う。
右のジャブから左の回転エルボーで通算3度目のダウンを追加したアタチャイは、左前蹴りでアゴをかち上げ、後ろ廻し蹴りまで繰り出す余裕。鈴木がパンチで反撃してくるとまたも足を動かさずに上体のムーブだけでかわし、左ハイキック三連発! 踵落としを出したかと思うと、パンチを避けながらスッと入り込んで胴タックルから投げる。右の鋭いジャブも突き刺す。
3R、鈴木はローキックを出すが、パンチは全て軽々とかわされる。アタチャイは左ストレート、左フックで鈴木をコーナーへ詰めてパンチの連打。左ハイキックをフェイントして左のパンチを出し、すぐに右へ繋げる。ワンツー、左ボディストレート、連打で鈴木をロープに釘付けに。左ストレートで鈴木を吹っ飛ばすと、前蹴りとヒザ。
4R、左右のストレートとボディストレートでコーナーへ詰めた鈴木へ、アタチャイは左ヒザから首相撲の投げ。ジャブから左ボディを叩き、コーナーへ追い詰めてのワンツーでさらにダウンを追加する。
左ストレートで追っていくアタチャイは、鈴木が頭を下げてブロックするとヒザで突き上げ、ガードを固めた鈴木へボディストレートを突き刺す。一方的な展開となり、アタチャイが前蹴りから左ミドルで攻めたところでレフェリーが試合をストップ、同時にセコンドからタオルも投入された。
アタチャイは「ムエタイのいろんな技を見せることが出来て満足。一番よかったのは回転ヒジかな。KOしたけど、相手がかわいそうだった。試合が始まってすぐにいつでもKO出来ると分かりました」と余裕のコメント。次戦は外国での試合が決まっているという。
主催者のウィラサクレック会長は「アタチャイは次も呼びたいです。日本人の選手でM-1でアタチャイと闘いたい人は連絡して下さい」と、挑戦者募集を呼びかけた。
▼メインイベント 第7試合 M-1ミドル級タイトルマッチ 3分5R M-1ムエタイルール
○我龍真吾(ファイティングマスター/王者)
判定3−0 ※49−48、49−48、49−47
●城戸康裕(谷山/MA日本ミドル級王者/挑戦者)
※我龍が初防衛に成功。
今年3月に白虎を破り、M-1ミドル級王座を獲得した我龍が初防衛戦。迎え撃つ立場ではあるが、王座獲得前には寒川直喜に二連敗、獲得後は白須康仁、K.ルイスに二連敗を喫しており、もう後がない状態。挑戦者の城戸は昨年8月より5連勝中と絶好調、その中には宍戸大樹を破った一戦も含まれている。勢いは城戸にあるが、我龍の意地にも期待したいところ。
1R、我龍の右ストレートに城戸が右ローのカウンター、我龍が右フックを打ってくると左の縦ヒジを合わせる。城戸はサウスポーとオーソドックスに構えを変えながら、首ヒザから右ヒジ、コーナーへ押し付けてさらに右ヒジを叩き込む城戸は、離れても右の顔面前蹴りで我龍を吹っ飛ばす。
“やるな”という表情を見せた我龍に右ローを狙い撃ちする城戸。我龍がパンチで前に出てくると前蹴りでストッピング、右へ回りつつ左ハイキックをかすめさせる。
2R、城戸が左ジャブからミドルキック、我龍のガードが下がったところを右ストレートで打ち抜く! 我龍がダウン! 我龍がフックで倒し返そうと前へ出ると、城戸もこれに応じて殴り合いが展開される。しかし、乱戦の中で城戸がバッティングしたと我龍が猛然と抗議し、リング上は異様な雰囲気に。
バッティングを詫びる城戸。その後、今度は我龍のヒザが城戸の金的に入ってしまい試合は一時中断となる。試合再開すると我龍はなんと土下座して金的攻撃を詫び、城戸も土下座してこれに応えた。
両者が立ち上がった直後、我龍が左フックからの右ハイキックを決めてダウンを奪い返す! 熱くなった両者は足を止めての打ち合いとなり、ラウンド終了直前に我龍の右フックで城戸が2度目のダウンを喫する!
3R、セコンドから「落ち着け!」との声を受けて送り出された城戸だが、我龍は左右のフックで打ち合いに引きずり込み、城戸もヒジと右ローで応戦。我龍がパンチの打ち合いから左ヒザを突き上げ、レバーブローから左右のフックでラッシュをかける。城戸はパンチからハイキックを狙い、打ち合いを仕掛けてきた我龍に右ヒジのカウンター。
4R、城戸は離れて右ローを繰り出したが、我龍が助走を付けて突進し、城戸に襲い掛かる。途端に打ち合いとなり、完全に我龍のペースに乗せられてしまう城戸。
我龍の左ローに城戸が右ストレートを合わせ、城戸の左ハイには我龍が左右フックを返す。左ハイを連発する城戸だが、我龍は止まらない。我龍の左右フックに対して、城戸は左ハイ、左ストレートなどロングの距離で応戦しようとする。
最終ラウンドが開始されると、両者はお互いの健闘を称えて抱き合い、再び激闘を展開。城戸は左の蹴りで距離をとりつつ右ストレート、我龍は突進してのフックだ。ようやく落ち着きを取り戻したように見える城戸は左の高い蹴りを連発し、我龍をフックの距離に入らせないようにする。すると我龍はその左の高い蹴りに右ローを合わせ、入っていこうとするところに城戸の右ストレートをもらう。
一進一退の攻防の中、残り時間は30秒。ここで我龍は両手を差し出してノーガードで足を止めて打ち合う我龍タイムを要求するが、城戸は付き合わない。すると我龍は強引に打ち合いに持って行き、城戸が蹴り、我龍がパンチで最後まで激しく打ち合った。
判定は2度のダウンを奪った我龍が逆転勝利! ベルトが再び腰に巻かれると「やったーっ!」とガッツポーズだ。これほど激しい試合をした直後にもかかわらず、我龍は子供を一人肩車、もう二人を両手で抱え上げて記念撮影に収まった。
▼第6試合 55kg契約 3分5R M-1ムエタイルール
○ワンロップ・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックス/M-1バンタム級王者)
TKO 2R2分51秒 ※左ヒジ
●米田貴志(OGUNI/NJKFスーパーバンタム級王者)
今年5月に初対戦し、その時はワンロップの判定勝ちに終わっている。試合直後、米田側から即再戦要求を出し、ワンロップ側が快く受けたことで短期間での再戦が実現した。
1R、両者ともサウスポー構えからジャブとインローを交わす。ワンロップをフックを出してのローキックを狙い、米田はジャブと前蹴りを多様。
米田のジャブにワンロップが鋭い右ハイキックを合わせるが、米田はかろうじてブロック。米田は速いジャブか前蹴りを出して距離をとり、ワンロップにヒジを出させない作戦か。得意のローはあまり出さなかった。
2Rになると米田がジャブをワンロップにブロックさせて左ロー。ワンロップもすぐにインローを返し、米田を転倒させて蹴り上げる!
ワンロップはさらに足払いでも転倒させる。ムエタイはこうやって相手を転倒させることで、相手を呑んでしまうことが多い。
ワンロップは鋭い右ミドルから右ヒジ、下がる米田に左の縦ヒジ! 組んでのヒザからヒジとラッシュを仕掛けて米田をコーナーへ押し込む! そして、前回の対戦で勝利の決め手となった首相撲からのヒザ蹴りだ。
これに対し、米田は組み合ってヒザ蹴りを返す。前回はこれでペースを握らせてしまったため、今回はガッチリ組み合ってのヒザ蹴りの攻防……と、思いきや、ワンロップはショートアッパーを突き上げて米田のアゴを勝ち上げ、すぐにサイドへ回る。
振り向き様に米田が左ヒジを出そうとしたところへ、カウンターの左ヒジ! 米田がダウン!
前のめりに倒れた米田、ボタボタと流れ落ちる鮮血がマットを朱に染める。カウントを数えたレフェリーだが、米田の状態を見て試合をストップした。
“世紀の激突”第二戦は、ワンロップの圧勝に終わった。
「今日はパンチのコンビネーションとヒジがよかった。前の対戦の時は当日計量だったので試合中に疲れてしまったけど、今回は前日計量だったのでやりやすかったですね。勝因はそれで元気だったからです」と笑うワンロップ。
「米田は前回負けたからドキドキしていたし、怖がっていた。今日は前回よりも弱く感じましたね。逆に僕はリラックスして出来たし、練習もいっぱい出来た。衛星中継でタイの人がいっぱい試合を見ているだろうからちょっとドキドキしたけど、米田の気持ちがダウンしていたからよかった」と、米田の精神的な弱さが勝因と語った。
しかし、ウィラサクレック会長は「米田はいい選手だから、今日はワンロップ大丈夫かなと思っていた」と本当はワンロップの苦戦を予想していたという。「1Rが終わった時にはワンロップがやられるかもと思いました。ヒジが当たってラッキーでしたね」と、決して見た目ほどワンロップの圧勝ではなかったと評している。
▼第5試合 59kg契約 3分5R M-1ムエタイルール
○カノンスック・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックス/M-1フェザー級王者)
KO 2R1分2秒 ※左ハイキック
●TURBO(FUTURE_TRIBEver.OJ/WMAF世界スーパーフェザー級王者)
第4試合終了後、休憩を挟んで18:02より、タイ5ch・タイTVグローバルネットワークを通じ世界175カ国へむけての衛星生中継が始まった。
その中継のオープニングを飾ったのは、日本が誇る軽量級の雄でWMAF世界スーパーフェザー級王者&R.I.S.E.
FLASH to CRUSH 60Kgトーナメント覇者のTURBOと、8・25全日本キックでフェザー級ながら大月晴明と互角に打ち合ったカノンスックの対戦。
カノンスックの大砲のような攻撃力か、それともTURBOのスピードか?
1R、カノンスックはグローブを合わせるフリをしていきなり右ロー。サウスポーのカノンスックに対し、TURBOは左へ回りつつ右ストレート。カノンスックはパンチでTURBOを下がらせて強い左ロー。カノンスックがローを蹴るとTURBOは入り込んでの左右フックを放つ。
TURBOは離れるとロー、カノンスックが蹴ってくると入り込んで右アッパー、さらに離れてローとヒットアンドウェー。カノンスックは鋭く踏み込んでの左ローをTURBOの奥足へ刈り込むように深く入れる。TURBOがパンチで打ってくると右手を伸ばしてストッピング、すぐに左のパンチ。
2R、カノンスックが左ボディストレートから左ミドルをキレイに繋げる。そして、カノンスックの右インローに対してTURBOが左を伸ばしてワンツーで入ろうとしたところで、ガードの隙間を縫うようにカノンスックの左ハイキックが炸裂!
仰向けに倒れたTURBOは立ち上がることが出来ずKO負け、そのまま担架で運ばれた。
▼第4試合 フェザー級3分5R M-1ムエタイルール
○駿太(谷山/MA日本フェザー級王者)
判定2−0 ※49−48、49−48、48−48
●コムパヤック・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックス/M-1スーパーバンタム級王者)
1R、ジャブの応酬から駿太が右ローを出すと、コムパヤックは左ハイキックを急襲! 勢いあまって転倒する。コムパヤックは前蹴りで距離を作りつつ、左フック、右ローを狙う。コムパヤックの左フック、ジャブから右ロー。駿太も右ローを返して、パンチでロープへ詰めていく。
ラウンド終了間際、ロープに詰まったコムパヤックが右ローを返してきたところへ、駿太が右のストレートを合わせて鮮やかなダウンを奪う!
2R、コムパヤックがじっくりと前へ出ながら左ミドル、駿太はジャブで距離を測りつつワンツーを狙う。コムパヤックは駿太のパンチをガードしながら左右のフック、ハイキックを狙うが駿太はしっかりと反応。
それどころか前蹴りで下がらせてボディストレートを打ち込み、コムパヤックが入ってこようとするとヒジのフェイントを見せる。駿太がロー、パンチで前へ出ると、コムパヤックは下がるもこれは誘い、逆転を狙った左ハイキックを繰り出したが、駿太はしっかり反応してローを返す。
3R、左ハイキックを狙い続けるコムパヤック、駿太は前蹴りで距離をとりつつ、コムパヤックのハイを空振りさせると一気に連打で前へ出て左ロー。
コムパヤックは駿太の右フックをダッキングでかわして左のオーバーハンド、さらにハイを狙うが駿太は完全に読んでガード、右ローを返す。コムパヤックの左ミドルに右ストレートを突き刺し、下がったところに左フック! コムパヤックが怯む!
4R、縦拳のワンツーでガードを割りながら前に出る駿太、コムパヤックは前蹴りから左ハイを狙う。コムパヤックの右ミドルにはしっかりと右ローを返し、蹴り負けない。パンチを見せて右ロー、もう一度パンチを見せて右ミドル!
駿太の攻勢が続く。コムパヤックの左ミドルには右フックを合わせ、さらに右ロー! 苦しくなったコムパヤックは足払いで駿太をコカし、ヒザを落としてくる。
5R、開始早々、前蹴りで勢い余って転倒する駿太だったが、左へ回りながら左ロー。コムパヤックは首相撲で転倒させて顔面をヒザで狙う危険な展開。焦っている証拠だ。
しかし、元・神奈川県下一の暴走族の特攻隊長を務めたこともあるという駿太は、全く怯むことなく左アッパーをヒットさせる。コムパヤックはカウンターの右ミドル、さらに首相撲で駿太をコカすが、駿太の勢いは止まらない。
どんどんパンチで前へ出て行く駿太。組んでは投げるコムパヤック。逆転を狙うコムパヤックのハイキックと、駿太のローの蹴り合いが繰り広げられる。コムパヤックは組んで倒し際の顔面蹴りを狙っていくが、駿太は逆転させることなく最終回のゴング。
24歳の駿太が山本元気、藤原あらし、竹村健二らをKO・TKOに破ってきた日本で無敗のコムパヤックを判定に下すという大金星を挙げた!
▼第3試合 フライ級 3分5R M-1ムエタイルール
○ナムペット・ソータムティップ(タイ/BBTVミニフライ級王者)
判定3−0 ※50−48、49−47、49−47
●建石智成(GAREX/元日本フライ級王者)
SEXピストルズの「マイウェイ」で登場した建石。慣れ親しんだディファで、新日本キック協会から独立後、新たなる第一歩を踏み出す。対するはBBTVミニフライ級王者の肩書きを持つナムペット。
1R、建石はジャブからロー、ジャブからフック&アッパーのパンチ連打と攻めていく。ナムペットもこのペースにのって左フックで打ち合う。ナムペットの左フックが出る間に三連打を食らわす建石。これで火がついたか、ナムペットは建石をロープに詰めてボディから左フック、建石のパンチをよく見て強烈な右ローを蹴りこむ。
左アッパーから右フック、左ボディストレートから左フック、縦ヒジと建石をロープ際に追い詰みながら的確に空いた部分へ攻撃をねじ込むナムペット。パンチを出しながら離れようとする建石にナムペットの攻撃が次から次へとヒットしていく。
2R、建石がローを蹴るとナムペットは左フック、下がるとボディストレート。建石もジャブとローで切り込むも、ナムペットは圧力を掛けつつヒジ、左ボディから右ロー、右ボディから右フック。建石は左ミドルをキャッチしてパンチを入れていくも、ナムペットの圧力に下がり気味。
ナムペットは左ミドルから左ボディ、接近して左フックから左ヒジ。建石もヒジを返すが、ナムペットはガッチリ組んでヒジ。ボディを叩いて組み付き、ショートのパンチとヒジを叩き込むナムペット。
3R、ナムペットがローを蹴ってバランスを崩したところで建石が左フック、前に出てくるところへワンツーを合わせる。ナムペットは組み付いてのヒザ、ヒジ。
建石は回り込みながらのパンチ、ロー。やや組み疲れてきた感のあるナムペットだが、前蹴り、組んでの右ヒジ、距離を潰して手を伸ばしながらの左ミドルから右ヒジを叩き込む。
4R、ナムペットのミドルをカットしてローを返す建石。組んで建石が上になってコカすと、ナムペットも負けじと倒し返す。組み合い、ナムペットはヒジとヒザ。首をしっかりと捕らえているのはナムペットの方。離れると建石は右ロー、ナムペットは組んで建石を投げる。
建石はラストに猛然とパンチでラッシュを仕掛ける! ナムペットも応酬し、両者足を止めてショートレンジで打ち合う! ゴングが鳴ると両者共に「俺が勝った」と言わんばかりにガッツポーズで場内にアピール。
5R、ナムペットの左ローに建石が右ロー、建石は渾身の打ち合いを挑んでいく! 組んだナムペットをヘッドロックに捉え、頭を殴り続けると怒ったナムペットが足を払って建石を空中で一回転させる!
建石が打ち合いを挑んで乱戦に、ナムペットは組んで逃げの体勢かと思いきや、ハイアングルのヒザを突き刺す!
これに建石はバックブロー。足をとられてコカされるもすぐに立ち上がって打ちに行く建石! 左フックが鮮やかにナムペットを捉え、さらに前へ出てパンチを出していく。
空振りが多く、ナムペットの組みに捕まりながらも、建石は奇声を挙げながらナムペットに飛び掛っていき、大いに盛り上がる中、最終ラウンドのゴングが鳴った。両者ともロープに飛び乗って勝利をアピールしたが、判定はナムペットを支持した。
▼第2試合 70kg契約 3分5R
○レッドモンコン・ソータムティップ(タイ/タイ国プロムエタイ協会Sライト級2位・ラジャダムナン同級5位・ルンピニー同級5位・WBCムエタイ世界同級5位)
判定3−0 ※50−46、50−48、49−48
●キム・ソンシク(韓国/韓国ミドル級王者)
ラジャダムナン&ルンピニー&WBCムエタイ&プロムエタイ協会のランカーが初参戦。本来はスーパーライト級であるが、今回は70Kg契約で三階級上の韓国ミドル級王者・金と対戦する。金は昨年5月21日、あの武田幸三と対戦してドローに持ち込んだ選手。
1R、両者オーソドックス構え。前蹴りの応酬の後、互いに笑みを交わす。軽く左ミドルを蹴るレッドモンコン。金は左フックを炸裂させるが、レッドモンコンは急にスピードをつけて右のヒジを一撃! 金のワンツーを受けると右のヒジを振り回すレッドモンコン、金が組み付いてくると左ヒジのカウンター。
2R、レッドモンコンはヒジを振るい続ける。金はパンチを当てようとするが、レッドモンコンはヒジ狙い。前蹴りで突き放し、金がパンチで前へ出てくるとヒジ。金のフックからアッパーをもらうと、レッドモンコンは怒ったようにパンチで前へ出るが、パンチの上手さとスピードはそれほどなさそうだ。
3R、ジャブと左ミドル、右ローで前に出るレッドモンコン。金は連打で突き放し、左を放つがレッドモンコンの左のカウンターをもらう。何度か足払いを仕掛ける金だが、レッドモンコンは転倒しない。
左ミドルと前蹴りで距離を作るレッドモンコン。組んだ金はコーナーへ押し込んでヒジ。
レッドモンコンは右ミドルから左ヒジ、金が組み付く。金は左フックを狙って組み付くが、レッドモンコンの右ヒジがヒット。金の左頬は大きく腫れ上がる。
4R、ゴングが鳴ると金がすぐにドクターチェック。試合再開、レッドモンコンは前蹴り、左ミドルで距離をとりつつ、金が入ってくると狙ったように右ヒジで金の腫れた頬を打つ。左ミドル、金が入ってくるとテンカオ、離れようとすると左ストレートを出すレッドモンコン。
金はパンチを出して前に出るが、レッドモンコンのテンカオに迎え撃たれて組み付かれる。またもレッドモンコンの右ヒジ! 金の頬はさらに腫れ上がった。
5R、金が入ってくると左ミドル、そして組み付くレッドモンコン。動きの鈍くなったレッドモンコンに金の右フックが炸裂! すぐに打ち返すレッドモンコンだが、スウェーをかわしそこねて左ストレートをもらう。
スタミナ切れのレッドモンコンは完全に逃げの体勢、ガードを下げて誘い、組み付く。余力十分の金がパンチで前へ出てフックをヒットさせ、レッドモンコンを追い詰めていったが、レッドモンコンが前半の貯金で勝利した。
▼第1試合 フェザー級 3分5R M-1ムエタイルール
○中村元気(クロスポイント・ムサシノクニ/全日本フェザー級2位)
判定2−0 ※50−49、50−49、49−49
●クック・ソークッカイ(タイ)
タイを主戦場にしてルンピニーとラジャダムナンスタジアムにも上がり、和製ムエタイ戦士の道を突き進む19歳の中村が凱旋試合。前回6月のM-1での勝利を含めてVSムエタイ四連勝中だ。クックは24歳で35勝(4KO)11敗5分の戦績。
1R、サウスポーの中村はゆっくりリズムを刻みながら待ちの姿勢。クックは右ロー、中村の蹴りを受けて右ハイキックを返す。左ミドル→スネブロックの攻防が続く中、クックの顔面前蹴りがヒット!
中村はクックに高い蹴りを出させてパンチ連打。セコンドの山口元気からは「手は出さなくていい、このラウンドはしっかり見ろよ」とのアドバイスが飛ぶ。
2R、中村はジャブ、フェイントを出しながら前へ、クックの蹴りをかわして左ミドルを入れていく。クックの右ミドルをカットして左ミドル。ロープに詰めたクックへ中村がテンカオを突き刺す! クックはこれにムカッときたのか、中村を転倒させてグラウンド状態の中村に蹴りを入れる。
3R、山口元気の「こっから動くよ!」の声で中村が攻め始める。クックは組んできた中村を首相撲でコカして倒れたところへヒザ蹴り! 再び首相撲の攻防、中村がヒザを突き刺してから離れ、ローの打ち合いとなるが再び首相撲に。
中村は突き放して左ストレート! 首相撲の攻防から縦ヒジを繰り出し、ヒザの蹴り合いにも真っ向勝負。クックの蹴りには左ストレート、すぐにミドルをフォローする。
4R、前に詰めていく中村、右の前蹴りから左ストレート。クックの左ハイをブロックして左ストレートを突き刺す! 首相撲の攻防後、クックは苦しくなったのかマウスピースを自ら吐き出してしまう。
組みにくるクックは徹底してヒザ。離れ際にはクックの顔面前蹴りだ。クックのテンカオに左ストレートを合わせる中村だが、クックはあくまでも組む。クックの蹴りをブロックしての左ストレートが二度続けてヒット!
5R、前に出る中村はパンチで切り込んでいき、フックからのアッパー、左ストレート。クックは組んで距離を潰す。左のボディストレートを叩き込む中村、クックは組んでヒザ蹴り。左のボディを連打する中村にクックは左ミドル。
下がるクックは左ミドル、中村は左ボディで追っていく。追っていく中村の左ストレート、クックは左ミドルと組み付いてヘッドロックで中村の動きを止める。中村はパンチで前に出て行くも、クックを仕留めることは出来なかった。
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