マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟 「BREAKDOWN-8〜打破〜 MA.KICK祭り CHAMPION CARNIVAL」
2007年12月2日(日)東京・ディファ有明 開場15:00 開始15:30
▼メインイベント スペシャルマッチ 70Kg契約3分3Rショーダウンマッチ1 ヒジなし ○城戸康裕(谷山/MA日本ミドル級王者) 判定2−0 ※29−28、29−29、29−28 ●白須康仁(花澤/WMAF世界スーパーウェルター級王者)
今年はK-1
WORLD MAX日本代表決定トーナメントにも参戦し、日本人キラーとして知られるゲンナロンに判定勝利するなど、安定した実力を発揮してきた白須。
対する城戸はシュートボクシングのエース宍戸大樹(シーザー)に判定勝ちしているものの、9月大会では我龍真吾に判定負けを喫している。この実績からも下馬評では白須有利の声が多かった。 しかし1Rから試合のペースを掴んだのは城戸だった。ガードを高く上げて、距離を取りながら的確に左ミドルを蹴って、白須に距離を詰めさせない。白須も城戸のミドルをブロックしながら、パンチから右ローへつなげていくが、城戸はそれをしっかりカット。クリーンヒットを許さない。 そして2Rに入ると、城戸が「狙っていた」という左ハイキック! これが白須の即頭部をとらえ、城戸が先制のダウンを奪う。再開後、白須はポイントを挽回しようと猛然とラッシュ。
城戸の両腕ブロックを崩すべく、圧力をかけて前に出て左ボディや右アッパーを突き上げ、そこから得意の右ローキックにつなげる。3Rに入るとさらに攻撃の回転を上げていく白須。しかし完全に防御に徹した城戸はこの猛攻を凌ぎ切り判定2−0で白須を下すアップセットを起こした。 リング上でうれし涙を流してセコンドと抱き合う城戸。リングアナウンサーにマイクを渡されると「これからは僕がMAの中量級エースでいいですか?」と新エース襲名を宣言! さらに「次は来年のK-1MAXの日本予選に出させてもらって、MAの名前を日本、そして世界に広めていきたいと思います」とK-1MAXへの出場をアピールした。 試合後の控え室でも城戸は「僕はK-1のオープニングファイトで2勝1敗と勝ち越しているし、今年の日本代表トーナメントに出ている宍戸選手と白須選手にも勝ちました。そろそろ日本代表トーナメントに出してください!」とK-1MAX出場をアピールしている。
●城戸の試合後のコメント 「1Rは自分の思い描いた通りに闘えました。7月から練習を見てくれているノッパデッソーンさんと一緒に白須選手のビデオを見て、対策を立ててくれたんです。
ダウンを奪った左ハイキックもノッパデッソーンさんとの練習で身についたもので、試合中の指示通り、狙い通りです。ただ絶対に倒れないとは思っていましたけど、3Rは防御ばっかりだったし、ボディもローも効きました。ボディは僕も手が長いんでブロックできましたけど、ローは金属バットで殴られたくらい痛かったです(苦笑)。
白須選手はMAの顔だし、もしMAからK-1に出るとしたら白須選手だと思っていたんですね。でもその白須選手に勝って、今日はクーデターを起こしたって感じですか(笑)。白須選手はゲンナロンにも勝っているし、このまま僕に勝っていたら、また来年もK-1に出ていたかもしれない。でも逆に言えば僕が勝ったら、来年はK-1に出られるんじゃないかなと思って、今日は試合をしました。僕はK-1のオープニングファイトで2勝1敗と勝ち越しているし、今年の日本代表トーナメントに出ている宍戸選手と白須選手にも勝ちました。そろそろ日本代表トーナメントに出してください!」
▼セミファイナル MA日本スーパーライト級選手権試合 3分5R ○壮泰(橋本/MA日本スーパーライト級王者) 判定3−0 ※50−48、50−46、50−48 ●渡辺大介(ダイケン/挑戦者・同級2位) ※壮泰が初防衛に成功。
1R、じりじりと圧力をかけて前に出る壮泰は右ロー。そして右ミドルで渡辺の出足を止める。渡辺もパンチで壮泰を下がらせて右ローを蹴っていくが、クリーンヒットはない。逆に壮泰は自分の間合いを保ち、得意の左右のミドルキックを蹴り続ける。 2R、ここも左ミドルで攻撃を組み立てる壮泰。さらにそこから右ローにつなげていく。パンチと右ローで反撃を試みる渡辺だったが、攻撃がワンパターンで単調なため、徐々に壮泰に動きを読まれてしまう。落ち着いてミドルとローを蹴る壮泰は、渡辺と距離が詰まると首相撲からボディにヒザ蹴りを突き刺す。 3R、壮泰はローとミドルで前に出て行く。そして渡辺を首相撲に捕らえてヒザ蹴り。完全に試合を支配したかに思えたが、渡辺が首相撲の離れ際に右ヒジ! これが壮泰の即頭部を捉える。カットこそしなかったものの、壮泰にとってはヒヤリとする場面だった。試合はここから近距離での乱打戦、しかし壮泰が右ストレートを当てて渡辺を後退させると、ジャブで距離を測りながら、右ロー&右ミドル。首相撲からヒザ蹴りを連打する。 4R、3Rの勢いをそのままに壮泰は右ロー、左ミドルで前に出る。渡辺が蹴りをブロックしようとガードを高く上げると、そこに右のボディストレート! 首相撲からのヒザ蹴り、離れ際のハイキックなど、多彩な蹴り技で渡辺を攻め込む。しかし渡辺もここまで蹴り続けてきた右ローで、壮泰の動きを止める。さらにそこから左フックやバックブローを繰り出していく。 5R、ここまでのポイントで負けていると判断してか、渡辺はパンチとヒジ打ちでラッシュ。しかし壮泰は首相撲で渡辺の動きを殺して、距離を取りながら左右のミドルを蹴る。終盤、渡辺は壮泰の蹴り足を掴んで、壮泰をマットに転がすものの、有効な攻撃はなく、そのまま試合終了。得意のミドルで試合を組み立てた壮泰が安定した戦いぶりでタイトルを防衛した。 試合後、リング上で挨拶した壮泰は「渡辺選手とは同じ時期にキックを始めて、同じ大会に出たこともあって、いつか試合やるんじゃないかなと思って見てました。会場で会った時なんかもすごく仲良くしてくれて、でもだからこそ試合をしていて楽しかったです」と挨拶。さらに「僕は就職して働きながらキックを続けていたんですが、仕事を辞めてキックに専念することになりました。これからは他の団体の有名な人を倒して、このベルトの価値をあげていきたいと思います」と力強く宣言した。
▼第5試合 MA日本ライト級選手権試合 3分5R △山本佑機(橋本/同級暫定王者) 判定1−1 ※49−50、49−48、50−50 △河野雄大(武勇会/挑戦者・同級2位) ※木村がタイトル返上のため、山本が正規王者に。
1R、佑機は距離をとりながら右ロー。河野はジャブを突いて前に出て首相撲からヒザ蹴りを入れる。圧力をかけて前に出てくる河野に左フックを合わせる佑機。下がりながらも右ローを当て続ける。河野は佑機の攻撃に対して右ストレートなどカウンターを狙っていくが、クリーンヒットはない。 2R、ジャブと前蹴りで山本を突き放す河野。距離が詰まるとすぐに首相撲からヒザ蹴りを放ち、パンチだけでなく細かく右ローを蹴っていく。1Rに比べるとやや手数の減った佑機だったが、タイミングよく左フックと右ローを当てる。しかし佑機はいつものように左ミドルから攻撃を組み立てる場面が少ない。 3R、佑機は細かいパンチのコンビネーションから右ロー。河野は距離を潰して首相撲からのヒザ蹴りで攻める。佑機はそれを必死に振りほどいて距離を取る。ややこの展開を嫌っている様子だ。その後も左フックと右ローを当てる佑機だったが、河野の圧力が強く、ダメージを与えるまでにはいたらない。逆に河野が佑機のパンチの打ち終わりを狙って右ストレート! ここから一気にパンチの連打で攻め込む。しかし佑機もすぐに距離をとって、河野の横に周りながら右ローを蹴る。 4R、河野は攻撃の回転を上げて前に出る。右ストレートで山本を後退させて前蹴りや右ロー。佑機がロープに詰まったところで右ストレートを当てると、そこからパンチの連打をまとめてヒザ蹴りを突き刺す。佑機も右ローや左フックを返していくが、このラウンドはやや劣勢。 5R、ようやく左ミドルが出るようになった佑機。これで河野を蹴り離して左フックから右ロー、さらに右ストレートを当てていく。対する河野も最終ラウンドにも関わらず、最後まで前に出続けて首相撲からのヒザ蹴りを繰り出した。判定は3者3様のドロー。木村允のタイトル返上により、佑機がドロー防衛で正規王者に繰り上がる形となった。 「チャンピオンじゃない試合をしちゃったんでもっと練習します…イチから出直しです」と肩を落とした佑機。前回のシラー・トーバンセン戦で目にダメージを負った後の試合だっただけに、次は万全の体調での試合を期待したい。
▼第4試合 MA日本スーパーフェザー級選手権試合 3分5R ○“凶拳”竹内裕二(花澤/挑戦者・同級1位) TKO 4R1分3秒 ※ヒジによるカット ●アトム山田(武勇会/王者) ※アトムが初防衛に失敗、竹内が新王者に。
1R、ローの蹴り合いで試合はスタート。静かな立ち上がりだったが、竹内が強烈な右ストレートを叩き込むと、アトムは片足タックルのような形で竹内にしがみつく。
ダウンこそ免れたアトムだったが、再開後、両腕でガードを固める亀の状態で動きが止まってしまう。そこに竹内は左フックや右アッパーなど怒涛の連打! 必死に絶え続けるアトムだったが、竹内の右ストレートをもらうと、遂にダウンを喫してしまう。 2R、ガードを固めて右ローを蹴っていくアトム。しかし竹内がそこに右ストレートを合わせて、この日2度目のダウンを奪う。この一発で再び亀ガードの時間が長くなってしまうアトム。竹内は左ボディから左フック、右ストレートやヒザ蹴り、ミドルを蹴って一気に攻め立てる。タフなアトムはそれを凌ぐと、右フックやバックキック、バックブローで反撃を試みる。 3R、完全に右ローに攻撃の照準を絞ったアトムは、竹内のパンチをブロックして確実に右ローを返す。さらに組みの攻防になると、竹内の左足にヒザ蹴りを入れる。竹内はほとんどアトムのローをカットしないため、やや手数が減ってしまうが、組み付いてくるアトムに右ヒジを入れて、アトムの即頭部をカットする。 4R、右ローと右フックを当てるアトム。しかし竹内が再び右ヒジを入れると、アトムの出血がひどくなる。ここでドクターチェックが入ると、ドクターは試合をストップ。竹内が新チャンピオンとなった。リングネームに“凶拳”を使うなど、暴走系の竹内は、腰にベルトを巻かれると「ベルトを巻くぞ! これから遊ぶぞ!」と絶叫。「チャンピオンになっちゃいました。でもこれは通過点なんで上を目指してガンガン行きます!」と豪傑キャラを爆発させた。
▼第3試合 MA日本フェザー級選手権試合 3分5R ○駿太(谷山/王者) TKO 2R1分14秒 ※セコンドからのタオル投入 ●奥山光治(渡辺/挑戦者・同級2位) ※駿太が3度目の防衛に成功。
1R、離れた間合いから右ローを蹴っていく駿太。奥山はそこに右ストレートを合わせていく。さらに左ジャブを真っ直ぐ伸ばして駿太の顔面に突き刺す奥山。その後も立てヒジや左アッパーなど、果敢にパンチで駿太を攻め込む。ややパンチをもらう場面のあった駿太だったが、ラウンド終盤はコツコツと右ローを蹴っていく。 2R、真っ直ぐ前に出てくる奥山に駿太は周りながら左フック。素早いスイッチから左ミドルを蹴る。そして駿太が奥山の奥足に左ローを蹴ると、奥山はガクンとバランスを崩す。明らかに足にダメージを負った奥山はパンチの打ち合いに持ち込むが、駿太の奥足ローを受けると、その場に崩れ落ちるようにダウン。すぐにセコンドからタオルが投入され、試合ストップとなった。
▼第2試合 MA日本バンタム級選手権試合 3分5R ○RIOT(真樹ジムオキナワ/挑戦者・同級1位) TKO 1R1分3秒 ※ヒザ蹴りによるカット ●岩波祐次(渡辺/王者) ※岩波が2度目の防衛に失敗、RIOTが新王者に。
1R、リーチで勝るRIOTはジャブで距離を測りながら左ミドルとロー。岩波が前に出てくるとそこに右フックを合わせる。そして突っ込んでくる岩波に組み付くと右のヒジとヒザ蹴り! するとこの攻撃で岩波がカットし、試合がストップ。RIOTが秒殺勝利でベルトを腰に巻いた。
▼第1試合 オープニングマッチ ヘビー級交流戦 3分3R ○高森啓吾(フリー) KO 1R0分37秒 ※左フック ●高山博光(DANGER)
1R、ジャブとミドルで距離を取る高山に対して、右フックで前に出る高森。一気に距離を詰めるとヒザ蹴りから左フック! この一発で高山は後方にぶっ倒れて失神! 担架でリングを降りるほどのダメージを受け、高森が豪快なKO勝利を収めた。
▽2007新人王トーナメント4階級 ※ヒジなし
▼第6試合 ウェルター級決勝戦 3分3R(延長1R)
○加藤 渉(Kインター柏)
延長判定3−0 ※三者とも10−9
●大麻純一(武勇会)
※本戦は判定1−1
※和真(早川)が怪我により棄権したため、準決勝敗退の加藤が規定により敗者復活
▼第5試合 ライト級決勝戦 3分3R(延長1R)
○大江和也(HIMI-GYM)
判定3−0 ※三者とも30−29
●HAMABE(マスターズピット)
▼第4試合 フェザー級決勝戦 3分3R(延長1R)
○保田 俊(花澤道場)
判定3−0 ※30−28、30−28、30−27
●川野賀郎(Studio-K)
▼第3試合 バンタム級決勝戦 3分3R(延長1R)
○土橋義之(マイウェイ)
判定3−0 ※30−27、30−28、30−28
●深堀泰士(Kインター柏)
▼第2試合 ウェルター級 ジム対抗戦 2分3R
○田中康典(谷山)
判定3−0 ※29−28、29−28、30−27)
●モハン・ドラゴン(ネパール/士魂村上塾)
▼第1試合 バンタム級 ジム対抗戦 2分3R
○松本圭一太(相模原)
判定3−0 ※30−26、30−27、30−27
●鈴木康平(習志野)
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