(株)FEG/フジテレビ
「Fields K-1 WORLD GP2007 FINAL」
2007年12月8日(土)神奈川・横浜アリーナ
開場16:00 開始17:00
観衆=17,667人
▼メインイベント K-1 WORLD GP FINAL 決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○セーム・シュルト(オランダ/正道会館)
KO 1R1分49秒 ※左ストレート
●ピーター・アーツ(オランダ/チームアーツ)
※シュルトが3度目の優勝、K-1史上初の3連覇を達成。
今年のK-1WGP決勝は昨年と同じ顔合わせとなった。前人未到のWGP3連覇に挑むシュルトとアーネスト・ホーストに並ぶ4タイムズチャンピオンを目指すアーツ。
シュルトは準々決勝のグラウベ戦ではあわやKO負けの場面があったものの、結果的にはグラウベを圧倒。準決勝ではバンナを伝家の宝刀ヒザ蹴りとローキックで葬った。対するアーツも準々決勝の澤屋敷戦では貫禄のKO勝利、準決勝ではボンヤスキーをベテランとは思えない手数の多さで下している。
1R、シュルトは前蹴りと右ローを蹴る。アーツは左フックから一気に距離を詰めていくが、シュルトはクリンチで逃げる。シュルトの右ローでバランスを崩すアーツ。
シュルトはアーツが距離を詰めたところに左のヒザ蹴りを突き上げる。そしてガードの間からシュルトの左ジャブがアーツの顔面にヒット!
バランスを崩したアーツは、何とかその場で踏み止まろうとしたものの、尻餅をついてダウンを喫してしまう。パンチのダメージはあまり感じさせないアーツだったが、踏ん張った際に右膝を負傷したようで、その場から立ちあがることが出来ない。そのままカウントアウトとなり、シュルトがGP3連覇を成し遂げた!
▼セミファイナル スーパーファイト K-1ルール 3分3R延長1R
○武蔵(正道会館)
KO 1R2分59秒 ※左ミドル
●デビッド・ダンクレイド(フランス/ファウコンジム)
1R、サウスポーの武蔵に対して、ダンクレイドは右のハイキックを蹴る。距離を取りながら、やや様子見の武蔵。ダンクレイドは右の飛びヒザ蹴りや右ミドルを出すが、武蔵はそれをブロックしてすぐに左ロー、ダンクレイドの蹴りをスウェーでかわしていく。
さらに武蔵はダンクレイドのパンチをバックステップでかわして、すぐに右ジャブ。このジャブで距離を測りながら、左ストレートを打ち込む。
そしてラウンド終了間際、武蔵がダンクレイドのボディに強烈な左ミドル! この一発でダンクレイドはダウン! カウント内に立ち上がることが出来ず、武蔵が鮮やかな一撃でKO勝利を収めた。
▼第7試合 K-1 WORLD GP FINAL 準決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○ピーター・アーツ(オランダ/チームアーツ)
判定 3−0 ※30−29、30−27、30−28
●レミー・ボンヤスキー(オランダ/チームボンヤスキー)
意外にもこれが初対決という両者。二人合わせて優勝回数5回という歴代チャンピオン対決となった。
1R、ボンヤスキーがいきなり飛びヒザ蹴り! アーツは圧力をかけて前に出てボンヤスキーをロープまで詰める。右フックから左ミドルを返すボンヤスキー。
アーツはジリジリと前で出て右ストレートから右ローを蹴る。ボンヤスキーはアーツのパンチをブロックして左ミドル。アーツがボンヤスキーの左ミドルに軸足蹴りを合わせると、ボンヤスキーは後方に倒れる。アーツの圧力に押し負けて守勢に回るボンヤスキー。アーツはガードを固めるボンヤスキーに左ボディと右ローを入れる。
ボンヤスキーはひたすらガードを固めて、アーツの攻撃をディフェンスするため、レフェリーから注意が与えられた。終盤、ボンヤスキーが2度の飛びヒザ蹴りで反撃を試みる。
2R、下がりながら左ミドルを蹴るボンヤスキーは、アーツの右ストレートにカウンターの右を狙う。しかしアーツは圧力を緩めずに右ローと左ミドル。
ガードを固めるボンヤスキーの体を押して右ロー。右ストレートをブロックさせて左ボディを打ち込む。さらにアーツはボンヤスキーのガードを吹き飛ばさんばかりの強烈な右ストレート!それでもガードを高く保つボンヤスキーに左のボディブローを連打する。
防戦一方のボンヤスキーにレフェリーから注意が与えられると、ボンヤスキーは怒涛の反撃! アーツをロープに詰めると左右の連打を叩き込む。しかしアーツはガードを下げて「効いてないよ」とばかりに余裕のパフォーマンス。再び右ローでボンヤスキーを下がらせる。
3Rに入っても前に出るのはアーツ。ひたすら左ボディと右ローを出し続ける。ボンヤスキーはその右ローに左フックのカウンターを狙うが、手数が少ない。
逆転の右の飛びヒザ蹴りを繰り出すボンヤスキー。アーツはワンツーから左ボディ。ボンヤスキーも左フックを返す。アーツの右ロー、ボンヤスキーが右のヒザ蹴り。
両者共に疲れが見えるが、攻め手を休めないアーツ。ボンヤスキーを前蹴りやジャブで突き放す。ボンヤスキーが左ハイキックを出したところで試合終了。アーツが試合開始から3Rまで常に手数を出し続け、ボンヤスキーを圧倒。2年連続の決勝進出を果たした!
▼第6試合 K-1 WORLD GP FINAL 準決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○セーム・シュルト(オランダ/正道会館)
TKO 2R1分02秒 ※セコンドからのタオル投入
●ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner
X tream Team)
1R、サウスポーのバンナはシュルトの左にサークリング。シュルトの主武器である左の前蹴りを捌きつつ、左ストレートを叩き込む。この左へのサークリングでシュルトのジャブと前蹴りを封印するバンナは、右フックから左ストレート!
前に出る圧力の強いシュルトを後退させる。シュルトはバンナとの距離が詰まるとクリンチでディフェンス。そして下がりながらも真っ直ぐにジャブを突き刺す。
これが徐々にバンナの顔面を捉え、バンナの手数が止まる。何とか前に出続けるバンナだったが、頭の上がったところにシュルトがカウンターのテンカオ!
これがバンナの顔面にグサリと突き刺さり、バンナが大きくバランスを崩す! 追撃のパンチは何とか凌いだバンナだったが、ダメージは深刻だ。
インターバルが終わっても、マウスピースを吐き出すなど、バンナはなかなか自陣コーナーから出てこない。
2R、すぐにロープに詰められ、クリンチするバンナにレフェリーは注意を与える。逆にシュルトは右のテンカオで前に出ると、右ロー。この一発でバンナがダウン。するとセコンドからタオルが投入され、バンナのTKO負けとなった。
▼第5試合 K-1 WORLD GP FINAL 準々決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○ピーター・アーツ(オランダ/チームアーツ)
KO 1R1分29秒 ※2ノックダウン
●澤屋敷純一(チームドラゴン)
今年3月のバンナ戦で一気に大ブレイク、開幕戦では藤本祐介を下し、日本代表として堂々のFINAL進出を果たした。対戦相手は自らがキックを始めるきっかけとなったアーツだ。澤屋敷は憧れの存在を超えることができるか?
1R、アーツはいきなり前に出て、澤屋敷をコーナーに詰めると強烈な右ローを蹴る。ここは上手く足を使って脱出した澤屋敷だったが、パンチを空振りしたところにアーツの右ハイキックが直撃! この一発で早くもダウンを喫してしまう。
何とか立ち上がった澤屋敷だったが、足元がおぼつかない。アーツはすぐさま澤屋敷にパンチで襲い掛かると、右ストレートからの左フックで澤屋敷を吹っ飛ばす。
試合開始から1分足らずで大ピンチを迎えた澤屋敷。アーツの攻撃にカウンターを狙っていくが、アーツの強烈なローで澤屋敷はバランスを崩す。そしてアーツが左の前蹴りで澤屋敷をロープまで突き放すと、そこに渾身の右ストレートを一撃! 澤屋敷がその場に崩れ落ち、アーツが格の違いを見せ付けんばかりの豪快なKO勝ちを収めた。
▼第4試合 K-1 WORLD GP FINAL 準々決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○レミー・ボンヤスキー(オランダ/チームボンヤスキー)
判定 2−0 ※30−29、29−29、30−29
●バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)
試合まで激しい舌戦を繰り広げた両者。リング中央に歩み寄ると、ボンヤスキーを見下ろすハリ。逆にボンヤスキーは全く視線を合わせない。
1R、いきなり互いの右ローが交錯! ハリがヘビー級とは思えないスピーディな右ローを連打する。ボンヤスキーもローを返すが、ハリの右ローをカットすることが出来ない。ボンヤスキーはパンチから右のヒザ蹴り。ハリはそれをキャッチしてボンヤスキーをマットに転がす。ボンヤスキーのインローに、ハリは左ミドル。
ハリはワンツーでボンヤスキーにガードを固めさせて左ボディ。ジャブと前蹴りで距離を取る。左フックから右ローを返すボンヤスキー。パンチから右ローにつなげるハリに対して、ボンヤスキーはハリのパンチをブロックして確実に右ローを返していく。
2R、ジャブから左フック、右ストレートを打つハリ。ボンヤスキーはそれをしっかりブロックして右ローを返す。ここまでカウンターが多かったボンヤスキーだったが、左フックから右ローの対角線コンビネーションで手数を増やしていく。
ハリはボンヤスキーのガードを崩そうと、ボディ、フック、アッパーを繰り出すが、ボンヤスキーのブロックは全く崩れない。逆にボンヤスキーの右ローが的確にハリの左足を捉える。この状況を打破しようとバックキックを放つハリ。しかしボンヤスキーは落ち着いてハリのパンチをブロック→即右ローを繰り返した。
3R、ジャブから左フック、そして右ローを蹴り込むボンヤスキー。必死にパンチを返すハリだが、ボンヤスキーのブロックは固い。じわじわと圧力をかけて前に出て行くボンヤスキー。ハリの右アッパーに右のスイングフックを合わせる。そしてボンヤスキーのパンチから右ローが立て続けにヒット!
明らかにハリの足が止まる。ハリのパンチにボンヤスキーは右のロングフックから左フック! そして攻撃の最後には必ず右ローを蹴る。ハリも必死の形相でパンチとローを返していくが決定打はなし。ボンヤスキーの鉄壁のブロック、そしてハリのパンチに必ず右ローを返す受け返しのテクニックが勝敗を分けた。
▼第3試合 K-1 WORLD GP FINAL 準々決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○セーム・シュルト(オランダ/正道会館)
判定 3−0 ※30−27、30−28、30−27
●グラウベ・フェイトーザ(ブラジル/極真会館)
前人未到のK-1WGP3連覇に挑むシュルト。グラウベにとってはシュルトとの3度目の対戦、リベンジマッチとなった。
1R、シュルトは前蹴りから右のヒザ蹴り。左前蹴りで距離を詰めて右のローを蹴る。いつも通りジャブ&ローで前に出るシュルト。グラウベをコーナーに詰めるとバックキックを放つ。グラウベもシュルトのパンチをブロックして、パンチからローを放つがクリーンヒットはない。
シュルトは淡々と同じペースで前蹴り&ヒザ蹴り、そしてジャブとロー。グラウベをコーナーに釘付けにすると、強烈なジャブをヒザ蹴りを突き刺す。何とかヒザ蹴りはブロックするグラウベ。下がりながら左ハイキックを放つものの、シュルトの顔面には届かない。シュルトが一方的に攻め続けたラウンドだった。
2R、シュルトは距離を詰めて右フックから左のヒザ蹴り。グラウベはワンツーから右ローを返す。それでも前に出続けるシュルト。このままシュルトがグラウベを押し切るかに思われたが、グラウベの起死回生のブラジリアンキックがクリーンヒット! シュルトが腰からグラリと崩れ落ちる。
何とかその場に踏みとどまったシュルトだったが、一気にパンチでラッシュをかけるグラウベ! シュルトも必死にガードを固めて、このピンチを凌ぐ。そしてグラウベの手数が止まると、シュルトはグラウベのみぞおちに前蹴りをグサリ! この一発でグラウベの動きが止まる。
ここからシュルトがここまでのお返しとばかりに、怒涛のラッシュ! 顔面へのパンチでグラウベのガードを上げさせると、ガードの下から左アッパーと左のヒザ蹴り! シュルトは前蹴りとヒザ蹴りで距離を詰めて左ボディ、さらにグラウベの顔面にバックキック。グラウベがガードを固めて亀になると、容赦なく顔面にヒザ蹴りを連打した。
3R、ジャブとローで前に出るシュルト。距離を詰めて右のヒザ蹴りを突き上げるが、グラウベも必死のブロックでクリーンヒットを許さない。2Rの再現とばかりに左ハイキックを飛ばすグラウベだが、シュルトはそれをブロック。そこから右ローを返すと、スイッチして左のヒザ蹴りを突き上げる。ヒザ蹴りとミドルで前に出るシュルト。
グラウベは顔面のガードを固めて右ストレートを打っていく。この右ストレートが何度かシュルトの顔面を捉えるものの、シュルトの手数は止まらない。そしてシュルトがグラウベのボディに強烈な前蹴り!
これでグラウベの動きを止めると強烈な左ミドルをボディに叩き込み、グラウベをロープに詰めて左右のヒザ蹴り。グラウベに反撃の隙を与えぬまま、試合終了のゴングを聞いた。
2RにあわやKO負けのピンチを迎えたシュルトだったが、終わってみれば終始試合をコントロール。バンナの待つ準決勝に駒を進めた。
▼第2試合 K-1 WORLD GP FINAL 準々決勝 K-1ルール 3分3R延長1R
○ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner
X tream Team)
判定 3−0 ※30−29、30−28、30−29
●チェ・ホンマン(韓国/フリー)
自ら準々決勝の相手にバンナを指名したホンマンは険しい表情で入場する。バンナは上半身裸ですでに臨戦態勢といった状態での入場だ。
1R、いきなり左ストレートから飛び込むバンナ。ジャブを突くホンマンに右のアウトローを蹴っていく。バンナの飛び込み際を狙って、膝蹴りを突き上げるホンマン。バンナはホンマンの左に回りながら、右のアウトローを蹴る。ジャブからジリジリと間合いを詰めるホンマン。バンナのローにパンチで距離を詰めて細かい連打を集める。
しかしバンナの右ローが強烈にヒット! 鋭い踏み込みからワンツーを打つバンナ。さらに左ミドルから左ストレート。このパンチがホンマンの顔をかすめると、場内が大きくざわめく。やや手数の少ないホンマンだったが、終了間際にバンナに右のハイキックを放った。
2R、ホンマンは時折サウスポーに構えをスイッチ。バンナはワンツーで一気に飛び込む。ホンマンはとにかく距離を詰めて細かいパンチをまとめる。左ストレートから飛び込むバンナ、さらに左ミドルを叩き込む。ホンマンはミドルの蹴り終わりを狙って左フックから右アッパー。
常にプレッシャーをかけて前に出続けるホンマン。バンナはこの圧力に押されてか、早くも肩で息をするようになる。そこにホンマンの左がヒット! バンナの動きが止まる。それでもバンナは右ボディからワンツー。ホンマンはバンナのパンチに左の膝蹴りを合わせる。
3R、ここまでやや手数の少なかったホンマンだったが、一気に前に出て右ストレート! さらにそこからパンチでラッシュをかける。バンナもそれに真っ向から打ち合い、ロープ際でホンマンと態勢を入れ替えると、右フックを叩き込む!
しかしホンマンもバンナの頭を掴んで左の膝蹴り! ここから連打で前に出る。それでも全く怯まないバンナガ、右フックを立て続けにヒット! 必死にバンナをロープに詰めてクリンチするホンマンだが、ダメージは明らかだ。バンナは前に出てくるホンマンを突き放して右フックから左ストレート。最後まで手数を止めずに、逆転を狙うホンマンと激しく打ち合った。
判定はフルマークでバンナ! ホンマンに圧力負けせずに、パンチを出し続けたことで勝利を手にした。
▼第1試合 リザーブファイト K-1ルール 3分3R延長1R
○ポール・スロウィンスキー(オーストラリア/チームミスターパーフェクト)
KO 2R0分50秒 ※右ロー
●マイティ・モー(USA/フリー)
1R、得意のローで攻めるポールに対し、モーはフックを振り回す。勢いのあるポールは右ロー、左右のハイと蹴りのバリエーションは豊富だ。モーがフックのラッシュで詰めると、ポールは額をカット。ここでドクターチェックが入り、試合再開。
ポールはローを連発させ主導権を握ったかに見えたが、モーの強烈なフックがヒット! その勢いのままモーがロープ際まで追い込んだが、仕留めきれず。
2R、ここでも変わらずポールはロー連打。足にダメージを蓄積していたモーは顔をしかめてダウン!立ち上がれないモーに姿を見たレフェリーが試合を止め、ポールがリザーバーの権利を得た。
▼オープニングファイト3 K-1ルール 3分3R
○立川隆史(TRY OUT)
KO 1R1分21秒 ※右ロー
●キム・キミン(韓国/キョンヒ武芸アカデミー)
▼オープニングファイト2 K-1ルール 3分3R
○ヤン“ザ・ジャイアント”ノルキヤ(南アフリカ/フリー)
TKO 2R0分11秒 ※レフェリーストップ
●キム・ドンウック(韓国/チームベアバトル)
▼オープニングファイト1 K-1ルール 3分3R
○野田 貢(シルバーアックス)
TKO 2R1分13秒 ※レフェリーストップ
●ノエル・カルデット(フランス/ファウコンジム)
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