KGS 「3A−LIFE presents R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07」
2007年12月16日(日)東京・ディファ有明
開場15:00 開始16:00 ※RISING STAGE開始15:10
▼メインイベント R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 決勝戦 3分3R延長2R ○龍二(リアルディール/REALDEALミドル級王者)
KO 3R1分51秒 ※レフェリーストップ ●池井祐丞(クロスポイント・ムサシノクニ/2007年KAMINARIMON
CLIMAX’07 70Kgトーナメント優勝)
ここまで壮絶なKO劇が続き、過去最高の盛り上がりを見せたDoAトーナメント。決勝に駒を進めたのは優勝候補筆頭の龍二と、KAMINARIMON(アマチュア枠)から勝ち上がった池井というR.I.S.E.生え抜きファイター同士の対戦となった。 1R、龍二のパンチを警戒してまずは距離を取るサウスポーの池井。しかし右足を上げながら距離を詰めるとすぐにヒザ蹴りを突き刺す。その後もパンチの間合いに入ろうとする龍二の首を捕まえては顔面にヒザ蹴り、さらにサイドに回りこみながらも右フックを立て続けに当てる。
やや先手を取られた龍二だったが、ここまでの試合同様、じりじりと圧力をかけて距離を潰すと左フック、さらにそこから右ストレートを打ち込む。池井はそれを落ち着いてディフェンスすると、前蹴りで龍二を突き放す。 このまま池井ペースで試合が進むかに思われたが、2Rになると龍二が一気にスパート! 1R以上に圧力をかけて前に出ると、池井の前足めがけて強烈なインロー。これで池井はバランスを崩してしまう。このインローを突破口に龍二はパンチの連打。
池井の右フックに右ストレートを合わせると、池井をロープまで押し込んで連打を浴びせる。両腕でガードを上げる池井。しかし龍二はそこを狙っていたかのようにがら空きになった池井の腹に左ボディ! さらに舌からアッパーを突き上げるなど、棒立ちの池井を滅多打ちにする。池井はロープにもたれかかるようにして、ラウンド終了のゴングを聞いた。 3R、自陣コーナーから出て来られない池井に対して、一気にパンチで殴りかかる龍二。防戦一方の池井に左ボディ、左アッパー、右ロー、右ストレートと連打を集める。さすがの池井もこのラッシュには耐え切れずにダウン。何とか立ち上がった池井だったが勢いの差は歴然。再び龍二が怒涛のラッシュを見せるとレフェリーが試合をストップ! 龍二が04年大会から苦節3年、ようやくDoAトーナメント王者の栄光を手にした。 試合後、リング上でインタビューを受けた龍二は「楽勝と言いたいところですけど、正直きつかった(苦笑)。池井選手はヒザ蹴りが痛くて、タフでした。本当に強かったです。今年は4月に復帰戦をやって勝ったのに次の試合で負けて。DoAは無理かなと思っていたんですが、須藤(信充)さんに勝ってトーナメントで優勝ですからね。僕の年やったと思いますよ(笑)。
2年前のトーナメントでは優勝候補と言われていたんですけど優勝できなくて、ここまでの道のりは長かったですね。来年はR.I.S.E.を中心にやりながらも、K-1MAXに出たいと思います。関係者のみなさん、よろしくお願いします!」とDoA制覇の喜びを語ると共にK-1MAX出陣をアピール。また「今までコケてばっかりやったですけど、この場を借りて畔田会長に感謝したいと思います。また自分を応援してくれた人たち、関係者のみなさんにも感謝しています」と目に涙を浮かべながら、周りの人たちへの感謝の言葉を述べた。 決勝では龍二に一歩及ばなかったものの、見事に準優勝を果たした池井は今大会のMVPと言ってもいいだろう。現役医学生としての一面を持つため、満足な練習時間は取れないというものの、対戦相手の弱点を突いて戦うスタイルでキャリアで勝る裕樹とCRAZY884を撃破。
池井の指導者でもある山口元気氏も「ビデオやインターネットが発達した今だからこそ出て来た新しいタイプの選手。勝つための最短距離を探して、それを実践できるのが凄い。ニュータイプの選手だと思います」と高く評価していた。
●試合後の龍二のコメント 「本当にうれしい、今はそれだけです。今回のトーナメントは全然簡単やなかったです。1回戦から屋比久選手のミドルをもらって脇腹が痛くて勝ててよかった。準決勝の日菜太選手にも奥足を蹴られて勝ててよかった。決勝戦も池井選手のヒザ蹴りで鼻が痛いし、インローを蹴った自分の足が痛いです(苦笑)。
まあでもそれもすべて帳消しですね! 終わってみれば全試合KOで出来すぎやったかもしれません。今年は最後に突っ走れて本当によかった。本当にうれしいです。(ここまでの間に病気で1年以上のブランクもありましたが)酒の飲み過ぎとキツい減量の繰り返しで、内臓が弱っとたんです。それで練習中に腹に攻撃もらってしまって、内臓から出血して死にかけました。あれ以来、本当にお酒は控えるようにしてます。まあでも今日は優勝したんで賞金で飲みますよ! ほどほどに(笑)。
今後の目標としては出来れば来年のK-1MAXに出たいですね。DoAで優勝したTATSUJI選手や尾崎圭司選手が出ているんで、自分も挑戦したいです。TATSUJI選手が準優勝、尾崎選手が3位ですから、僕は優勝しないといけないでしょう(笑)。ただR.I.S.E.から離れるつもりはないです。僕はずっとR.I.S.E.でやってきたんで、これからもR.I.S.E.で闘うつもりです。(来年はタイトル戦の話もありますが)本当のチャンピオンを決めたいですよね。チャンピオンが(TATSUJIと尾崎)2人いるんで。個人的には尾崎選手と闘いたいです。
(トーナメントで一番辛かった試合は?)一回戦が一番きつかったです。屋比久選手のノーモーションの左ストレートをもらってしまって、何回かクラッと来たんですよ。そこはもう本当に気合で耐えました。でもどの試合もきつかったですよ。池井選手のフックで多分鼓膜も破れてますし(苦笑)。
(裕樹選手のリベンジという気持ちはあった?)そうですね。自分が休んでいる間も裕樹が頑張ってくれていて、裕樹がいいカッコしてたら腹立つやないですか。それで僕も頑張れましたから。アイツと自分は仲良くて、弟みたいなもんですから、(1回戦で)負けて悔しかっただろうし、絶対に敵をとってやりたいと思いました。
(今日は相手が全員サウスポーでしたが)言われてみるとそうですね。びっくりです。2年前のトーナメントは1回戦で負けてしまったんで、今回は1回戦に集中してサウスポー対策をやってきたんです。結果的にはそれが良かったのかもしれないですね。(何が他の選手より勝っていたから優勝できたと思いますか?)根性でしょうね。そして気合。前に出て行くのが僕のスタイルですし、相手の攻撃も何のそので前に出て行きました。そのスタイルを貫いたのが良かったと思います。
(改めてこの1年を振り返ると?)20代最後の年やったんですけど、出来すぎの1年でした。ただここで結果を出せなかったら、もう辞めようと思っていましたし。本当に勝ててよかったです。裕樹も九州の出身で、まあアイツはもう東京でジムを持っているんで僕からしたら東京の人間ですけど(笑)、僕はずっと九州にいて頑張ってきました。それでこのような大きな大会で優勝できて、九州の強さを証明できたと思います」 ●伊藤隆KGS代表 「龍二選手が優勝できたのはキャリアだと思います。龍二選手はこれまで強い相手と闘って修羅場をくぐってきました。そこで負けたこともありましたが、それがあったからこそ今回の結果が出せたのだと思います。
(龍二のK-1MAX参戦については?)私たちはR.I.S.E.甲子園をやってきました。その九州地区の代表として胸を張って(K-1MAXに)推薦したいと思います。トーナメントのMVPは池井選手。KAMINARIMONの底力とポテンシャルの高さを見せ付けられました。大会自体も10試合中7試合がKO決着でR.I.S.E.らしい大会だったと思います」 ●内田康弘KGS取締役 「龍二選手はずっとここまで経験を積んできて勝ち上がってきました。その経験が花開いたと思います」 ●山口元気KAMINARIMON責任者 「龍二選手が優勝できたのは間違いなくキャリアです。あと技術的なことを言えばローキックのディフェンス。そこが他の選手に比べると一段落上だったと思います。KAMINARIMON責任者として言わせてもらえば、池井選手が準優勝した事は本当にうれしいです。
→来年から新設されるタイトルに興味を示す池井(左)に対して「君には関係ない。君は医者の道で頑張りなさい(笑)」と山口氏(右)
R.I.S.E.は旗揚げ戦からコンスタントにアマチュア大会を開催し、選手の発掘と育成をやってきました。それがしっかりと根付き、新しい選手が出て来ています。そういった土壌を作ったという自負はありますし、これからも全国的に選手を探していこうと思います。
KAMINARIMONをやってきたことの成果を見ることが出来て非常にうれしい大会でした。また指導者の立場からですが、池井は本当に頭のいい新しいタイプの選手です。彼は試験と同じように試合での点の取り方を知っています。対戦相手に応じてピンポイントな攻撃でダウンを奪うことができる。どうやって闘えば最短距離で勝てるのか? その倒し方を考えて闘いますし、しかもそれをキャリアが20〜30戦の選手相手に実践するのが凄いですよね。医学生で練習時間を確保できない分、トーナメントは厳しかったですが、ビデオやインターネットの発達が影響して強くなった選手、ニュータイプだと思います」
▼セミファイナル ヘビー級 3分3R延長1R
○ファビアーノ・サイクロン(ブラジル/TARGET/J-NETWORKヘビー級王者) KO 1R2分45秒 ※右フック
●シング・心・ジャディブ(インド/パワーオブドリーム)
1R、リーチで勝るシングに対して、ファビアーノはサイドに回りながら右ロー。シングは左ミドルを蹴って距離を詰めさせない。離れた間合いで闘いたいシングと単発ながらローを蹴るファビアーノ。静かな展開が続いたが、ラウンド終盤にシングがパンチで距離を詰めて長身を生かした首相撲へ!
このままシングのヒザ蹴りが当たるかに思われたが、ファビアーノは首のロックを外してシングを突き放すと、その離れ際に右フック! これがシングの顔面を捉えて、シングはマットにばったり。J-NETWORK王者としてR.I.S.E.凱旋を果たしたファビアーノが豪快なKO勝利を収めた。
▼第8試合 62.5kg以下契約 3分3R延長1R
○小宮由紀博(フォルティス渋谷/N-NETWORKスーパーライト級1位) 判定3-0 ※30-28、30-28、29-28
●末広智明(大道塾 吉祥寺支部/FLASH to CRUSH’07準優勝)
1R、鋭いジャブと右ローで攻撃を組み立てる小宮。末広は小宮の蹴り足を掴んでバランスを崩すと、そこに右フックを打ち込む。ロープに詰まった小宮だったが、上手く態勢を入れ替えるとそこから右アッパーから左フックを返す。
末広はボディにジャブ、さらに右ストレートから右ロー。小宮は距離を詰めようとする末広を突き放し、末広の右に細かい連打のカウンターを合わせる。 2R、末広は左フックから右ストレートで飛び込む。そこから蹴りを狙うが、小宮がその蹴り足をすくって右ストレートを打つ。右ストレート対決ということもあってか、互いに右のパンチを狙う場面が続くが、小宮は要所要所で的確にジャブを突いて末広に攻めるチャンスを与えない。
末広は大振りの右から組み付いて首相撲狙い。小宮はそれを許さずにブレイクを待つ。そして末広が右のテンカオを狙ったところで、小宮のパンチがカウンターでヒット! 末広が尻餅をつくような形でダウンを喫してしまう。ややスリップ気味のためにダメージはない末広だったが、このポイントを挽回しようと一気にラッシュを仕掛ける。 3R、ポイントで先制されている末広は右のパンチを当てようとしゃにむに前に出て行く。しかし小宮はそれをギリギリのところでかわして、ほとんど当てさせない。逆に末広は頭から小宮に突っ込んでしまうため、バッティングによるイエローカード。また流れの中でとは言え、ブレイク後に小宮にパンチを入れてしまうなど、前に出る気持ちが空回りしている様子。結局、このラウンドも小宮がジャブ&右ローで末広を翻弄するなど、小宮のテクニカルな一面が光る試合となった。
▼第7試合 R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 準決勝 3分3R延長1R ○龍二(リアルディール/REALDEALミドル級王者)
KO 2R1分40秒 ※2ノックダウン ●日菜太(湘南格闘クラブ/2005年KAMINARIMON
70Kgトーナメント優勝)
拳士を“黄金の左”で下し、ノリノリの日菜太は花道を軽快なステップで走りぬけリングイン。ロープを飛び越えた際に転ぶというアクシデントはあったものの、舌をペロリと出して笑顔を見せるなど、緊張している素振りは全く見せない。
対する龍二は一回戦で伏兵・屋比久に苦戦したものの、2RにきっちりKO勝ちを収めて、準決勝に駒を進めた。 1R、サウスポーの日菜太は1回戦と同様に左ミドル。さらにそこから奥足へのローを蹴っていく。圧力をかけて前に出て行く龍二に対して、しっかり距離を取りながら、タイミングよく左ローを蹴り続ける。龍二はこれをもらいながらもすぐに右ロー、右ストレートから飛び込んで左フックを返す。距離を詰めてきたら龍二を首相撲に捕らえ、パンチを打たせない。その後も日菜太はこつこつと左の奥足ローを当て続け、試合を優勢に進める。 しかし日菜太がロープを背負ったところで龍二が右ハイキック! これが見事に日菜太の顔面を捉え、日菜太の動きが止まってしまう。このチャンスに怒涛のラッシュを仕掛ける龍二。日菜太をコーナーに釘づけにすると左右の連打を浴びせる。
ガードを固めて左ローを返す日菜太だったが、龍二の右ストレートが顔面を打ち抜くとたまらずダウン! 龍二は再開後も日菜太を一方的に殴り続ける。ラウンド残り時間が少なかったために、何とかインターバルまで持ちこたえた日菜太だったが、セコンドの肩を借りて自陣コーナーに戻るなどダメージは大きい。 2R、それでもパンチ&左ローで先手を奪う日菜太。龍二はローを受けながらも前に出続けて、日菜太のブロックの間を狙って左アッパーや左フックを打ち込んでいく。1R終盤と同じように必死に絶え続ける日菜太だったが、コーナーを背にした状態で龍二の左フックを受けると尻餅をつくようにダウンを喫してしまう。何とか立ち上がった日菜太だったが、龍二のパンチ連打の前になすすべなし。動きが止まったところでレフェリーがダウンを宣告し、試合をストップした。
▼第6試合 R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 準決勝 3分3R延長1R ○池井祐丞(クロスポイント・ムサシノクニ/2007年KAMINARIMON
CLIMAX’07 70Kgトーナメント優勝) TKO 1R2分23秒 ※レフェリーストップ ●CRAZY884(on
the rope/DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’03&04第3位)
1回戦を衝撃的なKO勝ちで勝ち上がった両者。パンチャーのCRAZY884とヒザ蹴りを武器とする池井の顔合わせとなった。 1R、サウスポーの池井に対して、884はパンチのフェイントを入れながらジリジリと前に出ていく。そして距離を詰めてから左右のロー。
まずはローで相手の出足を止める戦法だ。その884に対して池井は左ミドル、距離が詰まったところで左のヒザ蹴りを放つ。884も池井のヒザ蹴りを警戒し、池井がヒザ蹴りを出すとすぐに池井の体に密着してクリーンヒットを許さない。 左フックで前に出て右ストレートを打つ884。池井もしっかりと自分の間合いを保ちながら細かくパンチを当てる。そして足を止めての打ち合いになると池井の左がヒット! 思わず後退する884をコーナーに詰めて池井がラッシュ!
左ストレートで884の顔面を打ち抜くと、884が膝をつくように倒れダウンを喫する。カウントぎりぎりで立ち上がった884だったが、池井のパンチで左目尻をカット。
884にダメージはなかったものの、レフェリーは試合を止めた。この結果によりKAMINARIMON枠(アマチュア)から勝ち上がった池井の決勝進出が決定!
▼第5試合 R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 1回戦 3分3R延長1R ○日菜太(湘南格闘クラブ/2005年KAMINARIMON
70Kgトーナメント優勝) 判定3-0 ※30-27、30-27、30-28 ●拳士(シルバーウルフ/1999年プロボクシングA級ボクサー賞金トーナメント優勝)
1回戦全てがサウスポーVSオーソドックスという図式(結果的に、全試合がそうなった)となった今回のトーナメント、その最たるものがこの一戦だ。オーソドックスの拳士はボクシング出身のパンチャー、サウスポーの日菜太は“黄金の左ミドル”の継承者。 1Rから日菜太は左ミドルを飛ばしていき、左ストレートへ繋げていく。左ミドルから左ストレート、組んでのヒザとアグレッシブに攻める日菜太に対し、序盤は打たれた拳士だが、後半は強引にパンチで突っ込んでいき、左ミドルにフックを合わせて日菜太を仰け反らせる場面も。 2Rになると拳士のパンチが冴え渡る。日菜太の蹴りに合わせての右フックを何度もヒットさせ、日菜太をコーナーへ追い詰めて行く。パンチの圧力に押されて何度かバランスを崩す場面もあった日菜太だが、途中から左ミドルを蹴らずに左インロー狙いにチェンジ。この作戦がズバリ的中し、拳士はなかなか踏み込めなくなる。それでも入っていこうと前に出ると、左ミドルのカウンターで迎え撃つ日菜太。 3R、左インローからの左ミドルを面白いように当てて行く日菜太。拳士がパンチで前へ出てくると下がって回り、左インロー&右フック。何とか倒そうとパンチを出して前に出る拳士だったが、なかなか間合いを詰めることができず、蹴りをもらい続けた。 判定は3-0で日菜太。応援団に向かって笑顔でポーズをとる日菜太とは対照的に、敗れた拳士はその場に崩れ落ち、うずくまったまま無念の表情でしばらく動くことが出来なかった。
▼第4試合 R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 1回戦 3分3R延長1R ○龍二(リアルディール/REALDEALミドル級王者)
KO 2R2分59秒 ※右ローキック ●屋比久(陽明館/DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07西日本代表決定トーナメント優勝)
1R、サウスポーの屋比久は龍二のパンチをスウェーでかわし、回り込みながら上手く左のパンチを当てて行く。
威力はないが、的確にコツコツと捉えるパンチに龍二は頭を仰け反らされ、いかにもやりにくそう。屋比久はさらに龍二のパンチをパーリング、回り込んでのローと間合いの取り方に上手さを感じさせる。しかし、後半は龍二も間合いを詰めていって左フックを中心としたパンチで追い上げた。 2R、前半は1R同様に上手い防御から左を当てていった屋比久だが、龍二が左右のフックと左アッパーをヒットさせる。負けじと屋比久が左ストレートをヒットさせると、龍二はすぐに右ハイキックを返す! コーナーへ詰めて右ローと左右のフックで上下に揺さぶりをかける龍二。この右ローが効いて、屋比久が膝を折る場面も。 龍二は右ローに狙いを絞り、パンチからローへ繋げていく。龍二が右ローから右ストレートを放つと屋比久はついに膝を折ってしゃがみこむ形となり、そこへ龍二の右ローキック! レフェリーが屋比久は戦闘不可能と見て、試合をストップした。
▼第3試合 R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 1回戦 3分3R延長1R ○CRAZY884(on
the rope/DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’03&04第3位) KO 1R1分4秒 ※左フック ●小宮山大介(北斗会館/新極真会第20回全日本ウェイト制空手道選手権大会軽量級優勝)
1R、サウスポーの小宮山は回りながらパンチの機会を伺い、ローを蹴っていく。884は圧力を掛けつつフックを狙う。そして、小宮山がローを放ったところへ、884が鋭い踏み込みからの左フック! 轟音をたてて倒れる小宮山! 仰向けに倒れた小宮山は完全に目を見開いての失神KO! 第2試合の池井VS裕樹に続き、凄まじいフィニッシュとなった。 小宮山はしばらく動かせないほどのダメージを負い、一度は地力で立ち上がろうとしたが、担架に乗せられての退場となった。
▼第2試合 R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 1回戦 3分3R延長1R ○池井祐丞(クロスポイント・ムサシノクニ/2007年KAMINARIMON
CLIMAX’07 70Kgトーナメント優勝) KO 2R0分25秒 ※飛びヒザ蹴り ●裕樹(リアルディール/DEAD
OR ALIVE TOURNAMENT’04準優勝) 1R、サウスポーの池井は左ミドルと左ヒザでレバーを狙い打ち、それに対して裕樹はパンチで応戦しようとし、得意のローはほとんど出さない。
圧力を掛けて裕樹を度々コーナーへ追い詰め、ヒザ蹴りを突き刺していく。昨年は80Kg級トーナメントに出ただけあって、池井の攻撃は重さを感じさせる。 2R、フィニッシュは突然訪れた。ローを蹴れずに池井の圧力に押されっぱなしで下がる裕樹へ、池井は左ストレート!
これで下がった裕樹へ池井は左の飛びヒザ蹴りを頭部へ発射! モロにヒットし、もんどりうって倒れる裕樹! 裕樹はそのまま立ち上がることが出来ず、衝撃の結末。優勝候補の裕樹が1回戦でアマチュア大会KAMINARIMONの優勝枠で出場した、池井にKO負けするという波乱が起きた。 裕樹はダメージが深く、しばらくリングを降りられないほどのダメージを受けた。その後、右足を引きずって歩いていたところを見ると、10・28新宿FACE大会での水谷秀樹戦で骨折の疑いがあった右足が、完治していなかったのだろう。
▼第1試合 R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’07 リザーブマッチ 3分3R延長1R ○水谷秀樹(スクランブル渋谷/FLASH
to CLASH TOURNAMENT’06王者) 判定2-0 ※30-30、30-29、30-29 ●NITRO大輔(TARGET)※大輔HGより改名
1R、前に出る水谷は細かい連打からの右ローで、下がる大輔を追い回す。大輔も得意の前蹴りで水谷の動きを止めようとするが、水谷は積極的に攻め続ける。 2R、大輔が前に出てくる水谷へ前蹴りとヒザを突き刺す。それでも水谷は前身をやめず、パンチからの左ローを徹底的に狙う。この左ローが効果を現し始めると、水谷は笑顔を浮かべながら「コイ、コイ!」と手招きで挑発。大輔が前へ出てくるとサイドに回って左ロー。後半には左ローを連打し、完全に大輔の動きを止める。 3R、水谷は笑顔を浮かべながら左ローの集中砲火。大輔も前に出てくる水谷へのボディへヒザ蹴りを突き刺し、ローの蹴り合いを挑む。大輔のローも効果を現し始めたが、水谷は最後まで笑顔を絶やさず、ラストはパンチをまとめて押し切った。
▼RISING
STAGE第3試合 −71kg契約 3分3R ○大渡博之(正道会館/正道会館第3、4、6、7回全日本軽量級優勝)
判定3-0 ※30-24、30-24、29-26 ●克(TARGET)
大渡は1Rから徹底してボディへの組みヒザ。離れて左ミドルを放ち、またすぐにヒザ蹴りのラッシュと完全にペースを握る。大渡の右ストレートがヒットすると克も打ち合いに応じるが、大渡の左フックが再びヒットし、パンチをまとめたところで克はスタンディングダウンを奪われる。大渡はボディへのヒザから左フック、さらに顔面へのヒザでダウンを追加。 2R、大渡の左フック、右ストレート、右フックで何度も克を捉えるが、克は倒れず右ストレートを打ち返す。3Rも大渡が右アッパー、右ストレート、ヒザ蹴りなどで優勢に立つが、克は最後まで粘りに粘って反撃。大渡がKOこそ逃すも大差の判定勝ちとなった。
▼RISING
STAGE第2試合 −68kg契約 3分3R ○國安浩史(シルバーウルフ) 判定3-0 ※30-29、30-28、30-29
●73KING(クロスポイント・ムサシノクニ) 國安がパンチからロー、ローからパンチのコンビネーションで試合を支配。73KINGもワンツーをヒットさせる場面を何度も作り出すが、國安に押され気味。
2Rになると73KINGもワンツーからの左ミドルで前に出る。しかし、國安のパンチ&ローのコンビネーションでロープに釘付けにされるなど、圧倒的に國安の方の手数が多い。73KINGは左ローでバランスを崩される場面もあり、國安が判定勝ちを収めた。
▼RISING
STAGE第1試合 −60kg契約 3分3R ○小宮山工介(北斗会館/KAMINARIMON
CLIMAX’07 60kg級優勝) 判定2-0 ※29-28、29-29、30-29 ●本間大介(湘南格闘クラブ)
小宮山は赤い道衣を着ての入場。1R、小宮山の左ローにサウスポーの本間が左ストレートをカウンターで決め、小宮山はいきなりピンチに追い込まれ、苦しさから首投げを見舞ってしまう。本間が前へ出てくるところを左フックで迎え撃つ小宮山だが、パンチをもらって鼻から出血。小宮山の上段後ろ廻し蹴りは空振りに終わり、ラウンド終了後にパンチを出してしまうなど焦りが見える。 2R、落ち着きを取り戻した小宮山はパンチから組んでのヒザを連発。パンチを叩きつけて前に出て、右ミドルをクリーンヒットさせてから組んでのヒザ。左フックからの右アッパーをヒットさせた小宮山はロープ際に本間を追い詰め、パンチのラッシュから工流二回転廻し蹴りを放つも不発。 3R、小宮山は右ミドルからパンチのラッシュ、拳を思い切り叩きつけていく。しかし、本間がパンチで前へ出てくると下がってしまうため印象が悪い。左フックに左ストレートを合わされるなど、パンチで苦しめられる小宮山はクリンチを多用してしまい、イエローカードを掲示される。
右ミドルから組んでのヒザ、打っては離れるという小宮山は、終了間際に本間の左ミドルで動きが止まってしまう。すぐに右ストレートを返して試合を終えた小宮山が、判定2-0で白星デビューを飾ったが、KAMINARIMONで見せたようなノビノビとした動きは最後まで見れなかった。 |