パンクラスism主催興行
「PANCRASE 2007 RISING TOUR」
2007年12月22日(土)東京・ディファ有明
開場15:00 開始16:00
▼メインイベント(第8試合) ライトヘビー級戦 5分3R
○KEI山宮(GRABAKA/初代ライトヘビー級キング・オブ・パンクラシスト)
判定 3−0 ※30−28、30−28、30−28
●川村 亮(パンクラスism/同級2位)
1R、お互いに様子を見合う展開が続く。重心を低く下げながらじりじりと圧力をかける川村に対し、山宮は下がりながらもぐるぐると回る。打ち合いを覚悟していた山宮だったが、「思ったように川村の圧力が凄く、作戦を変更せざるをえなかった」という。
左ジャブを細かく打ちながら川村が前に出ると、山宮はバックステップで交わす。距離が縮まったところで、山宮はタックルでロープ際に押し込みヒザ蹴り。テイクダウンを狙うが、川村の腰は強く倒れない。
いったん離れたところで川村は右ハイも出すが空を切る。じりじりと探り合いで打撃を出す中、乱打戦へ。山宮の狙いすましたクロスカウンターの左フックがクリーンヒット! コメカミに食らった川村は後ろに倒れるようにダウンする。そこを見逃さず山宮はパウンドで追撃するも、川村はクロスガードで必死に耐える。
2Rも変わらず、川村がプレッシャーをかけ、山宮がぐるぐると回りながら様子をうかがう。川村は一発一発が大振りなために、山宮に見切りヒットしない。
逆に山宮は細かいパンチで対抗。お互いに攻撃が単発に終わってしまい決定打はうまれず。終盤に、川村は山宮をコーナーに押し込んだものの膠着してしまい、そこから展開が作れない。
3R、サウスポーの山宮は右ジャブを突きながら距離を取り、じりじりと詰めて放つ川村のパンチをもらわない。一気に組み付いた山宮は首相撲からひざ蹴りをこつこつ。残り時間が少なくなったところで、山宮はバックブロー。
打ち合いが予想されるも、お互いに一発にこだわりすぎてか手数は少ない。「もっと打ってこい」と挑発する川村が前に出ると、山宮もそれに応えるように手数を出す。山宮は飛びヒザも繰り出すが、終了のゴング。
1Rにダウンを奪ったことで差をつけた山宮が判定勝ち。マイクを握った山宮は、久々の“故郷”パンクラスでの試合が出来たことで号泣。そしてライトヘビー級王者・近藤有己との対決をアピールした。すると解説席にいた近藤は立ち上がり、リングイン。二人は固く握手を交わし、「ぜひやろう」と、近藤は受けて立つ構えを見せている。
▼セミファイナル(第7試合) ライト級戦 5分3R
○昇侍(K.I.B.A.)
判定 3−0 ※30−28、30−27、30−29
●伊藤崇文(パンクラスism/同級3位)
1R、昇侍の打撃に付き合わない伊藤は低空タックル。コーナーに押し込まれテイクダウンされた昇侍だが、すぐに立ち上がる。それでもなお伊藤は執拗にしがみつき、再度テイクダウン。じりじりとポジション移動した伊藤はサイドポジションへ。しかしここから攻めあぐねてしまいブレイク。
昇侍は、過去に秒殺勝利した得意の飛びヒザ。これをキャッチした伊藤はロープに押し込む。しつこくタックルに来る伊藤からトップポジションを奪った昇侍はパウンド連打。
2R、スタンドの展開は一切ないまま、伊藤はタックルにいきテイクダウン狙い。バランスよくグラウンドで上になった昇侍は伊藤のバックを制す。そして強烈なフックを伊藤の顔面へ。ピンチを脱出した伊藤はタックルからテイクダウン。昇侍はガードポジションに徹し目立った展開はなし。
3R、「何発殴られようが、倒してやろうと思った」という伊藤はジャブから片足タックルでテイクダウン狙いに終始。足をキャッチされながらも昇侍は立ち上がりながら、フックやサッカーボールキックを放つ。
みるみるうちに顔面は腫れ上がるものの、伊藤は昇侍の足を離さない。ようやくテイクダウンした伊藤は上になるも、ガードを固める昇侍に対し何も出来ないまま終了のゴング。昇侍が判定勝利した。
▼第6試合 キャッチレスリングルール 無差別級戦 5分2R
○ジョシュ・バーネット(フリー/第10代無差別級キング・オブ・パンクラシスト・第7代UFCヘビー級王者・PRIDE
GP 2006 無差別級トーナメント 準優勝)
一本 1R4分27秒 ※チョークスリーパー
●佐藤光留(パンクラスism)
最初に登場したのは佐藤。いつものコスプレ姿ではない。続いて、無差別級キング・オブ・パンクラシストのベルトを腰に巻いたジョシュが貫禄たっぷりにリングイン。
1R、前日計量で体重差は36.3kg。即効でジョシュが佐藤のバックを制すと、佐藤はうまく腕をキャッチしアームロック狙い。そして足をキャッチすると足関節を仕掛けていく。
冷静に立ち上がったジョシュはフロントチョークで締め上げる。そして佐藤を軽々と持ち上げると、リングにたたき付けた。執拗にジョシュの足狙いにいく佐藤。
涼しげな表情で上をとったジョシュは、佐藤の口元をふさぐフリをして余裕の様子。苦しい表情を見せ始めた佐藤に対し、ジョシュはフロントチョークのまま後方に投げ捨て。ここから一気に畳みにかかるジョシュ。
STFの形に入ると、すぐにチョークスリーパーに移行する。これがガッチリ極まったためにレフェリーが試合を止めた。セコンドについた藤井恵と共に勝利を喜んだジョシュは「オレが真のキング・オブ・パンクラス!」とマイクアピール。
▼第5試合 ライト級戦 5分3R
○アライケンジ(パンクラスism)
一本 1R1分17秒 ※腕ひしぎ十字固め
●カク・サジン(チーム・タックル/同級5位)
打ち合いを避けるアライはすぐに組み付き、コーナーに押し込む。いったん離れたサジンはタックルを仕掛けた。これを潰したアライはマウントポジションを奪取。
体を起こしてきたサジンの動きに合わせて、アライは腕十字へ。これがガッチリ決まり、アライは格闘技人生初の一本勝ちを収めた。試合後のインタビューでは、来月に開催される初代ライト級王者決定トーナメント参戦を希望していた。
▼第4試合 ミドル級戦 5分3R
○ガジエフ・アワウディン(SKアブソリュート・ロシア)
TKO 1R0分57秒 ※レフェリーストップ
●鳥生将大(パンクラスism)
1R、ガジエフとの打ち合いを避けた鳥生はゴングと同時に片足タックルへ。これを簡単に潰したガジエフはマウントポジションの体勢へ。
TKシザーズなどで必死に抵抗する鳥生だが、成す術なし。パウンドをガジエフが落とし続けたところで、鳥生のセコンドがタオルを投入。金井、渡辺、鳥生とパンクラシストを破ってきたガジエフ。次回餌食になるのは誰だ!?
▼第3試合 フェザー級戦 5分2R
○志田 幹(パンクラスP’s LAB東京/同級2位)
判定 3−0 ※20−19、20−19、20−19
●ジャミール“ザ・サージェント”マスー(アメリカ/フリースタイル・アカデミー)
1R、打撃戦にいくことなく、志田はタックルを仕掛けテイクダウン。そしてフロントチョークの体勢へ。決まったかに見えたが、マスーは頭を引っこ抜き脱出。スタンドでも志田の左右のロングフックがヒットし、優位に試合を進める。
2R、マスーのヒザ蹴りに対し、志田はタックルを合わせテイクダウン。オープンガードのマスーは下からの蹴り上げで必死に抵抗だ。すると、この一発が志田の眉間に入りカット。ドクターチェックの後に再開。終盤には志田が肩固めを決めにかかり、判定勝利した。
▼第2試合 ライト級戦 5分2R
○五十里祐一(パンクラス P’s LAB東京/2007年度
ネオブラッドトーナメント ライト級優勝)
TKO 1R1分51秒 ※レフェリーストップ
●矢野卓見(骨法烏合会)
1R、相手にお尻をみせる半身の構えの矢野は積極的にパンチを出す。けん制の打撃を出しながらタックルした五十里は矢野を抱え込むと、グラウンドに持ち込んだ。この際に矢野は強くリングに頭を打っており、焦ったような表情を見せる。
何とか立ち上がった矢野に、五十里はミドル。不意に倒れた矢野に対し、五十里はパウンドを連打。うつ伏せで防戦一方の矢野は何も出来ず。すぐにレフェリーが試合を止めた。
▼第1試合 フェザー級戦 5分2R
○曹 竜也(闘心)
一本 2R3分30秒 ※チョークスリーパー
●清水隼人(アンプラグド国分寺)
1R、清水の打撃を交わし、曹がタックルで寝技の展開へ。曹が攻めあぐねたためにスタンドから再開する。パンチでプレッシャーをかける清水が手数を出したところでゴング。
2R、清水の打撃に付き合わない曹はタックル。グラウンドの展開になるも、清水はすぐに立ち上がる。前に出る曹は清水をコーナーに追い込むと、抱え込むようにしてチョークスリーパーの体勢へ。あっという間にこれがガッチリと決まり、曹が一本勝ちした。
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