サステイン
プロフェッショナル修斗公式戦 Supported by Crymson
「BACK TO OUR ROOTS 07」
2008年1月26日(土)東京・後楽園ホール
開場17:00 開始17:30
▼メインイベント(第8試合) ライト級5分3R
○日沖 発(ALIVE/世界ライト級9位)
一本 2R4分30秒 ※腕ひしぎ十字固め
●戸井田カツヤ(和術慧舟會東京本部/世界ライト級5位)
2年前の2月26日、名古屋大会のメインで行われるはずだった幻のカードが、2年の時を経て実現した。
1R、日沖の右ローキックで試合はスタート。ジャブの突き合いから日沖が右ロー、しかし、トイカツのワンツーに日沖が真っ直ぐ下がり、そこへトイカツの連打が決まる! ジャブで突き放そうとする日沖だが、トイカツの頭を低く下げてのワンツーをもらう。オーバーハンドの左フックをヒットさせるトイカツ。だが、さらに連打して日沖をロープ際まで追い詰めたところで、日沖の打ち下ろしの右フックがヒット! トイカツがダウンして形勢逆転。
日沖はジャブ、前蹴り。トイカツのフックをかわしてフックを打つと、逆に左フックをもらう。日沖のジャブの引き際にトイカツがタックル、日沖はしっかり切って離れる。トイカツがオーバーハンドの左フックから連打、日沖は真っ直ぐ下がってロープを背負い、パンチをもらう場面が多い。連打された日沖は胴タックル、トイカツが引き込んでガードになったまま1Rが終了した。
2R、日沖は右ローを中心に蹴り続け、そこからスピードのある長いパンチを伸ばしていく。ジャブ、そしてトイカツのフックをバックステップでかわし、自分の距離を保つ日沖。1Rのように不用意に左フックをもらわない。トイカツが連打で入ってくるところへ、日沖のカウンターの右フックがヒット! この試合2度目のダウンを奪う。
冷静な日沖はジャブで距離をとり、あくまでも自分の距離で勝負。トイカツはやはりパンチを振り回して前へ出るが、ジャブで突き放される。トイカツは一旦、攻撃を手を休めてノーガードで左右に回る。日沖はボディブロー、ジャブとローで距離を保ち、トイカツが入ってくるとステップで距離をとる。
日沖のペースと距離を崩そうとトイカツがまたもパンチ連打で前に出ると、日沖はタックル、サバ折りでテイクダウンに成功。さらにバックへ回り、腰を上げて立ち上がろうとするトイカツに後ろからパンチを見舞って潰す。再びグラウンドになると日沖は足四の字フックでトイカツをガッチリと捕らえ、スリーパー狙い。と思いきや、両足を大きく跳ね上げて腕十字へ! これがガッチリと極まり、トイカツがタップ! 日沖が見事な一本勝ちを飾った。
日沖は「日沖発って選手がいることを覚えておいて下さい。ちょっと忘れられちゃってるんで」と、観客へアピールした。
●日沖のコメント
「パンチをもらっちゃったのもあるんで反省点も多いです。ひょっとしたら打撃でくるんじゃないかとは思ってました。警戒していたのは寝技ですけど。ローを嫌がっているのは分ってましたね。
ダウンはカウンターで入ったんで。2度目の方がタイミングがよくてキレイに入った感触がしました。ボクシングを強化しているので、もらっちゃったけど効かなかった。僕の逃げ方は印象が悪くて、そこが反省点だけど、見た目ほどもらってない。
(バックをとった時は)チョークか十字にいける予感はしましたね。相手も寝技は強いと思うけど、僕も総合を17〜18戦やってて寝技でやられたことはないので。総合格闘技的に勝負するつもりでした。僕の目指すところはそこなんで、偏った試合にならなくてよかったですね。メインで一本勝ちは気持ちよかったです。
ベルトのことは気にしてないです。とりあえず自分の実力を上げることを考えています。とりあえずコツコツいきたい。修斗では連敗とか勝てない感じだったので、これで修斗において復活と思ってもらっていいと思う。門脇さんとは試合をやってるので、勝って欲しいですね。練習をやったこともあるし、いい選手なので頑張ってもらいたい」
●戸井田のコメント
「自分の中で初めて完全燃焼した感じがあります。殴り合っちゃった。本当は寝技をすればよかったけど。(日沖のことを)ナメてました。パンチが重かったし、自分のパンチも効いてたので行ったらカウンターでもらっちゃった。1Rにあそこまで自分のペースだったのに、盛り返されてしまいました。
テイクダウンとバックに回るのは上手かったですね。攻めてくるよりキープするのが上手かったと思います。(時代は日沖?との質問に)そうなって欲しい。次、3月も勝ってチャンピオンとやって強いことを証明して欲しいですね」
▼セミファイナル フェザー級5分3R
○上田将勝(パラエストラ東京/同級世界10位&環太平洋7位)
判定 3−0 ※29−28、29−28、29−28
●山本 篤(KRAZY BEE/同級世界5位&環太平洋3位)
勝者が外薗の引退・返上した世界フェザー級王者決定戦に進むことが発表され、このフェザー級目玉カードがさらに輝きを増した。
1R、いきなりコーナーを飛び出していった山本だったが、これはフェイント。サウスポーの上田はハイキックで牽制、左ストレートも伸ばしていく。山本は低い構えで左へ回り込みながらのローキック。上田のハイキックに対し、山本もジャンプしてのパンチだ。細かくジャブを出す山本に、左ハイキックをガードの上から何度も放つ上田。山本が接近してくると左ストレートで離し、すぐに左ハイキック。
ジャブで接近してのタックルを狙う山本、右に体が傾くとすかさず上田の左ハイキックが飛んでくる。上田はすぐに山本の左足へタックル、切ろうとした山本をテイクダウンすることに成功したが、1R終了。
2R、ジャンプしてのパンチを放つ山本、そのままタックルに行くが上田が腕を取って上になる。しかし、山本がその腕を外して上に。立ち上がった山本はローから飛び込んでのパウンド、上田は三角を狙おうとし、山本がバックを奪う。が、動き回って向き合った上田がサイドポジションに。立ち上がろうとした山本へ上田がスピニングチョーク!
これを山本が外すと両者スタンドへ。ここまでの攻防で大きな拍手が沸き起こる。山本はジャンピングキックからタックルへ行ったが、コーナーを背にした上田がガブってパンチを見舞う。
3R、左ハイキックでプレッシャーを与える上田に、山本が突っ込んでのパンチ。山本は回り込みながらのローとパンチ、上田が2R同様片足タックルへ来ると足を引き抜いて再びパンチへ! 山本の圧力に下がる上田はコーナーへ詰まる。タックルに行った上田だが、これは山本がしっかり切って逆にタックルでテイクダウン。上田が片足を首に引っ掛けてくると、それを潜ってサイドへ。
上田はガードに戻して再び三角、両足を担いだ山本は立ち上がろうとした上田にガブる。そのまま仰向けに倒し、山本がパンチを連打! ここで試合終了となり、上田が判定勝ち。山本に二つ目の黒星を付け、自身の無敗記録を「8」に伸ばした。
これにより、3・28後楽園ホール大会は上田将勝VS岡嵜康悦によって第5代世界ウェルター級王座が争われることが決定。試合後、リングに岡嵜も上がり、両者はベルトを挟んで記念撮影に収まった。
試合を終えたばかりの上田は「精一杯頑張ります。応援よろしくお願いします。」と一言。
岡崎は「(上田は)単純に強いと思いました。やっぱり(外薗にベルトを持って帰って来いと)言われたんでプレッシャーになりますが、あのベルトは大阪へ持って帰ります。次の試合は間違いなく凄い接戦、いい試合になると思うので応援よろしくお願いします」と、意気込みを語った。
▼第6試合 フェザー級5分3R
○田澤 聡(GUTSMAN・修斗道場/同級環太平洋8位)
一本 3R3分32秒 ※腕ひしぎ十字固め
●BJ(勝村道場/世界バンタム級王者)
世界バンタム級チャンピオンBJのフェザー級チャレンジマッチ第2弾。フェザー級戦線で揉まれてきた田澤の牙城を崩すことが出来るか!?
1R、サウスポー同士の両者がいきなりパンチの打ち合い。田澤の左ミドルをキャッチしたBJが左ストレート、そのままグラウンドへ持ち込む。殴りながらのパスガードを狙うBJ、しかし、ジャンプしたところを蹴り上げられて両者スタンドへ戻る。
すぐに胴へ組み付く田澤、BJをロープへ押し込み、フロントスープレックス気味に投げてテイクダウン。ハーフガードのBJのボディを殴りながら片足を抜こうとする田澤だったが、BJはオープンガードに戻す。
一発、また一発と単発ながら強いパウンドを落とす田澤。BJは両足で田澤を浮かそうとしたが、これは失敗。田澤が再び強いパウンドを落とし、ハーフのBJへ肩固め。
2Rもパンチで打ち合う両者、BJが右フックから左インローを放つと、これがローブローに。試合は一時中断、BJに減点1が課せられる。再開直後、BJの右ハイキックがクリーンヒット! すぐにテイクダウンへ行くBJだったが、田澤がリバーサルで上になる。ハーフガードのBJに田澤がストレートアームバー! かなりの角度で腕が反り返る!
それでも潜り込んで外したBJに、田澤はさらにアームロックを仕掛けていく。腕を解除して殴りに行くと、ガードに戻すBJ。田澤は抑え込みつつ、パンチを落としていく。一度立ち上がった田澤はジャンプしてのパウンド!
3R、田澤のジャブとBJの右フックが交錯。BJが飛び込むように放つ左右のフックが当たりだす。BJの左フックに右フックを返した田澤は、豪快な首投げでBJの体を宙に舞わせる! サイドから抑え込む田澤は、アームロック狙いから変化しての腕十字! キャッチが入る! 堪えるBJだったが、レフェリーがストップした。
▼第5試合 バンタム級5分3R
△生駒純司(直心会格闘技道場/同級世界5位)
ドロー 判定 1−0 ※29−29、30−29、28−28
△秋本じん(秋本道場ジャングルジャンクション)
36歳の秋本と37歳の生駒。共に20戦を超える修斗きってのベテラン対決となった。
1R、ジャブからローへ繋ぐ秋本が生駒のミドルキックをキャッチしてコーナーへ押し込んでいくが、これはブレイク。生駒のローに秋本がバックブロー、すぐに胴タックルで組み付いていくと再びコーナーへ。秋本はヒザで太腿を蹴っていくが、またもブレイク。
生駒のローに右ストレートを合わせる秋本、生駒は右フックを当てて組み付くが、コーナーへ押し込んだのは秋本の方。やはり押し込みながらヒザで太腿を蹴るがブレイク。生駒はパンチの連打から首相撲でのヒザ、秋本は片足タックルに行くが、ガブッた生駒がアームロックの体勢に。
上になろうとする秋本がアキレス腱固めに行き、すぐに上を奪う。すると生駒が下から三角を狙いつつ秋本の顔面へパンチを連打する。長い時間、一方的に殴られ続けた秋本だが、首を抜くと同時にアキレス腱固めに! が、ここでラウンド終了のゴング。
2R、低く構えてパンチを出していく行く秋本、生駒もパンチを繰り出すと秋本が胴タックルでテイクダウンに成功。下になった生駒は秋本の腕を抱え込みながら三角の機会を伺うが、秋本は両足を担ぎ上げてのパスガードを狙う。下からの三角を狙い続ける生駒、秋本はそれを警戒しながらも細かくパンチ。秋本が立ち上がると生駒は下から蹴り上げ、秋本はローを放ってアキレス腱固めに行くが、1R同様にここでゴング。
3R、秋本のローに合わせた生駒のパンチがヒット、秋本はすぐにテイクダウンへ行く。足を利かせる生駒にパンチを落としていく秋本、生駒が立ち上がろうとするとすぐに片足タックルへ行き、生駒が上になろうとしたが秋本が再びテイクダウン。サイドからボディへヒザ蹴りを突き刺す。
上四方になった秋本へ生駒がセンタクバサミになり、秋本が苦しみながらも外すと同時にオープンガードに戻す。秋本は上からパンチを浴びせるが、生駒も下から打ち返す。生駒のよく利く足に阻まれながら、秋本がパンチをまとめたところで試合終了。生駒に1ポイント入ったが、ドローとなった。
マイクを持った秋本は「あんたこそ本当に男の中の男だ! いや、侍の中の侍だ! もう1回やりましょう。次にやる時はタイトルマッチだ! お互い、40(歳)前にタイトルマッチやりましょう」と史上最高齢でのタイトルマッチでの再戦を約束、生駒も「その時は見に来て下さい」と観客の笑いを誘った。
第5試合の入場式後、前・世界ミドル級チャンピオンの菊地昭(KRAZY
BEE)が引退式を行った。
口元に照れくさそうな微笑みを浮かべながら入場してきた菊地。「チームの仲間、これまで支えてきてくれた皆様方、ありがとうございました。私は今日でプロ生活を終えますが、修斗は素晴らしい選手がたくさんいますし、これからも熱い試合を見せてくれると思うので、これからもよろしくお願いします」と挨拶。リングの上に一人立ち、スポットライトを浴びて引退の10カウントゴングを聞いた。
▼第4試合 ライト級5分2R
○碓氷早矢手(和術慧舟會RJW)
判定 3−0 ※20−17、19−18、20−17
●石澤大介(パラエストラ札幌)
▼第3試合 バンタム級5分2R
○森 卓也(パラエストラ札幌)
判定 3−0 ※20−19、20−18、20−19
●塩田“GOZO”歩(パラエストラ八王子)
▼第2試合 フライ級 2008年度新人王決定トーナメント二回戦 5分2R
○猿丸ジュンジ(シューティングジム横浜)
KO 1R1分52秒
●鳥居和行(パラエストラ福島)
▼第1試合 バンタム級 2008年度新人王決定トーナメント一回戦 5分2R
○アッキ公太(TEAM LOCKS)※舟本公太から改名
TKO 2R2分22秒
●飛猿☆No.2(PUREBRED川口REDIPS)
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