KGS 「R.I.S.E.-γ−“R.O.C”」 2008年2月22日(金)東京・新宿FACE 開場17:30 開始18:00
▼メインイベント(第9試合) タイトルセレクションマッチ −70kg契約 3分3R(延長1R) ○日菜太(湘南格闘クラブ/R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT'07 3位)70.0kg 判定3−0 ※30−28、30−28、30−29 ●水谷秀樹(スクランブル渋谷/R.I.S.E.
FLASH to CRUSH TOURNAMENT'06王者)69.4kg
昨年のDoAトーナメントでは準決勝で敗れるものの、そのポテンシャルの高さを発揮した日菜太。
対する水谷は同トーナメントでリザーブファイトに出場し、NITRO大輔を判定で下している。ここで日菜太を倒し、再びライズ70kgのトップ戦線に食い込みたいところだ。アマチュア時代に対戦しているこの二人、この時は日菜太が勝利を収めている。 1R、サウスポー同士の両者。パンチで距離を詰めようとする水谷だったが、日菜太はそれを右手を伸ばすようにしてストップし、強烈な左ローを蹴っていく。
さらに日菜太は前に出てくる水谷に右フックをひっかけて、水谷の外側に回るようにして左ローや左ミドル。相手がサウスポーにも関わらず、上手く左の蹴りを当てていく。
水谷は得意のトリッキーな動きで日菜太を幻惑させようとするのだが、日菜太はそれに動じない。水谷との距離が詰まると左のテンカオ、さらに首相撲からのヒザ蹴りを当てる。 2R、水谷は1R同様にパンチで突っ込むようにして距離を詰めながら、日菜太がそれを嫌がったところで左右のロー。しかし有効打はなく、組みの攻防がやや増える。
乱打戦に持ち込もうとする水谷のファイトスタイルにやや付き合う場面もあった日菜太だったが、ラウンドの後半は再び右手で距離を測りながら左ロー。その後も単発ではあるものの、ロー、ミドル、ヒザ蹴りと左の蹴りを当てる。 3R、何とか突破口を開こうとパンチからローのコンビネーションで攻める水谷。日菜太はそれをしっかりと首相撲でキャッチして、水谷に攻撃を許さない。
そして上手く距離を測りながら左ローと左ミドルを蹴る日菜太。水谷が突っ込んでくるところに右のパンチを合わせたり、スイッチして右ミドルを蹴るなど、左以外の攻撃も繰り出す。しかし最後はやはり左の蹴り。日菜太は最後まで水谷にペースを掴ませず、左のローを蹴り続けた。
▼セミファイナル(第8試合) タイトルセレクションマッチ -60kg契約 3分3R 延長1R ○末広智明(大道塾
吉祥寺支部/R.I.S.E. FLASH to CRUSH TOURNAMENT'07準優勝)59.9kg 判定2−0 ※30−29、29−29、30−29 ●菅原勇介(TARGET)59.9kg
昨年4月に対戦している両者、この時は菅原がパンチでダウンを奪って勝利を収めている。 1R、菅原は左ジャブを突きながら右ローを蹴る。末広は細かくステップを踏んで蹴りのタイミングをはかる。スピーディなパンチとローのコンビネーションで攻める菅原。左フックから飛び込んで右ストレートを当てていく。
やや手数の少なかった末広だったが、サウスポーに構えを変えながら左のインローとミドル。菅原の右ストレートに対しては頭の位置をずらして右ローを蹴る。 2R、末広は1Rのサウスポー構えに手応えを掴んだのか、ここからサウスポースタイルを多用。菅原の右手を潰すように左ミドルを蹴っていく。さらに菅原が距離を詰めてくると左のテンカオ、組みの攻防になると豪快に菅原をマットに叩きつける。
菅原も末広の左ミドルをブロックしながら右ストレートや左フックを狙うがクリーンヒットはない。逆に末広がサウスポーからの左ミドルで距離を支配し、試合のペースを掴む。 3R、TARGET伊藤隆会長から「ここで行かないと負けるぞ」と激を飛ばされた菅原は右ストレートを強震して前に出る。
末広の左ミドルに右ストレートをカウンターを狙っていく。末広はこのパンチにやや守勢に回る場面があったものの、落ち着いてこれをディフェンスすると、菅原との距離を潰してヒザ蹴り、組みの攻防で菅原をこかす。
さらに残り時間が少なくなりパンチ一辺倒になった菅原を左前蹴りで何度も突き放して反撃を許さず。末広の技巧派ぶりが目立つ試合となった。
▼第7試合 タイトルセレクションマッチ ヘビー級 3分3R 延長1R ○森口
竜(BLUE DOG GYM) 延長判定2−1 ※10−9、9−10、10−9 ●百瀬竜徳(TARGET/R.I.S.E.
G-BAZOOKA TOURNAMENT’05 王者)
1R、百瀬はガードを高く上げてインロー。森口はそのローに合わせて右ストレートで飛び込んでいく。足を使って距離を取って左ミドル、パンチから右ローにつなげる百瀬。手数で劣る森口だったが、単発ながら強烈な右ローを蹴っていく。続く2Rも1Rと同じように互いに細かくローを蹴る展開。ヘビー級らしいパワフルな打ち合いとはならない。 しかし3Rに入ると右ストレートから前に出て右ハイキックを繰り出す百瀬。森口はコツコツと右ローを返していく。それでも構わずパンチで前に出る百瀬だったが、森口の左右のパンチが立て続けにヒット!
一瞬、百瀬の足が止まる。試合を決めようと一気にラッシュをかける森口。しかし百瀬もここは蹴りを返しながらしのぎきる。判定はジャッジ1名が森口を支持したものの(30−29、30−30、30−30)延長戦へ。 延長R、本戦の勢いをそのままに森口が開始直後に怒涛のラッシュ! 百瀬はそれをガードしつつ、右ローや右ストレートを返す。このラウンドも互いにローとパンチを蹴り合う一進一退の攻防が続いたまま終了。判定は2−1のスプリットとなり、森口が勝利をもぎとった。
▼第6試合 タイトルセレクションマッチ −70kg契約 3分3R(延長1R) ○喜入 衆(ソーチタラダ渋谷/前J-NETWORKスーパーライト級王者)69.95kg 判定3−0 ※30−29、30−29、30−29 ●NITRO大輔(TARGET)69.9kg
試合前の入場式から気合十分の表情を見せていたNITRO。格上の喜入と対戦するという大抜擢を受けた。今回で28戦目を迎える喜入に対しNITROは8戦目。このキャリアの差が試合にどう出るか? 1R、サウスポーのNITROは右前蹴りで距離を取り、そこから左ミドルを蹴る。喜入はサイドステップを細かくステップして左のアウトロー。そしてパンチを上に振ってから右のインロー。喜入がテンポよくNITROの右足に左右からローを蹴っていく。NITROも左ミドルを積極的に蹴っていくのだが、喜入はそれをブロックして確実に右のインローを返す。 2R、このラウンドも喜入はNITROを左ミドルをブロックして右のインロー。また左ミドルをキャッチして右ローを連打するなど、確実にNITROの右足にダメージを与える。
それでも左ミドルから攻撃を組み立てるNITROだったが、喜入の右ローでバランスが崩れる。さらにNITROが左のテンカオを放ったところに、喜入がカウンターの左フック! 喜入が一気に前に出てフックやアッパーを連打する。 3R、ポイントを挽回しようと左ミドルと左ストレートで前に出るNITROだったが、喜入は左に回りながら右のインロー。NITROの蹴りに対してパンチのカウンターを合わせていく。最後まで手を出し続けたNITROだったが、喜入が上手くそれを捌いた。
▼第5試合 タイトルセレクションマッチ -60kg契約 3分3R 延長1R ○ファイヤー原田(レグルス池袋/J-NETWORKライト級3位)59.8kg TKO 3R0分58秒 ※ドクターストップ ●オノリュウ(クロスポイント・ムサシノクニ/R.I.S.E.
FLASH to CRUSH TOURNAMENT'07 第3位)59.0kg
会場人気はうなぎのぼりの“涙のカリスマ”ファイヤー原田だが、現在4連敗中と1年近くも勝ち星から見放されている。セレクションマッチとしてはもちろん、是が非でも勝利を手にしたいところ。対するオノリュウもFtCトーナメントで中須賀芳徳に勝利するも、その後のワンマッチでは歌川暁文には敗れている。 ファイヤーはスクールウォーズのテーマに乗って登場! 「オオッシ!!!」と気合を入れてから、リングに上がる。セコンドには全日本キックのサトルヴァシコバの姿も見える。 1R、試合が始まるとサウスポーに構えるオノリュウ。突進してくるファイヤーに左ミドルを蹴って、距離を詰めさせない。しかしそれでも構わず前に出るファイヤーは右ローと左フックを繰り出す。オノリュウは構えをオーソドックスに戻しつつ、ジャブとテンカオ。ファイヤーはオノリュウのジャブを額で受けて突進する。 2Rになっても圧力をかけて前に出るのはファイヤー。左ボディと右ローでオノリュウをロープまで詰めると、そこから足を止めてパンチの連打をまとめる。距離を取りながらサウスポー構えからの左ミドルを飛ばすオノリュウだが、ファイヤーがそのミドルにカウンターの左フック。 ここからファイヤーが乱打戦に持ち込むと左アッパーから右フック! この連打がオノリュウの顔面を捉え、オノリュウがダウンを喫する! 一気に湧き上がるファイヤー応援団。このまま試合を決めてしまおうとファイヤーは怒涛のラッシュを仕掛ける。しかしオノリュウも必死のディフェンスでこのラウンドを切り抜ける。 インターバル中、「俺はここからだ!!!」と絶叫するファイヤー! 3Rが始まると2Rの勢いそのままに再び怒涛のラッシュ! 左右のフックとアッパーを連打し、オノリュウがガードを固めると左ボディ。
完全に手数でファイヤーがオノリュウを圧倒する。するとここでオノリュウの左目が大きく腫れ上がり、ドクターチェック。ドクターが試合をストップすると、ファイヤーは「ウオオッッーー!」と叫び勝利の喜びを全身で表現。「踊るぞっっ!!」と宣言して、約1年ぶりのファイヤーダンスを見せた。
▼第4試合 −55kg契約 3分3R ○炎出丸(クロスポイント・ムサシノクニ)55.0kg 判定3−0 ※30−28、30−28、30−28 ●龍
馬(y-park)54.7kg
1Rから果敢にパンチとローのスピーディなコンビネーションで攻める龍馬。炎出丸はそこに右ローやハイを当て、組み付くとヒザ蹴りを打つ。2Rも先に手を出すのは龍馬だが、炎出丸はミドルと首相撲で有効打を許さない。 何度も二人の右ストレートが交錯。しかしここで炎出丸の返しの左フックが何度も龍馬の顔面を捉える。そして炎出丸の右ハイキックがクリーンヒット! バランスを崩した龍馬に炎出丸がパンチのラッシュをかけるとレフェリーがダウンを宣告する。3R、龍馬のラッシュにやや守勢に回った炎出丸だったが、組みヒザで龍馬の動きを止めると、右ストレートから返しの左フック。そのまま龍馬の追撃を逃げ切った。
▼第3試合 −60kg契約 3分3R ○布施将人(TARGET)59.7kg KO 2R1分55秒 ※右ストレート ●飛猿(AXKICK)59.5kg
左手を伸ばして組み付く飛猿だったが、首相撲になっても攻撃がないため、すぐにブレイクとなる。布施は飛猿が組み付くタイミングを見計らって右ストレートを連打。
何とか1Rは凌いだ飛猿だったが2Rに入ると完全に逃げ腰となり、ロープにもたれかかって前蹴りで布施を突き放そうとするという展開に。布施は右ストレートと右ローをバシバシ当てて、最後は右ストレートで飛猿をマットに沈めた。
▼第2試合 −60kg契約 3分3R ○小宮山工介(北斗会館/KAMINARIMON
CLIMAX’07 60kg級優勝)60.0kg KO 1R2分40秒 ※3ノックダウン ●秋草利光(E.S.G/NJKF)59.6kg
プロデビュー戦では固さの目だった小宮山だが、プロ2戦目のこの日は違った。左フックから一気に距離を詰めてショートでパンチの連打をまとめ、距離が離れると鋭い右ローを蹴る。そして秋草の右ローにカウンターの右ストレートを当てて最初のダウンを奪う。
さらに再開後、小宮山が鋭い右ローを数発蹴ると秋草が2度目のダウン。最後は小宮山が秋草をコーナーに詰めてヒザ蹴りとパンチの連打でKO勝利を呼び込んだ。
▼第1試合 KAMINARIMON特別試合(アマチュアルール)2分1R ○谷中田トキオ(TARGET) 一本 ※7ポイント先取 ●三浦純奈(ドージョーチャクリキ・ジャパン)
アマチュアKAMINARIMONで採用されているCクラスルールでの試合。ルールは顔面パンチの禁止、防具着用の上、7P先取のポイント制を用いるなど、安全制を重視したもの。ポイントについてもジャッジが有効な攻撃を旗判定し、ポイントが入る度にホイッスルで試合を止めるというルールだ。 この日は過去にライズ新宿FACE大会で試合経験のある谷中田トキオが、前蹴りとミドルで7ポイントを先取してKO勝利。ルールに準じたしっかりとしたテクニックを見せて勝利を収めている。
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