ZST事務局 「ZST.16」 2008年2月24日(日)東京・新宿FACE 開場17:00 開始18:00 ※ジェネシスバウトは17:10より開始
▼メインイベント ZSTルール ウェルター級 5分2R ○奥出雅之(ゴールドジムサウス東京) 一本 1R3分21秒 ※ヒールホールド ●内村洋次郎(パンクラスP’sLAB東京/ZST初代ウェルター級王者) 二人は昨年11月のZST5周年記念大会でグラップリングルールで対戦。奥出が内村から一本勝ちを収め、試合後に「次はZSTルールで内村選手と勝負したい」と発言したことから、この一戦が実現した。 過去に内村が奥出に対して「仲良しこよしでやっている感じがする。ここが闘いの場だぞってことを教えてやる」と挑発するなど色々と因縁のある両者。
奥出はかなり気合の入った表情でリングイン、対する内村もリングに上がると「やってやるぞ…」とつぶやいて、口含んだ水を奥出の方にめがけて吹きかけるなど、リング上には異様な空気が漂った。 1R、構えは互いにサウスポー。奥出は素手ではなくOFGを着用し、いつものように半身では構えない。その奥出に対して、キックボクサーとしても活躍する内村は強烈な左右のロー! 奥出はローの引き際を狙ってタックルでテイクダウンを狙う。内村は一度は尻餅をつくものの、すぐにバランスを取ってそれを阻止。ロープ際でブレイクとなる。 再開後、再び内村の強烈なローがヒット! 奥出がタックルから引き込みを見せると、内村はイノキ・アリ状態からローを飛ばす。パスガードを狙う内村に対して、奥出はガードから内村の足をすくって腕十字&三角絞め。
これは凌がれたものの、立ちあがろうとする内村の両腕をしっかり握って寝技に引きずり込むと、そのままアームロック。内村の体を後ろに返してそのまま腕十字へ! 前回の試合の再現かと思われたが、ここは内村が腕を引っこ抜いてディフェンスする。さらに内村は亀になる奥出のボディに強烈なヒザ蹴りを連打! 「ドスン!ドスン!」と大きな衝撃音が場内に響き渡る。
ブレイクで試合がスタンドに戻ると、内村のローに左ストレートを狙う奥出。内村はそれをかわすと右ハイキック! この一発が奥出の顔をかすめる。 内村の打撃に臆することなくタックルを仕掛ける奥出だったが、内村はそれを切ってボディに強烈な蹴り。完全に寝技には付き合わず、奥出を立たせては左ストレートやローキックを当てる。それでも果敢にミドルやパンチを返す奥出。
そして内村に片足タックルを仕掛けると、足を引っこ抜いて逃げようとする内村にしがみついて執念のテイクダウン。そして足をキャッチしたまま、一気にヒールホールドへ! するとこれががっちりと入って内村がタップ!
打撃ありのZSTルールでは不利と思われていた奥出が内村からタップを奪う金星を挙げた。 この勝利に場内は大興奮! リング下で試合を観戦していた所英男も盟友・奥出の勝利に思わず涙ぐんだ。
試合後、マイクを握った奥出は「僕は子供の頃からいつも通知表が1や2ばっかりで、4や5をとったことがありませんでした。でも大人になって好きなものを見つけて、これだけは負けたくないという気持ちを持つことが出来ました。
僕は今までトップとはかけ離れていたけれど………これからは一番を目指して頑張りたいと思います」と喜びを語った。
▼セミファイナル ZST VTルール ライト級 5分2R ○金原正徳(パラエストラ八王子) 一本 2R0分22秒 ※腕ひしぎ十字固め ●清水俊一(総合格闘技宇留野道場/ジェネシストーナメント2007
GT-F優勝) 昨年はVTルールに果敢に挑戦し、小谷直之とも互角以上に渡り合った金原。対する清水はSWATにほぼ全大会出場するという離れ業をやってのけた期待の新鋭。
後からの入場となった金原が清水をじっと睨みつけると、清水も小さく頷いてそれに応じる。 1R、タックルでテイクダウンを狙う清水。金原はそのタックルを落ち着いて切る。スタンドに戻るとガードを下げて距離を取る清水。
金原はそこにパンチでプレッシャーをかけていく。そして金原は清水のタックルを切ると、やや引き込み気味に下になった清水に強烈な右のパンチを落とす。 そのまま一気にサイドポジションに回った金原は、清水の手前の腕を自分の足で殺して鉄槌。さらに掌底で確実に清水にダメージを与える。
しかし清水も金原の足をすくうようにしてポジションを入れ替えて、グラウンドで上のポジションを取る。
ここからパンチを打ちながらパスガードを狙う清水だったが、金原は清水の腕をアームロックでキャッチすると、そのまま清水を後方に返してスイープ。
清水のバックを取ると後ろからコツコツと清水の顔面を殴り腕十字へ! ピンチを迎えた清水だったが、その動きに合わせて上手くグラウンドでポジションを入れ替える。インサイドからパンチを落とす清水。金原は清水のパスガードを阻止しつつ、下からパンチ。
さらには立ち上がった清水の顔面を蹴りあげる。これで後方にバランスを崩す清水だったが、すぐに足関節。初のVTルールながら清水の適応力が光るラウンドとなった。 しかし2R開始直後、タックルを切られた清水が引き込みを見せると、すぐにパスガードを狙う金原。
清水がガードからアームロックを狙った瞬間、一気に清水の頭にまで回って電光石火の腕十字! 清水の一瞬の隙をついて金原が鮮やかな一本勝ちを収めた。 試合後、金原は今年から階級を65kgに下げることを宣言。
リトアニアでエリカス・ぺトライティスとの一戦が決まったことを発表し「ちょっと遠いので応援には来てもらえないと思いますが、遠い日本から応援して下さい」とマイクアピール。
▼第4試合 SB-Xルール バンタム級 3分2R ○藤原敬典(秋本道場
Revo龍tion) TKO 1R1分58秒 ※ドクターストップ ●植松辰弥(シーザージム) 仮面ライダーアマゾンの入場テーマ&アマゾン柄のロングスパッツで登場の植松。藤原はプロでは初の立ち技ルールの試合ながら、非常に落ち着いた表情でリングイン。 1R、構えをオーソドックスとサウスポーに細かくスイッチする藤原。そこから一気にパンチで飛び込んで距離を詰める。この藤原の攻撃にやや戸惑う植松。パンチの合わせてミドルやローを蹴るが、クリーンヒットはない。
ここで藤原がサウスポーからの左フックをヒットさせると、植松がダウン! SBルールが本職の植松から藤原が先制のダウンを奪うという展開になる。 再開後、右ハイキックで一気に攻め込む藤原。パンチで植松をコーナーに押し込むと首相撲からのヒザ蹴りを連打。
これを嫌った植松がタックルから投げを狙おうとするが、藤原はその首をキャッチしてスタンドのフロントチョーク! レフェリーからは何とキャッチが宣告される。 これは極まらずに試合がブレイクになるが、植松が右目を負傷し、ドクターチェックが入ると試合はストップ。藤原がシュートボクサー以上にシュートボクシングルールに対応した動きで見事な勝利を手にした。
▼第3試合 SB-Xルール フライ級 3分2R △矢島雄一郎(禅道会総本部) 時間切れドロー △大桑宏彰(シーザージム) ZSTとシュートボクシングの交流戦第一弾は、大桑と空手家・矢島からスタートした。
(※SB-Xルール=基本的にはシュートボクシングルールと同じ。試合時間が3分2Rでどちらにもポイントが入らない場合は時間切れドローとなる) 1R、空手衣を着たまま試合に臨む矢島。サウスポーの大桑が矢島の前蹴りをキャッチしていきなり左ストレートを当てる。しかし矢島もすぐに組み付いてバックドロップを仕掛ける。
離れた間合いからローとミドルを蹴る大桑。矢島は左フックから右ストレートで果敢に前に出る。さらに矢島は何度も投げにトライしていく。 2R、大桑はやや疲れの見える矢島に左ボディストレート。さらに矢島のボディを狙って左のテンカオを突き刺す。
後退する矢島に左ミドルを蹴り、何度も投げを狙う大桑。しかし矢島もポイントは与えず、下がりながらも何度か右ミドルを当てる。
終盤、大桑はハイキックからバックブロー、二段蹴り気味の飛びヒザ蹴りを出すなど、トリッキーな動きでKOを狙うが矢島もそれを耐え凌いだ。
▼第2試合 ZSTルール ライトヘビー級 ○長井憲治(U-FILE
CAMP 赤羽) 一本 1R3分22秒 ※腕ひしぎ十字固め ●大沼啓介(バトラーツジム『B-CLUB』) 1R、オーソドックスの長井はサウスポーの大沼に対して右ミドルとインロー。突進してくる大沼を首相撲に捕まえてヒザ蹴りを放つ。
しかしここで長井のヒザがローブローに入り、またローブロー直後のヒザ蹴りが顔面にもヒット。長井にはイエローカードが提示され、大沼のダメージ回復のために試合順をずらして再試合する形となった。 そして第4試合後、1R47秒の時点から試合がスタート。長井は先ほどと同じように右のインローを飛ばす。組み付いて引き込みを狙う大沼だったが、長井はそれに付き合わず。大沼のタックルを切ってがぶると一気にバックへ。さらにマウントへのポジションを移行し、最後はがっちりと腕十字を極めた。
▼第1試合 ZST
VTルール ウェルター級 ○竹田誠志(U-FILE CAMP町田) 一本 2R2分31秒 ※腕ひしぎ十字固め ●虎士(AACC) 1R、いきなりパンチで前に出て行く虎士。竹田はそれを首相撲に捕まえてヒザ蹴りを放つ。ここで虎士は竹田の腕をキャッチして投げ。
テイクダウンを奪うと、パンチを落としながらパスガードを狙う。しかし竹田も上手く下から足を効かせてそれを阻止、逆にフックガードからスイープを仕掛けていく。 竹田は虎士の体を浮かせて首投げのようにして立ち上がると、逆に虎士をテイクダウン。
ハーフガードから虎士の顔を肘で押してパンチを落としていく。虎士は足を絡めたまま、竹田の脇をくぐってバックを取ろうとするが、それを許さない竹田。
イノキ・アリ状態になると虎士の蹴り上げを上手く捌いてパスガード。背中を見せる虎士にバックから腕十字を仕掛ける。 2R、ここでもパンチで前に出る虎士。竹田はそれをしっかりブロックしてパンチとヒザ蹴りを返す。虎士は竹田をコーナーまで押し込んでテイクダウン。
虎士がパンチを落としながらパスガード、竹田からマウントポジションを奪う。しかし竹田はここで慌てることなくブリッジでポジションを返し、虎士の腕十字を引っこ抜くと逆にマウントから強烈なパウンド! 虎士が背中を見せたところできっちり腕十字を極めた。
<オープニングワンマッチ> ▼第4試合 ZST
GT-Fルール ライト級 7分1R △富山浩宇(P’s LAB 横浜) 時間切れドロー △山田哲也(しんわトータルコンバット) ▼第3試合 ZSTルール フェザー級 7分1R ○佐東伸哉(P’s
LAB 東京) 一本 4分48秒 ※腕ひしぎ十字固め ●吾妻エメルソン(秋本道場 Revo龍tion) ▼第2試合 ライトヘビー級 7分1R ○西坂タツヒコ(ノヴァウニオン・ジャパン) 一本 1R1分32秒 ※腕ひしぎ十字固め ●三浦伸哉(チーム「H」) ▼第1試合 ZSTルール ライト級 7分1R △太田裕之(ZFC) 時間切れドロー △鳥山洋一郎(ロデオスタイル) <ジェネシスバウト> ▼第4試合 ジェネシスルール フェザー級 5分1R ○杉田一朗(心温塾) 一本 1R3分25秒 ※三角絞め ●山城裕之(しんわトータルコンバット) ▼第3試合 ジェネシスルール ライト級 5分1R △大野翔舞(総合格闘技move) 時間切れドロー △徳重祐樹(ALLIANCE-SQUARE) ▼第2試合 GT-Fルール ライト級 5分1R △山本裕次郎(チーム太田章) 時間切れドロー △中村一人(バトラーツジム『B-CLUB』) ▼第1試合 GT-Fルール 女子フライ級 5分1R ○船越あゆみ(U-FILE
CAMP 赤羽) 一本 1R3分16秒 ※腕ひしぎ十字固め ●荻山美和(ZFC 大井町) |