| ▲1回戦の栗本充弘戦はスピニングチョークで一本勝ち |
3月23日(日)東京・町田市立総合体育館サブアリーナにて、日本コンバットレスリング協会主催『第14回全日本コンバットレスリング選手権大会』が行われた。 木口道場勢として唯一のチャンピオンとなったのは木口道場MMA教室所属の沼尻健。
圧倒的なレスリング力とフロントチョークを武器に66kg級を制した沼尻は、最近まで国士舘大学に在学していた日本でもトップレベルを誇るレスラー。 | ▲2回戦では馬場勇気にテイクダウンのポイントで勝利 |
高校時代には全日本トーナメント優勝、インターハイ準優勝、国体準優勝、全日本選抜3位。
大学進学後もインカレ3位、総理大臣杯3位、全日本選手権5位という輝かしい実績を残しており、北京五輪の代表選考選手にも選出された。 さらに五輪出場を目指しレスリングに一時復帰した山本“KID”徳郁とは同階級で、07年1月の天皇杯ではKIDと同じトーナメントに出場していたこともある沼尻。
| ▲準決勝ではガードの相手に飛び込むような形でフロントチョークで一本 |
その他にも総合格闘家とのエピソードは数多く、大学卒業後は木口道場に入門し、プロ総合格闘家を目指し練習を積んでいる。 「もともと僕の高校(=土浦日大高校)の先輩に桜井“マッハ”速人選手や宮田和幸選手がいて、ずっと総合格闘技をやりたいと思っていたんです。
五輪代表の選考選手にはなったんですが、代表になれる可能性は低かったし、大学を卒業してからは総合格闘技の方に賭けてみようと思いました」(沼尻) | ▲決勝では過去に敗れている村上にリベンジを果たした |
現在は木口道場を中心にK’zFACTORYや久我山ラスカルでも練習を積んでいるという沼尻。
総合格闘技歴は約1年ながらもアマチュア修斗では8勝1敗という好成績を収めており「全然負けることは考えてなかったし、もしここで負けたら格闘技はやっていてもしょうがないと思ってました。
| ▲セコンドにはDEEPで活躍する帯谷信弘や井上裕貴の姿も。 |
試合内容には満足していないけど、優勝という結果については良かったなと思います。
これからはアマチュア修斗のワンマッチでどんどん試合をして、年内にはプロデビューしたい」という目標を掲げている。 またレスリングがバックボーンでありながら、沼尻の理想とする選手はヴァンダレイ・シウバ。
「打撃が得意…というか好きなんですよ(笑)。ピンチになったらレスリングに頼る部分はあるかもしれないけど。
基本的にはレスリングで絶対に他の選手に負けないし、パンチをメインで戦いたい」と非常に好戦的でプロ向きな性格の持ち主だけに、今後の活躍に期待がかかる。 日本コンバットレスリング協会 「第14回全日本コンバットレスリング選手権大会」 2008年3月23日(日)東京・町田市立総合体育館サブアリーナ 開場10:00 試合開始10:30 <60kg級試合結果> ▼決勝 ○秋本じん(秋本道場J-JCT) 一本 2R ※チョークスリーパー ●辻田大祐(秋本道場J-JCT) ▼準決勝 ○秋本じん(秋本道場J-JCT) 一本 ※チョークスリーパー ●石川能之(木口道場川崎支部) ▼準決勝 ○辻田大祐(秋本道場J-JCT) ポイント4−2 ●細川直人(和術慧舟會東京本部) <66kg級試合結果> ▼決勝 ○沼尻 健(木口道場MMA教室) ポイント4−0 ●村上貴将(宇商高レスリング部) ▼準決勝 ○沼尻 健(木口道場MMA教室) 一本 ※フロントチョーク ●狩野亮太(フリー) ▼準決勝 ○村上貴将(宇商高レスリング部) 不戦勝 ●飯沼勝也(NEO-STYLE) <73kg級試合結果> ▼決勝 ○高橋良治(日大櫻丘高校柔道部) 延長2−0 本戦2−2 ●富山浩宇(P’sLAB東京) ▼準決勝 ○高橋良治(日大櫻丘高校柔道部) 延長1−0 本戦1−1 ●平石寿樹(秋本道場J-JCT) ▼準決勝 ○富山浩宇(P’sLAB東京) 一本 ※腕ひしぎ十字固め ●西岡耕治(久我山ラスカルジム) <80kg級試合結果> ▼決勝 ○北岡悟(パンクラスism) 一本 ※アキレス腱固め ●青山友和(T-Pleasure) ▼準決勝 ○北岡悟(パンクラスism) 一本 ※ヒールホールド ●井上雄策(日本ウェルネススポーツ専門学校) ▼準決勝 ○青山友和(T-Pleasure) 延長2−0 本戦2−2 ●北浦徳之(和術慧舟會兵庫支部) <+80kg級 試合結果> ○下中隆広(国士大レスリング部) ポイント10−0 ●野尻洋平(ロデオスタイル) ○野尻洋平(ロデオスタイル) 一本 ※アームロック ●関口 勉(千里クラブ) ○下中隆広(国士大レスリング部) 一本 ※腕ひしぎ十字固め ●関口 勉(千里クラブ) ※3人参加の総当り戦。2勝を挙げた下中が優勝。
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