KGS
「R.I.S.E.XLV(ライズ・フォーティーファイブ)」
2008年4月27日(日)東京・ゴールドジムサウス東京アネックス
開場17:00 開始17:30
▼メインイベント(第7試合) ワンマッチ 68.0kg契約 3分3R(延長1R)
○水谷秀樹(スクランブル渋谷/R.I.S.E.
FLASH to CRUSH TOURNAMENT’06王者)
判定3−0 ※30−28、29−29、30−29
●北野ユウジ(ソーチタラダ渋谷/J-NETWORKウェルター級4位)
2月に日菜太に敗れ、今大会が出直しの一戦となった水谷。契約体重もこれまでの70kgではなく68kg契約、さらにコスチュームも緑を基調にした新しいものに変え、まさに心機一転といったところ。
対戦相手の北野は今回が2度目のライズ参戦だが、05年の初参戦時には尾崎圭司と一進一退の攻防を繰り広げている、ベテランファイターだ。
1R、オーソドックスに構える北野に対し、水谷は両手を前に出した独特の構えで距離を取る。ここから一気にパンチで飛び込む水谷。
北野は構えをサウスポーにスイッチし、水谷に左ミドルと左ローを蹴る。これを受けながらも前に出る水谷。しかし距離感が合わないのか、手数が出ない。終盤、ようやく水谷が北野をプッシングして左ロー、そして右アッパーと攻撃を繰り出す。
2R、ジャブと前蹴りで距離を取る北野。水谷がパンチで飛び込んでくると、それを首相撲に捕らえる。水谷はガードを上げたまま、北野を押して左ロー。さらに右アッパーから飛び込んで左ストレート。
水谷が1Rと同じように前に出て、北野を後退させる。左ローをこつこつと当てる水谷はそれをフェイントにして得意の左ハイキック!
これはクリーンヒットしなかったものの、水谷が自分のリズムで攻撃を組み立てる。
3Rに入ると、完全に自分のリズムで攻める水谷。いきなりバックキックを二発、変則的なリズムから左ローを蹴る。
水谷はガードをだらりと下げて「来い、来い」とカモンジェスチャー、さらには何と相手と逆の方を見て、パンチで飛び込むなど、トリッキーな攻撃で北野を翻弄する。北野も左ミドル、テンカオで攻撃を返すものの、水谷のリズムを崩すことが出来ず。水谷が2008年初勝利を挙げた。
試合後、「点数的には60点ですね。ちょっと距離が詰まりすぎて、パンチと蹴りの威力が落ちたし、組まれてしまいましたね」と試合を振り返った水谷。
その一方で「今日は日常の練習通り、リラックして戦うことが出来ました。去年は練習で自分が成長しているのを感じていたのに、それがなかなか試合で出せなかったんですね。
自分でも何でだろうと思っていたんですが、我慢してやっていれば勝てるようになると思っていたし、実際に今日はそれで勝てたのでうれしかったですね」と勝利の喜びを語った。
これまでの70kgを主戦場にしてきたが「体重を落としてスタミナが続きました。70kgで試合をした去年の8月、10月の試合は試合の後半になると、体が動かなかったんですよ。68kgはちょっとした節制くらいで体重が落ちるので、65kgくらいがベストですね」と水谷。
しかしライズでベルトが新設されるのは70kgと60kg。水谷がベストウエイトだという65kgでのタイトルはないのだが…今後の階級変更について水谷は「ライズ、他団体さんの展開もあるだろうし、会長と相談しながらどの階級で戦うかは決めていきたい」と話している。
▼セミファイナル(第6試合) RISING ROOKIES CUP -60kg 1回戦
○布施将人(TARGET/2007年KAMINARIMON
60kgトーナメント準優勝)戦績3戦3勝
判定3−0 ※29−27、29−27、29−28
●本間大介(湘南格闘クラブ/2005年アマチュアR.I.S.E.
60kgトーナメント優勝)戦績2戦1勝1敗
1R、サウスポーの本間は下がりながらも左ミドルで距離を取る。そして布施が距離を詰めてきたところで左ストレート。
本間が距離を上手くコントロールし、布施に攻撃を出させない。やや攻めあぐねた感のある布施だったが、右ストレートと首相撲からのヒザ蹴りを当てると、終了間際には再び右ストレートを当てる。
2R、1Rと同じように左ミドルで距離を取ろうとする本間だが、徐々に布施が圧力をかけて距離を潰す。
そして布施が首相撲の展開に持ち込むと、本間のバランスを崩して、ヒザ蹴りを入れていく。さらに布施は本間の左ミドルをブロックして右ストレート! さらにボディへのテンカオで前に出る。対する本間も積極的に左ストレートを打ち返す。
3R、声を出して気合を入れなおし、左ミドルと左ストレートで前に出る本間。しかし布施の首相撲に捕まると、布施が鋭いヒザ蹴りを突き刺す。
さらに布施は離れ際に強烈な右ストレートを打ち込む。さらに布施が首相撲から本間の顔面にヒザ蹴りを入れると、足元がふらつく本間。
するとここでレフェリーがダウンを宣告! このダウンで勝利を決定づけた布施は、本間をKOせんとばかりにラッシュを仕掛ける。
結局、KO勝利こそ奪えなかったものの、布施が逆転勝利でデビューから続く連勝記録を4に伸ばした。
▼第5試合 RISING ROOKIES CUP -60kg 1回戦
○永山敬之(士道館 札幌道場/KAMINARIMON
CLIMAX’06 60kg級 準優勝)4戦2勝2敗
延長判定3−0 ※10−9、10−9、10−9
●宇田 肇(スクランブル渋谷)2戦1勝1敗
1R、サウスポーの宇田はコツコツとインロー。永山は左に回りながら左フック、さらに右ボディストレートを打つ。
宇田は永山の左フックに右ストレートを合わせ、さらに前に出てくる永山にインローを蹴り、バランスを崩させる。
2R、ここもインローを中心に攻める宇田。永山はそれを手ですくって、右ストレートを打つ。
上半身で細かくプレッシャーをかけながら、出入りを意識する永山。左回りを徹底し、左フックから右ストレート。この左フックで宇田が尻餅をついたところで、ダウンをアピールする。
3R、やや劣勢だった宇田だが、インローと左ミドルで前に出る。そして永山のボディを狙って左ストレート、そしてヒザけりを突き刺す。
両手を広げて「効いてないよ」とアピールする永山だが、パンチを出してはすぐに組み付くという展開が続いた。
本戦での判定はジャッジ1名が永山を支持したものの、残り2名はドローに。(※30−29、29−29、29−29)
延長R、右ストレートで前に出る永山。宇田も距離を取ってインローを蹴ろうとするが、逆に永山の右ストレートがヒット! パンチの距離で左アッパーや右フックを当てる宇田。しかし永山が右ストレートで前に出続け、延長戦をものにした。
▼第4試合 RISING ROOKIES CUP -60kg 1回戦
○小宮山工介(北斗会館/KAMINARIMON
CLIMAX’07 60kg級 優勝)戦績2戦2勝
延長判定3−0 ※10−9、10−9、10−9
●高平大需(ドージョーチャクリキ・ジャパン)戦績4戦1勝3敗
1R、小宮山は右バックキック、さらに顔面への前蹴りを突き刺す。
しかし序盤こそ鋭い動きを見せた小宮山だったが、一発パンチを出してはクリンチするという展開が続き、レフェリーからは両選手に注意が与えられる。
2R、ローとミドルで前に出て行く高平。さらに左フックで小宮山を下がらせる。小宮山もバックキックをボディに当て、さらにそこから飛びヒザ蹴り。
そして小宮山は鋭い右ローを連打! これで高平の足が止まる。しかし高平は全く下がらず、常に前に出続ける。
3R、小宮山はいきなりジャンプしての顔面前蹴り! バックキック、右ロー、そして顔面前蹴りと一気に攻撃を繰り出す。
2Rと同様に小宮山が手数を出していくが、一歩も下がらない高平。逆にじりじりと左フックからパンチで前に出て小宮山を下がらせる。
前に出る高平と下がる小宮山。本戦での判定は3者3様となり、試合は延長戦へ。
延長R、小宮山は左フックで飛び込んで右ストレート! 距離を測りながら高平が前に出てくるところに右ローと左ミドルを蹴る。
ここまでは小宮山の攻撃をもらいながらも、前に出続けていた高平だったが、延長に入ると、さすがのその圧力も弱くなる。それでも高平は終盤、右ストレートで前に出ると、フルパワーでミドルを蹴っていく。
最終的にどちらにもダウンがないまま、試合は終了。攻撃の的確さで勝った小宮山が接戦を制した。
▼第3試合 RISING ROOKIES CUP -60kg 1回戦
○麻原将平(シルバーアックス/2008年KAMINARIMON
60kgトーナメント優勝)※デビュー戦
TKO 2R2分26秒 ※ドクターストップ
●仲江川裕人(如心館本部/KAMINARIMON
CLIMAX’07 65kg級優勝)戦績1戦1勝
1R、仲江川は前蹴りで距離を取り、左フック、右アッパーを打つ。対する麻原は細かいパンチとローのコンビネーションから組み付いてヒザ蹴り。
仲江川はミドルとハイキックで前に出るが、麻原はそれをブロックしてショートの距離で右ストレートを当てる。
2R、右ストレートで飛び込む麻原に仲江川は左フック。この左が麻原にヒットするが、当たりは浅い。
逆にパンチで前に出て行く麻原が右ストレートをヒットさせ、そこからボディへパンチとヒザ蹴り。そして強烈な左ミドルを仲江川のボディに叩き込み、麻原がダウンを奪う。
カウント内に立ち上がった仲江川だったが、麻原のパンチでカットした場所からの出血がひどくなり、ドクターチェック後にドクターが試合をストップ。
今年のKANMINARIMONで優勝を果たしたばかりの麻原がデビュー戦で見事な勝利を収めた。
▼第2試合 RISING ROOKIES CUP -65kg 一回戦 3分3R
○73KING(クロスポイント/2007年KAMINARIMON65kgトーナメント準優勝)戦績4戦3勝1敗
KO 1R1分43秒 ※3ノックダウン
●堀 篤史(湘南格闘クラブ/J-NETWORKアマチュア全日本選手権大会ウェルター級準優勝)戦績1戦1勝
これまでの試合でやりたい放題の狂犬ぶりを発揮している73KING。この日も入場時からふてぶてしい表情のままリングイン、ニヤニヤしたまま試合開始のゴングを待つ。
そして試合が始まるとパワフルなパンチで前に出て行く73KING。 堀の左フックをもらう場面があった73KINGだったが、すぐさま打ち下ろしの強烈な右フックで最初のダウンを奪う。
再開後も73KINGはすぐにパンチのラッシュで2度のダウンを奪い、インパクト大のKO勝利。
試合後はテレビカメラに向かって「オラッーーーー!!」と叫ぶなど、狂犬キャラを爆発させた。
▼第1試合 RISING ROOKIES CUP -65kg 一回戦 3分3R
○敏暴ZLS(チームゼロス/2007年KAMINARIMON65kgトーナメント優勝)戦績2戦1勝1敗
判定3−0 ※30−28、30−28、30−28
●キッヂ(グレイシーバッハ東京/2001年アマチュアシュートボクシング関東大会中量級優勝)戦績1戦1敗
互いにサウスポーの両者。1R、左ストレートと右フックで前に出るキッヂ。敏暴は組み付いてキッヂのパンチをディフェンスする。
そして試合時間が進むに連れて、左ロー、ヒザ蹴りを出す敏暴。キッヂは構わず、パンチで前に出る。
2Rに入ると敏暴が組んでからのヒザ蹴り。これが面白いように入り、明らかにキッヂが嫌がる素振りを見せる。さらに敏暴は首相撲からの離れ際に左ストレートを当てる。
3R、前蹴りとミドルでキッヂを近づかせない敏暴。キッヂも玉砕覚悟でパンチで飛び込むが、敏暴は首相撲からのヒザ蹴り、右フックや左ストレートでキッヂを一方的に攻め込む。
何とかダウンこそ免れたものの、試合終了間際にはロープにもたれてフラフラになるキッヂ。敏暴が2ポイント差をつけての判定勝利を収めた。
|