マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟
「BREAK THROUGH-3〜突破口」
2008年4月29日(火・祝)東京・ディファ有明
開場15:00 開始15:30
レポート&写真:高崎計三(ソリタリオ)
▼メインイベント2nd(第9試合) WMAF世界ウェルター級王座決定戦 3分5R延長1R
○水町 浩(村上塾/MA日本同級王者)
判定 2−1 ※49−48、48−49、49−48
●喜入 衆(ソーチタラダ渋谷/前J-NETWORKスーパーライト級王者)
※水町がWMAF世界ウェルター級新王者に。
「日本発の世界タイトル」(パンフレット・宮川拳吾理事長あいさつより)WMAF王座の4階級目となるウェルター級。勝者が初代王者となるこの決定戦は昨年10月に予定されていたが、水町が拳を負傷したことによりキャンセルされていたもの。水町にとって10カ
月ぶりの復帰戦となった。
1Rから、両者の攻めの基本になるのは右ロー。そこに水町は左フック、前蹴り、テンカオなどを織り交ぜ、さらに後ろ蹴りなどのトリッキーな攻撃も繰り出す。喜入は左右のローに右ミドルで応戦、時折ヒジのモーションを見せる。
ラウンド後半、水町の左インローに一瞬、喜入の動きが止まり、水町のセコンドは大沸き。そんな流れの中、2R終盤に喜入が繰り出したバックブローで水町がややバランスを崩すと、喜入は一気にラッシュを仕掛ける。これは「効いていなかった」という水町は3Rにも左ボディをヒット。
喜入は組んでのヒザ蹴りから、ヒジで追い打ち。このあたりから、両者のパンチが交錯
して組む場面が増えてくる。水町はバックブローをお返しすると、終了間際には喜入が右ハイ。
ローの蹴り合いも続く中、4R前半には喜入の方がややヒット数が多いかに見えたが、後半になるにつれ水町の方が攻勢に。両者の動きは止まらず、お互いに飛びヒザも繰り出す。
終盤、喜入がローにバランスを崩すと再び場内は大歓声。はっきりとした優勢のつかないまま5Rに突入すると喜入はヒジ、右ストレート、水町はボディからのコンビネーションにローと最後まで攻防を繰り広げ、判定へ。
ポイントで水町がほんのわずか上回り、熱戦を制して世界のベルトを手にした。試合後のコメントで、水町は拳の負傷が治っていなかったこと、さらに試合3週間前に鼻を骨折し、満足な練習ができていなかったことを明かした。
それでも一度、自分の都合でキャンセルした試合だけに今回は強行出場。そのためにスタミナと集中力に欠けたことは反省しつつも、「サンドバッグも満足に叩けなかったので、人の頭なんか殴ったら拳が壊れると思ったけど、そこは腹を括ってやりました。でもけっこう普通にパンチが出せたので、自分でもビックリ」と不十分な状態の中、予想以上の成果を挙げられたことは自信につながったようだった。
「世界」の名の付くベルトを手に入れ、「これで他団体の強い選手とも闘える。大きな所に出て行きたい」と抱負を語っていた。
▼メインイベント1st(第8試合) WMAF世界スーパーフェザー級タイトルマッチ 3分5R
△TURBO(FUTURE_TRIBE verOJ/王者)
ドロー 判定 1−1 ※49−48、48−49、49−49
△久保優太(立川キックボクシングアカデミー/NJKFフェザー級王者/挑戦者)
※TURBOが防衛に成功
フリー参戦の王者と他団体の挑戦者によるダブルメイン第1試合。1Rのゴングが鳴ると、まずTURBOが右ボディを一発。
久保が得意の左ミドルに左ハイを織り交ぜていくのに対し、TURBOは早い仕掛けでジャブからのロー、ミドルの蹴り終わりを狙っての右ロー、蹴り足を取って右ストレートと応戦していく。
2R、久保は後ろ蹴りの体勢のまま数歩追いかけて笑みを見せるなど、余裕の表情を見せる。3Rになると試合はヒートアップし始め、久保が首相撲に取るとTURBOはヒジを返していく。
久保は左ストレートから左ミドルの連打、さらに左ストレートを単発で当て、4Rに入っても左ストレート、接近戦でのヒジ打ちなどでペースを掴んできたかに見えた。
だが、TURBOはこのラウンドの終盤から挽回。パンチのコンビネーションからローにつな
ぎ、主導権を取り戻しにかかる。最終5Rになると組み合う場面が増えるが、TURBOは右ストレートをヒットさせ、久保は左ミドルを連打と互いに得意の攻撃を出し合う。
試合はシーソーゲームのまま終了のゴングを聞き、判定は三者三様のドロー。かろうじて防衛に成功した王者・TURBOは記念写真に収まった後、詰めかけた大応援団に対し「すみません、ごめんなさい」と手を合わせた。
両者は7月・9月で行われるNJKFスーパーフェザー級王座決定トーナメントにも参戦が決まっており、決勝で対戦する可能性もある。その時には決着が見られるだろうか。
ダブルメイン前に、K-1
MAX日本代表決定トーナメントを制して世界トーナメント1回戦でも勝利した城戸康裕が登場。
宮川拳吾理事長から激励賞(「100万円にちょっと足りない額」)が贈られ、7月のアルトゥール・キシェンコ戦も「なるべく早い回に倒します」と必勝を誓っていた。
▼第7試合 スーパーライト級交流戦 3分3Rサドンデスマッチ1
○西山誠人(アクティブJ/前WFCA世界ライト級王者/J−NETWORK)
KO 1R1分44秒 ※右ストレート
●壮泰(東京・橋本道場/MA日本同級王者)
昨年1月に、壮泰の双子の弟・山本佑機に敗れている西山。今回は兄との勝負となったが、ローの打ち合いから始まり左ミドル、右ローと攻めていった壮泰の一瞬の隙を突いて西山の右ストレートが炸裂!
壮泰は立ち上がるも続行可能な状態ではなく、レフェリーが試合を止めた。ベテランが意外な短期決戦で、MA王者を倒すことに成功。西山はこれで3連続KO勝利だ。
▼第6試合 ヘビー級 3分3R延長1R
○高森啓吾(フリー)
KO 1R2分26秒 ※3ダウン、右フック
●神谷友和(橋本道場/MA日本ヘビー級王者)
▼第5試合 フェザー級 3分3R延長1R
○RIOT(真樹ジムオキナワ/前MA日本バンタム級王者)
TKO 3R2分12秒 ※ヒジ打ちによるカットでドクターストップ
●拳竜(村上塾/フェザー級6位)
▼第4試合 ウェルター級 3分3R(延長1R)
△一貴(マスターズピット/6位)
ドロー 判定 1−1 ※30−29、29−30、30−30
△染谷年之(柏ジム/7位)
▼第3試合 ライト級 3分3R(延長1R)
○大江和也(HIMI-GYM/9位)
KO 3R0分09秒 ※飛びヒザ蹴り
●菅原勇介(TARGET/J-NET 7位)
▼第2試合 フェザー級 3分3R
○保田 俊(花澤ジム/8位)
TKO 2R1分37秒 ※タオル投入
●望月誠司(渡辺ジム)
▼第1試合 ミドル級 3分3R
○克(TARGET/J-NET 9位)
判定 2−0 ※30−28、30−30、30−29)
●宮本寛之(花澤)
▽新人王トーナメント 1回戦
▼第13試合 ライト級 2分3R
○町田 光(橋本道場)
判定3−0
●梶田義人(武勇会)
▼第12試合 ウェルター級 2分3R
○フーテンの康(谷山)
TKO 2R0分40秒 ※タオル投入
●山田英登(ナゴヤファイトクラブ)
▼第11試合 バンタム級 2分3R
○竜二(橋本道場)
KO 2R1分15秒 ※ローキック
●前田慎介(VERSUS)
▼第10試合 ウェルター級 2分3R
○中澤 純(ワイルドシーサー群馬)
判定3−0
●YOUSUKE(新東金)
▼第9試合 フェザー級 2分3R
○羽田 信(タナベ)
判定2−1
●MASATO(ワイルドシーサー群馬)
▼第8試合 フェザー級 2分3R
○片岡広樹(ダイケン)
KO 3R1分15秒
●吉田昇広(真樹ジムAICHI)
▼第7試合 ウェルター級 2分3R
○諸岡直人(Kインター柏)
KO 1R2分00秒 ※右ストレート
●高崎 誠(士道館ひばりが丘)
▼第6試合 ウェルター級 2分3R
○中村直文(ダイケン)
KO 3R0分54秒 ※右ストレート
●中谷安祐(ワイルドシーサー群馬)
▼第5試合 バンタム級 2分3R
○七星達也(菅原道場)
KO 3R1分11秒 ※右ストレート
●川島翔吾(飯島ジム)
▼第4試合 ライト級 2分3R
○内山周平(Kインター柏)
判定3−0
●堤 光央(習志野)
▼第3試合 ライト級 2分3R
○岩井清高(マスターズピット)
判定2−1
●藤沢大樹(HOSOKAWA)
▼第2試合 バンタム級 2分3R
○AKITAKA(HIMI-GYM)
判定2−1
●鈴木康平(習志野)
▼第1試合 フェザー級 2分3R
○Hiroshi(P.C.K)
KO 3R0分40秒 ※右フック
●吉田直人(タナベ)
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