NPO法人全世界空手道連盟新極真会
「第25回全日本ウエイト制空手道選手権大会」
2008年5月18日(日)大阪府立体育会館
開場10:00 開始11:00
5月17日、18日の二日間にわたり、大阪府立体育会館で『第25回全日本ウエイト制空手道選手権大会』が開催された。今大会は2009年6月にロシア・サンクトペテルブルグで行われる『第4回カラテワールドカップ』の日本代表第一次選抜大会(男子の上位2名、女子は優勝者のみ代表権を獲得)ということもあり、各階級で熱戦が続出。
選手の様々な思いが交錯するなか、男子の軽量級は山野翔平(福岡)、中量級は山田一仁(兵庫山田道場)、重量級は野本尚裕(愛媛)が、女子の軽量級は兼光のぞみ(兵庫山田道場)、中量級は佐藤弥沙希(和歌山)、重量級は将口恵美(愛知山本道場)がそれぞれ優勝を飾っている。
初戦は中段ヒザ蹴り、二回戦は上段ヒザ蹴り(わずか8秒!)と、初日を圧倒的な強さで勝ち上がってきた塚本徳臣だったが、準決勝でまさかの失速。渡辺大士の前に本戦4−0で敗れ去った。
渡辺の同門で若手のホープである青柳茂瑠との対戦(準々決勝)では多彩な攻めを見せたものの、渡辺戦では上段ヒザ蹴りと下段をまともに受け後退。3位決定戦で勝利し最低限の面子は保ったものの、2日目はやや“らしくない”組手が目立ってしまった。
そんななか別ブロックを勝ち上がってきたのは、下段職人の異名を持つ野本尚裕。準決勝で森健太を下すと、決勝でも得意の下段で渡辺の持ち味を殺し本戦5−0で快勝。2002年以来、6年ぶりの王座奪還ともに、ワールドカップ出場の切符をいち早く手に入れてみせた。
→優勝候補の最右翼・塚本は準決勝で渡辺に敗戦、3位に終わった。
▼男子重量級
優 勝 野本尚裕(愛媛)
準優勝 渡辺大士(福岡)
3 位 塚本徳臣(世田谷・杉並)
4 位 森 健太(福岡)
一二三&雄二の島本兄弟、そして河瀬優太郎と、ユースジャパンの活躍が目立った中量級。なかでも一二三は準決勝で保本学を上段ヒザ蹴りによる一本で下すなど、決勝までは他を圧倒するほどの勢いを見せつけていた。
だが、そんな一二三の前に立ちはだかったのが現在、中量級3連覇中の山田一仁。本戦は一二三の勢いもあり0−0となったが、延長戦では持ち前の鋭い突きと重い下段で攻勢をキープし、記録更新となる4連覇を達成した。
夫婦ともども連覇を成し遂げた山田は、来年のワールドカップを最後に中量級からの卒業を宣言。ロシア大会の結果如何に関わらず、今後は重量級にエントリーするという。
▼男子中量級
優 勝 山田一仁(兵庫山田道場)
準優勝 島本一二三(広島)
3 位 島本雄二(広島)
4 位 保本 学(横浜木元道場)
今大会最多の80名が参加した軽量級は、大本命の菊原嘉章が準々決勝でまさかの敗退。その菊原を破った山野翔平が、その勢いのまま頂点にまで上り詰めた。
昨年度王者の谷川が中量級にスライド(3回戦で敗退)したとはいえ、質・量ともにハイレベルなトーナメントだったことに変わりはない。そんななか病による約1年のブランクを感じさせず優勝を飾った山野は、ワールドカップでも大いに期待の持てる選手の一人といっていいだろう。
▼男子軽量級
優 勝 山野翔平(福岡)
準優勝 岩原弘和(横浜木元道場)
3 位 森川琢也(厚木赤羽)
4 位 河瀬俊作(佐賀筑後)
女子重量級は、あのヴェロニカ・ソゾベトスをも怯ませた将口恵美が、突きと下段を巧みに打ち分け他を圧倒。昨年に続き王座を奪取した。
▼女子重量級
優 勝 将口恵美(愛知山本道場)
準優勝 上池晃代(香川原内道場)
中量級は前回のワールドカップ覇者である佐藤弥沙希が、本調子ではなかったものの粘りの組手で決勝に進出。決勝でも世界を経験した現役女子高生・増子麻理の猛追を退け、悲願のウエイト制初優勝を成し遂げた。
▼女子中量級
優 勝 佐藤弥沙希(和歌山)
準優勝 増子麻理(厚木赤羽)
兼光のぞみと福田美み子という予想通りの顔合わせとなった軽量級は、本戦までは、ほぼ互角の展開に。だが延長に入って手数を増やした兼光が、ワールドカップ出場権獲得とともに夫婦でV2という金字塔も打ち立ててみせた。
▼女子軽量級
優 勝 兼光のぞみ(兵庫山田道場)
準優勝 福田美み子(群馬)
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