マーシャルアーツ日本キックボクシング連盟
「BREAK THROUGH-4〜突破口
KICKGUTS2008〜梶原一騎22回忌追悼記念・第11回梶原一騎杯」
2008年6月15日(日)東京・ディファ有明
開場15:30 開始16:00
WMAF世界スーパーウェルター級チャンピオンの白須康仁(花澤)とMA日本フェザー級チャンピオンの駿太(谷山)が、韓国ムエタイキック協会からの刺客を迎え撃ったダブルメインイベントは、韓国ファイターが想定外の実力者ぶりを発揮し、両エースをヒヤヒヤとさせた。
駿太はスピードに優るチュンをなかなか捉えきれず、得意の首相撲に持ち込んでも先にヒザを蹴られるなど後手後手に回る場面が多かったが、4Rと5Rに右ストレートをヒットさせてチュンを仰け反らせ、判定勝ちでWMAF世界フェザー級王座を奪取。大会MVPに贈られる「梶原一騎杯」を獲得した。
白須はキムの長いリーチで飛び込むように放ってくる左ストレートに手を焼くも、ローキックで出足を止め、キムが飛び込んでくるところにカウンターの縦ヒジ! カットで大流血に追い込み、2R終了KO勝ちを収めた。
7月4日(金)東京・後楽園ホールで開催される『R.I.S.E.48〜THE
KING OF GLADIATORs’08〜R.I.S.E.初代王者決定戦〜』で裕樹(リアルディール)とR.I.S.E.60kg級初代王座決定戦を争うことが決まっている“狂拳”竹内裕二(菅原道場)は、元ラジャダムナンスタジアム認定フェザー級1位ピンペット・ソー・トーサポン(タイ)の左ミドルと前蹴りに苦戦しながらも、3Rにパンチのラッシュでダウンを奪い、快勝。タイトルマッチへ向けて弾みをつけた。
▼第11試合 ダブルメインイベント2 70Kg契約 日韓国際交流戦 3分3R・SD1
○白須康仁(花澤/WMAF世界スーパーウェルター級王者)
TKO 2R終了 ※ヒジによるカット
●キム・サン・ウー(韓国/韓国ムエタイキック協会ミドル級王者)
昨年、MA日本キックボクシング連盟と提携した韓国ムエタイキック協会から、ミドル級チャンピオンのキムが送り込まれた。キムは29勝(20KO)8敗と高いKO率を誇る27歳のサウスポー。昨年10月にKorea
GP70Kg級優勝、翌月の11月にはMirmecup Tournament70Kg級でも優勝しており、両トーナメントで3勝ずつするという鉄人ぶりを発揮している。迎え撃つはエースの白須。
1R、白須はロープ際にポジションをとり、左右のローキック。右ローをフェイントしての右ストレート、返しの左フック。さらに前蹴りで突き放していく。キムはロングの距離から長いリーチを活かして左ストレートで飛び込み、パンチへ繋げてくる。
キムは左ハイから左ストレートなどで、ロングの距離から一気に詰めてくるが、白須はよく見てローキックを返す。
2R、白須は前蹴りとローで距離を取りつつ、右フックを狙う。前に出るとキムの左ミドル、左ストレートで押し返される場面もあったが、キムが飛び込んで来たところへ右ヒジのカウンター! これでキムをカットし、流血に追い込む。試合はそのまま続行され、キムは左ストレートで倒しに行ったが、ラウンド終了後にドクターチェックを受けストップの裁定が下された。
▼第10試合 メインイベント1 WMAF世界フェザー級王座決定戦 3分5R・SD1
○駿太(谷山/MA日本同級王者)
判定3−0 ※49−48、49−48、50−48
●チュン・ジェ・ヒュイ(韓国/韓国ムエタイキック協会同級王者)
※駿太がWMAF世界フェザー級王座に就く。
駿太は2007年1月から現在まで6連勝、その勝利の中にはムエタイの強豪コムパヤックとセーンチャイ、当時のNJKFフェザー級チャンピオンの久保優太を破るなどの実績が含まれている。K-1
WORLD MAXに参戦している盟友・城戸康裕と共に大躍進中で、いま最も注目を浴びるキックボクサーの一人だと言えるだろう。対するは韓国ムエタイキック協会フェザー級チャンピオンで、18勝(8KO)5敗の22歳、チュン。
1R、ローの蹴り合いから戦闘開始。チュンはかなりスピードがあり、ローとミドル、ローをフェイントにした右ストレートをヒットさせる。右ストレートに右のボディストレート、組んでヒザと勢いよく攻めるチュンに対し、駿太はやや動きが堅く後手後手に回り、ローくらいしか目立った攻撃がない。
2R、チュンはスピードのある攻めでロー&左ミドル、ボディへの飛びヒザ蹴り、右ボディストレートとボディを中心に攻める。駿太もようやく右ストレートを打ち返してローキック、それに対してチュンも強気に打ち合う。左右に構えをスイッチするチュンは、打ち合いから駿太が下がると左ミドル。
3R、駿太の右ローが効果を現し始め、下に意識が行くチュンを右ストレートで仰け反らせる! チュンはそれでも右ストレートを狙って倒しに行き、ローを効かされた後半は組みヒザで勝負。
4R、強い左ミドルからパンチに行くチュンは右アッパーを狙い撃ち。駿太はその左ミドルに右ローを合わせ、打ちに来るチュンを左前蹴りで突き放し、右ストレートからローキックに繋げる。チュンも負けじとフックでの打ち合いを挑む。
5R、駿太の右ストレート→左ハイ→もう一度右ストレートのコンビネーションが決まる! 駿太は前へ出て右ストレートを何度もヒットさせてチュンを仰け反らせる。さらにヒジ、右ローで追撃! しかし、チュンは全く怯まず左ミドルから突進してのパンチを繰り出していく。
激しく打ち合う両者はフラフラに。駿太はパンチで距離を詰めてくるチュンを何度もプッシング、ローを効かされたチュンは踏ん張ることが出来ず転倒を繰り返し、倒れる度に立ち上がる時間が遅くなる。駿太は前蹴りとプッシングを多用し、距離をとっての右ストレート。
大熱戦の末、判定で駿太が勝利。WMAFの世界タイトルを手にした。が、勝ち名乗りを受けても駿太は浮かない表情。「何回も言ってるんですけど、倒さないとダメなんですよ。また勉強してきます」と、もはや恒例となった“反省マイク”。本人は納得できなかったようだが、我龍真吾は「感動した」と褒め称え、全試合終了後には真樹日佐夫先生よりMVPの“梶原一騎杯”が贈られた。
チュンも敗れたとはいえ、スピード感溢れる攻撃とガッツは今後の可能性を強く感じさせた。二人のライバルストーリーは、まだ始まったばかりなのかもしれない
▼第9試合 スーパーフェザー級 60Kg契約 日タイ国際交流戦 3分3R・SD1
○“狂拳”竹内裕二(菅原道場/MA日本同級王者)
判定3−0 ※29−28、30−28、29−28
●ピンペット・ソー・トーサポン(タイ/元ラジャダムナンスタジアム認定フェザー級1位)
昨年12月にアトム山田をKOしてスーパーフェザー級チャンピオンに君臨した竹内。“狂拳”の異名にふさわしく、そのパンチは一撃で相手をマットに沈める破壊力を誇る。昨年4月に1RKO勝ちを飾って以来、なんと怒涛の7連続KO勝利中で、そのほとんどが3R以内のKOである。今年4月には新日本キックボクシング協会へ乗り込み、前バンタム級チャンピオンの蘇我英樹を3RでKO、5月にはR.I.S.E.で大道塾軽量級チャンピオンの末広智明を2RでKO。すでに7月4日には裕樹とR.I.S.E.60Kg級王座決定戦を争うことも決定している。
対するは元ラジャダムナンスタジアム認定フェザー級1位&ルンピニースタジアム同級4位の実績を持つピンペット。25歳で83勝(18KO)24敗1分の戦績を持つ。
1R、竹内は意外にも左ミドルと右ローの蹴りで行く。ピンペットもジャブで距離を取りつつ速くて強い右ロー。竹内は軸足刈りやプッシング、首相撲からのコカしなどで何度もマットに転がされるが、後半は逆に軸足蹴りでピンペットをコカし返す。
2R、組んでは竹内をコカしまくるピンペット。強い右ロー、左右のミドルを竹内のローに合わせて行く。竹内がパンチで行こうとするとピンペットは離れてしまう。そしてローを蹴ってワンツー、竹内の距離である中間距離になると組んで投げてしまうピンペット。竹内はペースを掴めない。
3R、ピンペットはいきなり片手を付いてのハイキックというトリッキーな技を繰り出してニヤリ。完全に余裕だ。竹内のローをかわし、左ミドルを当てて行く。竹内の左フックをもらっても余裕の表情を浮かべ、強い左ミドルで優勢に立つ。
ところが、首相撲に捕まった竹内はボディをガンガンと殴り、離れるとサイドキックから一気に連打! 打ち合いの距離へ持っていってピンペットをロープに詰め、左右フックの連打。右フックでピンペットに膝を着かせ、ダウンを奪う!
その後も竹内は右のパンチを中心にラッシュを仕掛け、ピンペットをコーナーへ追い込んでメッタ打ち! 優勢のままゴングを聞いた。判定はダウンを奪った竹内が勝利! 初のVSムエタイで勝利を収めた。
「サワディカップ! 今日はぱっとしなかったけど良かったですね」とマイクパフォーマンスで場内の笑いを誘う竹内。「次、7月のR.I.S.E.でやるヤツはガッツリしたヤツとやるんで、見に来て下さい」と裕樹戦をアピールした。
▼第8試合 SPECIAL MATCHプロレスタッグマッチ
初代タイガーマスク(リアルジャパンプロレス)&折原昌夫(メビウス)
VS
鈴木みのる(パンクラスMISSION)&澤宗紀(格闘探偵団バトラーツ)
▼第7試合 ウェルター級契約 3分3R・SD1
○カカロット(ワイルドシーサー/ウェルター級4位)
TKO 3R0分0秒 ※タオル投入
●山本佑機(橋本道場/ライト級1位)
3月のタイトルマッチでライト級王座を失った“スーパーツインズ弟”佑機の復帰戦。減量苦だったということで今回よりウェルター級に階級を上げる。対するカカロットは沖縄出身の20歳という新鋭。
1R、カカロットが超・大振りの左フックで襲い掛かる。大振りフックから左ミドル、組んでのヒザ、さらにサバ折り。序盤はその勢いに押された佑機だが、右へ回り込んでの右ローでカカロットをくの字にさせる。
2R、佑機の右ローに大振りフックを合わせてくるカカロット。後半はその大振りフックに佑機がカウンターを合わせようとし、共に一発狙いの展開となったが、カカロットのパンチでスリップして膝を着いた佑機がなかなか立ち上がれない。足を痛めたか?
そして3R開始のゴングが鳴ったところで佑機のセコンドからタオルが投入され、カカロットが勝利を得た。橋本会長によると佑機は練習中に膝靭帯を痛め、それが治ったと思ってリングに上がったが、1Rが終わった時点で「膝関節が外れた」と訴えていた。ドクターの診断によれば、半月板損傷の疑いもあるという。
▼第6試合 65Kg契約契約 3分3R・SD1 ※ヒジなし
○水谷秀樹(スクランブル渋谷)
KO 3R2分6秒 ※左ローキック
●渡辺大介(ダイケン/スーパーライト級2位)
1年前にもMAに参戦したR.I.S.E.の60Kgトーナメント覇者・水谷が2度目の参戦。前回は山本佑機に勝利している。今回の相手はスーパーライト級2位の渡辺。ルールはR.I.S.E.と同じヒジ無しが採用された。
1R、笑顔で近付いていく水谷は高めに蹴る左ミドルを多用して前へ出て行くが、渡辺は左右フックを当てては離れる。前に出るのは水谷だが、先手を取られている印象を受ける。
2R、水谷が前へ出てロープへ押し込んでのヒザ蹴り。左ハイキック、高めの左ミドルを蹴って渡辺のパンチを殺していくが、渡辺はバックブローの奇襲を繰り出し、水谷が入ってくるところへ左フック。
どんどん前へ出る水谷の圧力に押され気味の渡辺、フックを当てては離れる。水谷はそれを笑顔で追いかけ、ロー&高めのミドル。渡辺はややスタミナ切れ気味。
3R、水谷が手数で圧倒する。左ロー、左ハイ、接近してのヒザ、パンチと波状攻撃。渡辺はいろんな角度から出される水谷の攻撃に揺さぶられ、左ローを効かされてしまう。ロープを何度も背負う渡辺に水谷のローが決まり、立て続けに3ノックダウンを奪った。
▼第5試合 フェザー級ランキング戦 3分3R・SD1(58.5Kg契約)
○RIOT(真樹ジムオキナワ/同級3位/前バンタム級王者)
判定2−0 ※29−28、29−29、30−29
●田中秀和(橋本道場/同級1位)
▼第4試合 55Kg契約 3分3R・SD1
○島田 泰(真樹ジムオキナワ/フェザー級5位)
判定2−0 ※30−28、29−29、30−29
●保田 俊(花澤/同級8位)
▼第3試合 ウェルター級 3分3R
○加藤 渉(柏/同級9位)
KO 1R1分56秒
●YUTA(谷山)
▼第2試合 スーパーフェザー級 2分3R
○ハンター御之畄(HOSOKAWA)
判定3−0 ※30−29、30−29、30−28
●大山和也(真樹ジムアイチ)
▼第1試合 ライト級62Kg契約 2分3R
○倉橋 司(真樹ジムアイチ)
判定2−0 ※30−29、29−29、29−28
●石井 保(菅原道場)
▼2008年度新人王トーナメント第7試合 ウェルター級2回戦 2分3R※マストシステム
○中村直文(ダイケン)
判定3−0 ※30−26、30−26、30−25
●諸岡直人(Kインター柏)
▼2008年度新人王トーナメント第6試合 ライト級2回戦 2分3R※マストシステム
○内山周平(Kインター柏)
判定3−0 ※30−28、30−29、30−29
●岩井清高(マスターズピット)
▼2008年度新人王トーナメント第5試合 フェザー級2回戦 2分3R※マストシステム
○BOB(M.A.G)
KO 3R1分57秒
●Hiroshi(P.C.K)
▼2008年度新人王トーナメント第4試合 バンタム級2回戦 2分3R※マストシステム
○勇 児(HOSOKAWA)
判定3−0 ※30−29、30−29、29−28
●七星達也(菅原道場)
▼2008年度新人王トーナメント第3試合 ウェルター級1回戦 2分3R※マストシステム
○岡田進吾(新東金)
不戦勝
●ホーネット茂木(飯島)
▼2008年度新人王トーナメント第2試合 ライト級1回戦 2分3R※マストシステム
○松沢士芳(P.C.K)
判定3−0 ※三者とも30−29
●隈原和明(習志野)
▼2008年度新人王トーナメント第1試合 ライト級1回戦 2分3R※マストシステム
○池田 浩(飯島)
TKO 2R0分33秒
●浅川大立(ダイケン) |