IF-PROJECT
「Giグラップリング2008」
2008年8月31日(日)東京・北沢タウンホール
開場18:00 開始18:30
▼第8試合 Giグラップリング2008 JAPAN OPEN TOURNAMENT 決勝戦
○中村K太郎(和術慧舟會東京本部)
一本 6分54秒 ※スリーパーホールド
●小澤幸康(TEAM-KAZE)
※K太郎が優勝、同トーナメントを2連覇。
ここまで2連続一本勝ち、しかもバックチョークによる一本勝ちで勝ち上がったK太郎。対戦相手の小澤はヘビー級ながら、細かいテクニックを駆使して、こちらも2連続一本勝ちでの決勝進出。
序盤はK太郎が得意のアームドラッグ(相手の腕を手繰る)、小澤の脇を一本差した状態で引き込み、ガードポジションからの展開を狙うが、小澤も距離を取り、試合はスタンドに戻る。
組み合った状態から足を払い、テイクダウンを狙う小澤。K太郎はそれを阻止し、小澤の片足タックルもしっかり切る。しかし小澤は組んだ状態から大内刈りでK太郎をテイクダウン! 小澤がポイントを先制する。
オープンガードにして下からの関節技やスイープを狙うK太郎。小澤も果敢にパスガードを狙い、K太郎の足を超えかけるが、K太郎も必死に足をこじ入れてそれを許さない。そしてK太郎はフックガードの状態から距離を取って立ち上がる。スタンドでは脇を差してテイクダウンを狙うK太郎。小澤は差されている方のK太郎の腕をしっかりと巻いて内股を連発! K太郎の体が何とかマットにつくが、K太郎はすぐに起き上がる。
逆にK太郎は片方の脇を差した状態から片足タックル狙い。小澤はそこでカニにバサミを仕掛けるが、K太郎はそれを上手く潰して、グラウンドで上のポジションを取る。
小澤に立ち上がられたK太郎だったが、小澤の大内刈りを上手く返してテイクダウンのポイントを奪うと、すぐにパスガードからバックという得意のムーブ!
ここは小澤もすぐに立ち上がり、それを許さないが、K太郎はしつこく小澤のバックにつく。そして立った状態のまま、小澤の上体に手を回す(たすきに組む)とシングルバック(相手の片足に自分の両足が絡んでいる状態)から、そのままグラウンドに引きずり込む。
そしてK太郎は両足を小澤の股にフックして完全なバックポジションを奪うと、そこからスリーパーホールド! これがばっちりと極まり、K太郎がバックチョークによる3連続一本勝ちで、トーナメント連覇を達成した。
試合後、K太郎は「自分の出来としては100点です(笑)。全試合で一本勝ちしたから? はい。決勝戦は最初に2Pとられて焦りました。
もしあのまま小澤選手が守りに徹したら、(一本は)取れないなと思っていたんですが、小澤選手が攻めてくれたんで、隙が出来たんだと思います。だから小澤選手が面白い試合をしようとしてくれたおかげで、一本取れたと思います」とコメント。
前回のDEEP Xでもシセロ・コスタに一本勝ちするなど、グラップリングで着実に結果を残しているK太郎は「下からの仕掛けの引き出しが増えていると思いますし、テイクダウンでも力だけじゃない、左右の動きなどを意識するようにしてます。今日はそれが試合にも出ましたね」と自らの成長具合について話した。
さてK太郎の今後の予定だが「慧舟會ではプロ練に参加していて、打撃もやっています」と一時は引退を表明していた総合格闘技への復帰を示唆。その場合は70kg級で戦う予定で、現時点でも体重は70kg後半をキープしているという。「自分はグラップラー。もし総合の試合をするにしても、打撃の選手じゃないんでグラップリングで勝ちたい」と語るK太郎。今後の動向に注目が集まる。
▼第7試合 Giグラップリング公式ルール −70kg契約
○柳澤雅樹(パラエストラ東京)
ポイント 6−2
●岡澤弘太(AXIS一宮/チームZST)
先日のZSTバトルハザード03で、グラップリングトーナメント優勝を果たした岡澤がZST代表としてGiグラップリングに参戦! 対する柳澤はGiグラップリングにも出場、パンクラスでも活躍する選手。
試合は岡澤が両足タックルでポイントを先制。岡澤はパスガードを狙いながら、ギロチンチョークを仕掛けるが、柳澤がスイープのポイントを奪う。
ガードポジションからもアームロックやタックルでアグレッシブに攻める岡澤。しかし柳澤はそれをしっかりとディフェンスし、足関節からのスイープを2度決めて、ポイントを逆転。終盤にポイントを重ねた柳澤が逆転勝利を収めた。
▼第6試合 Giグラップリング2008 JAPAN OPEN TOURNAMENT 準決勝
○中村K太郎(和術慧舟會東京本部)
一本 1分59秒 ※スリーパーホールド
●豊永 稔(格闘技スクールTRY)
1回戦では植松直哉に一本勝ちするサプライズを起こした豊永。準決勝では前回王者のK太郎と対戦した。
「植松さんとの試合を見て(豊永の)タックルがいいなと思った」というK太郎は、無理にテイクダウンの攻防はせず、自らガードに引き込む。そしてアームドラッグで豊永の腕をたぐると、そのままきれいにスイープする。
ガードポジションから三角絞めやオモプラッタを狙う豊永だが、K太郎は立ち上がってそれを捌くと、豊永の両足を越えて一気にパスガード。
これを嫌った豊永が背中を見せたところで、K太郎は素早くバックに回り込み、スリーパーを狙う。「肘と膝を上手く使われて、バックのディフェンスが上手かった」と豊永の防御を振り返ったK太郎だったが、何度もしつこくスリーパーを狙い、最後はきっちりとタップを奪った。
▼第5試合 Giグラップリング2008 JAPAN OPEN TOURNAMENT 準決勝
○小澤幸康(TEAM-KAZE)
一本 3分53秒 ※アームロック
●犬伏 出(総合格闘技道場コブラ会)
1回戦ではヘビー級のクリスチアーノを足関節で秒殺した犬伏。準決勝ではクリスチアーノと同じくヘビー級の小澤と対戦、犬伏は2戦連続で「小よく大を制す」を実践できるか?
犬伏はすぐに小澤をガードに引き込むと、オモプラッタや足関節で怒涛の攻めを見せる。これを小澤に凌がれてもカニバサミやガードからの足関節で果敢に小澤を攻め込み、三角絞めを狙っていく。
犬伏のアグレッシブな動きに場内は沸き返るが、小澤がその三角絞めを担ぐようにしてパスガード、じっくりとサイドポジションで犬伏を押さえ込むと、最後はアームロックで犬伏がタップ。小澤が決勝進出を決めた。
▼第4試合 Giグラップリング2008 JAPAN OPEN TOURNAMENT 1回戦
○中村K太郎(和術慧舟會東京本部)
一本 2分5秒 ※スリーパーホールド
●荒井勇二(MAXJiu-Jitsuアカデミー&ヨガスタジオ)
昨年のトーナメントではクリスチアーノ、渡辺直由、本間祐輔という3人の黒帯柔術家からバックを奪い、優勝を果たしたK太郎。
連覇へ向けての第一関門はISAMI・リバーサルプレゼンツ デラヒーバカップ関東大会アダルトクラスA無差別級を制した荒いだ。
試合が始まると脇を差してくるK太郎に対して荒井が首投げ! 新井はこれでK太郎を投げることに成功するが、K太郎も袈裟固めの荒井のバックを狙う。ここは場外ブレイクとなり、マット中央で試合が再開になると、再び荒井が首投げ。
しかしK太郎は上手くそれを潰して、荒井を亀にすると、すぐに両足を入れてバックポジションへ。そこからスリーパーホールドを極めて一本勝ち。K太郎が必殺のバックからのスリーパーで1回戦を突破した。
▼第3試合 Giグラップリング2008 JAPAN OPEN TOURNAMENT 1回戦
○豊永 稔(格闘技スクールTRY)
一本 2分52秒 ※スリーパーホールド
●植松直哉(クロスポイント)
総合格闘技だけでなくグラップリング、柔術、サンボと組み技競技で幅広い活躍を見せる植松とK-1やDREAMでレフェリーを務める豊永という異色の組み合わせとなった一戦。
立ちレスリングの中、先にタックルを仕掛けた豊永。植松はそれを切ってすぐにバックへ回り込むが、ここは豊永も立ち上がり、試合はスタンドの展開となる。今度はアームドラッグからバックを狙う豊永。植松も簡単にはそれを許さない。
豊永の上体を崩して足払いする植松。豊永は植松の頭を落としてがぶりを狙う。植松が足払いで豊永のバランスを大きく崩し、アドバンテージを奪う。
しかし豊永もすかさず両足タックルでテイクダンを狙っていく。植松は背中を見せるようにして、そこから脱出しようとするのだが、豊永がスタンドの状態で飛びつくように植松のバックへ。
そこからスリーパーホールドを仕掛けると、植松がタップ! かつては桜庭和志のスパーリングパートナーでもあった豊永が植松に一本勝ちするサプライズを起こした。
▼第2試合 Giグラップリング2008 JAPAN OPEN TOURNAMENT 1回戦
○犬伏 出(総合格闘技道場コブラ会)
一本 0分24秒 ※ヒールホールド
●クリスチアーノ上西(AXIS柔術アカデミー)
軽量級でありながら無差別級のトーナメントを制して関西代表となった犬伏。対するクリスチアーノは重量級の柔術家で、昨年のトーナメントでは決勝戦でK太郎に敗北を喫している。
試合前、両者が中央で握手をすると、その体格差が際立つ。しかし試合は意外な結末を迎えた。
開始早々、引き込むクリスチアーノに対して犬伏は躊躇せずに足関節! 一度は立ち上がったクリスチアーノだったが、犬伏はしつこくクリスチアーノの足に絡みつき、ヒールホールド! するとクリスチアーノがこれでタップ! 何と犬伏が体格差を跳ね除け、わずか24秒での秒殺勝利を収めた。
▼第1試合 Giグラップリング2008 JAPAN OPEN TOURNAMENT 1回戦
○小澤幸康(TEAM-KAZE)
一本 7分00秒 ※腕ひしぎ十字固め
●中村勇太(和術慧舟會若杉福岡道場)
激戦区関東大会を制した小澤と九州代表の中村。
序盤は組み手争いの時間が長く続いたが、小澤が組んだ状態から中村の足を手で払い、そのまま体を浴びせるようにしてテイクダウンを奪う。小澤はサイドポジションからアームロックを狙うが、中村も立ち上がってそれを許さない。
再開後、自ら引き込む中村。小澤は中村のガードをパスすると、V1アームロック。さらに終了間際にはマウントポジションを奪い、終了のゴングと同時に腕十字! ここで中村がタップし、小澤が試合時間7分00秒ジャストでの一本勝ちを収めた。
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