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【新日本キック】蘇我英樹が延長戦を制して菊地剛介への挑戦権を獲得

2008/08/31



新日本キックボクシング協会/治政館
「BRAVE HEARTS 9」
2008年8月31日(日)東京・ディファ有明
開場15:45 開始16:00

▼第13試合 メインイベント 70kg契約国際戦 3分3R
○ゲン・カー(タイ/元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級2位)
判定2−0 ※30−29、30−29、30−30
●荻野兼嗣(ビクトリー/日本ウェルター級王者)

 7月13日に正木和也を破り、日本ウェルター級チャンピオンになった荻野が早くも王者第一戦を迎える。相手は元ラジャのランカーであるゲン、新日本キックのリングでは青木克眞に判定勝ち、SHINGに判定負けを喫している選手だ。

 1R、荻野は右回りからローキックで慎重な出足。ゲンは腹と顔に前蹴り、ローを蹴ってパンチへ繋いでいく。

 2R、ゲンが右ミドルを中心に接近戦になるとヒザ、前蹴り&ローからパンチ。荻野は右回りからのローキックとフック。荻野のフックがクリーンヒットする場面もあったが、右ミドルを蹴られすぎて印象が悪い。

 3R、荻野が単発ながらパンチを当てて攻めて行き、ゲンは右ミドルと前蹴り、ヒザ蹴りとボディを中心に攻める。このボディ攻めに荻野は後退。後半になるとゲンはほとんど攻めず、パンチで向かってくる荻野を連打させないように組み付いていった。

 判定は2−0でゲンの勝利、荻野は王者第一戦を勝利で飾ることは出来なかった。


▼第14試合 メインイベント 日本フェザー級次期挑戦者決定戦 3分3R
○蘇我英樹(市原/同級3位)
判定3−0 延長4R ※三者とも10−8
●内田雅之(藤本/同級1位)
※公式記録は29−28、29−29、28−28でドロー

 長期政権を築く日本フェザー級チャンピオン菊地剛介への挑戦者を決める試合。内田はここまで10勝(2KO)7分で無敗だが、30歳という年齢だけに巡ってきたタイトルマッチへのチャンスをものにしたいところ。

 対する蘇我は元バンタム級チャンピオンであり、フェザー級転向第一戦で菊地と引き分け、昨年7月のタイトルマッチでは4RにTKOで敗れている。再度挑戦のチャンスを掴み、二階級制覇を実現させるか?

 1R、内田が蹴りをフェイントしてのパンチを何度もヒットさせ、左ミドルの連発、さらに左ローを連発して右ハイキックと、パンチと蹴りを上手く使って蘇我を翻弄する。蘇我も右ローで応戦するが、手数で完全にポイントを取られた。

 2R、アグレッシブに動き出した蘇我が右ローからパンチ、右ローを連打していく。バックステップで距離をとろうとする内田に右ストレートで飛び込み、右ローに繋げるなど前へ出て攻める。内田も右ローを蹴り返すが、2Rと全く逆の展開に。

 3R、ローの蹴り合いから、蘇我がパンチでラッシュをかけて勢いで内田を押す。内田も蹴りからパンチで応戦していくが、蘇我が勢いで上回る。間合いを詰められた内田は何度も胴タックルで蘇我を倒す。蘇我の攻勢に場内の応援団から歓声が沸き起こるが、判定はジャッジ1名が蘇我を支持するもドロー。

 挑戦者決定戦のため延長Rに突入(公式記録は本戦ドロー)すると、お互いに右ローで相手を痛めつける中、内田はパンチで突進してくる蘇我にバックエルボーとアッパー。蘇我は右や左のストレートを伸ばして飛び込み、連打から右ロー。内田を捕らえるとラッシュで畳み掛ける。

 内田の左に右ストレートを狙い撃ちし、バックステップで逃げる内田を追っていく蘇我。そして右ストレートで内田をコーナーへ詰め、真正面からの打ち合いで連打を決めて、ついにダウンを奪った。すぐに立ち上がって前へ出てくる蘇我にバックエルボーとアッパーで逆転を狙った内田だが、蘇我の勢いを止めることは出来ず、蘇我が判定3−0で菊地への挑戦権を獲得した。


▼第12試合 日本ライト級 3分3R
△石井達也(藤本/同級2位)
ドロー 判定0−1 ※30−30、29−30、30−30
△大塚隼人(ビクトリー/同級10位)

 昨年9月から5連勝中の石井と、最近は負けが込んできている大塚の対戦。

 1R、お互いにロー&ミドルからパンチを狙う展開。サウスポーの石井は左ストレートを突き刺すが、返しのパンチは大塚の方が速く、右フックをもらう。両者ともスピードのある攻撃で手数も多く、見応えのある攻防となる。

 2R、大塚は右インローを狙い打ち。石井はよく伸びる左右のパンチで勝負するが、返しのフックやローをもらい、パンチにも合わせられてやや劣勢だ。

 3R、パンチで前に出る石井に合わせた大塚の左フックが面白いように度々ヒット、倒そうとする気持ちが空回りしているのか、石井は空振りも多く、そこを左フックで狙われる。後半はインローで攻める大塚を、石井の左ストレートが捉える場面もあり、ドローに終わった。


▼第11試合 63kg契約国際戦 3分3R
○センデット・サシプラハー(元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーフェザー級王者)
判定3−0 ※三者とも30−27
●ジョニー・オリベイラ(トーエル/日本ライト級7位)

 1R、サウスポーのセンデットが強烈な左ローを放つ度に歓声が起こる。オリベイラは左へ回り込みながらのローキック。センデットを足払いで鮮やかにコカす。

 2R、リングをいっぱいに使って左へ回り込むオリベイラ。センデットは左を出してオリベイラを動かし、右フックで迎え撃つ。オリベイラもロープを背負いながらローとパンチを出していくが、1R同様大きな展開はない。

 3R、やはり左へ大きく回り込みながら左ローを放っていくオリベイラ。センデットが近づいてくると前蹴りを出すが、その前蹴りに右フックを合わせられてダウン! 立ち上がったオリベイラがパンチで打ち合いに行くと、今度は左ストレートで2度目のダウンを奪われてしまった。

 その後、オリベイラは距離を取って左へ回り込みながらのロー、センデットも無理をして攻めに行かず、センデットが判定勝ちした。


▼第10試合 56・5kg契約国際戦 3分3R
○木暮 智(ビクトリー/日本バンタム級1位)
判定3−0 ※30−28、30−29、30−28
●ブライアン・トー(香港)

 5月に次期挑戦者決定戦で勝利、日本バンタム級チャンピオン深津飛成とのタイトルマッチを目前に控えた木暮が国際戦に挑む。相手は1階級上のフェザー級で、今年3月に香港で対戦してドローに終わっているブライアン。

 1R、あ互いにミドルの蹴り合いからスタート。サウスポーの木暮が左のパンチを一度合わせると、ブライアンは警戒してパンチを出さず、ロープ際で構えたまま動かない待ちの体勢。木暮が蹴ると蹴りやパンチでカウンターを狙ってくる。

 2R、木暮が左インローと右ローでブライアンの前足を狙い撃ち。待ちのブライアンは蹴り、パンチを合わせようとするが、木暮の右ジャブに入ることが出来ずローをもらい続ける。

 3R、木暮のヒジでブライアンがコメカミ辺りから流血。そこからようやくパンチで攻めるようになったが、今度は木暮が下がりながらのローと左ミドル、待ちの姿勢からカウンターのヒジ狙い。どうにも噛み合わない試合となったが、木暮が判定3−0で決着戦を制した。


▼第9試合 57・5kg契約国際戦 3分3R
○雄大(治政館/K-1甲子園2007優勝)
判定3−0 ※30−28、30−27、30−27
●KIM TAE HWAN(韓国)

 2日前の先週金曜日、『K-1甲子園』が開催されたディファ有明に初代K-1甲子園優勝者の17歳・雄大が登場。対するキムは雄大と同年代で、10戦して8勝2敗という戦績を持っている。

 1R、雄大は右ローと前蹴りを主体に、左ハイキックも織り交ぜる。ガードを上げたまま下がるキムを追っていく。キムはテコンドーを感じさせる蹴りを繰り出していき、追ってくる雄大にカウンターで当てようとする。

 そしてキムのバックキックと雄大のパンチが相打ちとなり、両者が倒れる。するとレフェリーがダウンを宣告し、両者がガッツポーズ。しかし、カウントを数えられたのは雄大の方。呆気にとられる雄大と、猛抗議するセコンド。

 結局、インターバル中に「ダウンとは認められない」とのアナウンスがあり、ミスジャッジとなった。

 2R、雄大のローを嫌がるキムは距離を取ってテコンドー式のハイ、ミドル、バックキック、カカト落としを繰り出すも、雄大の圧力を止めることが出来ない。キムはさらにタックルで雄大を倒しに行く。雄大は冷静に前へ追い詰めて行き、ローとパンチ。

 3R、バックステップで下がっていくキムを追って行く雄大。キムはやたらとタックルを仕掛け、組み付いてくる。雄大はローを蹴り、キムが組んでくるとヒザ蹴り。コーナーへ詰めてワンツーからヒザ蹴りと攻め、ボディへの前蹴りで吹っ飛ばしてダウンを奪う。

 キムは追ってくる雄大にバックキックのカウンターを狙うが、すぐにタックルに行くため両者がもつれて倒れる場面が多かった。雄大が大差の判定勝利を収めている。




▼エキジビションマッチ
武田幸三(治政館)
※エキジビションのため勝敗なし
晴山翔栄(晴山塾)

 雄大の弟で2007年WMF世界アマチュアムエタイ大会ジュニアコットン級(38〜40kg)の金メダリストであり、4歳から少年大会に出場している“天才少年”晴山翔栄が、武田幸三と2分1Rのエキジビションマッチを行った。

▼第8試合 55・5kg契約 3分3R
△阿部泰彦(JMN/日本バンタム級2位)
ドロー 判定0−0 ※30−30、29−29、30−30
△拳士狼(治政館/日本バンタム級8位)

▼第7試合 68kg契約国際戦 3分3R
○KIM HAN WOOL(韓国)
KO 1R2分30秒 ※右バックキック
●光将(治政館)

▼第6試合 日本ウェルター級 3分2R
○内山源太(伊原道場)
判定3−0 ※三者とも18−15
●金井貴之(藤本)

▼第5試合 日本フェザー級 3分2R
○大竹 伸(大分)
KO 1R2分5秒 ※3ノックダウン
●伊野康弘(伊原稲城)

▼第4試合 日本ライト級 3分2R
○松本憲幸(伊原稲城)
判定3−0 ※三者とも19−17
●直闘(治政館)

▼第3試合 日本バンタム級 3分2R
△やす吉(治政館)
ドロー 判定1−0 ※20−19、20−20、20−20
△西畑隆司(伊原道場)

▼第2試合 日本フェザー級 3分2R
○虎士狼(治政館)
判定2−0 ※20−19、20−19、19−19
●入里一史(市原)

▼第1試合 日本ライト級 3分2R
○鬼斬(ホワイトタイガー)
判定3−0 ※三者とも20−18
●TATSURO(ビクトリー)

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