Zuffa
「UFC88 BREAKTHROGH」
2008年9月6日(土・現地時間)アメリカ・アトランタ フィリップスアリーナ
<全試合結果>
▼メインイベント ライトヘビー級 5分3R
○ラシェド・エバンス(アメリカ)
KO 2R1分51秒
●チャック・リデル(アメリカ)
昨年12月のヴァンダレイ・シウバ戦以来の試合となったリデル。ここまでの戦績が16勝1分を誇るエバンスを相手に復帰戦を飾ることができるか?
エバンスの名前がコールされると会場から特大のブーイング。逆にリデルの名前がコールされると、それを上回る異常なほどの声援が送られた。
1R、スタンスが広くガードの低い独特の構えからジャブを突くリデル。エバンスを金網に詰めて右ストレートを打つ。それを迎え撃つように左フックを返すエバンス。
リデルのインローに右フックをかぶせる。じりじりとプレッシャーをかけるリデルが右ストレート! 当たりは浅いものの、場内は大きく盛り上がる。
距離が開くと右ミドルを蹴るエバンス。リデルがパンチで距離を詰めてくると、エバンスはそれを空振りさせる。エバンスは距離を取ってジャブを突くアウトボクシングを徹底。
リデルもワンツーで飛び込むがクリーンヒットはない。逆にエバンスはリデルのジャブに右フックをかぶせる。
エバンスのインローにリデルが左フック。エバンスを金網に詰めると右アッパーを突き上げるが、エバンスは足を使ってそこから脱出。リデルはエバンスを追い掛け回し、右ハイキックを飛ばす。
2R、ここも1Rと同じようにアウトボクシングを見せるエバンス。リデルはワンツーで距離を詰めていくが、エバンスも左フックをダブルで放ち、リデルを懐に入れさせない。
ジャブから飛び込むリデルに左フックを何度も合わせるエバンス。それでもリデルは前に出てエバンスを金網にまで追い詰めるが、リデルの右アッパーを放ったところに、エバンスがドンピシャリのタイミングで右フック!
これがリデルの顔面を打ち抜き、リデルは糸が切れた人形のようにマットに崩れ落ちる! その姿を見たレフェリーは即座に試合をストップ! エバンスが衝撃の一発でリデルをマットに沈めた。
▼セミファイナル ミドル級 5分3R
○リッチ・フランクリン(アメリカ)
TKO 3R0分39秒 ※レフェリーストップ
●マット・ハミル(アメリカ)
会場にフランクリンの映像が流されると、客席からは大声援が送られる。実際にフランクリンが入場すると、場内はさらにヒートアップする。しかし対戦相手のハミルにもファンは声援を送った。
1R、サウスポーのフランクリンはジャブとインローを飛ばす。ハミルもインローからの右ストレートを返すが、フランクリンはハミルのパンチを巧みなボディワークでかわす。右ストレートで前に出るハミル。フランクリンは右フックを引っ掛けて、ハミルの左側に回りこむ。
ここでハミルがサウスポーに構えをスイッチ。フランクリンはジャブと奥足へのローを蹴る。足を使って距離を取るハミルを追いかけ、左ストレートから右フックを返すフランクリン。
ほとんど手を出さないハミルにブーイングが起こるが、ハミルはフランクリンのパンチに合わせてきれいにテイクダウンを奪う。インサイドガードからパンチとヒジを落とすハミル。
するとフランクリンは下からの腕十字。立ち上がると、右フックから左のテンカオを突き刺す。インターバル中、フランクリンは右目尻をカットしており、治療を受ける。
2R、このラウンドもサウスポーに構えるハミルだったが、フランクリンがワンツーから左ハイキック! フランクリンが有利に試合を進めるが、右目尻の傷口が開き、ドクターチェックが入る。
再開後、フランクリンはガードを高く上げるハミルに対し、ワンツーから左ミドル、インロー、ボディブローを攻撃を散らす。オーソドックスに構えをスイッチしたハミルはフランクリンが前に出てくるところに、下がりながらも右フックのカウンター。
しかしダメージと疲れからか、後半は圧倒的に手数が減る。逆にフランクリンは確実にローを効かせて、テイクダウン狙いのハミルにヒザ蹴りを入れる。残り10秒を切ると、フランクリンは飛びヒザ蹴り。
3R、オーソドックスに構えるハミルにフランクリンは左ミドル。すると二発目の左ミドルが入ったところで、ハミルがマットにバタリ。フランクリンがパンチを落としたところでレフェリーが試合をストップ。フランクリンが貫禄のTKO勝利を収めた。
▼第7試合 ミドル級 5分3R
○ダン・ヘンダーソン(アメリカ)
判定3−0
●ホジマール“トキーニョ”(ブラジル)
PRIDEではミドル&ウェルターで2階級制覇を成し遂げたヘンダーソンだが、UFC移籍後はクイントン“ランペイジ”ジャクソン、アンデウソン・シウバに連敗を喫している。
対するトキーニョはBTT(ブラジリアン・トップチーム)の所属で、卓越したグラウンドテクニックを武器にUFCで勝ち星を重ねている。
1R、いつものように重心の低い構えからパンチのプレッシャーをかけるヘンダーソン。トキーニョのタックルを切り、パウンドを落とすと場内は大きく湧き上がる。ここでは距離をとってスタンドを要求するヘンダーソン。トキーニョのタックルを切っては、離れ際にアッパーを突き上げる。
右フックから飛び込むヘンダーソンにトキーニョは右アッパーと左フックを返す。そしてトキーニョのタックルにヘンダーソンが右アッパー! これでトキーニョがバランスを崩す!
そこに追撃のパンチを落とすヘンダーソン。しかし深追いはせず、ここでもスタンドを要求する。残り45秒、ようやくトキーニョがテイクダウンを奪うが、ここはヘンダーソンが守りきる。
2R、ここでも打撃でペースを掴むのはヘンダーソン。ジャブと左フックでトキーニョに距離を詰めさせない。しかしトキーニョもタックルでヘンダーソンを金網まで押し込むと、ヘンダーソンの体を持ち上げるようにして豪快なテイクダウン。
そしてトキーニョはここでヒールホールド! ヘンダーソンは体を回転させて足を引っこ抜き、トキーニョの顔面にパンチを落とす。
スタンドでの再開後、トキーニョのタックルを切ってヘンダーソンがパンチを落とすという展開に。
インサイドガードのヘンダーソン、ガードのトキーニョ。二人の動きが止まり、レフェリーはブレイクを命じる。再開後、ロー、ハイキックを飛ばすトキーニョだが、これは当たらない。
3R、先にタックルを仕掛けるトキーニョ。これを切られると、カポエイラキックのような変則的な動きも見せる。ヘンダーソンがパンチを打つと、この変則的な蹴りを出すトキーニョだが、あまり効果はない。
その後はタックルを狙うトキーニョに対し、それを切ってスタンドを要求するヘンダーソンという噛み合わない展開となり、スタンドの打撃でも見合う時間が長いため、場内からはブーイングも起こる。
残り時間が少なくなり、ヘンダーソンがワンツーで飛び込み、バランスを崩したところでトキーニョがヘンダーソンの足を取ってヒールホールド。
しかしヘンダーソンもすぐにそれを察知して立ち上がる。自らマットに寝転がり、ヘンダーソンを挑発するトキーニョ。
すると終了間際、ヘンダーソンがトキーニョの顔面に強烈なパンチ! それでもトキーニョに大きなダメージはなく、試合は判定へ。レスリングと打撃に徹底したヘンダーソンが久しぶりの勝ち名乗りを上げた。
▼第6試合 ミドル級 5分3R
○ネイト・マーコート(アメリカ)
TKO 1R1分22秒
●マーティン・カンプマン(アメリカ)
絶対王者として君臨するアンデウソン・シウバへの挑戦権を掴むためにマーコートとカンプマンが激突とした。
1R、体を振りながらジャブを突くマーコート。そこから右のハイキックを当てると、足元がおぼつかないカンプマンに右ストレート! カンプマンはそのまま金網まで後退して、ガードを固める。
マーコートはカンプマンのガードの間を狙うように、右フックと右アッパー! 最後はがら空きになったカンプマンのボディに右フックを叩き込み、カンプマンがその場に崩れ落ちたところでレフェリーが試合を止めた。
▼第5試合 ウェルター級 5分3R
○キム・ドンヒョン(韓国)
判定2−1 ※29−28、28−29、29−28
●マット・ブラウン(アメリカ)
DEEPで活躍後、UFCデビューを果たしたドンヒョン。そのデビュー戦では見事なTKO勝利を収めている。PPV放送での試合となった今回も結果を残すことができるか?
1R、サウスポーのドンヒョンは左ストレートのプレッシャーで前に出て行く。ブラウンは首相撲からのヒザ蹴りを打つが、ドンヒョンはその足をひっかけてブラウンをテイクダウン。
すぐに立ち上がるブラウンだったが、ドンヒョンはブラウンの足を取って、ブラウンを金網まで押し込むと、立った状態のままバックポジションを奪う。そしてそこからドンヒョンがチョークスリーパー!
ブラウンは苦しそうな顔を浮かべるものの、何とか腕を外す。ブラウンはドンヒョンを前に振り落とすようにして、ここから脱出する。
スタンドでの再開後、左ローを放つブラウン。ドンヒョンがそこにカウンターの左ストレート! ブラウンが劣勢に立たされると、場内からは大USAコールが起こる。ドンヒョンはブラウンを金網に押し込み、タックルでテイクダウンを狙うが、ブラウンは倒れない。
逆にドンヒョンの投げを潰したブラウンがグラウンドでドンヒョンからサイドバックのポジションを奪う。そこから袈裟固めで押さえ込むブラウンだったが、ドンヒョンは頭を抜いて、再びブラウンのバックを狙う。
2R、パンチを振り回すブラウンに対して、足を使って距離を取るドンヒョン。ブラウンはドンヒョンを首相撲に捉えると鋭いヒザ蹴り! これでドンヒョンの動きが止まる。ブラウンの体を押し込んでテイクダウンを狙うドンヒョンだが、ブラウンは倒れない。
逆にブラウンがドンヒョンの左手を背中越しにクラッチしたまま、テイクダウンを奪う。イノキ・アリ状態から飛び込むようにパンチを落とすブラウン。ドンヒョンの頭を金網に押し付けてパンチを落とす。
ブラウンは自ら距離を取ってスタンドを要求。試合がスタンドになるとブラウンはドンヒョンを首相撲に捉えてヒザ蹴りを突き上げる。
ドンヒョンも左ストレートから組み付いてテイクダウンを狙うが、上を取るのはブラウン。ハーフガードのドンヒョンは必死にガードを固めるが、ブラウンのパウンドとヒジ打ちを受け続ける。
3R、細かくパンチを突いて左ローにつなげるブラウン。ドンヒョンは左ストレートを返し、ブラウンに組み付くと持ち上げるようにテイクダウン、そこからパスガードでサイドポジションを奪うのだが、ブラウンに立ち上がられてしまう。
ドンヒョンを金網に押し込むブラウンは、ドンヒョンの投げを警戒しつつ、首相撲からのヒザ蹴り。距離が離れると、ドンヒョンはブラウンの打撃を距離を取ってディフェンスする。
残り2分過ぎ、このラウンド2度目のテイクダウンを奪うドンヒョン。しかしブラウンのガードワークは固く、有効な攻撃は少ない。それでもブラウンは体ごと振り切るような左右のヒジ打ち。ドンヒョンがインサイドガードをキープした状態で試合終了となった。
第1試合同様に微妙な判定となったが、結果はスプリットでドンヒョンの勝利! ドンヒョン勝利が告げられると場内からは大きなブーイングが起こったが、ドンヒョンがUFC2連勝を飾った。
▼第4試合 ライト級 5分3R
○カート・ぺリグリーノ(アメリカ)
判定3−0 ※29−27、29−27、29−28
●チアゴ・タバレス(ブラジル)
1R、互いにジャブでけん制する静かな立ち上がり。しかしその中でぺリグリーノの右フックが豪快にヒット! タバレスは金網まで吹っ飛ばすと、ぺリグリーノは右アッパーを突き上げる。
これでタバレスがオクタゴンに倒れこむと、ぺリグリーノは一気にパウンドで襲い掛かる! ぺリグリーノのパウンドをもらいながらもぺリグリーノの脇を差して立ち上がるタバレス。しかしぺリグリーノのジャブを受けると、再びオクタゴンに倒れ込む。
ここでぺリグリーノはマウントポジションを奪い、タバレスの顔を突き放して強烈なヒジ打ち! 何とかガードポジションに戻したタバレスだったが、ぺリグリーノのヒジ打ちで大流血。ぺリグリーノの金髪がタバレスの血で赤く染まる。
2R、距離を取ってローを飛ばすタバレス。ここでタバレスが伸ばした左手がサミングとなり、試合は一時中断。再開後、タバレスは距離を詰めてヒザ蹴り、そしてハイキック。タックルでぺリグリーノを金網まで押し込む。ここではテイクダウンできなかったタバレスだったが、ラウンド中盤に、ようやくテイクダウンに成功する。
インサイドからパンチとヒジ打ちを落とすタバレス。ぺリグリーノはその腕を取って、ガードポジションから腕十字を狙うが極まらない。
ぺリグリーノの頭を金網に押し付け、鉄槌とヒジ打ちを入れるタバレス。1RにKO負けの危機を迎えたタバレスだったが、息を吹き返し、このラウンドを完全に支配する。
3R、1Rに当たった右フックを狙うぺリグリーノだが、これは大振りで当たらない。タバレスはステップで距離を取りながら右ロー、ハイキックを飛ばす。両足タックルでテイクダウンを狙うタバレス。ぺリグリーノはそれを切って、タバレスの立ち際に右アッパーを突き上げる。
試合がスタンドに戻るとタバレスが強烈なヒザ蹴り。ぺリグリーノは細かいパンチで距離を詰めて前に出る。金網際で片足タックルからテイクダウンを狙うぺリグリーノ。
タバレスはそれを阻止すると、オクタゴン中央でぺリグリーノの足をかけてテイクダウン。しかしぺリグリーノはすぐに体を反転させて立ち上がる。それならばと片足タックルに入るタバレス。ぺリグリーノはそのタックルを潰して、バックポジションを狙うが、ここはタバレスの反応が早く、タバレスが立ちあがる。
右フックからタックルに入るタバレス。しかしそれをがぶったぺリグリーノがグラウンドで上を取ることに成功する。インサイドガードからコツコツとパンチを落とすぺリグリーノ。タバレスの健闘が光ったものの、ぺリグリーノの判定勝利となった。
▼第3試合 ライトヘビー級 5分3R
○ティム・ボーシュ(アメリカ)
TKO 1R2分3秒
●ジェイムス・リー(アメリカ)
1R、ボーシュが左フックからの右ストレート、右アッパーを当て、スタンドの打撃で有利に試合を進める。リーも組み付いてテイクダウンを狙おうとするが、ボーシュは倒れない。
そしてリーのインローにボーシュの右ストレートがクリーンヒット! この一発で後方に倒れたリーにボーシュが追撃のパンチを落としたところでレフェリーが試合をストップした。
▼第2試合 ミドル級 5分3R
○ジェイソン・マクドナルド(アメリカ)
一本 2R1分20秒
●ジェイソン・ランパード(アメリカ)
1R、マクドナルドがパンチからタックルでテイクダウン。ランパードの体を金網に押し付け、パンチとヒジ打ちを落とす。マクドナルド有利のまま試合が進むが、ランパードがガードポジションから起死回生のギロチンチョーク! これがガッチリと入るが、残り時間が少なく、タップを奪うまでには至らない。
2R、スタンドの打ち合いの中で左フック、アッパーを当てるランパード。しかしマクドナルドがタックルでテイクダウンを奪うと、ギロチンを狙いながらパスガードしてマウントへ。これはランパードに逃げられるものの、マクドナルドはグラウンドで上のポジションをキープ。最後はバックからのチョークを極めて、一本勝ちを収めた。
▼第1試合 ウェルター級 5分3R
○長南 亮(日本)
判定2−1 ※29−28、28−29、29−28
●ホアン“ジュカオン”カルネイロ(ブラジル)
今回がUFC2戦目となった長南。対戦相手のホアン“ジュカオン”カルネイロとは2005年にDEEPで対戦、ジュカオンのテイクダウンに苦しめながらも、長南が飛びヒザ蹴りでTKO勝利を収めている。
長南はドクロのマスクをかぶって入場。セコンドには雷暗暴、ジェイソン“メイヘム”ミラー、そしてアメリカ修行中の桜井“マッハ”速人がつく。対するジュカオンのセコンドにはJ.Z.カルバンの姿も。
1R、左ミドルを蹴る長南。ジャブを突きながらジュカオンの周りをサークリングする。ジュカオンは右フックからタックルでテイクダウンを狙うが、長南は倒れない。自らガードに引き込むジュカオンは長南の手首をコントロールして三角絞めからオモプラッタ! これで長南の体を前転させて、グラウンドで上のポジションを取り返す。
サイドポジションで長南を押さえ込むジュカオン。しかし長南もすぐにガードポジションに戻す。イノキ・アリ状態からパンチで飛び込むジュカオン。ハーフガードになると長南の体を金網に押し付けヒジ打ちとパンチを落とす。残り約1分、ジュカオンの体を蹴り離して立ち上がる長南。
試合がスタンドに戻ると、再び、右フックからタックルに入るジュカオン。長南はそれを切って、ジュカオンの即頭部にヒジ打ちを落とす。金網際での攻防が終わり、距離が離れると、長南は飛び込んでの左フック。ジュカオンは右ストレートを返す。右フックから長南が飛び込んだところでラウンド終了となった。
インターバル中、左目尻をカットした長南は治療を受ける。
2R、ジュカオンの右ストレートに長南が左フック! これでジュカオンが自ら寝転がるように、ガードポジションで引き込む。密着しようとするジュカオンの体を突き放してパンチとヒジ打ちを落とす長南。イノキ・アリ状態になると、ジュカオンは下から長南の顔を蹴り上げる。
長南がジュカオンの体を金網にまで押し込んでいくと、ジュカオンは金網を蹴って腕十字狙い。長南はそれを潰してパンチを落とす。しかし両者の動きが止まってしまい、客席はブーイングも起こる。
3R、ジャブをついて距離を測る長南は左ミドル、インロー。ジュカオンはそのローにタックルを合わせる。そのまま長南を金網まで押し込むジュカオン。長南はジュカオンの頭を突き放して、テイクダウンを阻止。ジュカオンのボディにヒザ蹴りを突き刺す。ジュカオンは金網を背にしながら、長南を首相撲に捉える。
距離が離れると、じりじりとパンチのプレッシャーをかける長南。しかし右ローを蹴ったところで、ジュカオンにそれをすくわれ、テイクダウンを許してしまう。立ち上がろうとする長南を必死に押さえ込むジュカオン。長南の体にぴったり密着し、細かいパンチを落とす。試合が膠着し、観客からは2R終盤と同じようにブーイングが起こる。
残り1分30秒、長南が金網を背にしながら上手く立ち上がると、下がるジュカオンに左フック。タックルでテイクダウンを狙うジュカオンだったが、長南がそれを切り、ジュカオンが自らガードポジションで引き込む。
長南の体に密着するジュカオン。長南はそれを突き放してヒジ打ちとパウンドを打つ。ジュカオンも下からヒジ打ちを返すが、攻撃の手数は少ない。長南はジュカオンの頭を金網に押し付け、パウンド。この状態のまま、試合終了となった。
判定を待つ間、ガッツポーズを作って勝利をアピールする両者。1Rをジュカオン、2Rを長南が取り、3Rはどちらにポイントがついてもおかしくない内容だったが、判定は2−1のスプリットで長南! 長南がジュカオンとの接戦を制し、次につながる勝利をもぎとった。
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