K’z FACTORY
「プロフェッショナル修斗公式戦@KITAZAWA」
2008年10月13日(月・祝)東京・北沢タウンホール
開場14:00 開始15:00
▼メインイベント(第6試合) バンタム級 5分3R
○生駒純司(直心会格闘技道場/同級世界6位)
一本 1R2分33秒 ※三角絞め
●下川雄生(SHOOTO GYM K’z
FACTORY/世界7位)
今年は1月と6月に秋本じんと対戦し、2戦2引き分けに終わっている生駒。勝ち星自体も1年7カ月近くなく、バンタム級戦線に踏みとどまるためにも、これ以上の星は落とせない。対する下川はマモルに敗れて以来、約1年4カ月ぶりの試合となった。
1R、下川がすぐに片足タックル。そのまま生駒の脇を差すと、外掛けでテイクダウンを奪う。
ハーフガードになった生駒だが、下川の右腕をかんぬきに捉えると、フックガードに戻してそこから三角絞め。下川は生駒の体に体重を預け、自分の肩を出すようにディフェンスする。
この三角絞めは凌がれた生駒だったが、ガードポジションから再び生駒の右腕をかんぬきに捉えると、両足を上らせて再び三角絞め! 今度はがっちりと両足をクラッチし、下川の頭を引きつけると、下川がタップ! 生駒が得意の三角絞めで鮮やかな一本勝ちを収めた。
試合後、「久しぶりの一本勝ちでうれしいです。最初にテイクダウンを取られましたけど、別に関係ないですね。テイクダウンを取られないことがないんで(笑)。
(最初の三角絞めは凌がれましたが、焦りは?)なかったですよ。あの逃げ方は自分の考えていた範疇というか、もう一度トライすれば極める逃げ方だったんで。
(久しぶりの一本勝ちで極め勘を取り戻した?)僕は気持ちの問題だと思うんですよ。技の形に入った時に弱気になっていたんです。
昔は技の形になったら、絶対に極めるという信念があったんですけど、最近はそれがなくて。でも今日はセコンドが『それで極まる!』と声をかけてくれたんで、極めることが出来ました」と試合を振り返った生駒。
今後は戦いたい相手として「めちゃくちゃたくさんいますよ。神酒選手、菅原選手…みんないい選手ですからね」と若い世代のファイターの名前を挙げつつも「自分が若い選手の壁になるどころか、自分はもっと上を目指して上る方です」と世界タイトル奪取へ意欲を見せた。
▼セミファイナル(第5試合) ライト級 2008年度新人王決定トーナメント準決勝 5分2R
○田村一聖(KRAZY BEE)
判定2−0 ※20−18、20−19、20−20
●太田拓己(SHOOTO JAM WATER)
1R、上体を低くした構えから太田に組み付いてテイクダウンを奪う田村。インサイドガードからパンチを落としつつ、丁寧に足を一本ずつ抜いて太田をパスガードする。
対する太田もサイドを取られた状態からブリッジで起き上がり、そのままタックルで田村をテイクダウン。
バックを奪ってスリーパーを狙っていくが、太田は反転してインサイドガードに戻す。ここから田村は再びパスガードを狙いつつ、太田の顔面にパンチを集める。
2R、右ミドル、ヒザ蹴りを放つ太田。しかし田村はプレッシャーをかけて前に出ると、太田からテイクダウンを奪う。
田村はしっかりと太田を押さえ込みパンチを落としながら、太田のフックガードを腰を切ってパスガードする。太田も必死に暴れてポジションを返そうとするが、田村はそれをさせずにパンチを落とす。
終了間際、太田が立ち上がり、右ストレート、ヒザ蹴りを当てる場面があったものの、田村は前に出続ける。試合は堅実なレスリング&グラップリングテクニックを見せた田村の勝利となった。
▼第4試合 ウェルター級 2008年度新人王決定トーナメント準決勝 5分2R
○臼田育男(木口道場)
TKO 1R1分5秒 ※レフェリーストップ
●里本一也(パラエストラ広島)
全日本学生グレコ&世界学生3位の実績を持つレスリングエリートの臼田。トーナメント1回戦では近野淳平にダウンを奪われるものの、レスリング力の差を見せつけ、スリーパーホールドで一本勝ちを収めている。
そしてこの試合では臼田の驚異的なレスリング力が爆発! サウスポーの臼田が、左ストレートからパンチをまとめて里本に組み付くと、里本の体を持ち上げて豪快なスープレックス!
このスープレックスで里本の動きが止まり、臼田が追撃のパウンドを落とそうとしたところでレフェリーが試合をストップ。臼田がスープレックスで相手をKO寸前まで追い込むという、インパクト大の勝利を見せた。
▼第3試合 ウェルター級 5分2R
○三浦 忍(和術慧舟會タイガープレイス)
判定3−0 ※20−18、20−19、20−18
●田口公一(PUREBRED大宮)
1R、スタンドでの攻防が長く続く中、三浦が右ストレートを当てる。
田口は三浦のパンチをもらっても前に出て、タックルでテイクダウンを奪うが、三浦に立ち上がられてしまう。
2R、田口のタックルを切って、スタンドで細かく左フック、右ストレートを当てる三浦。
対する田口も声を出しながらパンチで前に出て、三浦を後退させる場面があったものの、的確にパンチを当てた三浦が判定をものにした。
▼第2試合 ミドル級 5分2R
○小知和 晋(和術慧舟會東京本部)
TKO 1R2分55秒 ※レフェリーストップ
●伊関泰二郎(GUTSMAN・修斗道場)
1R、サウスポーの伊関に対し、いきなり小知和の右フックがヒット! これで伊関がダウンを喫する。
その後も伊関のパンチに何度も右クロスをヒットさせる小知和。伊関もそれをもらいながらもパンチを返していたが、再び小知和が右のパンチを当てると、伊関が2度目のダウン!
再開後、ダメージの見える伊関に対し、一気にパンチで襲い掛かった小知和がレフェリーストップを呼び込んだ。
▼第1試合 フェザー級 5分2R
○沼尻 健(木口道場)
判定3−0 ※20−19、20−18、20−18
●戸澤真澄美(GRABAKA)
レスリング全日本選手権5位を始め、レスリングでは北京五輪の代表選考選手に選ばれたこともある沼尻。今年のアマチュア修斗では関東&中部選手権を制し、全日本を待たずにプロ昇格、この日がプロデビュー戦となった。
1R、サウスポーの沼尻は左ストレートから戸澤に組み付くと首投げでテイクダウン。沼尻は袈裟固めで戸澤を押さえ込む。
戸澤に一度はブリッジで返されるものの、すぐに上のポジションを取り返し、マウントポジションを奪う。
一度は戸澤に立ち上がれらる沼尻だったが、その立ち際を狙って左ストレート、ヒザ蹴り。戸澤のタックルを切って上のポジションを奪うと、そこからパンチを落とす。戸澤もそこから足を入れて足関節を狙うが、沼尻は回転してそれを逃げる。
2R、戸澤が沼尻の左ミドルをキャッチしてテイクダウン。沼尻はサイドポジションを奪われながらも、そこから戸澤の足を取って上のポジションを取り返し、片足タックルでテイクダウンを狙う戸澤の顔面に鉄槌を落とす。試合がスタンドに戻ると、組み付く戸澤をテイクダウンする沼尻。
サイドポジションから鉄槌を落としていくが、戸澤が下から足関節を仕掛け、スタンドの展開に戻る。ここで沼尻は飛びヒザ蹴りやバックブローを見せるものの、クリーンヒットがないまま、試合終了。
圧倒的なレスリング力で試合を優位に進めた沼尻が判定ながらデビュー戦を勝利で飾った。
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