ZST事務局
「ZST.18〜旗揚げ6周年記念大会〜」
2008年11月23日(日)東京・ディファ有明
開場16:00
第1部 オープニング/ジェネシスバウト16:10開始
第2部 本戦18:00開始
▼メインイベント 初代GT-Fタッグ王座決定戦 15分1本勝負
○所 英男(チームゼスト)&今成正和(Team-ROKEN)
判定2−1
●矢野卓見(骨法鳥合会矢野卓見道場)&横山大輔(X-ONE
GYM湘南)
※所&今成組が初代王者に。
約5年ぶりに今成がZSTに凱旋、所とタッグを結成し、新設された初代GT-Fタッグ王者のベルトをかけて矢野&横山組と対戦した。
まずは矢野&横山組が入場。ZST4兄弟に混じっての試合となる横山は声を出して気合を入れてのリングイン。
所&今成組は所の入場曲「逆境ファイター」での入場となった。今成のセコンドには青木真也がつく。前日計量では「基本的に試合には出ない方向で…」と話していた今成。その言葉通り、先発は所と横山でスタートした。
まずは互いに組み手争いする両者。所が横山をコーナーまで押し込んでいくと、横山が飛びつくように所をガードに引き込む。
しかしここで所の頭が横山の顔に当たってしまい、試合が一時中断となる。再開後、イノキ・アリ状態からパスガードを狙う所。横山は立ち上がって矢野とタッチする。
矢野をこーナーまで押し込む所。両足タックルでテイクダウンを狙うと、矢野はそこにフロントチョークを合わせる。
頭を抜いた所はイノキ・アリ状態からパスガードするが、矢野の足が体に上ってくると、距離を取って離れる。
再びタックルでテイクダウンを狙う所。矢野は所の首をキャッチしてフロントチョーク! 所は自陣コーナーに逃げて今成とタッチする。
記者会見では「十段(=今成)とは戦いたくない」と宣言していた矢野は今成が出てくると、自陣コーナーまで逃げて正座。
場内からは失笑がもれる。矢野が立ち上がると、じりじりと距離を詰める今成。互いの体にすら触れない展開が続くが今成が矢野の足元にスライディング! 矢野は距離をとってディフェンス。
今成は相手コーナーに回りこみ、矢野にタッチをさせないようにして組み付くと、自ら引き込んで腕十字! しかし矢野もすぐに反応して腕を引き抜く。そして矢野は横山とタッチする。
今成を前にして自ら座り込む横山。今成はそれに付き合わず、立ったまま横山の様子をうかがう。
しかし今成がガードに引き込むと間髪入れずにオモプラッタ。横山は矢野にタッチ、今成は所にタッチする。
所をラバーガードに引き込む矢野。所は立ち上がって矢野の足をさばいてパスガードを狙うが、矢野は所に足を越せさせない。そして矢野は所の足をキャッチして足関節狙い。
しかし所もそれに対処してディフェンスする。矢野からタッチを受けた横山は所の腕と頭をがっちりとクラッチするが、所は寝技に持ち込み腕十字を仕掛ける。これを抜かれると所は横山にタックルに入るが、横山はテイクダウンを許さない。
試合は再び今成と矢野。今成は矢野をロープに詰めてカニバサミ、矢野はそれを逃げて自陣コーナーにとどまる。すると今成はリング中央で体育座り、矢野が近づいくると飛びつくようにしてガードに引き込む。
ここから今成がラバーガードの形を作るが、矢野は立ち上がって横山にタッチ。今成も所にタッチ。所は横山の首をとってフロントチョーク!
しかし横山は頭を抜くとすぐに足関節! 最後は所が横山の足関節をディフェンスするという展開で試合終了となった。
勝敗は判定にゆだねられることとなったが、ジャッジは2−1で所&今成組を支持。これにより所&今成が初代GT-Fタッグ王者のベルトを腰に巻いた。
しかしあまり動きのなかった試合展開に納得がいかなかったのか、試合後にマイクを握った所は「今年最後のZST、ディファ有明にたくさんの人がご来場していただいてありがとうございます。
自分は露出は増えましたが、矢野さん、今成さんの足元にも及ばないことが分かりました。横山くんもすごく強かったです」と反省の弁。
今成も「どうも久々にZSTに帰ってきました。今日はいい試合ができなかったんで、今度はいい試合ができるように、またZSTに上がりたいと思います」という言葉でZST再出撃を誓った。
▼セミファイナル ミドル級 シングルマッチ
○渋谷修身(フリー)
一本 1R1分38秒 ※肩固め
●内村洋次郎(パンクラスP’sLAB東京)
元パンクラスの渋谷と現パンクラスの内村という同門対決の雰囲気が漂う一戦。
1R、内村が右フックから左ストレート。ガードを固める渋谷にパンチをまとめる。
渋谷は内村の前蹴りをキャッチしてテイクダウンを狙うが、内村は倒れない。
渋谷は背中を見せるようにしてアームロックを狙うが、内村は渋谷の体をコーナーに押し込む。
しかし渋谷は内村の体を押し返して有利な態勢でガッチリ組むと、内村の足をかけてテイクダウンに成功する。
そして渋谷は内村の上体を固めてパスガードするとそのまま一気に肩固めへ。
腕を張ってディフェンスする内村だったが、渋谷の腕がガッチリと入ると、そのまま動きが止まり、レフェリーが試合をストップ。渋谷が貫禄の一本勝ちを収めた。
▼第4試合 ライト級シングルマッチ
○小谷直之(ロデオスタイル)
一本 2R4分38秒 ※ヒールホールド
●永田克彦(NEW JAPAN FACTORY)
ZSTを旗揚げ戦から支えてきたZST4兄弟の4男で、長らく“エース”として活躍してきた小谷が第4試合に登場。今回がZST初参戦の五輪銀メダリスト永田を迎え撃った。
1R、永田がタックルでテイクダウン、ここは動きがなくブレイク。再開後、小谷が右フック、左ロー、ミドル。自分からタックルでテイクダウンを狙うが永田は倒れない。
ならばと引き込んでガードからの展開を狙う小谷だが、永田のバランスを崩れず。ブレイク後、永田が再びテイクダウンを奪い、コツコツとボディにパンチを落とす。
永田が小谷のタックルを切って、インサイドガードをキープするという展開が続き、永田が小谷のボディにパンチを落とす。スタンドに戻ると小谷はローを蹴ってタックルに入るが間合いが遠すぎるため、その後の展開につながらない。
2R、小谷が左ハイキックから右フック。永田は両差しで小谷に組み付くと、そのままマットに小谷をたたきつける。小谷は永田をラバーガードに捕らえるが、永田は距離を取る。
右フックで距離をつめてタックルに入る小谷。引き込んでガードからの展開を狙う。永田は小谷のタックルを切って、豪快ながぶり返し! これで場内が大きく湧き上がる。
小谷はハーフガードからギロチンチョーク狙い。永田は小谷の体に密着して、それをディフェンスする。
しかし残り1分、小谷が潜りスイープでポジションを入れ替えると、永田の足を取ってヒールホールド! この一発が見事にはまり、永田がタップ! 劣勢に立たされていた小谷が必殺の足関節で永田からタップを奪った。
試合後、歓喜の雄たけびをあげる小谷。マイクアピールでは何と「自分にも兄がいるんで、タッグマッチでどうですか? ZSTでも新日本(プロレス)でもいいですよ」と永田兄弟を挑発。
すると永田も「今日はZSTルールに合わせて負けちゃったよ。次はVT(ヴァーリトゥード)ルールでどう? 絶対に負けないよ。だからもう1回、タッグマッチでもシングルでも」とその場で小谷に再戦を要求する。
しかし小谷は「今日はつかれたんで、VT(ヴァーリトゥード)の件はまた今度考えたいと思います」と絶妙の切り返し。小谷が試合でもマイク合戦でも一本を奪って、悠々とリングを降りた。
▼第3試合 ライト級タッグマッチ
△伊藤健一(ALLIANCE)&伊藤有起(ALLIANCE)
時間切れドロー
△奥出雅之(ゴールドジムサウス東京/チーム09)&佐東伸哉(P’s
LAB東京)
まずは奥出&佐東組が入場。伊藤ブラザーズ(兄=健一、弟=有起)はキャプテン翼のオープニングテーマ曲と翼&岬のTシャツで登場、コスチュームのトランクスもお揃いだ。
先発は奥出と伊藤弟。奥出はアームロックから伊藤弟をグラウンドに引き込むが、伊藤弟もそれに対処してブレイクを待つ。
再開後、奥出が左ストレートから右フック! 伊藤弟も右ストレートで前に出て行く。ここで伊藤兄、佐東の顔合わせに。伊藤兄は佐東の首相撲にパンチをまとめる。
奥出VS伊藤弟になると、奥出が再び左ストレートから右フック! 奥出が伊藤弟を打撃で一気に追い詰めるが、伊藤弟もタッチでこのピンチから脱出する。
続いて出てきた伊藤兄にも下がりながら右フックを合わせる奥出。奥出からタッチを受けた佐東はノラリクラリとした戦い方で伊藤兄を翻弄、伊藤弟にアームロックから三角絞めを極めかける。
と、試合中盤までは奥出&佐東がペースを握っていたが、試合が進むに連れて徐々に失速。
伊藤弟が右ストレートの連打で奥出を下がらせ、自陣コーナー際で亀になる奥出を攻め込む。また伊藤兄も佐東にクリンチアッパーを何度も叩き込み、佐東を後退させる。
伊藤ブラザーズが奥出&佐東のグラウンド狙いに付き合わず、終盤は打撃で攻めるという展開になっていく。
やや劣勢になった奥出&佐東組だったが、奥出も伊藤弟を相手に最後の力を振り絞って左ストレート、左ボディストレート。
試合終了間際には佐東がグラウンドで下になtった伊藤弟にアームロックから腕十字を狙うが、極めることができず。そのまま時間切れドローとなった。
▼第2試合 アブソリュート級 シングルマッチ ※GT-Fルール
△豊永 稔(格闘技スクールTRY)
時間切れドロー
△小谷ヒロキ(しんわトータルコンバット)
1R、豊永が小谷のタックルや足関節をつぶすと、小谷を上四方やサイドポジションで押さえ込む。
豊永はバックからチョーク、サイドからアームロックなど関節技を仕掛けていくが、小谷のディフェンスは固い。終了間際に豊永が腕十字固めを狙うものの、小谷は両腕をしっかりとクラッチしてそれを許さない。
2R、豊永タックルから小谷のバックに回り込む。このラウンドも豊永がポジショニングで小谷を圧倒し、アームロック、腕十字を狙うが極めきれない。最後に豊永がフロントチョークを狙うが、これも極まらず。格闘技イベントでレフェリーとして活躍する豊永、小谷による最強グラップリング・レフェリー決定戦はドローとなった。
▼第1試合 フェザー級 シングルマッチ
○藤原敬典(秋本道場Revo龍tion)
KO 2R0分56秒 ※左ストレート
●清水俊一(総合格闘技宇留野道場)
1R、先にローとミドルを蹴る藤原。清水は藤原の足をキャッチしてグラウンドに引き込み、そのまま上のポジションになるものの、藤原はイノキ・アリ状態からすぐに立ち上がる。
スタンドでは藤原がパンチで前に出て、清水のタックルにアームロックを合わせる。清水は腕を伸ばされるが、グラウンドではバックを取る。そこにアームロックを狙う藤原。
ブレイク後、清水が意表をつく顔面前蹴り! これで藤原の顔を跳ね上げさせると、右ストレートを二発!
清水はタックルでテイクダウンを狙うが、藤原は背中を見せてアームロックを狙ってブレイクを待つ。
残り30秒、藤原のローキックがローブローとなり、試合は一時中断。再開後、清水の右ミドルに藤原がパンチを合わせる。
2R、藤原が強烈な前蹴り、そしてショートフックを連発。清水は「効いてないよ」と両手を広げてアピールする。タックルは切られるものの、清水は左ジャブを当てて右ストレート。パンチで前に出る。
しかし打撃戦では藤原の方が上。清水のジャブに藤原が強烈な左ストレートを合わせると、後方に吹っ飛ぶ清水! 清水のダメージを見てレフェリーは試合ストップを判断。藤原の豪腕が炸裂する結果に終わった。
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