ニュージャパンキックボクシング連盟/センチャイムエタイジム
「Muay Thai Open6」
2008年11月30日(日)東京・新宿FACE
開場15:30 開始16:00
レポート&写真=高崎計三(ソリタリオ)
▼メインイベント(第14試合) 66.2kg契約 3分5R
△イソラサック・シッセックサン(タイ/トーエル/元ルンピニー・フェザー級王者)
ドロー 判定1-0 ※48−47、47−47、47−47
△健太(E.S.G/NJKFウェルター級王者)
5月にNJKFウェルター級王者となったものの、それからまさかの3連敗でどん底にたたき落とされた健太が、再起を懸けて新宿FACEのメインに登場した。
以前トレードマークだった入場時のパラパラは封印、リングアナのコールにも「褐色の王子」というニックネームはついていなかった。
元ルンピニー・フェザー級王者のイソラサックを相手に、1Rから前に出た健太。
中盤、カウンターの左フックでダウンを奪った。好調時の健太がよく見せた、絶妙なタイミングでの一発だった。
だが、イソラサックはこれで火がついたか、左ミドル、左ヒジで反撃。2R終盤には左ハイをクリーンヒット! ダウンを奪い返し、これで試合は振り出しに。
3・4Rは両者ともパンチ中心の攻防となり、4Rにはイソラサックがバックヒジで一瞬、健太の動きを止めれば、健太は右ロー
を織り交ぜてイソラサックをいやがらせる。
最終R、健太は手応えのあったローを中心に前進し、左ボディを叩き込む。イソラサックも終盤はやや後退気味に見えたが、最後まで左ミドル、左ヒジで応戦。
判定に持ち込まれた試合はイソラサックが1ポイント取ったもののドローに。健太はいい兆しは見えたものの、完全復活をアピールする機会を逃し、苦い結果に終わった。
▼セミファイナル(第13試合) 69kg契約(ヒジ・顔面へのヒザなし) 3分3R
△クンスック・アラビアジム(タイ/アラビアムエタイ)
ドロー 判定1−1 ※29−30、30−29、30−30
△石黒竜也(フリー/元NKBウェルター級王者)
一昨年に試合中の反則行為等で連盟から除名処分を受けた石黒竜也が、久々にキックのリングに帰ってきた。だが、対戦予定だったK・ウォーワンチャイがタイの政変によって生じた空港封鎖の影響で来日できず。急きょ、クンスック・アラビアジム(2004年S−1トーナメント優勝)が代役となり、試合は69kg契約・3R・ヒジ及び顔面へのヒザなしというルールに変更された。
この間、顔の左側にマイク・タイソンばりにトライバル柄の刺青を入れはしたものの、どこのリングにも上がらず(公には)沈黙を保ってきた石黒は、トレードマークだった「くまのプーさん」の着ぐるみではなく、普通のTシャツ姿で入場。
今回、所属表記は「フリー」となっているが、セコンドには2年前に破門となった東京北星ジムの石毛慎也らがついている。連盟及びジムとしては、この試合での戦いを見てジム及び連盟への復帰の“査定”としたい意向だ。
1R、石黒はゴングとほぼ同時に右ミドル。さらに右ローへとつなぐ。クンスックは慌てずに対処し、ミドルを掴むと崩しにいく。パンチで入って組みにいく石黒に、クンスックは左ロー、左ミドルで応戦。終盤にクンスックが左ハイ、石黒は前蹴りを繰り出す。まずは静かな立ち上がりだ。
2R、石黒はセコンドの指示もあったか右ローを中心にした攻め。クンスックのミドルを掴んでのパンチ、ヒザ蹴りも多用。クンスックは組んでのヒザも多く見せる。3Rもほぼ同様の展開の中、石黒は組み際の左ボディを何度か入れ、クンスックは重い左右ミドルで応戦。
“問題児”の復帰戦として注目も浴びた一戦だったが、特に混乱もないままゴング。ジャッジの判定は三者三様でドローに終わった。石黒は2人目のジャッジが相手に入れたのを聞いた瞬間は「うそー!?」と声を上げたが、あとは入場直後、観客に向かってベロ出しポーズをしていたぐらいで、改心!?したかのように優等生な戦いぶりだった。
今回、特に問題がなかったため連盟のリングに復帰するのは確実と見られるが、石黒がこのブランクをどう埋め、誰とどのような戦いをしていくのかは注目されるところだ。
▼第12試合 フェザー級 3分5R
○心・センチャイジム(センチャイムエタイ)
KO 3R0分22秒 ※ヒザ蹴り
●龍馬(y-park/NJKFフェザー級9位)
▼第11試合 ライト級 3分3R
○サーウ・アラビアジム(タイ/アラビアムエタイ)
判定3-0 ※30−28、30−27、30−27
●翔太(S.V.G./全日本ライト級7位)
※翔太は1R、右フックでダウン
▼第10試合 70kg契約(肘無し) 3分3R
△北野ユウジ(ソーチタラダ渋谷/J-NETWORKウェルター級4位)
ドロー 判定0−0 ※29−29、30−30、30−30
△MIKOTO(アイアンアックス)
▼第9試合 Star Fight 2分3R
○大田原友亮(センチャイムエタイ)
判定3−0 ※30−27、30−26、30−26
●山口恭介(鍛錬会)
※山口は3R、右ミドルでダウン
▼第8試合 63kg契約 3分3R
○獅・センチャイジム(センチャイムエタイ)
KO 1R1分29秒 ※右ヒジ
●宮越慶二郎(拳粋会)
▼第7試合 68kg契約 3分3R
○Jun Da 雷音(E.S.G)
判定2−0 ※30−29、30−30、30−29
●イエティー達郎(キング)
▼第6試合 58kg契約 3分3R
○ロッキー(キング)
判定3−0 ※30−28、30−28、29−27
●中向居尚輝(S.V.G.)
※3R、中向居は左ストレートでダウン
▼第5試合 スーパーフェザー級 3分3R
○裕・センチャイジム(センチャイムエタイ)
判定3−0 ※30−29、30−28、30−28
●鈴木翔也(OGUNI)
▼第4試合 バンタム級 3分3R
−凱・センチャイジム (センチャイムエタイ)
試合中止 ※永田の負傷により。
−ハリィ永田(はまっこムエタイ)
※試合中止のため、第8試合後に凱・センチャイジムVSユタポン前田(はまっこムエタイジム会長)のエキシビション3分2Rが行われた。
▼第3試合 ウェルター級(肘無し) 3分3R
○高橋誠治(町田金子)
TKO 2R0分52秒 ※左目カットによるドクターストップ
●知・センチャイジム(センチャイムエタイ)
※知は2R、左ハイでダウン
▼第2試合 ライト級 3分3R
○凌太(OGUNI)
判定3−0 ※三者とも30−26
●晋・センチャイジム(センチャイムエタイ)
※晋は1R、左フックでダウン
▼第1試合 バンタム級 3分3R
−アニキ(VERTEX)
試合中止 ※選手の負傷により
−金子正人(上州松井)
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