新日本キックボクシング協会
「SOUL IN THE RING VI」
2008年12月14日(日)東京・後楽園ホール
開場16:45 開始17:00
▼第14試合 メインイベント 日本ミドル級タイトルマッチ 3分5R
○後藤龍治(伊原道場/挑戦者・同級4位、IMFスーパーウェルター級王者)
TKO 5R2分20秒 ※レフェリーストップ
●松本哉朗(藤本/王者)
※後藤がタイトル奪取、松本は7度目の防衛に失敗。
ミドル級に“不動の王者”として君臨する松本が、最強の挑戦者・後藤を迎えて7度目の防衛戦に臨む。両者は過去2度対戦し、2006年7月16日は松本が判定勝ち、2007年7月22日のタイトルマッチはドローで松本が5度目の防衛に成功と、2戦して松本の1勝1分という戦績。
しかし、後藤は松本とのドロー以降、9月のCRAZY884戦で引き分けた以外、全てKO・TKOで4連勝中。まさに最強のチャレンジャーだ。
1R、独特のフォームから右ローを蹴ってくる後藤に松本の右ストレートが突き刺さる。松本はハイキックでけん制してフック、アッパーと力強いパンチを繰り出すが、後藤は下がらずに組むと投げでスタミナを奪い、ひたすらローキックを狙う。
2R、ミドル&ハイキックから力強いワンツーで攻める松本。後藤は自分の腕をアゴに巻きつけてブロックしながらの右ロー。後藤もフック、アッパーを繰り出すが、松本のパワフルなパンチが目立つ。
3R、パンチで松本にロープを背負わせた後藤は、右フックから狙い済ました左ヒジ! これで松本をカットして流血に追い込む。ドクターチェック後、勝負を仕掛ける松本は強烈なワンツーで前に出て倒しに行き、右ストレートで後藤が倒れると「ダウンだ!」とアピール。
しかし、これは受け入れられず松本はパンチで怒涛の攻めを続け、後藤もパンチとヒジで迎え撃つ。もみ合って倒れる度に、後藤は巧みに上になって体重を乗せ、頭が松本のアゴを直撃する。
4R、打ち合いに行く松本だが、後藤のブロックは固く、組む度に投げられてしまう。パンチで追って行っても捉えきれない。後藤もディフェンスを固めながら、ミドルキック、左右のフック、そして右ロー。
5R、右ストレートと左右のフックで前に出る松本に、後藤も右フックとヒザで応戦。両者がもつれて倒れたところで、松本が再度ドクターチェックとなる。再開後、松本の打ち下ろしの右ストレートに対し、後藤がヒジ!
松本はグローブで傷口を隠し、試合を続行しようとしたが、後藤が「ヘイ! ヘイ! ヘイ!」と切ったことをアピール。松本がグローブを下ろすと鮮血が吹き出た。出血が酷かったため、レフェリーは両手を交差し、試合ストップ。後藤が新日本キックで初のベルトを獲得、MA日本ウェルター級王座、シュートボクシング日本ミドル級王座、IMFスーパーウェルター級王座に続き、4本目のベルトを手にした。
後藤はマイクを持ち、「終わってしまいましたが、後藤祭りに来てくださってありがとうございます。来年も新日本キックボクシング協会と後藤龍治をよろしくお願いします!」と、2008年最後の興行を締め括った。
●後藤のコメント
「本当はヒジじゃなくてヒザを狙ってました。松本さんは減量がキツイのは分かっていたから、腹を狙ってたんです。でも、触ったらヌルヌルしてたのでこれはあかん、と(笑)。いつも(タイオイルを)塗らないのにさすがですね。ヒジはかなり練習して、宮本戦、青木戦と試したんですよ。僕、本当はヒジが嫌いだったんです。でも、完全アウェイだったから、切って勝つのは今しかないと思ってやるようになりました。ヒジは元々、苦手じゃなかったし。切ってから松本さんが攻めてくるのは想定内。切れるのは分かっていたので、そこでどうサバくかの勝負だった。防衛戦は松本さんとしか嫌だ。もう上位ランカーとはほとんどやったし、全員倒したら返上します」
▼第13試合 メインイベント 日本ライト級タイトルマッチ 3分5R
○朴龍(市原/王者)
判定3−0 ※50−48、49−47、49−48
●石井達也(藤本/挑戦者・同級2位)
※朴が初防衛に成功。
2000年に韓国から来日、新日本キックのリングに上がり続けて苦節8年、今年4月にようやくベルトを巻いた朴が初防衛戦に臨む。挑戦者の石井は昨年9月以来、5勝1分の好成績を残してランキング2位に駆け上った26歳の新鋭。ジムの先輩・石井宏樹が長期にわたって保持したベルトだけに、藤本ジムに取り戻したいところだ。
1R、サウスポーの石井は高めの左ミドルを蹴ってパンチをコツコツと当てて行く。対する朴はパンチから右ロー、石井はジャブを出して距離をとる。静かな立ち上がり。
2R、強い右ローと左右ミドルからパンチを振るってくる朴に、石井は左ミドル&ハイキック。1分15秒過ぎ、朴が右のクロスでダウンを奪う! パンチでどんどん入り込み、強い右ローを蹴る朴に、石井はパンチを返しつつ左ミドル。後半にはテンカオのカウンターを決める。
3R、重さは感じないが的確に入る蹴りとパンチ。朴は右ミドル&ローから振りぬくようなフック。テクニックでは石井が優っているが、朴は一発の重さで対抗する。
4R、朴は右ロー&インローから飛び込んでの右のパンチ、石井はジャブを突いて高めの左ミドルで距離を取り、テンカオを突き刺す。石井のパンチが当たっているが、一発の重さはやはり朴。
5R、左右のフックで突っ込んでいく朴にカウンターを合わせようとする石井だが、朴の前に出る圧力に押され気味。ならばと左ミドル&左ジャブで距離を取り、朴の蹴りにパンチを合わせていくが、朴の突進を止めることが出来ない。
判定はダウンのポイントが決め手となり、朴が3−0でタイトル初防衛に成功した。
▼第12試合 セミファイナル 日本フェザー級 3分3R
○内田雅之(藤本/日本同級1位)
判定3−0 ※三者とも30−28
●田中義人(伊原/日本バンタム級4位)
▼第11試合 日本バンタム級 3分3R
△ベニー・ユキヒデ(ホワイトタイガー/同級3位)
ドロー 判定0−0 ※30−30、29−29、29−29
△松下隆義(トーエル/同級7位)
▼第10試合 日本ウェルター級 3分3R
△緑川 創(藤本/同級4位)
ドロー 判定1−0 ※30−29、30−30、30−30
△渡辺健司(伊原稲城/同級9位)
▼第9試合 日本ミドル級 3分3R
○阿久澤英一(山田/同級3位)
判定3−0 ※29−28、29−28、30−28
●SHING(治政館/日本ウェルター級3位)
▼第8試合 55.5kg契約 3分3R
○拳士狼(治政館/日本バンタム級10位)
判定3−0 ※三者とも30−28
●勝岡 健(伊原土浦/日本バンタム級6位)
▼第7試合 日本ライト級 3分3R
○勝次(藤本)
判定3−0 ※30−28、30−28、30−29
●塚原卓也(伊原土浦)
▼第6試合 日本ウェルター級 3分3R
○斗吾(伊原道場)
KO 3R2分34秒
●後藤貴志(トーエル)
▼第5試合 日本ライト級 3分2R
○鬼斬(ホワイトタイガー)
判定2−0 ※20−20、20−19、20−19
●松本憲幸(伊原稲城)
▼第4試合 日本ウェルター級 3分2R
○神護(大分)
KO 2R1分2秒
●本田聖典(山田)
▼第3試合 52kg契約 3分2R
○江幡 睦(伊原土浦)
KO 1R0分55秒
●薄井将徳(八景)
▼第2試合 日本ウェルター級 3分2R
△篠原永姿朗(トーエル)
ドロー 判定0−1 ※20−20、19−19、19−20
△金井貴之(藤本)
▼第1試合 日本フェザー級 3分2R
○小野智史(伊原道場)
KO 2R2分21秒
●淳矢(西八王子大塚)
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