KGS
「R.I.S.E.52」
2009年1月31日(土)東京・ディファ有明
開場16:30 開始17:00
▼メインイベント(第8試合) R.I.S.E.60kg級タイトルマッチ 3分5R
○板橋 寛(スクランブル渋谷/R.I.S.E.
FLASH to CRUSH TOURNAMENT’07 3位/挑戦者)
判定3−0 ※49−44、49−46、49−43
●裕樹(リアルディール/王者)
※板橋が第2代R.I.S.E.60kg級王座に就く、裕樹は初防衛に失敗。
2009年R.I.S.E.第一弾のトリを務めるのは、R.I.S.E.初の防衛戦となる60kg級のタイトルマッチ。初代チャンピオンの裕樹に板橋が挑戦する。裕樹は初期から活躍してきたR.I.S.E.の顔とでも言うべき代表選手、一方の板橋は同じくR.I.S.E.で地道にキャリアを重ねてきた選手だ。
昨年11月、裕樹は王者第一戦となったTURBO戦で減量の失敗もあって敗れ、板橋は挑戦者決定戦の意味合いがあった末広智明戦で勝利と前哨戦は明暗クッキリ。
特に板橋は16戦のキャリアの中で唯一黒星を付けられた相手(しかも2度も)である末広に3度目の正直で勝利を収め、波に乗っている。
1R開始前、板橋にマウスピースの不備があり、イエローカードが提示されての試合開始。板橋がパンチのコンビネーションで前に出て、裕樹はブロックしながら得意の右ローを返す。静かな立ち上がりで裕樹もいつになく慎重だ。しかし2R、大きく試合が動く。板橋が左ミドル、パンチのコンビネーション、ヒザ蹴りと揺さぶりをかけ、裕樹もパンチのコンビネーションで打ち合いに応じる。
両者が接近した時、板橋の左フックが打ち抜くように決まり、ストンッと腰を落として膝を着く裕樹! ダウンだ! 一気にパンチで攻めていく板橋はまたも左フックでダウンを追加!
絶体絶命のピンチに追い込まれた裕樹だったが、板橋が飛びヒザ蹴りを放ったところでラウンド終了。ゴングに救われた。足元がフラつきながらコーナーへ戻った裕樹だが、3Rになると逆転を狙って打ち合いを展開。両者のパンチが激しく交錯し、裕樹のフックも板橋を捉える。
その打ち合いの最中、板橋が左ストレートを打ち抜いて裕樹がこの試合3度目のダウン! まさかの展開に場内がざわめく。だが、立ち上がった裕樹が猛然と反撃を開始。左フック、右アッパーで板橋を下がらせ、左フックからの右ハイキック!
さらに右ストレートを突き刺して板橋を後退させる。裕樹の強烈な反撃を喰らいながらも、必死に応戦していく板橋。
4Rもさらに激しく打ち合う両者、裕樹は打ち下ろしの右ストレート、右アッパー、左フック、そして板橋の奥足を狙った右ロー。板橋も左右のフック、左ミドル。
裕樹の右ストレート、右アッパーに板橋は後方へ大きく仰け反り、右ローをもらってダメージを感じさせるが、逆転のダウンは許さない。裕樹の右ハイキックにも耐える。
5R、板橋はジャブと左ミドルで距離をとる戦法に切り替え、裕樹がパンチで追いかける展開となったが、板橋が放った左右フックで一瞬間を置いて裕樹が痛恨のダウン!
パンチの回転力を上げて有効打を奪い、右ローを効かせて流れを引き寄せていたところだっただけにこれは痛い。
何とか立ち上がった裕樹は再び打ち合いに行き、右ローで板橋に足を上げさせるが、板橋も左のパンチを中心に一歩も譲らない。前回の末広戦同様、ダウンを奪っても逃げの試合はせず、真っ向から打ち合いを展開していく。
試合終了のゴングが鳴ると、裕樹は足がもつれて倒れ込み、セコンドの肩を借りて立っているのがやっとの状態。
最後まで逆転を狙って反撃していったが、大差の判定で板橋の勝利に! 番狂わせで板橋が第2代王座に就いた。
「下馬評では裕樹選手が順調に勝つと思われていたと思いますが、そういう逆境を跳ね返してやるという気持ちでいきました。初の5Rも頑張って凄いベルトをいただけて嬉しいの一言です!」と板橋。伊藤隆代表は「R.I.S.E.の60kgは選手が多いので防衛していくのは大変。毎回のようにチャンピオンが変わるかもしれない」と、R.I.S.E.60kgが戦国時代に突入したと語った。
▼セミファイナル(第7試合) −65kg契約 3分3R延長1R
○田中秀弥(RIKIX)
判定3−0 ※30−29、29−28、30−28
●水谷秀樹(スクランブル渋谷/R.I.S.E.FLASH
to CRUSH TOURNAMENT’06王者)
怪我で1年間試合から遠ざかっていたが、あの小野寺力の秘蔵っ子、田中が新設予定の65kg級王座獲得へ向けて始動。11月の復帰戦を勝利で飾り、今回はR.I.S.E.のベテラン水谷と対戦する。
水谷もまた、65kg級王座を狙って70kgから階級を落とし、現在三連勝中だ。
この二人で初代65kg級王座決定戦をやってもいいほどの好カード、勝ってベルトに一歩近付くのはどっちだ?
1Rからローとパンチの連打でアグレッシブに前へ出て行く水谷に、田中は前蹴りと右ミドルで応戦。ローキックからパンチのコンビネーション、その逆と攻めていく。
水谷は得意の左ハイキックを繰り出し、左右フックの連打で乱戦へと持ち込もうとする。両者共にカモンゼスチャーをしたりと、やや水谷ペースで試合は進んだ。
2R開始前、水谷は時計を指差し、腕時計を見るような仕草をして“時間がない。早く決着をつけようぜ”と言わんばかりのパフォーマンス。
やはり同じようにローとパンチの連打で荒々しく攻めて行く。リズムがつかみ難い水谷のスタイルだが、田中は身長180cmの長いリーチを活かしてパンチはストレート系、蹴りはハイキック&高めのミドルキックで自分の間合いで闘う。
途中、田中が放った右の飛びヒザ蹴りがヒット! 水谷は笑顔で“やるな”という表情を浮かべるが、田中はパンチとヒザ蹴りで一気に前へ出る。右ストレートで突き放し、右ミドルをフェイントして左テンカオを突き刺す!
3R、左右のフックで乱戦に持ち込もうとする水谷だが、あくまでも自分の間合いで闘おうとする田中は高めの左ミドルとロー。水谷がパンチで接近してくると、身長差(8cm)を利してヒザを突き上げる! これが何度も決まる。
さらに田中はローとパンチのコンビネーションで上下に揺さぶりをかけ、ローで水谷のバランスを崩し、右フックをヒットさせる。水谷も最後まで打ち合いに行ったが、ペースを握った田中が随所で上手さを発揮して判定勝ち。水谷の指導者でもある内田康弘KGS取締役が「逸材」と評した実力を見せ付けた。
▼第6試合 −70kg契約 3分3R延長1R
○川端健司(チームドラゴン/R.I.S.E.
DEAD OR ALIVE TOURNAMENT’06第3位)
延長判定3−0 ※三者とも10−9
●晴矢(リアルディール/R.I.S.E. DEAD
OR ALIVE TOURNAMENT’07 九州地区代表決定トーナメント優勝)
戦績は7戦6勝1敗5KOというハードパンチを武器に、昨年9月の新宿FACE大会に乗り込んだ博多からの刺客・晴矢。この時はNITRO大輔を1R2分09秒でKOし、東京侵略をアピールしている。チームドラゴンが誇るトップファイターの一人、川端を相手に真価が問われる一戦となった。
1R、インローを出しながら、ジリジリと前に出て圧力をかけるのは晴矢。豪腕を振るう晴矢の前に、川端はロープを背にするも左ミドルを返す。距離が縮まれば、ヒザを突き刺す。
晴矢のパンチに臆することなく、川端もパンチを返していき互角の展開に。
2R、晴矢は太い腕から繰り出す右フックの連打で川端を追い込む。川端は右ストレート。そして左ミドル。接近戦でボディを打つと、晴矢は効いたかのように失速。
そこを見逃すことなく川端は晴矢に首相撲を仕掛け、ヒザ蹴りを連打。これがボディだけでなく、顔面にも突き刺さった晴矢は苦しそう。このラウンドは完全に川端ペースか。
3R、巻き返しを狙う晴矢は左右のフックで圧力をかける。川端は下がりながらも左ミドル。パンチを激しく交錯させる中、晴矢のパンチで川端は額をカットしてしまい、ドクターチェックが入る。再開後、右フックの晴矢に対し、川端は左ミドルと左ハイを蹴り分ける。判定となり、一票は晴矢に入るも残りはドロー。延長戦に突入となった。
延長R、ボディと顔面に打ち分けるパンチを振るう晴矢。川端は連打を首相撲で制止し、ひたすらヒザ蹴り。スタミナにものをいわせる川端が首相撲で捕まる場面が目立つ展開となり、そのまま試合終了。川端が勝利した。
▼第5試合 −55kg契約 3分3R
○KO-ICHI(新宿レフティージム/J-NETWORKフェザー級3位)
判定2−0 ※30−29、29−29、30−29
●二戸伸也(クロスポイント・ムサシノクニ/2008
RISING ROOKIES CUP 55kg級優勝)
R.I.S.E.アマチュア部門KAMINARIMONで実績を積み、デビューから5戦5勝の二戸と、J-NETWORKフェザー級3位のKO-ICHIが激突。今年は55kgのタイトル新設が予定されているだけに、この一戦の勝者がタイトル戦線に絡むといっても過言ではない。
1R、プロボクシングで実績のあるKO-ICHIが積極的にパンチで出ると、二戸はロー、ミドルで応戦。二戸の蹴りにカウンターでKO-ICHIがパンチを当てていく。フックを浴びた二戸がぐらつき、KO-ICHIがラッシュ。
主導権を握るKO-ICHIは、手をぐるぐる回したりと挑発的なムーブを見せ余裕の表情を見せる。
2R、二戸はインローを出しながらパンチで詰めると、KO-ICHIは前蹴りで連打を止める。パンチのヒット数ではKO-ICHIの方に分があり、二戸は足が止まってしまう。KO-ICHIは首相撲も仕掛け、有利に試合を進める。
3R、二戸は左ジャブ、ヒザ蹴りをクリーンヒットさせ、KO-ICHIを追い込む。さらに二戸が前に出てきたところ、KO-ICHIは首相撲に捕らえ連打をかわす。
二戸は左フックをヒットさせるも、KO-ICHIは圧力をかけ続ける。終始ペースを握り続けたKO-ICHIが判定勝利。そしてマイクを握ると、「昨年8月に(J-NETWORKでの)タイトルマッチで負けてしまいました。そこで勝って言いたかったのですが、今年は55kgのベルトを目指して頑張ります」とベルト奪取をアピールした。
▼第4試合 −55kg契約 3分3R
○梅原タカユキ(TARGET/2008 RISING
ROOKIES CUP 55kg級 準優勝)
判定3−0 ※30−28、29−28、29−28
●炎出丸(クロスポイント・ムサシノクニ)
▼第3試合 −70kg契約 3分3R
○MIKOTO(アイアンアックス)
判定2−0 ※30−29、29−29、30−29
●73KING(クロスポイント・ムサシノクニ/2008
RISING ROOKIES CUP 65kg級優勝)
▼第2試合 −60kg契約 3分3R
○麻原将平(シルバーアックス/2008 KAMINARIMON
60kgトーナメント優勝)
判定3−0 ※30−29、30−28、30−27
●永山敬之(士道館 札幌道場/2008 RISING
ROOKIES CUP 60kg級 3位)
▼第1試合 −65kg契約 3分3R
○T-98(クロスポイント・ムサシノクニ/2008
KAMINARIMON全日本大会 70kg級準優勝)
KO 2R2分09秒
●EXIT正蔵(TRIBELATE)
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